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第2458話 続くんかい!
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爆発物を運ぶように慎重に、刺激しないように、細心の注意を払って俺の進行方向の交通整理をしている。
深紅の騎士団は、俺の実力を知っている。しかも、その時よりはるかに強くなっていることも理解しているのか、余計な人間が近付かないようにしている。
そういう時に限ってテンプレが発動するんだよな……
深紅の騎士団は、平民出身の騎士で構成されていて、貴族の不正を中心に権力を持つものたちのアンチテーゼになる存在だ。
そんな騎士団が街中で交通整理をしていれば、
「おい、お前たち! 王都でこんなことをしていいと思っているのか! 王都の人たちに迷惑がかかるとは思わんのか! これだから平民の騎士団など……それになんだ? 貴族である私の前で頭が高いな。私たちが通るのだから、頭を下げて敬うべきだろうが! 気に入らん、お前たち捕まえろ」
貴族と偉ぶっている奴の指示に従って、ニヤついた気持ち悪い兵士たちが剣を抜いて近付いてくる。
なんとなく鑑定してみると、強姦魔・殺人鬼・拷問王等々、犯罪の称号の中でもさらに上位の称号が並んでいた。中には快楽殺人鬼という、更にヤベエ称号の持ち主もいた。
俺が動く前に、深紅の騎士団が近付いてきた兵士を切り捨てた。
「貴族籍にある各位に、今日は外出しないように王からの勅命があったはずですが、あなたはここで何をされているのですか? 勅命に逆らうということは、国家反逆罪が適応されます。自分は貴族だから罰せられないと思っているのでしたら、今回はやり過ぎです」
「なっ! 王都で理由もなしに、貴族の私兵を殺していいと思っているのか! いくら騎士団の人間と言えど、罰は免れないと思え!」
「騎士団長さん、この近くにどこかのギルドはあるか分かるか?」
「えっと、すぐそこを曲がったところ、商人のギルドがあるはずです」
「そこなら真実の瞳があるよな?」
「登録する時にも使うはずですので、もちろんあるはずですね」
「貴様ら! 私を無視して話を進める出ない! ったく、衛兵は何をしているんだ! ここに犯罪者共がいるのに、捕らえにこないとは!」
「あいつを捕まえて、強制的に真実の目を使わせてみな。ちなみに、騎士団の人たちが切り殺した兵士っぽい奴らは、全員に犯罪の称号がついてたぞ、しかも上位の犯罪の称号がな」
ハッとする深紅の騎士団、慌てて逃亡をしようとする貴族らしきやつ。鍛えられた騎士と肥え太ったデブ、どちらが早いかは、火を見るよりも明らかだ。
10歩も進まないうちに捕らえられ、醜くわめきちらすが、強制的に連れていかれ商人ギルドで、その罪を暴かれる。
まぁ分かりやすい状況だよな。
昨日、国王が貴族たちに勅命を出して、外出しないようにさせたのだろう。だけど、外出させたくない何かがあると考えたあのアホ貴族が、目の敵にしている深紅の騎士団を見つけ、邪魔をしようとしたのだろう。
おそらく私兵として連れていた奴らは、私兵は私兵でも闇の部分に使っていた奴らだろう。切り捨てられてもいたくない人選だったと思う。
殺されることを前提でけしかけ、貴族の私兵を王都内で殺したという事実を作り、それを口実に深紅の騎士団の力を削ごうと考えていたのだろう。上手くいけば、深紅の騎士団の騎士を奴隷に落し、自分で酷使するつもりだったかもしれないな。
そもそも、前提が間違っていることに気付いていないからアホ貴族なんだよな。
深紅の騎士団長が言ったように、勅命を無視している時点で国家反逆罪だし、一応国賓である俺に暴言を吐いたのだから、まぎれもなく一族全員が死刑になるほどの罪なのだ。
「あなたは、ギザール侯爵家の人間でしたか。3男のようですが、当主本人でも嫡男でもないあなたが、よくもここまで偉そうに出来ましたね……今回に限っては当主本人でも死罪でしたので、変わらないと思いますが一応伝えておきます。
今回の勅命を破り、訪問される国賓に無礼を働いた場合は、その場で切り捨てて良しと国王からの命令があります。そして、切り捨てられて貴族がいた場合、連帯責任として5親等の親族は死刑または、一生重犯罪奴隷として、国へ奉仕する仕事につくことになる」
「国への奉仕か。貴族にはピッタリじゃないか? 自分の身を削り、国に尽くせるのだから、泣いて喜ぶべきかもしれないですね。でもそうすると、罰ではなく褒美になってしまうのでは?」
「確かに、貴族は国に奉仕するための存在ですね。となると、奉仕する内容がただ変わっただけにもとれます。罰にならなかったとしても、国王が重犯罪者として扱うとしているで、それはありなのかもしれません。一応確認を取りますが、問題ないと思われます」
「隊長、犯罪の称号が複数出てきました。下手な盗賊より質が悪いです」
「国賓に暴言を吐いている時点でアウトだったが、明確に証拠も出てきたので、どんな犯罪をおっかしたのかしっかりと取り調べる必要があるな。うるさいから、服を切って口に詰めてから猿轡を噛ませろ」
こうして悪が1つ滅びた。
わめいているが、何を言いたいのか分からんな。
「騎士団長、5親等はさすがに広すぎると思うけど、国王が指示したのか?」
「国王からの指示です。ですが、5親等内でも悪事をしている者とはたらいていない者、どちらもいますので、事前にピックアップしていた貴族家が関わった場合、どこまで処刑するか既に決められています。大体腐った高位貴族の親類は腐っているので、何かあればバッサリと切るつもりだそうです」
「5親等ね……俺が焼き殺した何とか公爵の5親等には国王も入っているんじゃないか?」
「王族は例外です。王族は貴族ではありません。王弟は公爵になった時点で王族ではなくなり、貴族の一員になるので今回の勅命が有効になるということです」
「なるほどね。言葉遊びみたいなものか。王族は貴族じゃない。確かにその通りだけどな。だけど、公爵ともなれば、近付きになりたい貴族も多くて、側室とか沢山いたんじゃないか?」
「大半はろくでもない貴族ですので、ちょうど裁くいい理由ができたと喜ぶかもしれませんね。公爵に無理やり攫われた貴族令嬢もいたそうですが、攫われた令嬢たちは側室でもなく、奴隷のような扱いでしたので、救い出すちょうどいいチャンスかもしれませんね」
「前々から準備していて、今回ちょうどいいから策をめぐらせた感じか。まぁ、腐った奴らが減るのなら、喜ぶべきところかな。もし今度やるなら、先に連絡がほしいって言うかな。無駄に不機嫌になるからやめてほしい。知ってれば、違う対応もできるしな」
深紅の騎士団は、俺の実力を知っている。しかも、その時よりはるかに強くなっていることも理解しているのか、余計な人間が近付かないようにしている。
そういう時に限ってテンプレが発動するんだよな……
深紅の騎士団は、平民出身の騎士で構成されていて、貴族の不正を中心に権力を持つものたちのアンチテーゼになる存在だ。
そんな騎士団が街中で交通整理をしていれば、
「おい、お前たち! 王都でこんなことをしていいと思っているのか! 王都の人たちに迷惑がかかるとは思わんのか! これだから平民の騎士団など……それになんだ? 貴族である私の前で頭が高いな。私たちが通るのだから、頭を下げて敬うべきだろうが! 気に入らん、お前たち捕まえろ」
貴族と偉ぶっている奴の指示に従って、ニヤついた気持ち悪い兵士たちが剣を抜いて近付いてくる。
なんとなく鑑定してみると、強姦魔・殺人鬼・拷問王等々、犯罪の称号の中でもさらに上位の称号が並んでいた。中には快楽殺人鬼という、更にヤベエ称号の持ち主もいた。
俺が動く前に、深紅の騎士団が近付いてきた兵士を切り捨てた。
「貴族籍にある各位に、今日は外出しないように王からの勅命があったはずですが、あなたはここで何をされているのですか? 勅命に逆らうということは、国家反逆罪が適応されます。自分は貴族だから罰せられないと思っているのでしたら、今回はやり過ぎです」
「なっ! 王都で理由もなしに、貴族の私兵を殺していいと思っているのか! いくら騎士団の人間と言えど、罰は免れないと思え!」
「騎士団長さん、この近くにどこかのギルドはあるか分かるか?」
「えっと、すぐそこを曲がったところ、商人のギルドがあるはずです」
「そこなら真実の瞳があるよな?」
「登録する時にも使うはずですので、もちろんあるはずですね」
「貴様ら! 私を無視して話を進める出ない! ったく、衛兵は何をしているんだ! ここに犯罪者共がいるのに、捕らえにこないとは!」
「あいつを捕まえて、強制的に真実の目を使わせてみな。ちなみに、騎士団の人たちが切り殺した兵士っぽい奴らは、全員に犯罪の称号がついてたぞ、しかも上位の犯罪の称号がな」
ハッとする深紅の騎士団、慌てて逃亡をしようとする貴族らしきやつ。鍛えられた騎士と肥え太ったデブ、どちらが早いかは、火を見るよりも明らかだ。
10歩も進まないうちに捕らえられ、醜くわめきちらすが、強制的に連れていかれ商人ギルドで、その罪を暴かれる。
まぁ分かりやすい状況だよな。
昨日、国王が貴族たちに勅命を出して、外出しないようにさせたのだろう。だけど、外出させたくない何かがあると考えたあのアホ貴族が、目の敵にしている深紅の騎士団を見つけ、邪魔をしようとしたのだろう。
おそらく私兵として連れていた奴らは、私兵は私兵でも闇の部分に使っていた奴らだろう。切り捨てられてもいたくない人選だったと思う。
殺されることを前提でけしかけ、貴族の私兵を王都内で殺したという事実を作り、それを口実に深紅の騎士団の力を削ごうと考えていたのだろう。上手くいけば、深紅の騎士団の騎士を奴隷に落し、自分で酷使するつもりだったかもしれないな。
そもそも、前提が間違っていることに気付いていないからアホ貴族なんだよな。
深紅の騎士団長が言ったように、勅命を無視している時点で国家反逆罪だし、一応国賓である俺に暴言を吐いたのだから、まぎれもなく一族全員が死刑になるほどの罪なのだ。
「あなたは、ギザール侯爵家の人間でしたか。3男のようですが、当主本人でも嫡男でもないあなたが、よくもここまで偉そうに出来ましたね……今回に限っては当主本人でも死罪でしたので、変わらないと思いますが一応伝えておきます。
今回の勅命を破り、訪問される国賓に無礼を働いた場合は、その場で切り捨てて良しと国王からの命令があります。そして、切り捨てられて貴族がいた場合、連帯責任として5親等の親族は死刑または、一生重犯罪奴隷として、国へ奉仕する仕事につくことになる」
「国への奉仕か。貴族にはピッタリじゃないか? 自分の身を削り、国に尽くせるのだから、泣いて喜ぶべきかもしれないですね。でもそうすると、罰ではなく褒美になってしまうのでは?」
「確かに、貴族は国に奉仕するための存在ですね。となると、奉仕する内容がただ変わっただけにもとれます。罰にならなかったとしても、国王が重犯罪者として扱うとしているで、それはありなのかもしれません。一応確認を取りますが、問題ないと思われます」
「隊長、犯罪の称号が複数出てきました。下手な盗賊より質が悪いです」
「国賓に暴言を吐いている時点でアウトだったが、明確に証拠も出てきたので、どんな犯罪をおっかしたのかしっかりと取り調べる必要があるな。うるさいから、服を切って口に詰めてから猿轡を噛ませろ」
こうして悪が1つ滅びた。
わめいているが、何を言いたいのか分からんな。
「騎士団長、5親等はさすがに広すぎると思うけど、国王が指示したのか?」
「国王からの指示です。ですが、5親等内でも悪事をしている者とはたらいていない者、どちらもいますので、事前にピックアップしていた貴族家が関わった場合、どこまで処刑するか既に決められています。大体腐った高位貴族の親類は腐っているので、何かあればバッサリと切るつもりだそうです」
「5親等ね……俺が焼き殺した何とか公爵の5親等には国王も入っているんじゃないか?」
「王族は例外です。王族は貴族ではありません。王弟は公爵になった時点で王族ではなくなり、貴族の一員になるので今回の勅命が有効になるということです」
「なるほどね。言葉遊びみたいなものか。王族は貴族じゃない。確かにその通りだけどな。だけど、公爵ともなれば、近付きになりたい貴族も多くて、側室とか沢山いたんじゃないか?」
「大半はろくでもない貴族ですので、ちょうど裁くいい理由ができたと喜ぶかもしれませんね。公爵に無理やり攫われた貴族令嬢もいたそうですが、攫われた令嬢たちは側室でもなく、奴隷のような扱いでしたので、救い出すちょうどいいチャンスかもしれませんね」
「前々から準備していて、今回ちょうどいいから策をめぐらせた感じか。まぁ、腐った奴らが減るのなら、喜ぶべきところかな。もし今度やるなら、先に連絡がほしいって言うかな。無駄に不機嫌になるからやめてほしい。知ってれば、違う対応もできるしな」
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