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パーティーと俺
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「アース。起きて。」
ソレイルが俺の頬に何度もキスを落とす。
「んん…。」
「今日は建国記念日だよ。」
「は!!!パーティー!ごちそう!」
俺はガバッと起き上がる。
「「いたっ!」」
ソレイルのおでこに思わず頭突きしてしまう。
「ごめん!」
「アース、慌てすぎだよ。まだ出発まで4時間以上あるから慌てないで。」
ソレイルが笑みをこぼす。
「ほら、早く着替えよう。」
細かなレースの施されたジャケットを羽織り、耳にはソレイルからもらったイヤリングをつける。ソレイルは黒いジャケットにズボンと、俺よりは装飾の少ない控えめな格好だが、顔が華やかなので全体的に見てとても眩しい。
「今日のソレイルはいつにも増してかっこいいな…。」
「アース!そんなこと言って俺をどうしたいの。出発を遅らせてもう少しイチャつく?」
「おい!王太子が遅刻とか洒落にならんぞ。」
ソレイルは冗談だよと言って目を細めたが、本気で言っていそうなところが怖い。
「じゃあ本当に出発しよっか。」
ソレイルにエスコートされて馬車に乗り込む。
パーティーでは久しぶりに家族にも会えるだろうし、とても楽しみだ。
「ソレイル・サンライズ殿下とその婚約者、アース・フレイム様のご入場です。」
扉が開かれると皆んなの視線が一気にこちらに向く。いつになってもこの光景にはなれない。ドキドキと緊張しながら階段を降りる。
最後に国王夫妻の入場だ。陛下から始まりの挨拶と有難いお言葉をもらい、いよいよパーティーが始まった。
「ソレイル殿下、ご無沙汰しております。」
「お父様!お母様!」
父上と母上がこちらに挨拶に来た。久しぶりの再会に気分が上がる。
「うちの愚息は何かご迷惑をおかけしてはおりませんか。」
「そんなことは一切ありませんよ、夫人。いつも助けられてばかりです。アースには一生支えてもらいたいと思っているので。」
「アースは幸せ者だな。」
お父様が微笑む。
「はい。」
俺は顔を赤らめて頷いた。
美しい音楽がかかる。人々は一斉にダンスホールの中心へと向かう。
「アース、君の最初のダンス相手の名誉を私にくれないか。」
「喜んで。」
ソレイルにエスコートされ、ホールに出る。
練習の甲斐もあって、楽しんで踊ることができた。ソレイルの流れるようなステップのおかげで自然と足が動く。
「久しぶりに殿下とアース様のダンス姿を見ましたわ!」
「本当!眼福ですわ!」
令嬢たちが騒ぎ出す。
「貴女たち、騒いではなりませんことよ。私達は静かに、邪魔をしないように、美しいバラを愛でるものなのです。」
「はい!シーア会長!」
令嬢たちは軍隊のような統率を見せた。
「薔薇の君を愛でる会の方たちはすごいな…。ダンスを誘っても、『薔薇が踊っている時に眺めないという選択肢はありません。』とか言って断るらしいぜ。」
「すごい愛だな…。」
あっという間に一曲が終わる。
「楽しかった。もう一回踊りたいな。」
「もちろん。じゃあもう一曲。」
「殿下!お久しぶりでございます!」
その時、プトレマイオス・プラトン公爵が声をかけてきた。
俺はしばらく休憩でもしてるねとソレイルに耳打ちし、その場を離れた。
美味しい料理に舌鼓を打っていると、聞き馴染みのある声で名前を呼ばれた。
「アース様!」
「ステラ!?どうしてここに?」
「実は招待状をもらったの。このドレス素敵でしょ?これもプレゼントしてもらって。」
ステラはふふんと鼻を鳴らす。
淡いピンクのレースがふんだんにあしらわれたドレスは華奢で可愛い雰囲気のステラによく似合っていた。
「すごく似合ってるよ。」
「でも、私…。こんなところあんまり来たことないし、慣れなくて…。一緒に中庭まで休憩しに行かない?」
ステラは目をうるうるさせて見上げてくる。
「もちろん、いいよ。実は俺もこういう場所はいつまで経っても慣れないんだ。」
ステラと2人で中庭へと向かう。
あんなにもソレイルに気をつけろと言われていたにも関わらず。
ソレイルが俺の頬に何度もキスを落とす。
「んん…。」
「今日は建国記念日だよ。」
「は!!!パーティー!ごちそう!」
俺はガバッと起き上がる。
「「いたっ!」」
ソレイルのおでこに思わず頭突きしてしまう。
「ごめん!」
「アース、慌てすぎだよ。まだ出発まで4時間以上あるから慌てないで。」
ソレイルが笑みをこぼす。
「ほら、早く着替えよう。」
細かなレースの施されたジャケットを羽織り、耳にはソレイルからもらったイヤリングをつける。ソレイルは黒いジャケットにズボンと、俺よりは装飾の少ない控えめな格好だが、顔が華やかなので全体的に見てとても眩しい。
「今日のソレイルはいつにも増してかっこいいな…。」
「アース!そんなこと言って俺をどうしたいの。出発を遅らせてもう少しイチャつく?」
「おい!王太子が遅刻とか洒落にならんぞ。」
ソレイルは冗談だよと言って目を細めたが、本気で言っていそうなところが怖い。
「じゃあ本当に出発しよっか。」
ソレイルにエスコートされて馬車に乗り込む。
パーティーでは久しぶりに家族にも会えるだろうし、とても楽しみだ。
「ソレイル・サンライズ殿下とその婚約者、アース・フレイム様のご入場です。」
扉が開かれると皆んなの視線が一気にこちらに向く。いつになってもこの光景にはなれない。ドキドキと緊張しながら階段を降りる。
最後に国王夫妻の入場だ。陛下から始まりの挨拶と有難いお言葉をもらい、いよいよパーティーが始まった。
「ソレイル殿下、ご無沙汰しております。」
「お父様!お母様!」
父上と母上がこちらに挨拶に来た。久しぶりの再会に気分が上がる。
「うちの愚息は何かご迷惑をおかけしてはおりませんか。」
「そんなことは一切ありませんよ、夫人。いつも助けられてばかりです。アースには一生支えてもらいたいと思っているので。」
「アースは幸せ者だな。」
お父様が微笑む。
「はい。」
俺は顔を赤らめて頷いた。
美しい音楽がかかる。人々は一斉にダンスホールの中心へと向かう。
「アース、君の最初のダンス相手の名誉を私にくれないか。」
「喜んで。」
ソレイルにエスコートされ、ホールに出る。
練習の甲斐もあって、楽しんで踊ることができた。ソレイルの流れるようなステップのおかげで自然と足が動く。
「久しぶりに殿下とアース様のダンス姿を見ましたわ!」
「本当!眼福ですわ!」
令嬢たちが騒ぎ出す。
「貴女たち、騒いではなりませんことよ。私達は静かに、邪魔をしないように、美しいバラを愛でるものなのです。」
「はい!シーア会長!」
令嬢たちは軍隊のような統率を見せた。
「薔薇の君を愛でる会の方たちはすごいな…。ダンスを誘っても、『薔薇が踊っている時に眺めないという選択肢はありません。』とか言って断るらしいぜ。」
「すごい愛だな…。」
あっという間に一曲が終わる。
「楽しかった。もう一回踊りたいな。」
「もちろん。じゃあもう一曲。」
「殿下!お久しぶりでございます!」
その時、プトレマイオス・プラトン公爵が声をかけてきた。
俺はしばらく休憩でもしてるねとソレイルに耳打ちし、その場を離れた。
美味しい料理に舌鼓を打っていると、聞き馴染みのある声で名前を呼ばれた。
「アース様!」
「ステラ!?どうしてここに?」
「実は招待状をもらったの。このドレス素敵でしょ?これもプレゼントしてもらって。」
ステラはふふんと鼻を鳴らす。
淡いピンクのレースがふんだんにあしらわれたドレスは華奢で可愛い雰囲気のステラによく似合っていた。
「すごく似合ってるよ。」
「でも、私…。こんなところあんまり来たことないし、慣れなくて…。一緒に中庭まで休憩しに行かない?」
ステラは目をうるうるさせて見上げてくる。
「もちろん、いいよ。実は俺もこういう場所はいつまで経っても慣れないんだ。」
ステラと2人で中庭へと向かう。
あんなにもソレイルに気をつけろと言われていたにも関わらず。
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