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第2483話 まだまだ元に戻らない
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勝ったと言うには少し語弊があるが、一応は勝ちか……?
肉を切らせて骨を断つを実行できたのだから、ラッキーパンチではないが、一度きりの奇策の類なので2度目は無いだろう。カンターではなく相打ちを狙い、タフネス差で何とか勝ちを拾っただけなので、威張れることではないけどな。
ただ、試合結果は俺が勝っていたが、殺し合いであればおそらく俺の負けだ。
模擬戦というルールの中でやったので、クリーンヒットになる攻撃を寸止めすることで、俺はシェリルに勝っただけなのだ。おそらくだが、あの攻撃はクリーンヒットだったが、それを受けた後でもシェリルは動くことが可能だったはず。
あげられない左腕側を狙い、何とか寸止めをできただけなのだ。
だけど、後10秒あれば戦況が逆転していただろう。シェリルはクリーンヒットをもらってもその場で倒れなければ、俺の体が持たなかったのだ。
肉を切らせたときにもらった拳が、耐久力が高いと考えた背中に当たる様に何とかした。あの攻撃がボディーブローとして脇腹に刺さっていたら、その時点で負けだっただろう。その攻撃を背中で受け、その後も動けたのは正解だった。
だけど、耐える事には成功していたのだが、想定以上のダメージが入っており、肋骨が折れていたのだ。
骨が折れた状態で動いていたため、骨がずれてしまっていたのだ。
最後の攻撃を振り抜いていた場合、おそらく肺に肋骨が刺さっていたと思われる。こうなれば、いくら体のスペックが良くても不利になる。そして10秒後には腕を上げることができるようになっていたシェリルの攻撃を、さばき切ることができなくなり敗北していただろう。
紙一重の勝利だったということだ。
シェリルは悔しそうだった。さすがにこの戦い方は考えておらず、対処が後手に回った結果の敗北だった。
終わってみれば、俺の方が重傷だったのだから、なんとも変な話ではある。
また回復魔法のお世話になった。衝撃を吸収するように作られた革鎧の上から、くっきりと拳の後が背中につくとは思わなかったな。話を聞いてビックリしたわ。
その後もネルとシェリルに訓練の相手をしてもらい、限界が来たら休むという形で続けた。
昨日と違うのは、シュリの手加減もあるが、訓練中にある程度体力を回復できていたのだが、今日は回復する暇がなかったので、試合の合間や休憩をとっている時しか体力を戻せなかった。
昼食は、昨日と同じで高カロリー高タンパク、食事後にはバナナミルクスムージーを飲み、回復のためのお昼寝。起きたらやはり筋肉痛で、シェリルとネルがマッサージをしてくれ、おやつまでお昼寝。
おやつを食べた後は、だいぶ回復していたので訓練を行う。倒れるまで訓練を続け、体力をある程度回復して、また倒れるまで訓練を続ける……これを夕食前まで続けた。
シャワーを浴びて、夕食を食べたら昨日と同じように、シンラたちの後ろでだらけてミーシャたちに背もたれにされた。
それから1週間、代わる代わる訓練の相手をしてくれた妻たち。昨日は、昼食の後の昼寝が終わっても筋肉痛はほとんどなく、簡単なマッサージの後に訓練を始めていた。
体系は多少戻ってきたが、まだ病気になる前よりは細い。でもそれより気になるのが、多少ついていた脂肪が、今はほとんどついてない。
寝込んだ時に皮下脂肪はほとんど使い切ってしまったのか、筋肉の繊維が視認できるくらいに脂肪が無かった。治ってから食べた食事で筋肉は多少戻ったが、脂肪は全く戻ってなかったのだ。
痩せる前から体脂肪率は10パーセントほどだったが、今はボディービルダーもビックリな体脂肪率3パーセントくらいなのだ。
食べた分は動いているから脂肪がほとんどつかないのだろうが、その内10パーセントくらいには戻るとは思う。
正直、自分の腹筋とか見て気持ち悪く感じる。3パーセントは不気味だ……10パーセントあたりがカッコいいラインに見えるのではないだろうか? と思っている。
それはさておき、1週間ちょっとで驚くほど回復できたとは思うが、それでもまだ足りていない。これ以上は地道に伸ばしていくほかないと思い、日常生活に戻ることになっている。それでも、訓練は多めにする予定なので、強度が少し下がったという感じかな。
まだグリエルたちからは、庁舎に来るなと命令を受けているので、朝食をとった俺は今までと変わらず訓練場へ向かうが、妻たちはいない。
昨日までは徒手格闘だけだったが、今日からは武器を使った訓練をする。
相手がいないとできないので呼んでいるのは、人造ゴーレム君だ。
反射神経という意味では、シェリルの上をいく化物だな。俺の動きに合わせてうち合ってくれるし、遠慮なく攻撃できるので、本当に重宝している。
準備運動で、人造ゴーレムの対面に立ち、鏡になったように人造ゴーレムの動きを真似た。
以前は出来ていた動きが、微妙に出来なくなっているのは、武器の扱いが下手になっているのだろう。1ヶ月という時間は、やはり重かった。
今までの半分以下の速度で、体の動きを確認しながら武器を動かしていく。
こういう時に選ぶのは、一番使い慣れている大薙刀なのだが、とても重たく感じる。実際にカエデが俺のために作ってくれた大薙刀と同じ重さにしてあるので、重いことは確かなのだが、そういう理由で重く感じているわけではない。
1ヶ月というブランクで、いつもの重さが違う物の様に重たく感じているのだ。
徐々に速度を上げていくが、大薙刀は重いので遠心力に対抗する体の力の微調整が難しい……俺ってこれを全力で振り回してたよな? 過去の自分が信じられないほど、おかしな動きをしていたのではないだろうか? と思ってしまうほどだった。
結局1日では、全力で振るえるようにはならなかった。現在の体で全力で振るうことができるようになったのは、4日後だった。これでもおかしな程早いんだけどね。
肉を切らせて骨を断つを実行できたのだから、ラッキーパンチではないが、一度きりの奇策の類なので2度目は無いだろう。カンターではなく相打ちを狙い、タフネス差で何とか勝ちを拾っただけなので、威張れることではないけどな。
ただ、試合結果は俺が勝っていたが、殺し合いであればおそらく俺の負けだ。
模擬戦というルールの中でやったので、クリーンヒットになる攻撃を寸止めすることで、俺はシェリルに勝っただけなのだ。おそらくだが、あの攻撃はクリーンヒットだったが、それを受けた後でもシェリルは動くことが可能だったはず。
あげられない左腕側を狙い、何とか寸止めをできただけなのだ。
だけど、後10秒あれば戦況が逆転していただろう。シェリルはクリーンヒットをもらってもその場で倒れなければ、俺の体が持たなかったのだ。
肉を切らせたときにもらった拳が、耐久力が高いと考えた背中に当たる様に何とかした。あの攻撃がボディーブローとして脇腹に刺さっていたら、その時点で負けだっただろう。その攻撃を背中で受け、その後も動けたのは正解だった。
だけど、耐える事には成功していたのだが、想定以上のダメージが入っており、肋骨が折れていたのだ。
骨が折れた状態で動いていたため、骨がずれてしまっていたのだ。
最後の攻撃を振り抜いていた場合、おそらく肺に肋骨が刺さっていたと思われる。こうなれば、いくら体のスペックが良くても不利になる。そして10秒後には腕を上げることができるようになっていたシェリルの攻撃を、さばき切ることができなくなり敗北していただろう。
紙一重の勝利だったということだ。
シェリルは悔しそうだった。さすがにこの戦い方は考えておらず、対処が後手に回った結果の敗北だった。
終わってみれば、俺の方が重傷だったのだから、なんとも変な話ではある。
また回復魔法のお世話になった。衝撃を吸収するように作られた革鎧の上から、くっきりと拳の後が背中につくとは思わなかったな。話を聞いてビックリしたわ。
その後もネルとシェリルに訓練の相手をしてもらい、限界が来たら休むという形で続けた。
昨日と違うのは、シュリの手加減もあるが、訓練中にある程度体力を回復できていたのだが、今日は回復する暇がなかったので、試合の合間や休憩をとっている時しか体力を戻せなかった。
昼食は、昨日と同じで高カロリー高タンパク、食事後にはバナナミルクスムージーを飲み、回復のためのお昼寝。起きたらやはり筋肉痛で、シェリルとネルがマッサージをしてくれ、おやつまでお昼寝。
おやつを食べた後は、だいぶ回復していたので訓練を行う。倒れるまで訓練を続け、体力をある程度回復して、また倒れるまで訓練を続ける……これを夕食前まで続けた。
シャワーを浴びて、夕食を食べたら昨日と同じように、シンラたちの後ろでだらけてミーシャたちに背もたれにされた。
それから1週間、代わる代わる訓練の相手をしてくれた妻たち。昨日は、昼食の後の昼寝が終わっても筋肉痛はほとんどなく、簡単なマッサージの後に訓練を始めていた。
体系は多少戻ってきたが、まだ病気になる前よりは細い。でもそれより気になるのが、多少ついていた脂肪が、今はほとんどついてない。
寝込んだ時に皮下脂肪はほとんど使い切ってしまったのか、筋肉の繊維が視認できるくらいに脂肪が無かった。治ってから食べた食事で筋肉は多少戻ったが、脂肪は全く戻ってなかったのだ。
痩せる前から体脂肪率は10パーセントほどだったが、今はボディービルダーもビックリな体脂肪率3パーセントくらいなのだ。
食べた分は動いているから脂肪がほとんどつかないのだろうが、その内10パーセントくらいには戻るとは思う。
正直、自分の腹筋とか見て気持ち悪く感じる。3パーセントは不気味だ……10パーセントあたりがカッコいいラインに見えるのではないだろうか? と思っている。
それはさておき、1週間ちょっとで驚くほど回復できたとは思うが、それでもまだ足りていない。これ以上は地道に伸ばしていくほかないと思い、日常生活に戻ることになっている。それでも、訓練は多めにする予定なので、強度が少し下がったという感じかな。
まだグリエルたちからは、庁舎に来るなと命令を受けているので、朝食をとった俺は今までと変わらず訓練場へ向かうが、妻たちはいない。
昨日までは徒手格闘だけだったが、今日からは武器を使った訓練をする。
相手がいないとできないので呼んでいるのは、人造ゴーレム君だ。
反射神経という意味では、シェリルの上をいく化物だな。俺の動きに合わせてうち合ってくれるし、遠慮なく攻撃できるので、本当に重宝している。
準備運動で、人造ゴーレムの対面に立ち、鏡になったように人造ゴーレムの動きを真似た。
以前は出来ていた動きが、微妙に出来なくなっているのは、武器の扱いが下手になっているのだろう。1ヶ月という時間は、やはり重かった。
今までの半分以下の速度で、体の動きを確認しながら武器を動かしていく。
こういう時に選ぶのは、一番使い慣れている大薙刀なのだが、とても重たく感じる。実際にカエデが俺のために作ってくれた大薙刀と同じ重さにしてあるので、重いことは確かなのだが、そういう理由で重く感じているわけではない。
1ヶ月というブランクで、いつもの重さが違う物の様に重たく感じているのだ。
徐々に速度を上げていくが、大薙刀は重いので遠心力に対抗する体の力の微調整が難しい……俺ってこれを全力で振り回してたよな? 過去の自分が信じられないほど、おかしな動きをしていたのではないだろうか? と思ってしまうほどだった。
結局1日では、全力で振るえるようにはならなかった。現在の体で全力で振るうことができるようになったのは、4日後だった。これでもおかしな程早いんだけどね。
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