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第2445話 子どもたちの変化
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シンラたちが何度もマシュマロを焦がしそうになるのを、微笑ましく見ていると、口元にスモアを誇んできてくれる小さな手が……スミレの手のようだな。俺は少しお腹が空いているような気はしているが、食べても食べなくても問題なかったりするが、出された物だから食べよう。
口に運ぶと、チョコの甘さとマシュマロの甘さでダブルパンチだな。ビスケットが口の水分を持っていくが、そんなのが気にならない位に美味いぞ。
久しぶりに食べたけど、スモアってこんな感じだったっけ?
用意してもらったミルクティーが美味い。口の中の持って行かれた水分の補給もできるし、少しある渋味とミルクのまろやかさが、口の中の甘みを流してくれる。
甘いものと紅茶って本当に合うよな。コーヒーの苦みで口の中をリセットするのとは違うんだよな。
シンラは自分のスモアが完成してご満悦だ。そのままのノリで、俺の股の間におさまった。次に登ってきたのはプラムとシオンの2人で、シンラが股の間にいるので両太ももの上に乗ってきた。
シンラがいないと近付いてこない2人だが、こういう時は大人しいから助かるわ。
3人がスモアを美味しそうに食べてると、上の子たちも近くに集まって来て、余裕のある椅子なはずなのに、かなりキツキツになってしまった。
それでも、満足そうにみんながしているので、気にするのはやめようか。
子どもたちは食べ過ぎないように注意され少し不満そうだが、この時間の食べ過ぎは良くないのは事実だから、止めような。
パチパチと焚き火が鳴っている音を聞いているせいか、子どもたちがうつらうつらしてきた。
さすがに24時を回ったので、眠気が襲ってきたのかな。
この状態からさすがに下の子3人を抱きかかえることは出来ないので、スライムたちに下の子たちの移動を頼んだ。
ミーシャたちもスライムか妻たちに頼もうとしたら、服を離さず運んでと言われてしまった。上の子たちは眠そうではあるが、下の子たちと違って眠ってはいない。だから、俺に運んでほしいとお願いしてきた。
何か今日は、3人とも甘えん坊だな。でもさすがに3人同時に抱っこは出来ないのだが……そうすると、ミーシャは、久しぶりに肩車をしてほしいと言って、両腕にスミレとブルム、肩車でミーシャを連れていくことになる。
スミレとブルムは、ミーシャの足を抱え込むように俺の首へ抱き着いている。ミーシャは、シンラの様に頭に抱きついている形だな。
この子たちがまだ小さかったときは、こんな風に移動してたよな。朝とかお風呂に行く時とかは、こんな感じだったような気がする。懐かしい記憶がよみがえってきた。
だけどさ、テントの入り口はそんなに高くないんだよね。中腰で移動するしかなかった……
慣れない体勢で体を痛めるかと思ったが、そんなこともなく3人をベットに運ぶことができた。
既にシンラたちは寝ており、大の字に寝ているシンラの腕枕でプラムとシオンが寝ている。これが姉弟でなければ、この歳でハーレムを築きつつある脅威の子どもだったな。
よし、上の子たちも寝かせたし、俺は……おや? まだミーシャたちが服を掴んでいるな。今日は一緒に寝てもいいってことかな。
ん~下の子たちに近いと起きた時に面倒になりそうなので、ちょっと離れた位置へ移動させて眠りにつくことにした。
目を覚ますと、上の子たちは体にまとわりつくように寝ていた。体を起こすとみんなが起きてしまうから、起こさずに二度寝でもするか。
ウトウトしていると、シンラの声が聞こえてきた。
どうやら目が覚めたが、2人に抱きつかれているため体が動かせずに声をあげているようだ。
抱き着いている2人は、シンラが近くにいるためか、安心してスヤスヤと寝ているため、シンラの訴えで起きることはなかった。
シンラの方をしばらく見ていると、目が合ってしまった……
助けてくれ、という表情をしているが、俺の方をみるんだ。お前より人数が多いぞ。俺は動こうと思えば動けるが、起こしたくないから動かないけどな。
俺もシンラもあきらめの表情をして、二度寝をしようとすると、周りから笑い声が……
このパターン、最近で何度あったのだろうか?
周りで妻たちが笑っているのは、良く分かる。もう慣れたもんだ。
笑ってるなら助けてくれないかね? 手伝ってくれれば、子どもたちを起こさずに何とかなると思うんだけどな。
俺の考えを読んでくれたのか、妻たちがミーシャたちを起こさずに、俺の体から離してくれた。
続いてシンラの方も……と思ったが、シンラの方はガッチリと掴まれており、足もしっかり絡まっているため、引き剥がすことは出来ない。だけどさ、この体勢はさすがにきついよな、シンラよ……
仕方がない。妻たちと協力して、プラムとシオンを起こすことにした。シンラの顔がさ、今にも泣きそうだったからさ、さすがに悪戯をしようとは思えないわ。
この状態のプラムとシオンは、体を軽く揺すったくらいじゃ起きないんだよな。度を超える大きな音でも出さない限り、今のところ起きたためしがない。
結構強引に引き剥がそうとしても、まったくびくともしない。
困っているとシンラにスライムたちがまとわりついた。そうすると、シンラとプラムとシオンの間にニュルッと入って、掴んでいる服をやんわりと外すことに成功する。
おぉ、さすが形の無いスライムだ、掴んでいる服の隙間とか体の間に入り込んで、洗剤の様に滑らせるような形で2人を引き剥がしてくれた。
やっと救助されたシンラは、達観したような表情をして、ありがとうと一言。
苦労を掛けるけど、ここ最近の様子を見ていると、もう少し我慢すればプラムとシオンも、べたべたくっつくことは無くなるんじゃないか?
そんなことを考えていたら、クワッ! とした表情でこちらを見て、フラグを建てるな! みたいな視線でこっちを見てきた……これってフラグになるのか?
口に運ぶと、チョコの甘さとマシュマロの甘さでダブルパンチだな。ビスケットが口の水分を持っていくが、そんなのが気にならない位に美味いぞ。
久しぶりに食べたけど、スモアってこんな感じだったっけ?
用意してもらったミルクティーが美味い。口の中の持って行かれた水分の補給もできるし、少しある渋味とミルクのまろやかさが、口の中の甘みを流してくれる。
甘いものと紅茶って本当に合うよな。コーヒーの苦みで口の中をリセットするのとは違うんだよな。
シンラは自分のスモアが完成してご満悦だ。そのままのノリで、俺の股の間におさまった。次に登ってきたのはプラムとシオンの2人で、シンラが股の間にいるので両太ももの上に乗ってきた。
シンラがいないと近付いてこない2人だが、こういう時は大人しいから助かるわ。
3人がスモアを美味しそうに食べてると、上の子たちも近くに集まって来て、余裕のある椅子なはずなのに、かなりキツキツになってしまった。
それでも、満足そうにみんながしているので、気にするのはやめようか。
子どもたちは食べ過ぎないように注意され少し不満そうだが、この時間の食べ過ぎは良くないのは事実だから、止めような。
パチパチと焚き火が鳴っている音を聞いているせいか、子どもたちがうつらうつらしてきた。
さすがに24時を回ったので、眠気が襲ってきたのかな。
この状態からさすがに下の子3人を抱きかかえることは出来ないので、スライムたちに下の子たちの移動を頼んだ。
ミーシャたちもスライムか妻たちに頼もうとしたら、服を離さず運んでと言われてしまった。上の子たちは眠そうではあるが、下の子たちと違って眠ってはいない。だから、俺に運んでほしいとお願いしてきた。
何か今日は、3人とも甘えん坊だな。でもさすがに3人同時に抱っこは出来ないのだが……そうすると、ミーシャは、久しぶりに肩車をしてほしいと言って、両腕にスミレとブルム、肩車でミーシャを連れていくことになる。
スミレとブルムは、ミーシャの足を抱え込むように俺の首へ抱き着いている。ミーシャは、シンラの様に頭に抱きついている形だな。
この子たちがまだ小さかったときは、こんな風に移動してたよな。朝とかお風呂に行く時とかは、こんな感じだったような気がする。懐かしい記憶がよみがえってきた。
だけどさ、テントの入り口はそんなに高くないんだよね。中腰で移動するしかなかった……
慣れない体勢で体を痛めるかと思ったが、そんなこともなく3人をベットに運ぶことができた。
既にシンラたちは寝ており、大の字に寝ているシンラの腕枕でプラムとシオンが寝ている。これが姉弟でなければ、この歳でハーレムを築きつつある脅威の子どもだったな。
よし、上の子たちも寝かせたし、俺は……おや? まだミーシャたちが服を掴んでいるな。今日は一緒に寝てもいいってことかな。
ん~下の子たちに近いと起きた時に面倒になりそうなので、ちょっと離れた位置へ移動させて眠りにつくことにした。
目を覚ますと、上の子たちは体にまとわりつくように寝ていた。体を起こすとみんなが起きてしまうから、起こさずに二度寝でもするか。
ウトウトしていると、シンラの声が聞こえてきた。
どうやら目が覚めたが、2人に抱きつかれているため体が動かせずに声をあげているようだ。
抱き着いている2人は、シンラが近くにいるためか、安心してスヤスヤと寝ているため、シンラの訴えで起きることはなかった。
シンラの方をしばらく見ていると、目が合ってしまった……
助けてくれ、という表情をしているが、俺の方をみるんだ。お前より人数が多いぞ。俺は動こうと思えば動けるが、起こしたくないから動かないけどな。
俺もシンラもあきらめの表情をして、二度寝をしようとすると、周りから笑い声が……
このパターン、最近で何度あったのだろうか?
周りで妻たちが笑っているのは、良く分かる。もう慣れたもんだ。
笑ってるなら助けてくれないかね? 手伝ってくれれば、子どもたちを起こさずに何とかなると思うんだけどな。
俺の考えを読んでくれたのか、妻たちがミーシャたちを起こさずに、俺の体から離してくれた。
続いてシンラの方も……と思ったが、シンラの方はガッチリと掴まれており、足もしっかり絡まっているため、引き剥がすことは出来ない。だけどさ、この体勢はさすがにきついよな、シンラよ……
仕方がない。妻たちと協力して、プラムとシオンを起こすことにした。シンラの顔がさ、今にも泣きそうだったからさ、さすがに悪戯をしようとは思えないわ。
この状態のプラムとシオンは、体を軽く揺すったくらいじゃ起きないんだよな。度を超える大きな音でも出さない限り、今のところ起きたためしがない。
結構強引に引き剥がそうとしても、まったくびくともしない。
困っているとシンラにスライムたちがまとわりついた。そうすると、シンラとプラムとシオンの間にニュルッと入って、掴んでいる服をやんわりと外すことに成功する。
おぉ、さすが形の無いスライムだ、掴んでいる服の隙間とか体の間に入り込んで、洗剤の様に滑らせるような形で2人を引き剥がしてくれた。
やっと救助されたシンラは、達観したような表情をして、ありがとうと一言。
苦労を掛けるけど、ここ最近の様子を見ていると、もう少し我慢すればプラムとシオンも、べたべたくっつくことは無くなるんじゃないか?
そんなことを考えていたら、クワッ! とした表情でこちらを見て、フラグを建てるな! みたいな視線でこっちを見てきた……これってフラグになるのか?
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