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第9章 ドワーフ婚姻試練
第263話 メンバー選出
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アタランテに酒の味の良し悪しが判る?
本当だろうか。
この中では、アタランテとの付き合いは長い方に入るけど、今まで酒を飲んでいる所なんて、一度も見た事が無い。
というか、お酒を飲んでいる姿を見た事があるのが、パメラ以外に誰一人としていないんだが。
アタランテの目を見つめてみるけれど、さっきから目を逸らされ続けていて、非常に怪しい。
「……まぁいいや。アタランテが判るというのであれば、今回は一緒に来てもらおうか」
「ホント!? やったぁ!」
アタランテが正面から俺に抱きつき、胸を……胸を押し付けてくる。
「ま、待て。それならば、我も判るぞ」
「ちょ、ちょっとお待ち! それは本当かい!? 一緒に行きたいからって、適当な事を言っているんじゃないのかい?」
アタランテ。俺はむしろ……いや、やめておいてあげよう。
「ふっ、笑止。我はヴァロン王国第五騎士隊副隊長だ。酒くらい嗜んでいるに決まっているだろう」
「なっ……なんですって!?」
「毎日飲むほどではないが、非番の日はよく飲んでいるからな。飲めば味くらい判る」
「そ、それは……な、なかなかやるじゃない」
ふむ。騎士団の副隊長ともなれば、酒を飲む機会もあるのだろうな。
……あれ? 俺、第三王女直属特別隊の隊長で、さらに領主なのに酒なんて飲んだ事が無いぞ?
ま、まぁいずれ飲む事もあるだろ。
「わかった。じゃあ、ヴィクトリーヌも一緒に行こう」
「ふふっ……そうこなくては」
微笑みながら、ヴィクトリーヌがグイッと俺を引き寄せ、アタランテから引き剥がす。
勢い余って、ヴィクトリーヌの胸に顔からダイブしてしまったが、一瞬ビクッと身体が震えたものの、その後は頭をなでられ、そのまま受け入れられてしまった。
Eランクおっぱいに顔を埋めるなんて……やばい。鼻血でそう。
「ヘンリー隊長! わ、私たちも行くのですっ!」
「師匠! 自分にもお願いするッス!」
何故か不機嫌なプリシラに引っ張られ、ヴィクトリーヌの胸から顔がはがされてしまったが、それはさておき、
「今回、プリシラとドロシーはダメだ」
「な、何故なのです!?」
「そうッス! 理由を知りたいッス!」
二人が俺に詰め寄ってくる。
大きなおっぱいに詰め寄られるなんて、幸せ……じゃない。理由を説明しないと納得出来ないよな。
とはいえ、二人は正規の騎士だし、一時的に第三王女直属特別隊が借りているという位置付けだから、密入国という限りなくグレー……というか完全にブラックな行為はさせられないんだよね。
まぁこれに関しては、バレたらマズいのは俺やヴィクトリーヌも同じだけどさ。
「プリシラとドロシーの二人は、この屋敷で修行してもらおうと思っている」
「しゅ、修行ッスか!? ど、どんな……どんな修行ッスか!?」
修行と言った途端に、ドロシーがかなり前のめりになって、胸元から柔らかそうな谷間が……っと、プリシラに睨まれてるっ!
「こほん。ドロシーが修行好きなのは良く知っているが、一先ず落ち着け。……ジェーン」
「はっ。主様、何でしょう」
「この二人に身体の使い方を教えてやってくれないか? 二人とも、それぞれ盾と槍を使うから、剣ではないが、ジェーンの身体捌きを伝授してやって欲しい」
「畏まりました」
ふっふっふ。巨乳剣術道場改め、巨乳体術道場だ。
……巨乳体術。何となくだが、響きがエロくて素敵だ。巨乳を武器にするみたいだし。
「主様? じっと私を見つめておられますが、どうかされましたか?」
「いや、巨乳……じゃなくて、二人をよろしく頼む。あと、ニーナは屋敷と近辺の警護だろ。それから、クレアはエリザベスたちと共に、一旦交易チームに入ってくれ」
巨乳道場の事を考えると、つい口から余計な言葉が出てしまうな。
一先ず、真面目な話で無理矢理誤魔化したけど、クレアが少し寂しそうに口を尖らせる。
「ヘンリー様。私は連れて行ってくださらないのですか?」
「そうは言うが、危険な場所なんだろ? それに、酒を買いに行くだけだ。すぐ戻るさ」
クレアは未だ何か言いたげだが、一先ず俺の指示に従ってくれるようだ。
「じゃあ、アタランテとヴィクトリーヌ。それからラウラは明日から出発するから、今日は屋敷でゆっくりしていてくれ。ノーマ……新たな四人に三階の部屋を割り当ててあげてくれ」
「畏まりました。では、後ほどご案内させていただきますね」
「よろしく頼む。皆も、一旦解散としよう。すまないが、それぞれの任務を頑張ってくれ」
一先ず、今回の説明は以上となって、皆が散り散りになる中、
「……兄たん。運んでー」
ラウラが椅子から動こうとせずに、ただただ俺を見つめてくる。
はいはい、こうなるって知ってたよ。
ユーリヤをおんぶし、ラウラを小脇に抱え……ノーマが居ないっ!?
ラウラの部屋はどこだろうか。
間違えて放り込んだら、ラウラはそのまま動か無さそうだしな。
……いいや。面倒だから、俺とユーリヤの部屋に頬り込んでおこう。
「じゃあ、ラウラの部屋はここな」
「……わかった」
パタンと部屋の扉を閉めると、
「さて、ユーリヤ。一緒にお散歩へ行こうか」
「うん、いくー!」
ユーリヤをおんぶしたままテレポートでヴァロン王国へ移動し、神聖魔法で身体能力を強化する。
さて、高速お散歩でハザーラー帝国へ行くか。
本当だろうか。
この中では、アタランテとの付き合いは長い方に入るけど、今まで酒を飲んでいる所なんて、一度も見た事が無い。
というか、お酒を飲んでいる姿を見た事があるのが、パメラ以外に誰一人としていないんだが。
アタランテの目を見つめてみるけれど、さっきから目を逸らされ続けていて、非常に怪しい。
「……まぁいいや。アタランテが判るというのであれば、今回は一緒に来てもらおうか」
「ホント!? やったぁ!」
アタランテが正面から俺に抱きつき、胸を……胸を押し付けてくる。
「ま、待て。それならば、我も判るぞ」
「ちょ、ちょっとお待ち! それは本当かい!? 一緒に行きたいからって、適当な事を言っているんじゃないのかい?」
アタランテ。俺はむしろ……いや、やめておいてあげよう。
「ふっ、笑止。我はヴァロン王国第五騎士隊副隊長だ。酒くらい嗜んでいるに決まっているだろう」
「なっ……なんですって!?」
「毎日飲むほどではないが、非番の日はよく飲んでいるからな。飲めば味くらい判る」
「そ、それは……な、なかなかやるじゃない」
ふむ。騎士団の副隊長ともなれば、酒を飲む機会もあるのだろうな。
……あれ? 俺、第三王女直属特別隊の隊長で、さらに領主なのに酒なんて飲んだ事が無いぞ?
ま、まぁいずれ飲む事もあるだろ。
「わかった。じゃあ、ヴィクトリーヌも一緒に行こう」
「ふふっ……そうこなくては」
微笑みながら、ヴィクトリーヌがグイッと俺を引き寄せ、アタランテから引き剥がす。
勢い余って、ヴィクトリーヌの胸に顔からダイブしてしまったが、一瞬ビクッと身体が震えたものの、その後は頭をなでられ、そのまま受け入れられてしまった。
Eランクおっぱいに顔を埋めるなんて……やばい。鼻血でそう。
「ヘンリー隊長! わ、私たちも行くのですっ!」
「師匠! 自分にもお願いするッス!」
何故か不機嫌なプリシラに引っ張られ、ヴィクトリーヌの胸から顔がはがされてしまったが、それはさておき、
「今回、プリシラとドロシーはダメだ」
「な、何故なのです!?」
「そうッス! 理由を知りたいッス!」
二人が俺に詰め寄ってくる。
大きなおっぱいに詰め寄られるなんて、幸せ……じゃない。理由を説明しないと納得出来ないよな。
とはいえ、二人は正規の騎士だし、一時的に第三王女直属特別隊が借りているという位置付けだから、密入国という限りなくグレー……というか完全にブラックな行為はさせられないんだよね。
まぁこれに関しては、バレたらマズいのは俺やヴィクトリーヌも同じだけどさ。
「プリシラとドロシーの二人は、この屋敷で修行してもらおうと思っている」
「しゅ、修行ッスか!? ど、どんな……どんな修行ッスか!?」
修行と言った途端に、ドロシーがかなり前のめりになって、胸元から柔らかそうな谷間が……っと、プリシラに睨まれてるっ!
「こほん。ドロシーが修行好きなのは良く知っているが、一先ず落ち着け。……ジェーン」
「はっ。主様、何でしょう」
「この二人に身体の使い方を教えてやってくれないか? 二人とも、それぞれ盾と槍を使うから、剣ではないが、ジェーンの身体捌きを伝授してやって欲しい」
「畏まりました」
ふっふっふ。巨乳剣術道場改め、巨乳体術道場だ。
……巨乳体術。何となくだが、響きがエロくて素敵だ。巨乳を武器にするみたいだし。
「主様? じっと私を見つめておられますが、どうかされましたか?」
「いや、巨乳……じゃなくて、二人をよろしく頼む。あと、ニーナは屋敷と近辺の警護だろ。それから、クレアはエリザベスたちと共に、一旦交易チームに入ってくれ」
巨乳道場の事を考えると、つい口から余計な言葉が出てしまうな。
一先ず、真面目な話で無理矢理誤魔化したけど、クレアが少し寂しそうに口を尖らせる。
「ヘンリー様。私は連れて行ってくださらないのですか?」
「そうは言うが、危険な場所なんだろ? それに、酒を買いに行くだけだ。すぐ戻るさ」
クレアは未だ何か言いたげだが、一先ず俺の指示に従ってくれるようだ。
「じゃあ、アタランテとヴィクトリーヌ。それからラウラは明日から出発するから、今日は屋敷でゆっくりしていてくれ。ノーマ……新たな四人に三階の部屋を割り当ててあげてくれ」
「畏まりました。では、後ほどご案内させていただきますね」
「よろしく頼む。皆も、一旦解散としよう。すまないが、それぞれの任務を頑張ってくれ」
一先ず、今回の説明は以上となって、皆が散り散りになる中、
「……兄たん。運んでー」
ラウラが椅子から動こうとせずに、ただただ俺を見つめてくる。
はいはい、こうなるって知ってたよ。
ユーリヤをおんぶし、ラウラを小脇に抱え……ノーマが居ないっ!?
ラウラの部屋はどこだろうか。
間違えて放り込んだら、ラウラはそのまま動か無さそうだしな。
……いいや。面倒だから、俺とユーリヤの部屋に頬り込んでおこう。
「じゃあ、ラウラの部屋はここな」
「……わかった」
パタンと部屋の扉を閉めると、
「さて、ユーリヤ。一緒にお散歩へ行こうか」
「うん、いくー!」
ユーリヤをおんぶしたままテレポートでヴァロン王国へ移動し、神聖魔法で身体能力を強化する。
さて、高速お散歩でハザーラー帝国へ行くか。
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