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セーブデータ3「それゲームプレイヤーの前で絶対言うなよ。」

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にこり「あの……お願いなんですけどぉ……。」

町長「うんうん。何かな?私が力になれることだったら協力させてもらうよ!」

にこり「実は私の友達が……」



町長「ということで第二回勇者決定戦を開催致します!」

クロス「町長チョロいな!」

にこり「ね?作戦通りでしょ?」

クロス「君さ、町長の前でキャラ変わりすぎじゃない?」

にこり「あっちはビジネス、こっちが素。そんなもんでしょ。」

クロス「それゲームプレイヤーの前で絶対言うなよ。」

にこり「プレイヤーの前だとビジネスなんだから言うわけないでしょ。」

クロス「だから君あんまりビジネスって言うなって。」

にこり「あっ、それと私のことはにこりって呼んでよ。君ってなんか嫌だな。」

クロス「あぁ。ごめんな。にこり。」

にこり「あれ?もうそろそろ決勝じゃない?」

クロス「そうだな。行ってくるよ。」

司会「さぁ決勝戦!クロス対町長!」

クロス「町長!?」

町長「私はぁ!にこりちゃんのためにこの世界を救うぞぉ!!!」

クロス「力のみなぎり方が凄いな!おい!にこり!どうなってんだ!」

「にこりの好感度が10上がった」

クロス「なに好感持ってんだよ!」

にこり「あぁ、そうじゃなかった。頑張れクロス!」

町長「うん!頑張るぞー!」

クロス「全てが自分へのエールだと思うなよ!」

司会「それでは決勝戦。スタート!」

クロス「真面目に攻撃すれば絶対に勝てる!おりゃ!」

「クロスの攻撃!町長に15のダメージ!」

町長「うんどりゃぁぁぁ!!!!!絶対に勝ぁぁぁつ!!!!!!」

「町長の攻撃!クロスに27のダメージ!」

クロス「これ負けそうじゃない!?!?!?」

にこり「ちょっとちょっと!クロスちゃんと勝ってよ!?私が頑張った意味が無くなるから!」

クロス「勝ちたいよ!でもさ!」

町長「そこだぁぁぁ!!!!!」

クロス「うわぁぁぁ!!!」

「町長の攻撃!クロスに31のダメージ!」

クロス「還暦越えの武力じゃないよ!」

にこり「クロス!技とかなんか使えないの?」

クロス「まだレベル低いから技が二つしかないの!」

にこり「二つ?攻撃力上げる魔法とあと一つ何よ!」

クロス「相手を毒にする魔法。」

にこり「勇者っぽくない技!!!」

クロス「だからあんまり使いたくないんだよ!」

にこり「あぁー、でもこのままじゃ負けるって!」

町長「おりゃぁ!!うりゃ!!どりゃぁぉぁ!!!」

クロス「くっ!さすがにもう耐えるのは限界かもっ!」

にこり「嘘!?なんでこんなに町長って強いのよ!」

クロス「お前のせいだよ!!!!!」

にこり「何か方法は!何か方法ないかな!」

クロス「うっ、もうこうなったら!!!」

にこり「え!もしかして何か方法が!?」

クロス「ポイズーヌ!」

町長「うっ!毒か!まぁこんなダメージほとんど効いてないようなもんだ!!!おりゃぁぁぁ!!!」

にこり「まずは毒にしたのね!!!そこからどうするの?」

クロス「あとは…………」

にこり「あとは…………?」

クロス「ひたすら逃げ回る!」

にこり「勇者の勝ち方とは思えない!!!」

町長「うらぁ!おらぁ!ぐりゃ!そりゃ!」

クロス「よっと!うおっ!危ねっ!おっと!」

にこり「これいつまで逃げるの?」





町長「ぐっ、ぐはぁ!」

ガクン

クロス「かっ、勝ったぁぁぁ!!!!!」

司会「12時間半の激闘の末、クロス選手が勝ちました!!!」

にこり「半日かかった!!!!!」

クロス「これで、これで!これで俺も勇者だー!!!」

にこり「まぁ、いっか。勝ったし。」

司会「さぁ!クロス選手!今のお気持ちは!」

クロス「とても眠いです!」 

にこり「でしょうね!」
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