ダンマス(異端者)

AN@RCHY

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第2188話 ゲーム好きのオッサン

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 一通り騒いだためか、グリエルたち3人が急に大人しくなったように感じる。声は小さくなりちびちびとお酒を飲んで、楽しそうに話している。急にアクセル踏んだりブレーキ踏んだりすると、ついていくのに疲れるんだけどな……

 そんなことはお構いなしに、我が道を行く3人。

 先ほど趣味のゲームの話になり、ゲーム上級者である俺にお勧めのゲームを聞いてきたのだ。

 個人的には、ロールプレイングゲームをお勧めしたいのだが、3人で競い合えるようなゲームがいいと言われたので、アクション系のタイムアタックなどをお勧めしてみよう。

 バトル系も考えてみたのだが、大体が1対1だったり、4人だったりバトルロイヤルだったりと、3人だとちょっとやりにくかったりするんだよな。FPSのゲームでチームを組んで戦うのもあるが、ここは異世界なので対戦相手がね……

 となると、P〇3~5で出たオフラインで遊べるゲームが中心となってくるだろう。

 上の環境から下の環境へ移ると、少しやり辛さを感じるので、順当に3のゲームからおススメしていくか。

 フ〇ムさんの、死に覚えゲー1作目のデ〇ンズソ〇ルをおススメしてみた。

 そうするといきなりゲーム機を取り出して、この場でゲームを始めた。3人で画面を並べて遊びだす姿には、少し呆れてしまった。俺が置いてきぼりになっちまったよ!

 でも1人で様子を見ているのも面白くなかったので、バトルに参加してやろう。俺は、ある程度自分の攻略手順を覚えているので、3人の初心者にはまず負けないだろう。置いてきぼりにした罰をうけよ!

 いくつもステージがあり、自分で攻略する場所を選択して進んげ行くゲームなのだが、始めの部分だけはチュートリアル的な要素なので、全員同じボスを目指すことになる。

 俺は10分ほど遅れて始めたが、差などほとんどなかった。

 3人ともアクションゲームに慣れていないようで、操作確認をしており敵を倒せないでいたのだ。

 開始15分で俺は先頭になり、そのままチュートリアルのボスまで倒した。戦闘を始めてから大体30分ほどでクリアした。新しく始めるためにかかった時間を合計すれば、40分くらいでチュートリアルが終わった感じだな。

 リメイク版も出ているが、あえて原作を楽しんでもらっている。

 ギャーギャー騒ぎながら、酒を飲みながら遊んでいる姿は、ただのオッサンにしか見えん。グリエルたちは、この世界で泣く子も黙るほど優秀な人材なのだが……こんなこともあるよな!

 RTA……リアルタイムアタック。どれだけ早くクリアできるか研究しているガチ勢なら、5分もあればチュートリアルをクリアしてしまうそうだが、ある程度知っているだけの俺じゃあ、ここら辺が限界なんだよな。

 説明動画を見れば、何となく理解はできるが、同じようにやれと言われてもすぐにできる物ではない。しなきゃいけないことを覚えて、ミスを少なくして進むのがRTAの神髄だからな。

 ミスが少なくても、少しの要因で早かったり遅かったりするので、乱数になりやすい部分も突き詰めていくのが、ガチ勢と友達が言ってた気がする。十数年前の思いでだな。

 そもそも、こちらに飛ばされてきた時って、まだP〇3が最新機だったのに、もう2世代も進んでるんだよな。

 俺は先に進みながらドングリの背比べみたいにして、えっちらおっちら進んでいる3人の様子を楽しみつつ、久々にやるゲームを満喫している。このゲーム、妻たちの中にも好きな妻がいた気がするけど、誰だったかな?

 2時間ほどして、3人はゴールした。

 順位は、俺、ゼニス、ガリア、グリエルの順だった。

 3人の反応は良く、新しいタイプのゲームだからと楽しんでいるようだ。でもねそのゲーム、10年以上前のゲームなんだよね。

 しばらくは、攻略方法を3人で考えながら3人で攻略していくことになりそうだ。ついでに、2作品目と3作品目をそっと3人のゲーム機の上に置いておいた。

 酔っぱらっているので、おそらく気付かないだろう。一番上に今やっているやつを置いておいたから、まとめて収納の腕輪に入れて、今度出す時に気付くという感じだろうな。もしかしたら本体だけ出して、しばらくソフトに気が付かない可能性もあるな。

 チュートリアルが終わったところで、一旦はゲーム熱がおさまったので、お酒とおつまみの注文がまた始まった。思い思いに頼んでいるが、さっきの話し合いで出てきた物ばっかり注文しているな。さっき食べた時に美味かったのかね?

 俺は少し小腹が空いたので、少し重めの物を注文しようとしたら、おやつだと言ってホットケーキが運ばれてきた。別に嫌いじゃないけど、何でこれをチョイスしたのだろうか? ブラウニーを見たら、何かを隠すように指を指していたので、そちらを見る。

 なるほど、だからおやつはホットケーキなのね。

 ブラウニーが指を指した方向には、ミーシャたちがいたのだ。ライブキッチンができるような鉄板で、3人が並んでホットケーキを焼いていたのだ。ブラウニーたちの指導を受けて、沢山焼いている。

 沢山焼いている理由は、他の子どもたちの分もあるからだ。

 ちょっと離れた場所で、治療師の子どもでミーシャたちより上の女の子たちも、指導を受けながら焼いている。こちらはフライパンを使っているので、こっちの方が作りやすそうだな。

 結構な人数がいるから、焼く枚数が多くて大変そうだな。

 そんなことを考えていると、ウルがワゴンを押してトッピングをどうするか聞いてきたので、シンプルにバターだけをお願いした。

 3人のオッサンたちは、お構いなしにお酒にあう料理を注文しているので、放置しておこう。こいつらの相手は、ブラウニーたちにお任せだ。

 飲み物は……っと言わなくても、ウルが紅茶を出してくれた。

 至れり尽くせりで、おやつを食べ終わった俺は、何をしようか悩んでいる。おやつがこれだけ遅くなったから、夕食はいつもより遅めになるだろう。そう考えると、暇な時間がまだまだあるってことなんだよな。

 ミーシャたちはおやつを食べ終わったら、運動をするようで小さい子たちも集めて、準備体操を始めていた。

 あっちに混ざろうかと思ったのだが、酔っ払いの3人に話してもらえず、ゲームの続きをすることになった。

 この3人がゲームが好きになるとは思わなかったな……
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