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第2380話 迷走の続き
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俺のお風呂の時間が長かったのか、俺が出る頃には子どもたちはみんなあがっており、妻たちも半数位はお風呂を上がっていた。家のお風呂でもそこそこ長いけど、温泉となると何故かもっと長くなるんだよな。
お風呂上がりの冷たい炭酸が俺の喉をシュワシュワと刺激する。今日はコーヒー牛乳ではなく、レモンスカッシュを飲んでいる。炭酸なので一気には飲めないが、それでも結構な量を飲んで、こみ上げてくるゲップを周りに聞こえないようにコッソリとする。
甘さの無いレモン果汁と炭酸の組み合わせなので、少しほろ苦い感じがまたたまらなくいい刺激だ。
子どもたちは家に帰ったかと思っていたが、今日もテントで寝るようだ。これをテントと呼んでいいのかは謎だが、場所は大型テントの中なので間違ってはいないだろう。
キャンプというよりはグランピングの方が正しいかもしれないな。
グランピングは、英語で『魅力的な、華やかな』などを意味する『Glamorous(グラマラス)』と『Camping(キャンピング)』を組み合わせた言葉で、直訳すれば『魅力的なキャンプ』という意味になるそうだ。
一般的なイメージでは、何の準備をしなくても施設側で全部を準備してくれている、野外での活動を楽しみたい初心者から、色々なアクティビティを楽しむ上級者まで、幅広い人たちが対象となるものだろう。
だけど、俺たちの設備を考えれば、グランピング施設と同等かそれ以上の物を楽しむことができる。
そういう意味で考えれば、俺たちがしていることはキャンプよりはグランピングの方が近いだろう。
俺たちのインチキスキルとブラウニーたちの家事能力が合わされば、ただの野営でもグランピング以上の事ができてしまうので、あまりありがたみがないかもしれないな。
ディストピアの娯楽でキャンプなどが流行っているので、二の足を踏んでいる家族たちにたいしてグランピング施設を準備してもいいかもな。今は、テントを貸出しかしてなかったはずだからな。テントを建てる必要があるので、ある程度知識が無いとキャンプには行きずらいんだよな。
俺は、小さい頃に家族でキャンプに行っていたから、フレームを見れば大体建て方は分かるので、苦労することは無かったが、テントを建てたことのない人からすれば、未知の道具に見えるかもしれないから大変だろう。
シンラはお風呂で暴れすぎたのか疲れて眠っていた。いつもは仰向けなのに、今日は何故かうつ伏せでスライムたちが苦しくならないように、顔に隙間を作ってフォローしている。
こうなると、プラムとシオンたちはどうやってくっつくのだろうか? いつもなら、シンラの腕を枕代わりにして、抱きついているような形になるが、うつ伏せ状態だとそれも厳しいのではないだろうか? プラムとシオンが出は無く、シンラがな……
そのプラムとシオンは、シンラがいないので今日は姉たちと一緒にゲームをして遊んでいるようだ。自分たちで遊んでいるみたいだ。初めてするゲームなのか、姉たちに教わりながら楽しんでいると思う。
今日は俺もなんか疲れているから、シンラと一緒に寝るかな……俺が近くにいれば、プラムたちもシンラに抱きついて寝ようとしないだろう。虫よけみたいな感じになるけど、この体勢のシンラにプラムたちが抱き着いて寝ると、シンラが寝違えそうだからな……
魔法で治せるとはいえ、寝違いってかなりしんどいから、ならないようにするのが最善だろう。
大の字になって寝て、シンラがちょうど俺の右腕と右足の間に来る位置に調整する。
これでプラムたちがくっ付くスペースが無くなるだろう。反対側にはライラが寝てくれるようなので、今日のシンラは安心して寝れるぞ!
ライラと少し会話をしていると、いつの間にかまぶたが閉じており、寝てしまっていた。
次の日は特に変化のある朝ではなかったので、特筆することは何もない。
昨日と同じように、俺・綾乃・バザールの3人は、マイワールドの工房へ集まった。
昨日の気になった点、連結タイプをどうするか検討することにした。
メリットは同じサイズで済むから、手間が省ける。内装を軍仕様にしたり、外が見れるようにしたりと工夫ができるので、色々と便利ではある。
大きくするメリットは、一度に多くの人員を……って、連結タイプのそれは変わらんな。1人に与えられるスペースは作ってみないと分からない。
「あれ? 連結が上手くいくなら、大きくする必要はないんじゃないか?」
話し合いの結論は、連結タイプを作ってみようということになった。
まず準備したのは、昨日個人用に作った馬車の台と箱をコピーして、複数作り出す。馬車の馬をとめる部分は、連結用に作り直し必要があるな。
「あっ、綾乃。馬車を引くために、ケンタウロス型の人造ゴーレムか、馬のゴーレムが欲しいんだけど、すぐに何とかなるか? どうにもならないなら、ひいてもらう時だけ馬を呼んでくることになるんだけど……」
連れてくるのは問題ないようで、ゲートを繋げてくれたらすぐに取ってくるとのことだった。綾乃専用の工房へゲートを繋げる。どんな風になっているのか、中を少し確認させてもらった。
滅茶苦茶ゴチャゴチャしているかと思ったが、思った以上に……いや、完璧に片付けをされていた。意外そうな顔をしていると、
「専用のゴーレムを作って、片付ける場所を指定しているから、いつも攻防は綺麗なのよ」
と、ドヤ顔だ。自分で片付けていないのな。しかも、その片付けるというのが、分類ごとに収納の箱に入れるというだけで、中の見えない押し入れに荷物を詰め込んでいるような片付け方だった。中身の整理は、気が向いたときにしていると言っていたが、おそらく今までに一度もしていないだろう。
必要なものだけ中から取り出すスタイルなんだろうな。
まぁ問題はなさそうなので、突っ込むのはやめておこう。馬でもケンタウロス型でもどっちでもいいらしいようなので、一応両方連れていくことにした。
両方ともゴーレムに見えるように外見を鉄色にしているので、見慣れない違和感はあるが、外に連れて行った時に説明がしやすいようにという偽装をしているようだ。
今までの人造ゴーレムも見た目で、明らかに生物ではない色をしているので、問題ないと思っているのだが、クリエイトゴーレムはかなり特殊なので、魔物に見られることもあるんだよな。
従魔と言い切れば何の問題もないのだが、寝ないし飯も食わないし冷たいし、明らかに生物の特徴じゃないからな。
お風呂上がりの冷たい炭酸が俺の喉をシュワシュワと刺激する。今日はコーヒー牛乳ではなく、レモンスカッシュを飲んでいる。炭酸なので一気には飲めないが、それでも結構な量を飲んで、こみ上げてくるゲップを周りに聞こえないようにコッソリとする。
甘さの無いレモン果汁と炭酸の組み合わせなので、少しほろ苦い感じがまたたまらなくいい刺激だ。
子どもたちは家に帰ったかと思っていたが、今日もテントで寝るようだ。これをテントと呼んでいいのかは謎だが、場所は大型テントの中なので間違ってはいないだろう。
キャンプというよりはグランピングの方が正しいかもしれないな。
グランピングは、英語で『魅力的な、華やかな』などを意味する『Glamorous(グラマラス)』と『Camping(キャンピング)』を組み合わせた言葉で、直訳すれば『魅力的なキャンプ』という意味になるそうだ。
一般的なイメージでは、何の準備をしなくても施設側で全部を準備してくれている、野外での活動を楽しみたい初心者から、色々なアクティビティを楽しむ上級者まで、幅広い人たちが対象となるものだろう。
だけど、俺たちの設備を考えれば、グランピング施設と同等かそれ以上の物を楽しむことができる。
そういう意味で考えれば、俺たちがしていることはキャンプよりはグランピングの方が近いだろう。
俺たちのインチキスキルとブラウニーたちの家事能力が合わされば、ただの野営でもグランピング以上の事ができてしまうので、あまりありがたみがないかもしれないな。
ディストピアの娯楽でキャンプなどが流行っているので、二の足を踏んでいる家族たちにたいしてグランピング施設を準備してもいいかもな。今は、テントを貸出しかしてなかったはずだからな。テントを建てる必要があるので、ある程度知識が無いとキャンプには行きずらいんだよな。
俺は、小さい頃に家族でキャンプに行っていたから、フレームを見れば大体建て方は分かるので、苦労することは無かったが、テントを建てたことのない人からすれば、未知の道具に見えるかもしれないから大変だろう。
シンラはお風呂で暴れすぎたのか疲れて眠っていた。いつもは仰向けなのに、今日は何故かうつ伏せでスライムたちが苦しくならないように、顔に隙間を作ってフォローしている。
こうなると、プラムとシオンたちはどうやってくっつくのだろうか? いつもなら、シンラの腕を枕代わりにして、抱きついているような形になるが、うつ伏せ状態だとそれも厳しいのではないだろうか? プラムとシオンが出は無く、シンラがな……
そのプラムとシオンは、シンラがいないので今日は姉たちと一緒にゲームをして遊んでいるようだ。自分たちで遊んでいるみたいだ。初めてするゲームなのか、姉たちに教わりながら楽しんでいると思う。
今日は俺もなんか疲れているから、シンラと一緒に寝るかな……俺が近くにいれば、プラムたちもシンラに抱きついて寝ようとしないだろう。虫よけみたいな感じになるけど、この体勢のシンラにプラムたちが抱き着いて寝ると、シンラが寝違えそうだからな……
魔法で治せるとはいえ、寝違いってかなりしんどいから、ならないようにするのが最善だろう。
大の字になって寝て、シンラがちょうど俺の右腕と右足の間に来る位置に調整する。
これでプラムたちがくっ付くスペースが無くなるだろう。反対側にはライラが寝てくれるようなので、今日のシンラは安心して寝れるぞ!
ライラと少し会話をしていると、いつの間にかまぶたが閉じており、寝てしまっていた。
次の日は特に変化のある朝ではなかったので、特筆することは何もない。
昨日と同じように、俺・綾乃・バザールの3人は、マイワールドの工房へ集まった。
昨日の気になった点、連結タイプをどうするか検討することにした。
メリットは同じサイズで済むから、手間が省ける。内装を軍仕様にしたり、外が見れるようにしたりと工夫ができるので、色々と便利ではある。
大きくするメリットは、一度に多くの人員を……って、連結タイプのそれは変わらんな。1人に与えられるスペースは作ってみないと分からない。
「あれ? 連結が上手くいくなら、大きくする必要はないんじゃないか?」
話し合いの結論は、連結タイプを作ってみようということになった。
まず準備したのは、昨日個人用に作った馬車の台と箱をコピーして、複数作り出す。馬車の馬をとめる部分は、連結用に作り直し必要があるな。
「あっ、綾乃。馬車を引くために、ケンタウロス型の人造ゴーレムか、馬のゴーレムが欲しいんだけど、すぐに何とかなるか? どうにもならないなら、ひいてもらう時だけ馬を呼んでくることになるんだけど……」
連れてくるのは問題ないようで、ゲートを繋げてくれたらすぐに取ってくるとのことだった。綾乃専用の工房へゲートを繋げる。どんな風になっているのか、中を少し確認させてもらった。
滅茶苦茶ゴチャゴチャしているかと思ったが、思った以上に……いや、完璧に片付けをされていた。意外そうな顔をしていると、
「専用のゴーレムを作って、片付ける場所を指定しているから、いつも攻防は綺麗なのよ」
と、ドヤ顔だ。自分で片付けていないのな。しかも、その片付けるというのが、分類ごとに収納の箱に入れるというだけで、中の見えない押し入れに荷物を詰め込んでいるような片付け方だった。中身の整理は、気が向いたときにしていると言っていたが、おそらく今までに一度もしていないだろう。
必要なものだけ中から取り出すスタイルなんだろうな。
まぁ問題はなさそうなので、突っ込むのはやめておこう。馬でもケンタウロス型でもどっちでもいいらしいようなので、一応両方連れていくことにした。
両方ともゴーレムに見えるように外見を鉄色にしているので、見慣れない違和感はあるが、外に連れて行った時に説明がしやすいようにという偽装をしているようだ。
今までの人造ゴーレムも見た目で、明らかに生物ではない色をしているので、問題ないと思っているのだが、クリエイトゴーレムはかなり特殊なので、魔物に見られることもあるんだよな。
従魔と言い切れば何の問題もないのだが、寝ないし飯も食わないし冷たいし、明らかに生物の特徴じゃないからな。
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