2,232 / 2,518
第2232話 色々思いだす
しおりを挟む
やっぱりシンラもやっぱり操縦したくなったのか、ウルに必死にお願いして操縦を習っている。こういうオモチャは、妻たちより子どもたちの方が得意なので、教官にするには適切だな。
シンラたちは最近、ゲームの操作も上手くなっているから、最低限事故らない操縦ができるなら操縦させていいぞ。
俺は遺跡探検から、シンラの後ろからのんびりとフラフラ運転をながめている。操縦しなければ、今の高度でホバリングを続けるドローンなので、無茶苦茶をしなければ事故らないんだけどね。
俺が一番操縦しやすい、左の十字キーで進行方向を決め、右のスティックを前で下降、後ろで上昇、左右でそちらの方へ旋回することになるようにカスタマイズした機体だ。
フラフラしているが、何かにぶつかる前に回避しているので、大丈夫だろう。
シンラは自ら苦難の道を選ぶのか、壁のある高さを選びそんでいる感じだ。俺は入り組んだところには入らず、遺跡群の上からカメラを操作してシンラの操縦するドローンをながめている。
途中で遺跡の中を歩いている妻たちに遭遇して、カメラに向かって手を振っているので、シンラ・プラム・シオンの3人は手を振り返していた。
魔導無線ではお互いの顔を見れるので、そのつもりで手を振っているみたいだな。ウルやミーシャたちは、向こうに映像を移すものが無い事を知っているので、その様子を微笑ましく見ている。
シンラは適当に飛ばしているのかと思えば、服を掴んでいるプラムとシオンの意見も取り入れて、あっちへフラフラこっちへフラフラしているな。
さてと、俺も遺跡探索を続けるかな。
思ったより背の高い建物が多いんだよな。ここら辺の人は身長が高かったのかね? 栄養の関係もあるし、こういう所の人は少し小さいイメージだけど違うんかな?
それに、2階建てってわけじゃないと思うけど、屋根が高く感じるんだよな。天井が低ければ圧迫感があるだろうから、造り的には高くしているのかもしれないけど、石を積む建築だとかなりの労力になるよな……それでも高くしているのには理由があるのかね?
山の上だから、浸水の被害は無いだろうけど……天井裏みたいなのがあって、物を保管してたりしたのかね?
やっぱり面白いな。正解が分からなくても、自由に考えられるから面白いんだよな。正解が分かれば反対に面白くないだろう。過程を楽しむにはもってこいだな。
ドローンで端から端まで移動しても1分もかからないで移動できてしまうな。生活圏内……畑っぽい所も含めるともっと時間はかかるが、遺跡として建物が残っている範囲だとそん位しかかからないな。
多くても750人ほどしか住んでいなかったと考えられているここなら、こんなもんかもしれないな。
日本の人口1000人に満たない村とかの生活圏内でも、こんなに狭くは無いだろう。そう考えると、どうやって生活していたのか、やはり分からなくなってくる。一緒にできる話ではないけど、貧弱な俺の頭では謎が謎をよんでいる感じだ。
しばらく考察していると、シンラたちが騒ぎ始めた。
どうやらいくら探してもダンジョンの入り口がないから、どこにあるのかと躍起になっている感じだ。ウルやミーシャたちは、ダンジョンの入り口がないのは知っているので、俺にどうしたらいいの? といった視線を向けてきている。
しょうがないので、シンラをいったん落ち着かせて、ここは観光……見て楽しむ場所だから、ダンジョンの入り口のような危ないものは無い、と説明する。
それでもこんな場所だからあるんだ! と俺の話を聞かない……困っていると、ライラやシュリが近くに来て、シンラを抱っこしながら、何やら話を聞かせている。プラムとシオンも聞き入っているが、俺は離れるように言われたので、どんな内容なのか分かっていない。
10分ほど話していると、シンラが納得したのか、普通の探検を再開した。
あんなに頑なだったのに、シンラたちを10分で納得させるとは……さすが母親ということだろうか。ただ単に俺の説得力がなかっただけか?
「シュウ君、子どもに難しい言葉で説明しても分からないわよ。前に教えてくれたでしょ。子どもでも分かりやすいように説明ができて、本当の教育者だって。それを応用しただけよ」
あ~、このくらいなら分かるかなと思って言ってたことが、難し過ぎたのか……ちょっと反省しないとな。
頭が良くて大学とかで教授なんかをやってるけど、教育者としては二流以下って人多いよなって話をしたっけな。大学は入ってくる人間も相応の知識があるから、成り立つ授業をしているが、教育者として考えた場合は、小学校の教師とかの方が優秀だったりするんだよな。
俺が思う教育者って、分かりやすく噛み砕くことができて、その事柄に興味を持たせることができることだと考えてるんだよな。
そういう意味では、俺は中学校に上がっていい教育者に出会えたと思う。社会でも日本史や世界史、理科は恵まれた先生に当たったと思う。
日本史は面白おかしく人間関係を話してくれて、どういった理由で戦っていたのかを分かりやすく説明してくれたんだよな。
世界史は、大航海時代の話を中心にして、歴史の流れを教えてくれたっけな。その中でも、日本の家庭に1つは置いてある塩コショウの、コショウをピックアップした話は興味深かったな。
昔ヨーロッパでは、東南アジアで取れるコショウが金と同等の価値があるという物だ。
そう言われても始めは良く分からなかったが、同じ重さということで考えると、体積が数百倍になるんだとか。金と同じ重さと言われても、俺たちには分からないから、そんなに多くないように感じるものだ。
コショウ1粒の平均的な重さは、0.05グラムとかそのくらいらしい。1グラムで20粒、1000グラム……1キログラムで20000粒になる。それだけ聞くと、すごいなって感想になるだけなのだった。
でも、1000グラムの金塊の大きさを説明してもらって、中学生ながらにビックリした覚えがある。そんなに小さいのかって思ったね。コンパクトなスマホより更に小さかったことに驚いたもんだ。
この話には続きがあって、そんな小さなサイズでも車が余裕で買える価値があると言われてさらにビックリしたもんだ。一般的な軽自動車にそこそこのオプションをつけたものが、5台は買えるくらいだとか言ってたっけな。
物によるだろうけど、そのインパクトは強かったよな。
他にも面白い話をしてくれて、自分で勉強をしようって気になったもんだ。
シンラたちは最近、ゲームの操作も上手くなっているから、最低限事故らない操縦ができるなら操縦させていいぞ。
俺は遺跡探検から、シンラの後ろからのんびりとフラフラ運転をながめている。操縦しなければ、今の高度でホバリングを続けるドローンなので、無茶苦茶をしなければ事故らないんだけどね。
俺が一番操縦しやすい、左の十字キーで進行方向を決め、右のスティックを前で下降、後ろで上昇、左右でそちらの方へ旋回することになるようにカスタマイズした機体だ。
フラフラしているが、何かにぶつかる前に回避しているので、大丈夫だろう。
シンラは自ら苦難の道を選ぶのか、壁のある高さを選びそんでいる感じだ。俺は入り組んだところには入らず、遺跡群の上からカメラを操作してシンラの操縦するドローンをながめている。
途中で遺跡の中を歩いている妻たちに遭遇して、カメラに向かって手を振っているので、シンラ・プラム・シオンの3人は手を振り返していた。
魔導無線ではお互いの顔を見れるので、そのつもりで手を振っているみたいだな。ウルやミーシャたちは、向こうに映像を移すものが無い事を知っているので、その様子を微笑ましく見ている。
シンラは適当に飛ばしているのかと思えば、服を掴んでいるプラムとシオンの意見も取り入れて、あっちへフラフラこっちへフラフラしているな。
さてと、俺も遺跡探索を続けるかな。
思ったより背の高い建物が多いんだよな。ここら辺の人は身長が高かったのかね? 栄養の関係もあるし、こういう所の人は少し小さいイメージだけど違うんかな?
それに、2階建てってわけじゃないと思うけど、屋根が高く感じるんだよな。天井が低ければ圧迫感があるだろうから、造り的には高くしているのかもしれないけど、石を積む建築だとかなりの労力になるよな……それでも高くしているのには理由があるのかね?
山の上だから、浸水の被害は無いだろうけど……天井裏みたいなのがあって、物を保管してたりしたのかね?
やっぱり面白いな。正解が分からなくても、自由に考えられるから面白いんだよな。正解が分かれば反対に面白くないだろう。過程を楽しむにはもってこいだな。
ドローンで端から端まで移動しても1分もかからないで移動できてしまうな。生活圏内……畑っぽい所も含めるともっと時間はかかるが、遺跡として建物が残っている範囲だとそん位しかかからないな。
多くても750人ほどしか住んでいなかったと考えられているここなら、こんなもんかもしれないな。
日本の人口1000人に満たない村とかの生活圏内でも、こんなに狭くは無いだろう。そう考えると、どうやって生活していたのか、やはり分からなくなってくる。一緒にできる話ではないけど、貧弱な俺の頭では謎が謎をよんでいる感じだ。
しばらく考察していると、シンラたちが騒ぎ始めた。
どうやらいくら探してもダンジョンの入り口がないから、どこにあるのかと躍起になっている感じだ。ウルやミーシャたちは、ダンジョンの入り口がないのは知っているので、俺にどうしたらいいの? といった視線を向けてきている。
しょうがないので、シンラをいったん落ち着かせて、ここは観光……見て楽しむ場所だから、ダンジョンの入り口のような危ないものは無い、と説明する。
それでもこんな場所だからあるんだ! と俺の話を聞かない……困っていると、ライラやシュリが近くに来て、シンラを抱っこしながら、何やら話を聞かせている。プラムとシオンも聞き入っているが、俺は離れるように言われたので、どんな内容なのか分かっていない。
10分ほど話していると、シンラが納得したのか、普通の探検を再開した。
あんなに頑なだったのに、シンラたちを10分で納得させるとは……さすが母親ということだろうか。ただ単に俺の説得力がなかっただけか?
「シュウ君、子どもに難しい言葉で説明しても分からないわよ。前に教えてくれたでしょ。子どもでも分かりやすいように説明ができて、本当の教育者だって。それを応用しただけよ」
あ~、このくらいなら分かるかなと思って言ってたことが、難し過ぎたのか……ちょっと反省しないとな。
頭が良くて大学とかで教授なんかをやってるけど、教育者としては二流以下って人多いよなって話をしたっけな。大学は入ってくる人間も相応の知識があるから、成り立つ授業をしているが、教育者として考えた場合は、小学校の教師とかの方が優秀だったりするんだよな。
俺が思う教育者って、分かりやすく噛み砕くことができて、その事柄に興味を持たせることができることだと考えてるんだよな。
そういう意味では、俺は中学校に上がっていい教育者に出会えたと思う。社会でも日本史や世界史、理科は恵まれた先生に当たったと思う。
日本史は面白おかしく人間関係を話してくれて、どういった理由で戦っていたのかを分かりやすく説明してくれたんだよな。
世界史は、大航海時代の話を中心にして、歴史の流れを教えてくれたっけな。その中でも、日本の家庭に1つは置いてある塩コショウの、コショウをピックアップした話は興味深かったな。
昔ヨーロッパでは、東南アジアで取れるコショウが金と同等の価値があるという物だ。
そう言われても始めは良く分からなかったが、同じ重さということで考えると、体積が数百倍になるんだとか。金と同じ重さと言われても、俺たちには分からないから、そんなに多くないように感じるものだ。
コショウ1粒の平均的な重さは、0.05グラムとかそのくらいらしい。1グラムで20粒、1000グラム……1キログラムで20000粒になる。それだけ聞くと、すごいなって感想になるだけなのだった。
でも、1000グラムの金塊の大きさを説明してもらって、中学生ながらにビックリした覚えがある。そんなに小さいのかって思ったね。コンパクトなスマホより更に小さかったことに驚いたもんだ。
この話には続きがあって、そんな小さなサイズでも車が余裕で買える価値があると言われてさらにビックリしたもんだ。一般的な軽自動車にそこそこのオプションをつけたものが、5台は買えるくらいだとか言ってたっけな。
物によるだろうけど、そのインパクトは強かったよな。
他にも面白い話をしてくれて、自分で勉強をしようって気になったもんだ。
0
お気に入りに追加
449
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい
一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。
しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。
家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。
そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。
そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。
……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──
勇者に幼馴染で婚約者の彼女を寝取られたら、勇者のパーティーが仲間になった。~ただの村人だった青年は、魔術師、聖女、剣聖を仲間にして旅に出る~
霜月雹花
ファンタジー
田舎で住む少年ロイドには、幼馴染で婚約者のルネが居た。しかし、いつもの様に農作業をしていると、ルネから呼び出しを受けて付いて行くとルネの両親と勇者が居て、ルネは勇者と一緒になると告げられた。村人達もルネが勇者と一緒になれば村が有名になると思い上がり、ロイドを村から追い出した。。
ロイドはそんなルネや村人達の行動に心が折れ、村から近い湖で一人泣いていると、勇者の仲間である3人の女性がロイドの所へとやって来て、ロイドに向かって「一緒に旅に出ないか」と持ち掛けられた。
これは、勇者に幼馴染で婚約者を寝取られた少年が、勇者の仲間から誘われ、時に人助けをしたり、時に冒険をする。そんなお話である
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
エラーから始まる異世界生活
KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。
本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。
高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。
冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。
その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。
某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。
実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。
勇者として活躍するのかしないのか?
能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。
多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。
初めての作品にお付き合い下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる