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第2382話 内装は内装で難しい
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「個人と軍のを統一できたのは便利だけど、そうすると中身の問題が出てくるわね。2メートルとなったら、通路の左右に人を分けて、2人と1人でもかなりきつく感じると思うのだけど? 特に馬車に人が乗る状況を考えると、長距離の移動よね? 小さくしたはいいけど、馬車の数が増えたら問題じゃない?」
「ん~、今の馬車の仕様から言うと、最低でも同じ数乗れればいいから……平均して30人位が馬車に乗ってる感じかな? そう考えれば、馬1匹に対して馬車3台ひけると考えても、1台当たり10人乗れればトントンなんだよな。それに軍用の馬車って大きいのに、ギュウギュウに詰め込んでいることを考えると十分じゃないか?」
「軍用の馬車も見てみたいわね。手元にないの?」
俺も最初に作った時以外はあまり見ていないので、軍の馬車がどうなっているかをあまり知らない。この前の行軍の時に少し見ただけで、中は見ていないから良く分かってないんだよな。
でもさ、綾乃とバザールは、軍の馬車改造したんじゃねえのか?
「改造したのってさずいぶん前だし、外枠は改造したけど中はドワーフのお爺ちゃんたちがやってるから、あまり知らないのよね。何を改造したんだって目で見てるけど、ちょこちょこ希望があったから改造しているのよ。足回りとかも気になるところをちょちょいと改造したのよね」
改造した後は、ドワーフたちだけで改造修理できるように教えておいたそうだ。
そうだったのか。改造って言うから、全部を改造しているもんだと思ってた。
馬車はさすがに手元にないけど……レイリーに連絡を取って、余っている馬車をしばらく借りれることになったので、収納のカバンを持って避難民たちの街の近くの駐屯所? へ向かう。
レイリーと副官たちがいたので、軽く話をしてみた。
行軍する時の馬車の話を聞くと、基本的にはフル装備なのでやはり暑いそうだ。箱馬車だと熱がこもるので、空調系の魔道具がほしいが、そこまで数を配置できないので中に風が入るような仕組みがあると助かるとのことだ。
他にも、かなりの人数を詰め込むので、出るのに時間がかかるから、そこらへんの改善も出来ると嬉しいとのことだ。
戻ったら情報共有をするか。
戻って、レイリーたちから聞いた話を伝えると、
「トラックの横が開くように、何か改造すれば解決しそうでござるが、それでいいでござるかね?」
「一応、いくつか作ってみて、一番良さそうなのを選んでもらえばいいんじゃないかな?」
開く開かないはともかく、中の仕様を考えてからじゃないかと思う。中央に通路があるなら別に気にする必要はないし、後ろが開くようなら、前後から出れるようになるだろうしな。
「10人を基本に考えると、左右に5人ずつで10人か?」
「前後で考えると、5人で4メートルでござるか? フル装備と考えると少し狭くないでござるか?」
「体系にもよるけど、軍に所属しているメンバーを見ると、ゆっくりは出来なそうだけど、今までの馬車よりはマシじゃないか? だって、これに30人だぜ?」
借りてきた馬車を指差して、中を見せる。そこそこ大きな馬車だけど、ここに30人はさすがに多すぎるよな……
「横を空けて出ることを考えるのでござれば、1つの椅子に1つの扉をつけてもいいのではないでござろうか?」
「どういうことだ? 通路は作らないで、椅子を並べた状態で横から入れるようにするってことか? 3列だと9人だから……4列で12人か? それでも1人当たり80センチメートルが、1メートルになるから十分と言えば十分か?」
「でもそうすると、横幅が1人当たり70センチメートルもないけど、フル装備だときつくない?」
「横幅を取るか縦幅を取るかだな……飛行機だかバスだか新幹線だか忘れたけど、座席の下に少し余裕があって、足が伸ばせるようになってなかったっけ? あれを利用するなら、左右に1席ずつでも良さそうか?」
「難しいところでござるな。2つとも作ってみるのはどうでござるか?」
考えていても分からないので、作るのに手間がかかるほどの時間はかからないので、サクッと作ってみることにした。
椅子は、ちょうど良さそうな幅のものを選んだ間に合わせという形だ。
横2列の縦5列の10席と、横3列の縦4列の12席の2つを実際に作ってみた。
「ん~俺はこの世界の平均的な身長より小さいから、微妙に参考になるか怪しいけど、3列の方はちょうどいい感じだな。フル装備で乗ると、俺よりガタイの良い人はちょっと狭く感じるかもな。金属鎧だとかなり厳しいかも推しれないぞ」
「あれ? 軍の行軍中って移動を重視するから、革鎧じゃなかったっけ?」
「確かそう聞いているでござる」
うん、俺の知らないことをこいつらが知っているのは、軍からの依頼を受けて改造したからだろうな。
確認のためにレイリーに聞くと、綾乃とバザールの言っている通り、行軍中は基本的に革鎧が中心らしい。野営地を決めてそこを中心に行動する場合は、金属鎧を身につけるようだ。
斥候のように移動に阻害があると困る部隊の人間は、ずっと革鎧の人もいるのだとか。弓兵も同じ理由で革鎧が基本的な装備となるようだ。魔法使いは、サブの武器によって装備が変わるようだ。
革鎧なら3列の方でも困らないけど、2列の方は想像していたより広く感じたので、ゆったりとできるという意味では2列の方かもな。隣を気にしなくていいのは、かなりの高評価だと思う。
飛行機で3席4席並びの真ん中になった時とか、マジで最悪だよな。新幹線なら2席2席で片方は窓側に少し余裕があり、通路側は通路に余裕があるから背中をつけてゆったりできるけど、飛行機の真ん中は最悪の相手に当たると、背もたれに背中をほとんどつけられないこともあったんだよな。
まだ中学生で今より体が小さかったときに体験して、本当に乗りたくないと思った思い出があるわ。
その記憶がよみがえって、左右に1席ずつを俺は推した。
どっちにするかで結構な時間議論したが、最終的に決めるのは軍人である人たちなので、直接聞きに行くことにした。
「ん~、今の馬車の仕様から言うと、最低でも同じ数乗れればいいから……平均して30人位が馬車に乗ってる感じかな? そう考えれば、馬1匹に対して馬車3台ひけると考えても、1台当たり10人乗れればトントンなんだよな。それに軍用の馬車って大きいのに、ギュウギュウに詰め込んでいることを考えると十分じゃないか?」
「軍用の馬車も見てみたいわね。手元にないの?」
俺も最初に作った時以外はあまり見ていないので、軍の馬車がどうなっているかをあまり知らない。この前の行軍の時に少し見ただけで、中は見ていないから良く分かってないんだよな。
でもさ、綾乃とバザールは、軍の馬車改造したんじゃねえのか?
「改造したのってさずいぶん前だし、外枠は改造したけど中はドワーフのお爺ちゃんたちがやってるから、あまり知らないのよね。何を改造したんだって目で見てるけど、ちょこちょこ希望があったから改造しているのよ。足回りとかも気になるところをちょちょいと改造したのよね」
改造した後は、ドワーフたちだけで改造修理できるように教えておいたそうだ。
そうだったのか。改造って言うから、全部を改造しているもんだと思ってた。
馬車はさすがに手元にないけど……レイリーに連絡を取って、余っている馬車をしばらく借りれることになったので、収納のカバンを持って避難民たちの街の近くの駐屯所? へ向かう。
レイリーと副官たちがいたので、軽く話をしてみた。
行軍する時の馬車の話を聞くと、基本的にはフル装備なのでやはり暑いそうだ。箱馬車だと熱がこもるので、空調系の魔道具がほしいが、そこまで数を配置できないので中に風が入るような仕組みがあると助かるとのことだ。
他にも、かなりの人数を詰め込むので、出るのに時間がかかるから、そこらへんの改善も出来ると嬉しいとのことだ。
戻ったら情報共有をするか。
戻って、レイリーたちから聞いた話を伝えると、
「トラックの横が開くように、何か改造すれば解決しそうでござるが、それでいいでござるかね?」
「一応、いくつか作ってみて、一番良さそうなのを選んでもらえばいいんじゃないかな?」
開く開かないはともかく、中の仕様を考えてからじゃないかと思う。中央に通路があるなら別に気にする必要はないし、後ろが開くようなら、前後から出れるようになるだろうしな。
「10人を基本に考えると、左右に5人ずつで10人か?」
「前後で考えると、5人で4メートルでござるか? フル装備と考えると少し狭くないでござるか?」
「体系にもよるけど、軍に所属しているメンバーを見ると、ゆっくりは出来なそうだけど、今までの馬車よりはマシじゃないか? だって、これに30人だぜ?」
借りてきた馬車を指差して、中を見せる。そこそこ大きな馬車だけど、ここに30人はさすがに多すぎるよな……
「横を空けて出ることを考えるのでござれば、1つの椅子に1つの扉をつけてもいいのではないでござろうか?」
「どういうことだ? 通路は作らないで、椅子を並べた状態で横から入れるようにするってことか? 3列だと9人だから……4列で12人か? それでも1人当たり80センチメートルが、1メートルになるから十分と言えば十分か?」
「でもそうすると、横幅が1人当たり70センチメートルもないけど、フル装備だときつくない?」
「横幅を取るか縦幅を取るかだな……飛行機だかバスだか新幹線だか忘れたけど、座席の下に少し余裕があって、足が伸ばせるようになってなかったっけ? あれを利用するなら、左右に1席ずつでも良さそうか?」
「難しいところでござるな。2つとも作ってみるのはどうでござるか?」
考えていても分からないので、作るのに手間がかかるほどの時間はかからないので、サクッと作ってみることにした。
椅子は、ちょうど良さそうな幅のものを選んだ間に合わせという形だ。
横2列の縦5列の10席と、横3列の縦4列の12席の2つを実際に作ってみた。
「ん~俺はこの世界の平均的な身長より小さいから、微妙に参考になるか怪しいけど、3列の方はちょうどいい感じだな。フル装備で乗ると、俺よりガタイの良い人はちょっと狭く感じるかもな。金属鎧だとかなり厳しいかも推しれないぞ」
「あれ? 軍の行軍中って移動を重視するから、革鎧じゃなかったっけ?」
「確かそう聞いているでござる」
うん、俺の知らないことをこいつらが知っているのは、軍からの依頼を受けて改造したからだろうな。
確認のためにレイリーに聞くと、綾乃とバザールの言っている通り、行軍中は基本的に革鎧が中心らしい。野営地を決めてそこを中心に行動する場合は、金属鎧を身につけるようだ。
斥候のように移動に阻害があると困る部隊の人間は、ずっと革鎧の人もいるのだとか。弓兵も同じ理由で革鎧が基本的な装備となるようだ。魔法使いは、サブの武器によって装備が変わるようだ。
革鎧なら3列の方でも困らないけど、2列の方は想像していたより広く感じたので、ゆったりとできるという意味では2列の方かもな。隣を気にしなくていいのは、かなりの高評価だと思う。
飛行機で3席4席並びの真ん中になった時とか、マジで最悪だよな。新幹線なら2席2席で片方は窓側に少し余裕があり、通路側は通路に余裕があるから背中をつけてゆったりできるけど、飛行機の真ん中は最悪の相手に当たると、背もたれに背中をほとんどつけられないこともあったんだよな。
まだ中学生で今より体が小さかったときに体験して、本当に乗りたくないと思った思い出があるわ。
その記憶がよみがえって、左右に1席ずつを俺は推した。
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