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第2406話 訓練2日目
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訓練2日目
今日は朝食後に俺が来た瞬間から、昨日と同じ指に魔力の穴をあけて、魔力放出の訓練が始まる。
昨日の様子から、成功する人が出てもおかしくないのだが、違う訓練を行うのはよくないといわれ、午前中は全員で同じことをするほうがいいとのこと。
習得の度合いが違えば、訓練の内容に違いがあってもおかしくないと思うのだけど、今回の訓練に関しては、魔力を消費しきった後の問題があるため、不意打ちで区切るのではなく、告知してからから区切るほうが効果的だとも判断して、今日の午前中までは火力の放出訓練をすることになった。
終わった後の空腹感もけだるさも、他のこともろもろがかなりしんどいので、すこし危機感をあおるような形にすれば、結果も出やすいと判断しているようだ。
思い出すだけでもあの飢餓感はきつかったからな……隊長たちはあれに比べれば、大分おとなしいだろうけどきついものはきついので、出来れば経験したくない辛さなので、必死になるって結果か。
訓練で肉体的な疲労は何度も経験しているけど、魔力欠乏の体験は昨日が初めてだろうからな、なおさら辛いだろうな。できれば何度も経験してもらいたいところだが、魔力が多くなってから体験すると、少ない時よりかなり辛いんだよな……だから、無理は言えないところだ。
訓練が始まると、魔力が体から抜ける喪失感と戦いながら、魔力放出の訓練を始めている。
俺は昨日の経験で、魔力の穴をあけるのに慣れていたので、昨日よりだいぶ早くなっているので、負担は少なくなっている。
レイリーと副官たちなら出来るだけの能力はあるのだが、まだまだ訓練不足で細い針状にして打ち出すことが出来ていないので、今日も俺が全部やっている。
先のことを考えると、この3人もできるようになっていてほしいから、早めに覚えてもらいたいところなんだよな。
集められる魔力量が上がれば、自分よりレベルが上の相手にも致命傷を与えれるようになるので、技術として覚えておくのは有用だからな。
この戦争が終わったら、下のほうの兵士たちにも教えてほしいから、本当に頑張ってくれ。正直なところ他にも攻撃方法があるから、この攻撃方法は後回しにしていたけど、今回の件でかなり重要視されそうなので、しっかりと共有をしていかないとな。
逃げる相手にも追いつければ有効な時間稼ぎ方法になるが、特に自分たちより上の相手を例の魔道具で閉じ込め複数で戦える状況なら、必須になってくるスキルなんだよな。
閉じ込めた敵の相性によって、突入させる仲間を変えれば、負ける可能性がかなり減ると思う。
後は、完ぺきに密閉されている状況だから、小型酸素ボンベを使って周りの空気を有毒なものに変えてしまえば、おそらく勝てる……
ん? あ~その方法があったな。
「レイリー、小隊長たちからも兵士を集めていいか? できれば、風魔法が得意なメンバーを集めてほしい。相手が人間なら、格下でも勝つ方法があるのを忘れてたわ」
レイリーは首をかしげて、聞き直してきた。
「人間なら、空気に含まれている成分を調節できれば、殺すことも可能だからな。風魔法で空気の繭を作れるなら、外の空気を改変できる薬物でも投げれば、制圧もできると思うぞ。試す価値はあるんじゃないか?」
レイリーには話したことがあるはずだけど、忘れていたのかもしれない。
「ちょっとグリエルに連絡を入れるわ……グリエル、今って死刑待ちの囚人っているか?」
確認して折り返して連絡を入れる、と返事が返ってきたので、訓練を見守りながら連絡が来るのを待つ。
5分もしないうちに連絡が返ってきて、死刑囚がいることを教えてくれた。数としては、10人以上いるようだ……実験に使えるから助かるけど、治安が良くなっているはずなのに、なんでそんなにいるのか疑問に思う。
その理由は、つい先日にアホ貴族がゴーストタウンの乗っ取りをしようとして、実行前につかまり余罪の関係で死刑判決を護衛も含めてされたせいで、死刑囚が多かったんだとさ。それ以外にも、実験に使うことがあるので、周辺諸国に死刑囚を金で買うように交渉してたりすると教えてもらった。
公開処刑は、民衆のストレス発散になるようだが、それ以上にディストピアに金で買われて、その金で食事などを提供したほうがよっぽどプラスになるらしく、周辺諸国では重犯罪者数名の公開処刑と祭りのようなことを一緒に行って、不満を解消しているのだそうだ。
公開処刑で祭りか……俺がホモークでやったことと同じか。見せ方によっては、祭りの一部にできるけど、現代の先進国では考えられないな。
一時から奴隷購入費が上がったのは、こういう理由があったんだな。
俺は報告を読んでいたのだが、すっかりと忘れてしまっていたようだ。
黒字で街運営ができているので、気にしてなかったわ。
3人ほど実験に使いたいから、暗部に輸送をお願いした。
俺は俺で、準備を始めておくか。実験するだけだから、強化ガラスとかで周りから見れるようにして、その中の空気を変える薬物……は微妙か。二酸化炭素を大量に詰めた魔道具でもいいかもしれないな。
クリエイトゴーレムを使えば、原理はよくわからないけど、大量に詰め込めるんだよな。
例えば、1気圧で正常な数値であっても、そこに3気圧分の二酸化炭素をぶち込めば、パーセンテージでいえば二酸化炭素が75%は増えるので、今回の目的には十分にマッチする。
風魔法で空気の繭を作るのは、気圧に対するものではなく、体の周りの空気の保護だ。限定的に元素を選んで排除できないので、すべてを遮断する空気の膜を作るイメージだな。
道具を作っていると、死刑囚が暗部に担がれて運ばれてきた。
今日は朝食後に俺が来た瞬間から、昨日と同じ指に魔力の穴をあけて、魔力放出の訓練が始まる。
昨日の様子から、成功する人が出てもおかしくないのだが、違う訓練を行うのはよくないといわれ、午前中は全員で同じことをするほうがいいとのこと。
習得の度合いが違えば、訓練の内容に違いがあってもおかしくないと思うのだけど、今回の訓練に関しては、魔力を消費しきった後の問題があるため、不意打ちで区切るのではなく、告知してからから区切るほうが効果的だとも判断して、今日の午前中までは火力の放出訓練をすることになった。
終わった後の空腹感もけだるさも、他のこともろもろがかなりしんどいので、すこし危機感をあおるような形にすれば、結果も出やすいと判断しているようだ。
思い出すだけでもあの飢餓感はきつかったからな……隊長たちはあれに比べれば、大分おとなしいだろうけどきついものはきついので、出来れば経験したくない辛さなので、必死になるって結果か。
訓練で肉体的な疲労は何度も経験しているけど、魔力欠乏の体験は昨日が初めてだろうからな、なおさら辛いだろうな。できれば何度も経験してもらいたいところだが、魔力が多くなってから体験すると、少ない時よりかなり辛いんだよな……だから、無理は言えないところだ。
訓練が始まると、魔力が体から抜ける喪失感と戦いながら、魔力放出の訓練を始めている。
俺は昨日の経験で、魔力の穴をあけるのに慣れていたので、昨日よりだいぶ早くなっているので、負担は少なくなっている。
レイリーと副官たちなら出来るだけの能力はあるのだが、まだまだ訓練不足で細い針状にして打ち出すことが出来ていないので、今日も俺が全部やっている。
先のことを考えると、この3人もできるようになっていてほしいから、早めに覚えてもらいたいところなんだよな。
集められる魔力量が上がれば、自分よりレベルが上の相手にも致命傷を与えれるようになるので、技術として覚えておくのは有用だからな。
この戦争が終わったら、下のほうの兵士たちにも教えてほしいから、本当に頑張ってくれ。正直なところ他にも攻撃方法があるから、この攻撃方法は後回しにしていたけど、今回の件でかなり重要視されそうなので、しっかりと共有をしていかないとな。
逃げる相手にも追いつければ有効な時間稼ぎ方法になるが、特に自分たちより上の相手を例の魔道具で閉じ込め複数で戦える状況なら、必須になってくるスキルなんだよな。
閉じ込めた敵の相性によって、突入させる仲間を変えれば、負ける可能性がかなり減ると思う。
後は、完ぺきに密閉されている状況だから、小型酸素ボンベを使って周りの空気を有毒なものに変えてしまえば、おそらく勝てる……
ん? あ~その方法があったな。
「レイリー、小隊長たちからも兵士を集めていいか? できれば、風魔法が得意なメンバーを集めてほしい。相手が人間なら、格下でも勝つ方法があるのを忘れてたわ」
レイリーは首をかしげて、聞き直してきた。
「人間なら、空気に含まれている成分を調節できれば、殺すことも可能だからな。風魔法で空気の繭を作れるなら、外の空気を改変できる薬物でも投げれば、制圧もできると思うぞ。試す価値はあるんじゃないか?」
レイリーには話したことがあるはずだけど、忘れていたのかもしれない。
「ちょっとグリエルに連絡を入れるわ……グリエル、今って死刑待ちの囚人っているか?」
確認して折り返して連絡を入れる、と返事が返ってきたので、訓練を見守りながら連絡が来るのを待つ。
5分もしないうちに連絡が返ってきて、死刑囚がいることを教えてくれた。数としては、10人以上いるようだ……実験に使えるから助かるけど、治安が良くなっているはずなのに、なんでそんなにいるのか疑問に思う。
その理由は、つい先日にアホ貴族がゴーストタウンの乗っ取りをしようとして、実行前につかまり余罪の関係で死刑判決を護衛も含めてされたせいで、死刑囚が多かったんだとさ。それ以外にも、実験に使うことがあるので、周辺諸国に死刑囚を金で買うように交渉してたりすると教えてもらった。
公開処刑は、民衆のストレス発散になるようだが、それ以上にディストピアに金で買われて、その金で食事などを提供したほうがよっぽどプラスになるらしく、周辺諸国では重犯罪者数名の公開処刑と祭りのようなことを一緒に行って、不満を解消しているのだそうだ。
公開処刑で祭りか……俺がホモークでやったことと同じか。見せ方によっては、祭りの一部にできるけど、現代の先進国では考えられないな。
一時から奴隷購入費が上がったのは、こういう理由があったんだな。
俺は報告を読んでいたのだが、すっかりと忘れてしまっていたようだ。
黒字で街運営ができているので、気にしてなかったわ。
3人ほど実験に使いたいから、暗部に輸送をお願いした。
俺は俺で、準備を始めておくか。実験するだけだから、強化ガラスとかで周りから見れるようにして、その中の空気を変える薬物……は微妙か。二酸化炭素を大量に詰めた魔道具でもいいかもしれないな。
クリエイトゴーレムを使えば、原理はよくわからないけど、大量に詰め込めるんだよな。
例えば、1気圧で正常な数値であっても、そこに3気圧分の二酸化炭素をぶち込めば、パーセンテージでいえば二酸化炭素が75%は増えるので、今回の目的には十分にマッチする。
風魔法で空気の繭を作るのは、気圧に対するものではなく、体の周りの空気の保護だ。限定的に元素を選んで排除できないので、すべてを遮断する空気の膜を作るイメージだな。
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