2,470 / 2,518
第2470話 長いって……
しおりを挟む
熱が下がらないが元気に過ごしていた11日目……目が覚めると、1日目に匹敵する腹痛が襲ってきていた。
混乱する頭をフル稼働させて、まずはシルキーへ連絡を入れた。シルキーたちもどういう状況か分からず首をかしげるが、実際に今起こっている事なので、ブラウニーたちに色々な指示を出し始める。
妻たちにも連絡を入れ、腹痛がぶり返してきたことを伝えておく。もしかしたら、変異したウイルスかもしれないから、絶対に部屋に近付かないように連絡を入れておく。
働かない思考を何とか動かして、バザールに連絡を入れる。
簡単な状況説明をして、俺の部屋をコピーしたものをマイワールドに作る様にお願いした。念のため誰も入ってこれないように、マイワールドへ移動することにしたのだ。
それに部屋にウイルスが残っていたりすると困るので、ウイルスがいるであろう俺の部屋全体を新しい物と入れ替えることで、全てのウイルスを隔離するかたちだ。
バザールに用意してもらっている俺の部屋は完成したのだが、俺がまずここから出ないといけなかった。スライムたち従魔は残っていても問題ないのだが、俺を入れたままでは入れ替えを行うことができないから、早めに移動しないとな……
ベットの横にゲートを作り、そこへ乗ってゲートの先で小休止して、バザールに入れ替えてもらった後に、ゲートで部屋に戻る。これで無菌の新しい部屋が向こうに行って、ゲートの先にあった菌まみれの元の部屋がマイワールドへ移動した形になる。
菌まみれというのは表現が悪いが、一応スライムたちに部屋の隅々までキレイにするように頼んでいるし、魔法で空気中の菌も殺してはいる。だけど、俺の体内に菌が沢山繁殖しているので、こういう表現になってしまうんだよな。
ゲートを使い部屋に戻ると、倒れるようにしてベットへ寝込む。
痛みにうなされ寝るに寝れず、起きて何かすることもできず、1~4日目と同じように痛みにうなされるしかない。
ボーっとする意識の中で、どうしてこうなったのか考えるが、頭が回らず途中で思考が途切れ、また同じように考え始め途中で思考が途切れる……
どのくらい時間が経ったか分からない、トイレとベットの上を何度往復しただろうか?
昼食をスライムたちが運んできてくれた。
さすがに固形物は無理だろうと判断したシルキーたちが気を利かせて、ポタージュスープやヨーグルトを食事としてチョイスしてくれていた。
正直スプーンで口に運ぶのもだるいのを理解してくれているためか、ポタージュスープは人肌ほどに冷やされており、ストローで吸うことができて助かる。
本来なら行儀の悪い食べ方だろうが、そんなことにかまっている場合ではない。朝からのトイレの頻度とでるモノを考えると、クダスンデス改ほどは酷くないが、かなり水分を排出している状況なのだ。少しでも水分を取っておかないと、すぐに脱水症状になりそうで怖いくらいだ。
ブラウニーたちに連絡を入れて、スポーツドリンクを寒天で固めた物がほしいと伝えておく。水分として飲み込みにくい時に使う手段として、ゼリー状にしたりとろみをつけたりすると摂取しやすいので、それをお願いした形だ。
今、サラサラすぎるスポーツドリンクを渡されても、上手く飲み込める自信がないんだよね。それにゼリーなら、スポーツドリンクみたいに一気に飲むことも無いから、持続的にちょっとずつ摂取できると思う。
冷蔵庫で冷やしてもらい、冷たいのを少しずつ摂取していく。
この熱は、病原菌を殺すための熱だから、あまり下げるのも良くないのかな? 40度を超えてくるなら話は違うけど、39度とか中途半端な体温なのはなんでなんだろうな。
はっ、別に熱でしんどいわけじゃなく、腹痛でお腹が痛いのに……あれ? 腹痛で動けないのに、何で熱の事を……
色々考えるのもだるいな……
意識が飛んだり腹痛で目が覚めたり、トイレに行ったり、もう何も考えずにただただ時間が過ぎるのを待つだけ……
時間の感覚が怪しくなってきたが、お腹の痛みはまだおさまっていない。痛くなってから4日は経っていない可能性があるのか……
もう何も分からん。
どれだけ時間が経ったか分からないが、お腹の痛みが大分おさまってきた。
妻たちからの連絡も取れず、やせ我慢して会話もできないから、子どもたちにも心配かけさせてしまっているだろうな。
今回の病気はいつまで続くか分からないから、しばらく子どもたちと合えないのは寂しいな。
今回の病気は本当にどうなっているのやら。
『シュウ君、少し落ち着いたのかな? 4日も連絡を取らないから心配してたよ。スライムたちが食事を運んでたから、食事は食べてるって分かってたけど……大分瘦せたね。頬や首のあたりの肉がほとんどなくなってるじゃない……そんな姿になるまで、頑張らなくてもよかったのに……』
「みんながこれにかからなくて、本当に良かったと思ってるよ。心配されるのは分かってるけどさ、体験した俺から言うとさ、本当に俺がターゲットで良かったと思ってる。かなり大変だったからさ」
『痩せただけじゃなくて、少し肌もカサカサになってるね……こっちの事を心配してくれるのは良いけど、本当に自分だけで抱え込まないでよ。食事がしっかりとれるようになったら、無理しない程度に食べるんだよ。水分はしっかりとってね。もっと話したいけど、シュウ君が辛そうだから切るね』
少し涙を浮かべた表情をしていたミリーが電話を切る。
手とかみて痩せたとは感じていたが、顔も首も痩せていたんだな。筋肉の前に脂肪が全部そぎ落とされた感じかな? お腹とか触っても、皮の下にすぐ筋肉がある感じだ。シックスパックだったとしても、多少脂肪があるけど、それすらも無くなってる……試合当日のボディビルダーみたいな脂肪の少なさだ。
腕とかよく見たら、筋繊維が分かるくらいだし、何なら皮も薄くなっているんじゃないか? って感じだわ。子どもたちに合う前に、少しは体重戻しておかないと心配されそうだな……こんな姿を見られたら、ミーシャたちに泣かれるかもしれん。
混乱する頭をフル稼働させて、まずはシルキーへ連絡を入れた。シルキーたちもどういう状況か分からず首をかしげるが、実際に今起こっている事なので、ブラウニーたちに色々な指示を出し始める。
妻たちにも連絡を入れ、腹痛がぶり返してきたことを伝えておく。もしかしたら、変異したウイルスかもしれないから、絶対に部屋に近付かないように連絡を入れておく。
働かない思考を何とか動かして、バザールに連絡を入れる。
簡単な状況説明をして、俺の部屋をコピーしたものをマイワールドに作る様にお願いした。念のため誰も入ってこれないように、マイワールドへ移動することにしたのだ。
それに部屋にウイルスが残っていたりすると困るので、ウイルスがいるであろう俺の部屋全体を新しい物と入れ替えることで、全てのウイルスを隔離するかたちだ。
バザールに用意してもらっている俺の部屋は完成したのだが、俺がまずここから出ないといけなかった。スライムたち従魔は残っていても問題ないのだが、俺を入れたままでは入れ替えを行うことができないから、早めに移動しないとな……
ベットの横にゲートを作り、そこへ乗ってゲートの先で小休止して、バザールに入れ替えてもらった後に、ゲートで部屋に戻る。これで無菌の新しい部屋が向こうに行って、ゲートの先にあった菌まみれの元の部屋がマイワールドへ移動した形になる。
菌まみれというのは表現が悪いが、一応スライムたちに部屋の隅々までキレイにするように頼んでいるし、魔法で空気中の菌も殺してはいる。だけど、俺の体内に菌が沢山繁殖しているので、こういう表現になってしまうんだよな。
ゲートを使い部屋に戻ると、倒れるようにしてベットへ寝込む。
痛みにうなされ寝るに寝れず、起きて何かすることもできず、1~4日目と同じように痛みにうなされるしかない。
ボーっとする意識の中で、どうしてこうなったのか考えるが、頭が回らず途中で思考が途切れ、また同じように考え始め途中で思考が途切れる……
どのくらい時間が経ったか分からない、トイレとベットの上を何度往復しただろうか?
昼食をスライムたちが運んできてくれた。
さすがに固形物は無理だろうと判断したシルキーたちが気を利かせて、ポタージュスープやヨーグルトを食事としてチョイスしてくれていた。
正直スプーンで口に運ぶのもだるいのを理解してくれているためか、ポタージュスープは人肌ほどに冷やされており、ストローで吸うことができて助かる。
本来なら行儀の悪い食べ方だろうが、そんなことにかまっている場合ではない。朝からのトイレの頻度とでるモノを考えると、クダスンデス改ほどは酷くないが、かなり水分を排出している状況なのだ。少しでも水分を取っておかないと、すぐに脱水症状になりそうで怖いくらいだ。
ブラウニーたちに連絡を入れて、スポーツドリンクを寒天で固めた物がほしいと伝えておく。水分として飲み込みにくい時に使う手段として、ゼリー状にしたりとろみをつけたりすると摂取しやすいので、それをお願いした形だ。
今、サラサラすぎるスポーツドリンクを渡されても、上手く飲み込める自信がないんだよね。それにゼリーなら、スポーツドリンクみたいに一気に飲むことも無いから、持続的にちょっとずつ摂取できると思う。
冷蔵庫で冷やしてもらい、冷たいのを少しずつ摂取していく。
この熱は、病原菌を殺すための熱だから、あまり下げるのも良くないのかな? 40度を超えてくるなら話は違うけど、39度とか中途半端な体温なのはなんでなんだろうな。
はっ、別に熱でしんどいわけじゃなく、腹痛でお腹が痛いのに……あれ? 腹痛で動けないのに、何で熱の事を……
色々考えるのもだるいな……
意識が飛んだり腹痛で目が覚めたり、トイレに行ったり、もう何も考えずにただただ時間が過ぎるのを待つだけ……
時間の感覚が怪しくなってきたが、お腹の痛みはまだおさまっていない。痛くなってから4日は経っていない可能性があるのか……
もう何も分からん。
どれだけ時間が経ったか分からないが、お腹の痛みが大分おさまってきた。
妻たちからの連絡も取れず、やせ我慢して会話もできないから、子どもたちにも心配かけさせてしまっているだろうな。
今回の病気はいつまで続くか分からないから、しばらく子どもたちと合えないのは寂しいな。
今回の病気は本当にどうなっているのやら。
『シュウ君、少し落ち着いたのかな? 4日も連絡を取らないから心配してたよ。スライムたちが食事を運んでたから、食事は食べてるって分かってたけど……大分瘦せたね。頬や首のあたりの肉がほとんどなくなってるじゃない……そんな姿になるまで、頑張らなくてもよかったのに……』
「みんながこれにかからなくて、本当に良かったと思ってるよ。心配されるのは分かってるけどさ、体験した俺から言うとさ、本当に俺がターゲットで良かったと思ってる。かなり大変だったからさ」
『痩せただけじゃなくて、少し肌もカサカサになってるね……こっちの事を心配してくれるのは良いけど、本当に自分だけで抱え込まないでよ。食事がしっかりとれるようになったら、無理しない程度に食べるんだよ。水分はしっかりとってね。もっと話したいけど、シュウ君が辛そうだから切るね』
少し涙を浮かべた表情をしていたミリーが電話を切る。
手とかみて痩せたとは感じていたが、顔も首も痩せていたんだな。筋肉の前に脂肪が全部そぎ落とされた感じかな? お腹とか触っても、皮の下にすぐ筋肉がある感じだ。シックスパックだったとしても、多少脂肪があるけど、それすらも無くなってる……試合当日のボディビルダーみたいな脂肪の少なさだ。
腕とかよく見たら、筋繊維が分かるくらいだし、何なら皮も薄くなっているんじゃないか? って感じだわ。子どもたちに合う前に、少しは体重戻しておかないと心配されそうだな……こんな姿を見られたら、ミーシャたちに泣かれるかもしれん。
0
お気に入りに追加
449
あなたにおすすめの小説
救国の大聖女は生まれ変わって【薬剤師】になりました ~聖女の力には限界があるけど、万能薬ならもっとたくさんの人を救えますよね?~
日之影ソラ
恋愛
千年前、大聖女として多くの人々を救った一人の女性がいた。国を蝕む病と一人で戦った彼女は、僅かニ十歳でその生涯を終えてしまう。その原因は、聖女の力を使い過ぎたこと。聖女の力には、使うことで自身の命を削るというリスクがあった。それを知ってからも、彼女は聖女としての使命を果たすべく、人々のために祈り続けた。そして、命が終わる瞬間、彼女は後悔した。もっと多くの人を救えたはずなのに……と。
そんな彼女は、ユリアとして千年後の世界で新たな生を受ける。今度こそ、より多くの人を救いたい。その一心で、彼女は薬剤師になった。万能薬を作ることで、かつて救えなかった人たちの笑顔を守ろうとした。
優しい王子に、元気で真面目な後輩。宮廷での環境にも恵まれ、一歩ずつ万能薬という目標に進んでいく。
しかし、新たな聖女が誕生してしまったことで、彼女の人生は大きく変化する。
鮮明な月
碧
BL
鮮明な月のようなあの人のことを、幼い頃からひたすらに思い続けていた。叶わないと知りながら、それでもただひたすらに密やかに思い続ける源川仁聖。叶わないのは当然だ、鮮明な月のようなあの人は、自分と同じ男性なのだから。
彼を思いながら、他の人間で代用し続ける矛盾に耐えきれなくなっていく。そんな時ふと鮮明な月のような彼に、手が届きそうな気がした。
第九章以降は鮮明な月の後日談
月のような彼に源川仁聖の手が届いてからの物語。
基本的にはエッチ多目だと思われます。
読む際にはご注意下さい。第九章以降は主人公達以外の他キャラ主体が元気なため誰が主人公やねんなところもあります。すみません。
転移魔法に失敗したら大変な事に巻き込まれたようです。
ミカヅキグマ
ファンタジー
魔導師のヴァージニアは転移魔法に失敗して見知らぬ島に来てしまった。
地図にも載っていないその島には何やら怪しげな遺跡がポツンと建っていた。ヴァージニアはただでさえ転移魔法の失敗で落ち込んでいるのに、うっかりその遺跡に閉じ込められてしまう。彼女が出口を探すために仕方なく遺跡の奥に進んで行くと、なんとそこには一人の幼い少年がいた。何故こんな所に少年が? 彼は一体何者なのだろうか?
ヴァージニアは少年の正体が世界を揺るがす出来事に発展するとは露程も思っていなかったのだった……。
※台詞が多めです。現在(2021年11月)投稿している辺りだと地の文が増えてきています。
※最終話の後に登場人物紹介がありますので、少しのネタバレならOKという方はどうぞご覧下さい。
ネタバレ
※ヴァージニア(主人公)が抱く疑問は地竜とキャサリンが登場すると解けていきます。(伏線回収)
さらにネタバレ
※何度もループしている世界の話ですが、主人公達は前の世界の記憶を持っていません。しかし違和感などは覚えています。(あんまりループ要素はないです)
さらにさらにネタバレ?
※少年の正体は早い段階で出てるじゃないかと思っている方……、それじゃないんです。別にあるんです。
没落した元名門貴族の令嬢は、馬鹿にしてきた人たちを見返すため王子の騎士を目指します!
日之影ソラ
ファンタジー
かつては騎士の名門と呼ばれたブレイブ公爵家は、代々王族の専属護衛を任されていた。
しかし数世代前から優秀な騎士が生まれず、ついに専属護衛の任を解かれてしまう。それ以降も目立った活躍はなく、貴族としての地位や立場は薄れて行く。
ブレイブ家の長女として生まれたミスティアは、才能がないながらも剣士として研鑽をつみ、騎士となった父の背中を見て育った。彼女は父を尊敬していたが、周囲の目は冷ややかであり、落ちぶれた騎士の一族と馬鹿にされてしまう。
そんなある日、父が戦場で命を落としてしまった。残されたのは母も病に倒れ、ついにはミスティア一人になってしまう。土地、お金、人、多くを失ってしまったミスティアは、亡き両親の想いを受け継ぎ、再びブレイブ家を最高の騎士の名家にするため、第一王子の護衛騎士になることを決意する。
こちらの作品の連載版です。
https://ncode.syosetu.com/n8177jc/
悪魔だと呼ばれる強面騎士団長様に勢いで結婚を申し込んでしまった私の結婚生活
束原ミヤコ
恋愛
ラーチェル・クリスタニアは、男運がない。
初恋の幼馴染みは、もう一人の幼馴染みと結婚をしてしまい、傷心のまま婚約をした相手は、結婚間近に浮気が発覚して破談になってしまった。
ある日の舞踏会で、ラーチェルは幼馴染みのナターシャに小馬鹿にされて、酒を飲み、ふらついてぶつかった相手に、勢いで結婚を申し込んだ。
それは悪魔の騎士団長と呼ばれる、オルフェレウス・レノクスだった。
優秀な姉の添え物でしかない私を必要としてくれたのは、優しい勇者様でした ~病弱だった少女は異世界で恩返しの旅に出る~
日之影ソラ
ファンタジー
前世では病弱で、生涯のほとんどを病室で過ごした少女がいた。彼女は死を迎える直前、神様に願った。
もしも来世があるのなら、今度は私が誰かを支えられるような人間になりたい。見知らぬ誰かの優しさが、病に苦しむ自分を支えてくれたように。
そして彼女は貴族の令嬢ミモザとして生まれ変わった。非凡な姉と比べられ、常に見下されながらも、自分にやれることを精一杯取り組み、他人を支えることに人生をかけた。
誰かのために生きたい。その想いに嘘はない。けれど……本当にこれでいいのか?
そんな疑問に答えをくれたのは、平和な時代に生まれた勇者様だった。
欲情しないと仰いましたので白い結婚でお願いします
ユユ
恋愛
他国の王太子の第三妃として望まれたはずが、
王太子からは拒絶されてしまった。
欲情しない?
ならば白い結婚で。
同伴公務も拒否します。
だけど王太子が何故か付き纏い出す。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる