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第2399話 準備運動がガチすぎた
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朝起きると、久しぶりというか懐かしい苦しさで目が覚める。でも、最近もこの起こされ方をしているので、久しぶりでも懐かしくもないのだが、なんでこんなことを思っているのだろう?
顔にはシンラが張り付いて、こいつも体が大きくなってきたから、こっちも大変なのだ。首に負担がかかるとかではなく、物理的に呼吸をできなくさせる力が上がっているため、若干の息苦しさを感じるから、本当にやめてほしい。
体も大きくなってきたし、この起こし方はそろそろやめてもらえないものかね。
両手は例の如く抱きかかえられているような状態なだ。プラムとシオンが協力しているのだろうと思い、お腹のあたりで手をモゾモゾ動かすと……2人の声ではなく、多分スミレとリンドの笑い声が聞こえた。
混乱しているが、両手を拘束から解いて、顔に張り付いているシンラを引きはがす。視線が合うと、ニヘラと笑った。可愛いけど、その可愛さが余って憎らしく感じでしまうほどだ。
両手を押さえていたのは、俺が思った通りスミレとブルムだった。プラムとシオンは、ウルとミーシャにつかまっており、両手足をバタバタさせて姉の腕の中で暴れている。つかまえている2人も苦笑いをしているのが印象的だ。
あの様子から、あの2人を自由にさせると、俺に無用な攻撃を仕掛けそうだから、ウルとミーシャが物理的に抑えてくれていたのだろう。でもなぜスミレとブルムが、シンラに付き合ってこんなことをしたのかはわからない……
その答えは、一緒に食堂へ向かう間に教えてもらえた。
俺が考えた通り、プラムとシオンが過剰に攻撃しないように、プラムたちを捕まえていたようだな。スミレとブルムがシンラに付き合った理由は、久しぶりに自分たちもやってみたかったという、可愛い話だった。
ミーシャ・スミレ・ブルムも、よく俺のことを起こしに来てくれていたっけな。いつの間にかシンラたちが来るようになっていたけど、俺を起こす仕事など取り合うようなものでもないだろう。一番ヒマで元気の有り余っている、下の子たちが任されているだけだろうからな。
いつものビュッフェ形式の朝食で、洋風の朝食を食べ終えると、俺はさっそく行動を開始した。
子どもたちに見送られ……7人中5人、プラムとシオンはシンラに夢中でこっちすら見てなかった。2人に無視され寂しいような、5人に見送られ嬉しいような、複雑な気分だった。
朝食を食べて移動した先は、ダンジョン農園の訓練場だ。
駐屯地へ行く前に少し体を動かしておきたかったので、ここにきて少しトレーニングをしてから移動するつもりだったのだ。
妻たちもこの時間にはいないので、俺一人だな。
訓練用に置いている人造ゴーレムを起動させて、無手による組み手を始める。
人造ゴーレムは、素手でも鈍器と変わらない強度を持っていて、それに見合った重さもある。何より、鈍器を使うより早く動かせるため、超至近距離での攻防では、無類の打たれ強さを発揮する。
強度が高いということは言わずもがな、防御力も強度に比例して高くなる。魔核を埋め込んで自動修復もするため、壊すなら一気に壊さないと簡単に治ってしまう。厳密にいえば、へこみや多少の欠けでは、すぐさまに修復されてしまうため、その方法しか倒せないのが人造ゴーレムだ。
今日は壊すことが目的ではなく、体を動かすのが目的なので、実戦用のプログラムではなく、訓練用のプログラムで起動している。
相手を壊さずにする訓練用のプログラムでは、勝ったことがない。壊せないのなら、人造ゴーレムに負けはないので、シュリであっても最終的には勝てない。
訓練用は、勝ち負けではなく、どれだけ的確に体を動かせるかに重点が置かれているので、全力で攻撃を防ぐし仕掛けてくるので、攻撃をかいくぐり守りを固めているところに、いかにして攻撃をあてるか……当いった所に焦点が当てられている。
言葉にすれば簡単だが実際に行うと、人間より早い判断力と反射神経で、大半の攻撃は後出しじゃんけんのようなもので防がれてしまう。相手を上回るには、相手の処理速度を上回る攻撃をする必要がある。
壊すことはできないが、肉を切らせて骨を断つような、攻撃を受けても問題ないから、カウンターのような攻撃を仕掛けないようにしているので、処理速度を上回ることは可能だ。
大体は同じような終わり方になるが、手足と魔法などを使い同時に3ヶ所以上を攻撃して、次の動作が行いにくい状態にしてから、攻撃をあてるという形だな。
この訓練をして、敵の攻略に役立ったということはほとんどないが、どんな体勢からでも攻撃してくるので、予想だけではなく想像力が鍛えられ、所見の相手でも不意打ちのような攻撃を食らうことはなくなっている。
対人戦でも技巧を凝らすほど強い相手はほとんどいないし、強い魔物になれば技巧より攻撃力の高さが重要になったりするので、正直役になってはいないけど、訓練としてはほどほどにいい感じになるので、俺は好きだったりする。
思考するより体が早く動く……こういった感覚が、俺は好きだったりする。
単純な応酬ではやはり勝ち目がない。向こうはガードをしても、痛みなどが蓄積せずにすぐに修復されるのに比べ、俺は痛みや疲れがたまっていくため、最後には俺の体が動かなくなり負けてしまうという形だな。まぁ、そこまで動けるのなら本当にすごいことなのだが、大体はたどり着くまいにミスをして負けるけどな。
条件反射のように動いてしまうと、後出しじゃんけんで勝てる人造ゴーレムの攻撃が、防御をすり抜けて当たってしまい、負けてしまう。
思考するより早く動くというのは、敵によってはいいのだが、人造ゴーレムにとっては最悪だったりする。
無理やりに意識で体を動かし、危険により反応する条件反射の防御などはそのまま使って、30分ほどの組み手を行った。
その30分だけでも汗はダラダラになり、呼吸は荒くなり、止まると手足を動かしたくなくなるような疲れが襲ってくる。
中距離を全力で走った後のような疲労感が襲ってくるような感じだな。体を少しでも動かしてクールダウンをしたいのに動けない感じだ。
本当に疲れた……
顔にはシンラが張り付いて、こいつも体が大きくなってきたから、こっちも大変なのだ。首に負担がかかるとかではなく、物理的に呼吸をできなくさせる力が上がっているため、若干の息苦しさを感じるから、本当にやめてほしい。
体も大きくなってきたし、この起こし方はそろそろやめてもらえないものかね。
両手は例の如く抱きかかえられているような状態なだ。プラムとシオンが協力しているのだろうと思い、お腹のあたりで手をモゾモゾ動かすと……2人の声ではなく、多分スミレとリンドの笑い声が聞こえた。
混乱しているが、両手を拘束から解いて、顔に張り付いているシンラを引きはがす。視線が合うと、ニヘラと笑った。可愛いけど、その可愛さが余って憎らしく感じでしまうほどだ。
両手を押さえていたのは、俺が思った通りスミレとブルムだった。プラムとシオンは、ウルとミーシャにつかまっており、両手足をバタバタさせて姉の腕の中で暴れている。つかまえている2人も苦笑いをしているのが印象的だ。
あの様子から、あの2人を自由にさせると、俺に無用な攻撃を仕掛けそうだから、ウルとミーシャが物理的に抑えてくれていたのだろう。でもなぜスミレとブルムが、シンラに付き合ってこんなことをしたのかはわからない……
その答えは、一緒に食堂へ向かう間に教えてもらえた。
俺が考えた通り、プラムとシオンが過剰に攻撃しないように、プラムたちを捕まえていたようだな。スミレとブルムがシンラに付き合った理由は、久しぶりに自分たちもやってみたかったという、可愛い話だった。
ミーシャ・スミレ・ブルムも、よく俺のことを起こしに来てくれていたっけな。いつの間にかシンラたちが来るようになっていたけど、俺を起こす仕事など取り合うようなものでもないだろう。一番ヒマで元気の有り余っている、下の子たちが任されているだけだろうからな。
いつものビュッフェ形式の朝食で、洋風の朝食を食べ終えると、俺はさっそく行動を開始した。
子どもたちに見送られ……7人中5人、プラムとシオンはシンラに夢中でこっちすら見てなかった。2人に無視され寂しいような、5人に見送られ嬉しいような、複雑な気分だった。
朝食を食べて移動した先は、ダンジョン農園の訓練場だ。
駐屯地へ行く前に少し体を動かしておきたかったので、ここにきて少しトレーニングをしてから移動するつもりだったのだ。
妻たちもこの時間にはいないので、俺一人だな。
訓練用に置いている人造ゴーレムを起動させて、無手による組み手を始める。
人造ゴーレムは、素手でも鈍器と変わらない強度を持っていて、それに見合った重さもある。何より、鈍器を使うより早く動かせるため、超至近距離での攻防では、無類の打たれ強さを発揮する。
強度が高いということは言わずもがな、防御力も強度に比例して高くなる。魔核を埋め込んで自動修復もするため、壊すなら一気に壊さないと簡単に治ってしまう。厳密にいえば、へこみや多少の欠けでは、すぐさまに修復されてしまうため、その方法しか倒せないのが人造ゴーレムだ。
今日は壊すことが目的ではなく、体を動かすのが目的なので、実戦用のプログラムではなく、訓練用のプログラムで起動している。
相手を壊さずにする訓練用のプログラムでは、勝ったことがない。壊せないのなら、人造ゴーレムに負けはないので、シュリであっても最終的には勝てない。
訓練用は、勝ち負けではなく、どれだけ的確に体を動かせるかに重点が置かれているので、全力で攻撃を防ぐし仕掛けてくるので、攻撃をかいくぐり守りを固めているところに、いかにして攻撃をあてるか……当いった所に焦点が当てられている。
言葉にすれば簡単だが実際に行うと、人間より早い判断力と反射神経で、大半の攻撃は後出しじゃんけんのようなもので防がれてしまう。相手を上回るには、相手の処理速度を上回る攻撃をする必要がある。
壊すことはできないが、肉を切らせて骨を断つような、攻撃を受けても問題ないから、カウンターのような攻撃を仕掛けないようにしているので、処理速度を上回ることは可能だ。
大体は同じような終わり方になるが、手足と魔法などを使い同時に3ヶ所以上を攻撃して、次の動作が行いにくい状態にしてから、攻撃をあてるという形だな。
この訓練をして、敵の攻略に役立ったということはほとんどないが、どんな体勢からでも攻撃してくるので、予想だけではなく想像力が鍛えられ、所見の相手でも不意打ちのような攻撃を食らうことはなくなっている。
対人戦でも技巧を凝らすほど強い相手はほとんどいないし、強い魔物になれば技巧より攻撃力の高さが重要になったりするので、正直役になってはいないけど、訓練としてはほどほどにいい感じになるので、俺は好きだったりする。
思考するより体が早く動く……こういった感覚が、俺は好きだったりする。
単純な応酬ではやはり勝ち目がない。向こうはガードをしても、痛みなどが蓄積せずにすぐに修復されるのに比べ、俺は痛みや疲れがたまっていくため、最後には俺の体が動かなくなり負けてしまうという形だな。まぁ、そこまで動けるのなら本当にすごいことなのだが、大体はたどり着くまいにミスをして負けるけどな。
条件反射のように動いてしまうと、後出しじゃんけんで勝てる人造ゴーレムの攻撃が、防御をすり抜けて当たってしまい、負けてしまう。
思考するより早く動くというのは、敵によってはいいのだが、人造ゴーレムにとっては最悪だったりする。
無理やりに意識で体を動かし、危険により反応する条件反射の防御などはそのまま使って、30分ほどの組み手を行った。
その30分だけでも汗はダラダラになり、呼吸は荒くなり、止まると手足を動かしたくなくなるような疲れが襲ってくる。
中距離を全力で走った後のような疲労感が襲ってくるような感じだな。体を少しでも動かしてクールダウンをしたいのに動けない感じだ。
本当に疲れた……
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