2,494 / 2,518
第2494話 まさかの展開
しおりを挟む
おやつが終わると、下の子たちは庭を走り始めた。どうやら、遊ぶようだな。
今日の勉強も運動も終わっているようで、おやつの後は自由な時間になったそうだ。
でもさ、始めた遊びがとてつもなく不穏だ。色付きスライムたちを集めて、3人で同じ数になる様に取り合ったまでは良いのだが、その後スライムたちを使った、バトルゲームが始まったのだ。
シンラたちにルールがあるようで、色ごとに使える魔法やスキルが決まっている感じだな。うちのスライムたちは、得手不得手はあるが基本的に、魔法は回復以外は使えるヤバい集団だ。スライムたちは、魔法より肉弾戦が良くいなのだが、集団戦になるとユニゾンマジックで戦略級の魔法を使ったりできるのだ。
3人の肩にはアドバイザーなのか、シンラにはシリウス君、プラムにはテト、シオンにはハクがついている……俺は目を擦った。ハクがシオンの肩の上? こいつ、バッハみたいに後天的に体のサイズを変えられるようになったのか……久しぶりに見たと思ったら、そんなところにいたとはな。
三角形の頂点に立つようにシンラたちがいて、三角の中心点を中心に自分たちの四角形の領土があるようだ。その中は自由にいじれるようで、陣地を構築できるみたいだな。
陣地を構築するのには、茶色と緑のスライムたちが活躍している。茶色は土魔法に特化していて、緑は毒ではなく木を操っている。ドリアードたちみたいな、植物に干渉できる魔法だな。
緑色のスライムが毒だと思ったのは、国民的RPGのせいだろう。あのゲームでは、緑色のスライムが毒攻撃を仕掛けてくるから、俺が勝手に勘違いしただけなんだよな。
青は水、赤は火、黄色は雷、白っぽいのは氷、黒は盾、紫は近接、紺色は中距離、ピンクはヒーラーなどなど、様々なスライムたちが戦闘をしている。弓兵はいないようだな。
あまり広いと見渡せなくなるせいか、スライムたちが自主的に小さくなって、狭くても問題なく遊べるようにしているのが、涙ぐましい。
やられたスライムたちは、邪魔にならないように三角の外へ出て、他のスライムたちと一緒に観戦を始め、縦横にウニョウニョしている。
スライムたちの中で、魔法や物理攻撃に対するダメージが決まっているんだろうな。シンラたちが判断するのではなく、スライムたちが公平にダメージを決めている感じだ。たまに計算をミスっているスライムがいるのか、審判役のブラウニーが注意している。
主審だけじゃなく、他にも10人ほどブラウニーたちが審判をしていた。
遊びなのに本気になってるな。シンラたちが考えたんじゃなくて、ブラウニーたちが考案して、シンラたちが遊びだしたのかな?
改めて観察してみると、ダンジョンバトルみたいだな……
もしかして、ダンジョンマスターになるための英才教育か!?
ミーシャたちは冒険者になるって公言しているから、おそらく3人で冒険者になるだろう。そこにはスライムたちもついていくだろうし、ケットシーも行くだろう。他にも、フェンリルの子どもたちがついていくだろうな。多分だけど、メグちゃんも一緒に行きそうだ。
スライムたちだけでも過剰戦力なのに、フェンリルとかもうどうにもならんだろうな。メグちゃんも一緒だったら、甘々冒険者生活だな。
シンラたちは、冒険者になるとも俺の後を継ぐとも言っていないが、ブラウニーたちが英才教育を施して、俺の後継者に育てる可能性は高そうだな。今の所子どもたちで唯一の男だからな。
義務ではなく遊び感覚でやっているなら、問題は無いからいいか。嫌がっているのにやらせるのは、止めてくれよな。勉強とかは必要最低限は覚えてもらうために、多少強制はするけどな。
シンラが終始2人に狙われ押され気味だったが、同じタイミングでプラムとシオンが、共闘を止めてお互いを攻撃し始めた。
その隙をつくようにして、シンラが敵陣地の最奥にあるフラッグをとって勝った。
フラッグがダンジョンコアの代わりかね?
シンラに負けても気にしない2人だろうが、お互いには負けたくなさそうだな。勝ったからといって、シンラとの相性があがるわけでもないのに、2人で戦う必要も無いと思うんだけどな。
むしろ、3人で協力して強い敵を倒すのもいいんじゃないか?
ルールが分かれば、妻たちとも遊べそうだし良さそうだな。リアルタイムだから、個別にしっかりと指示を出さないと、接敵したやつらと死ぬまで戦うだろうな。無抵抗ではないだろうが、不利になるのはしょうがないだろうな。
こうやって見ると、指揮官って本当に大切なんだな。
ん? 頭の上に衝撃を感じた。
どうやら、久しぶりにニコが俺の頭の上に乗ったみたいだ。ピョンピョン跳ねるのはやめろよな?
ニコとハクをまとめてみるのは、かなり久し振りだな。昔は一緒に行動してたのに、寂しい物だ。
なんやかんや言い合っているプラムとシオンだが、喧嘩をしているのではなく、どっちが強いと自分の事を主張しているだけだな。何がしたいのやら。
3人に近付き、勝ち誇っているシンラの頭を撫でていると、プラムとシオンにどっちが強かったか意見を求められた。2人ともシンラに負けてるから、どっちもどっちだと言ったら、無言で足を殴られた。
審判ブラウニーたちも集まって、会議なことをしていると、急に地面が光り、光の中にいた俺たちは何かに拘束されたように動けなくなる。
その様子を近くで見ていた妻たちが、一斉に行動を始めて光の壁を壊そうとしている。シュリにも壊せなかったようで、メグちゃんまで参戦したが壊せなかったようだ。
他のメンツには悪いが、俺は意地でも子どもたちの安全を確保する……
動かない体を無理やり魔力を注ぎ込むことで枷を外して、更に魔力で強化を施し、良く分か罠い拘束を無理やり引き剥がす。
見えない鎖で繋がれていたのか、手足の手首足首から先が半分程削げていたし、手足の一部も削げたが何とか子どもたちを抱きかかえることができた。
「チビ神に連絡しろ! あいつなら何か知ってる可能性がある」
そして視界が暗転する。
今日の勉強も運動も終わっているようで、おやつの後は自由な時間になったそうだ。
でもさ、始めた遊びがとてつもなく不穏だ。色付きスライムたちを集めて、3人で同じ数になる様に取り合ったまでは良いのだが、その後スライムたちを使った、バトルゲームが始まったのだ。
シンラたちにルールがあるようで、色ごとに使える魔法やスキルが決まっている感じだな。うちのスライムたちは、得手不得手はあるが基本的に、魔法は回復以外は使えるヤバい集団だ。スライムたちは、魔法より肉弾戦が良くいなのだが、集団戦になるとユニゾンマジックで戦略級の魔法を使ったりできるのだ。
3人の肩にはアドバイザーなのか、シンラにはシリウス君、プラムにはテト、シオンにはハクがついている……俺は目を擦った。ハクがシオンの肩の上? こいつ、バッハみたいに後天的に体のサイズを変えられるようになったのか……久しぶりに見たと思ったら、そんなところにいたとはな。
三角形の頂点に立つようにシンラたちがいて、三角の中心点を中心に自分たちの四角形の領土があるようだ。その中は自由にいじれるようで、陣地を構築できるみたいだな。
陣地を構築するのには、茶色と緑のスライムたちが活躍している。茶色は土魔法に特化していて、緑は毒ではなく木を操っている。ドリアードたちみたいな、植物に干渉できる魔法だな。
緑色のスライムが毒だと思ったのは、国民的RPGのせいだろう。あのゲームでは、緑色のスライムが毒攻撃を仕掛けてくるから、俺が勝手に勘違いしただけなんだよな。
青は水、赤は火、黄色は雷、白っぽいのは氷、黒は盾、紫は近接、紺色は中距離、ピンクはヒーラーなどなど、様々なスライムたちが戦闘をしている。弓兵はいないようだな。
あまり広いと見渡せなくなるせいか、スライムたちが自主的に小さくなって、狭くても問題なく遊べるようにしているのが、涙ぐましい。
やられたスライムたちは、邪魔にならないように三角の外へ出て、他のスライムたちと一緒に観戦を始め、縦横にウニョウニョしている。
スライムたちの中で、魔法や物理攻撃に対するダメージが決まっているんだろうな。シンラたちが判断するのではなく、スライムたちが公平にダメージを決めている感じだ。たまに計算をミスっているスライムがいるのか、審判役のブラウニーが注意している。
主審だけじゃなく、他にも10人ほどブラウニーたちが審判をしていた。
遊びなのに本気になってるな。シンラたちが考えたんじゃなくて、ブラウニーたちが考案して、シンラたちが遊びだしたのかな?
改めて観察してみると、ダンジョンバトルみたいだな……
もしかして、ダンジョンマスターになるための英才教育か!?
ミーシャたちは冒険者になるって公言しているから、おそらく3人で冒険者になるだろう。そこにはスライムたちもついていくだろうし、ケットシーも行くだろう。他にも、フェンリルの子どもたちがついていくだろうな。多分だけど、メグちゃんも一緒に行きそうだ。
スライムたちだけでも過剰戦力なのに、フェンリルとかもうどうにもならんだろうな。メグちゃんも一緒だったら、甘々冒険者生活だな。
シンラたちは、冒険者になるとも俺の後を継ぐとも言っていないが、ブラウニーたちが英才教育を施して、俺の後継者に育てる可能性は高そうだな。今の所子どもたちで唯一の男だからな。
義務ではなく遊び感覚でやっているなら、問題は無いからいいか。嫌がっているのにやらせるのは、止めてくれよな。勉強とかは必要最低限は覚えてもらうために、多少強制はするけどな。
シンラが終始2人に狙われ押され気味だったが、同じタイミングでプラムとシオンが、共闘を止めてお互いを攻撃し始めた。
その隙をつくようにして、シンラが敵陣地の最奥にあるフラッグをとって勝った。
フラッグがダンジョンコアの代わりかね?
シンラに負けても気にしない2人だろうが、お互いには負けたくなさそうだな。勝ったからといって、シンラとの相性があがるわけでもないのに、2人で戦う必要も無いと思うんだけどな。
むしろ、3人で協力して強い敵を倒すのもいいんじゃないか?
ルールが分かれば、妻たちとも遊べそうだし良さそうだな。リアルタイムだから、個別にしっかりと指示を出さないと、接敵したやつらと死ぬまで戦うだろうな。無抵抗ではないだろうが、不利になるのはしょうがないだろうな。
こうやって見ると、指揮官って本当に大切なんだな。
ん? 頭の上に衝撃を感じた。
どうやら、久しぶりにニコが俺の頭の上に乗ったみたいだ。ピョンピョン跳ねるのはやめろよな?
ニコとハクをまとめてみるのは、かなり久し振りだな。昔は一緒に行動してたのに、寂しい物だ。
なんやかんや言い合っているプラムとシオンだが、喧嘩をしているのではなく、どっちが強いと自分の事を主張しているだけだな。何がしたいのやら。
3人に近付き、勝ち誇っているシンラの頭を撫でていると、プラムとシオンにどっちが強かったか意見を求められた。2人ともシンラに負けてるから、どっちもどっちだと言ったら、無言で足を殴られた。
審判ブラウニーたちも集まって、会議なことをしていると、急に地面が光り、光の中にいた俺たちは何かに拘束されたように動けなくなる。
その様子を近くで見ていた妻たちが、一斉に行動を始めて光の壁を壊そうとしている。シュリにも壊せなかったようで、メグちゃんまで参戦したが壊せなかったようだ。
他のメンツには悪いが、俺は意地でも子どもたちの安全を確保する……
動かない体を無理やり魔力を注ぎ込むことで枷を外して、更に魔力で強化を施し、良く分か罠い拘束を無理やり引き剥がす。
見えない鎖で繋がれていたのか、手足の手首足首から先が半分程削げていたし、手足の一部も削げたが何とか子どもたちを抱きかかえることができた。
「チビ神に連絡しろ! あいつなら何か知ってる可能性がある」
そして視界が暗転する。
0
お気に入りに追加
449
あなたにおすすめの小説
救国の大聖女は生まれ変わって【薬剤師】になりました ~聖女の力には限界があるけど、万能薬ならもっとたくさんの人を救えますよね?~
日之影ソラ
恋愛
千年前、大聖女として多くの人々を救った一人の女性がいた。国を蝕む病と一人で戦った彼女は、僅かニ十歳でその生涯を終えてしまう。その原因は、聖女の力を使い過ぎたこと。聖女の力には、使うことで自身の命を削るというリスクがあった。それを知ってからも、彼女は聖女としての使命を果たすべく、人々のために祈り続けた。そして、命が終わる瞬間、彼女は後悔した。もっと多くの人を救えたはずなのに……と。
そんな彼女は、ユリアとして千年後の世界で新たな生を受ける。今度こそ、より多くの人を救いたい。その一心で、彼女は薬剤師になった。万能薬を作ることで、かつて救えなかった人たちの笑顔を守ろうとした。
優しい王子に、元気で真面目な後輩。宮廷での環境にも恵まれ、一歩ずつ万能薬という目標に進んでいく。
しかし、新たな聖女が誕生してしまったことで、彼女の人生は大きく変化する。
鮮明な月
碧
BL
鮮明な月のようなあの人のことを、幼い頃からひたすらに思い続けていた。叶わないと知りながら、それでもただひたすらに密やかに思い続ける源川仁聖。叶わないのは当然だ、鮮明な月のようなあの人は、自分と同じ男性なのだから。
彼を思いながら、他の人間で代用し続ける矛盾に耐えきれなくなっていく。そんな時ふと鮮明な月のような彼に、手が届きそうな気がした。
第九章以降は鮮明な月の後日談
月のような彼に源川仁聖の手が届いてからの物語。
基本的にはエッチ多目だと思われます。
読む際にはご注意下さい。第九章以降は主人公達以外の他キャラ主体が元気なため誰が主人公やねんなところもあります。すみません。
転移魔法に失敗したら大変な事に巻き込まれたようです。
ミカヅキグマ
ファンタジー
魔導師のヴァージニアは転移魔法に失敗して見知らぬ島に来てしまった。
地図にも載っていないその島には何やら怪しげな遺跡がポツンと建っていた。ヴァージニアはただでさえ転移魔法の失敗で落ち込んでいるのに、うっかりその遺跡に閉じ込められてしまう。彼女が出口を探すために仕方なく遺跡の奥に進んで行くと、なんとそこには一人の幼い少年がいた。何故こんな所に少年が? 彼は一体何者なのだろうか?
ヴァージニアは少年の正体が世界を揺るがす出来事に発展するとは露程も思っていなかったのだった……。
※台詞が多めです。現在(2021年11月)投稿している辺りだと地の文が増えてきています。
※最終話の後に登場人物紹介がありますので、少しのネタバレならOKという方はどうぞご覧下さい。
ネタバレ
※ヴァージニア(主人公)が抱く疑問は地竜とキャサリンが登場すると解けていきます。(伏線回収)
さらにネタバレ
※何度もループしている世界の話ですが、主人公達は前の世界の記憶を持っていません。しかし違和感などは覚えています。(あんまりループ要素はないです)
さらにさらにネタバレ?
※少年の正体は早い段階で出てるじゃないかと思っている方……、それじゃないんです。別にあるんです。
没落した元名門貴族の令嬢は、馬鹿にしてきた人たちを見返すため王子の騎士を目指します!
日之影ソラ
ファンタジー
かつては騎士の名門と呼ばれたブレイブ公爵家は、代々王族の専属護衛を任されていた。
しかし数世代前から優秀な騎士が生まれず、ついに専属護衛の任を解かれてしまう。それ以降も目立った活躍はなく、貴族としての地位や立場は薄れて行く。
ブレイブ家の長女として生まれたミスティアは、才能がないながらも剣士として研鑽をつみ、騎士となった父の背中を見て育った。彼女は父を尊敬していたが、周囲の目は冷ややかであり、落ちぶれた騎士の一族と馬鹿にされてしまう。
そんなある日、父が戦場で命を落としてしまった。残されたのは母も病に倒れ、ついにはミスティア一人になってしまう。土地、お金、人、多くを失ってしまったミスティアは、亡き両親の想いを受け継ぎ、再びブレイブ家を最高の騎士の名家にするため、第一王子の護衛騎士になることを決意する。
こちらの作品の連載版です。
https://ncode.syosetu.com/n8177jc/
悪魔だと呼ばれる強面騎士団長様に勢いで結婚を申し込んでしまった私の結婚生活
束原ミヤコ
恋愛
ラーチェル・クリスタニアは、男運がない。
初恋の幼馴染みは、もう一人の幼馴染みと結婚をしてしまい、傷心のまま婚約をした相手は、結婚間近に浮気が発覚して破談になってしまった。
ある日の舞踏会で、ラーチェルは幼馴染みのナターシャに小馬鹿にされて、酒を飲み、ふらついてぶつかった相手に、勢いで結婚を申し込んだ。
それは悪魔の騎士団長と呼ばれる、オルフェレウス・レノクスだった。
優秀な姉の添え物でしかない私を必要としてくれたのは、優しい勇者様でした ~病弱だった少女は異世界で恩返しの旅に出る~
日之影ソラ
ファンタジー
前世では病弱で、生涯のほとんどを病室で過ごした少女がいた。彼女は死を迎える直前、神様に願った。
もしも来世があるのなら、今度は私が誰かを支えられるような人間になりたい。見知らぬ誰かの優しさが、病に苦しむ自分を支えてくれたように。
そして彼女は貴族の令嬢ミモザとして生まれ変わった。非凡な姉と比べられ、常に見下されながらも、自分にやれることを精一杯取り組み、他人を支えることに人生をかけた。
誰かのために生きたい。その想いに嘘はない。けれど……本当にこれでいいのか?
そんな疑問に答えをくれたのは、平和な時代に生まれた勇者様だった。
欲情しないと仰いましたので白い結婚でお願いします
ユユ
恋愛
他国の王太子の第三妃として望まれたはずが、
王太子からは拒絶されてしまった。
欲情しない?
ならば白い結婚で。
同伴公務も拒否します。
だけど王太子が何故か付き纏い出す。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる