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第2138話 完成した橋
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さて、今日のメインイベントと呼ぶべき、橋の見学会が始まろうとしている。
ひらけた場所にあるので遠目には見えていたが、ここまで近くで見るのは今回は初めてだな。馬車がすれ違えて、真ん中に歩道がある感じだな。最初の計画とは違う気がするけど、リンドが相談して決めたことだろうから、それは問題ないはずだ。
真ん中に歩道を作った理由は、歩く人は制限しにくいので、歩いて渡る人たちはその人たちの自主性に任せるんだとさ。自主性もクソも、この幅が埋まることなんてないだろうから、問題ないだろう。
ここが大都市の入り口になるような場所ならともかく、街の入り口ですらなく領地に入る検問所みたいなところだからな。多少人は多くなるかもしれないが、それでも埋まるほど人が通るわけがない。
気になるのは、この歩道を馬鹿な野郎が馬車で突っ切ろうとしないかってことだが、歩道と馬車道の間には、50センチメートルほどの段差があり、歩道の方が高い位置にある。これではさすがの俺の馬車でも乗り越えることは出来ない。段差の上に、ガードレールもある。
では、出入り口の方は……というと、数本ホールが建てられており、人力では外せないようになっている。素材は……アダマンタイト製の棒だったな。ぶつかれば、確実に馬車の一部が壊れる。侵入防止には持って来いだろう。
この世界には、馬車の道を塞いで怪我をしたら、歩行者が悪いみたいなルールがあるからな。
それもこれも、移動を妨げられたくないクソ貴族やクソ富裕層の連中が決めた、ルールだから馬車が有利になるのは仕方がないだろう。馬車がどんなに危険な運転をしていても、平民と金持ちを天秤にかけて、平民を平気で切り捨てるからな。
俺の街でも、入場前にルールを説明したのに、馬車で暴走する貴族や金持ちが多かったので、兵士たちが丁寧に馬車を壊して、俺や領主代行が後かたずけを何度もしている。
そういう貴族や金持ちは、金を見せつけるか国の権力や力を使って、俺を脅そうとしてくることもあったな。金も権力も力も、三大国を上回っている俺に何をしているんだかね?
通じないと分かれば、私たちの国ではこれで人が死んでも問題ないのだ! とか騒ぐから、馬車を持ってこさせて、ひいてやろうと思ったら貴族は優先されるから馬車でひけば犯罪だ! とかほざきだした奴もいたっけな。
それは理解したので、他国でも自分の国の法律が優先されると主張するので、じゃぁ俺がお前の街の人間を皆殺しにしても問題ないんだよな? と聞いたところ、そんなわけあるか! と怒鳴られたっけな。
ちなみに、俺には街のルールが適用されていない。何をしても治外法権扱いになっている。なので、あいつらの主張通りであれば、俺は他国に行ってどんな犯罪を犯そうが、罪に問われることは無いと言う事だ。
それを懇切丁寧に説明してやったのに、自分がルールみたいなアホだったので、三大国の王に処刑する旨を伝えて、全員殺したな。最近は無くなったけど、ゴーストタウンができた頃なんかは、多かったんだよな。後、新しく俺の街になった場所とかな。
これなら、馬車と歩行者が事故になるのは、歩行者が馬車道に下りない限りないだろう。後、問題だとすれば……馬車の中から歩行者が良く見えるので、見た目の良い人がさらわれないかってところだな。そこそこの距離があるので、拉致があってもおかしくない気がする。
考えすぎかもしれないが、歩道と馬車道は行き来できないようにしておいてくれ。鉄格子状だと良くない雰囲気に感じるから……トンネルみたいにして、そこに隙間を作って外が見えるようにするか、強化ガラス
を使うのもいいかもな。
大変かもしれないが、ここら辺は土木組じゃなくても出来るから、軍の人間に頼んでもいいかもしれない。まだ行動開始をするには早いので、訓練しかしていないはずだしな。
それにしても、キレイにできているな。リンドの指導があったとはいえ、始めからこのクオリティーで作るってことは、かなりの熟練度に達しているんだろうな。よく頑張っているな。
一応工法の説明を受けたが、歩道を作る時に橋脚や基礎は馬車道の分まで作っておいて、まずは中心の歩道を作ってその両サイドに馬車道をという形で作ったそうだ。
基礎になる部分を作って、付け足したってことか。
俺みたいに手抜きをしないで、基本に忠実に作られたのがこの橋なんだな。
確認のために昨日検査したところ、所々で粗が見つかったので修正したらしい。魔法の良いところは、修正が簡単にできるところだよな。本当に便利で困るわ。
強度も問題ないようで、リンドが太鼓判を押している。ただ、少し重くなるが、薄いアダマンタイトの板を道のすぐ下に設置しているそうだ。表面の修理は魔法で簡単に行えるので問題ない。内部が壊れた場合のために、取り外ししやすいように上部はブロック制を使っているらしい。
ブロック……決まった形があって、それをはめ込むだけでいいようにする感じかな。
これに意味があるのかは分からんが、ここの修理をする時は、さすがに熟練の人間を呼んでこないといけないので、ブロック制にしなくても問題ない気はする。
後にブロック制の本当の価値を知るが、正直あの時点で気付いてその方法を採用していた、リンドと土木組には正直びっくりしたな。
ブロック制にすることで、修理をしやすくしていたのは聞いたのだが、ブロックをパーツに例えて、壊れた部分だけを入れ替えて修理するだけで良かったので、ある程度知識があれば、誰にでもできたのだ。修理の最初と最終に魔法使いがいれば問題ない方法だったらしい。
橋脚や基礎、橋の下部に当たる部分は、熟練の魔法使いでなくてはいけなかったが、この方法によって、橋の管理が予想より簡単になり、各地で採用されることとなる。
橋を作れるのが、一部の人間だけだったので、橋に特化した人材が欲しいと嘆いている領主代行がいたっけな?
大変満足できる仕上がりだ。
ひらけた場所にあるので遠目には見えていたが、ここまで近くで見るのは今回は初めてだな。馬車がすれ違えて、真ん中に歩道がある感じだな。最初の計画とは違う気がするけど、リンドが相談して決めたことだろうから、それは問題ないはずだ。
真ん中に歩道を作った理由は、歩く人は制限しにくいので、歩いて渡る人たちはその人たちの自主性に任せるんだとさ。自主性もクソも、この幅が埋まることなんてないだろうから、問題ないだろう。
ここが大都市の入り口になるような場所ならともかく、街の入り口ですらなく領地に入る検問所みたいなところだからな。多少人は多くなるかもしれないが、それでも埋まるほど人が通るわけがない。
気になるのは、この歩道を馬鹿な野郎が馬車で突っ切ろうとしないかってことだが、歩道と馬車道の間には、50センチメートルほどの段差があり、歩道の方が高い位置にある。これではさすがの俺の馬車でも乗り越えることは出来ない。段差の上に、ガードレールもある。
では、出入り口の方は……というと、数本ホールが建てられており、人力では外せないようになっている。素材は……アダマンタイト製の棒だったな。ぶつかれば、確実に馬車の一部が壊れる。侵入防止には持って来いだろう。
この世界には、馬車の道を塞いで怪我をしたら、歩行者が悪いみたいなルールがあるからな。
それもこれも、移動を妨げられたくないクソ貴族やクソ富裕層の連中が決めた、ルールだから馬車が有利になるのは仕方がないだろう。馬車がどんなに危険な運転をしていても、平民と金持ちを天秤にかけて、平民を平気で切り捨てるからな。
俺の街でも、入場前にルールを説明したのに、馬車で暴走する貴族や金持ちが多かったので、兵士たちが丁寧に馬車を壊して、俺や領主代行が後かたずけを何度もしている。
そういう貴族や金持ちは、金を見せつけるか国の権力や力を使って、俺を脅そうとしてくることもあったな。金も権力も力も、三大国を上回っている俺に何をしているんだかね?
通じないと分かれば、私たちの国ではこれで人が死んでも問題ないのだ! とか騒ぐから、馬車を持ってこさせて、ひいてやろうと思ったら貴族は優先されるから馬車でひけば犯罪だ! とかほざきだした奴もいたっけな。
それは理解したので、他国でも自分の国の法律が優先されると主張するので、じゃぁ俺がお前の街の人間を皆殺しにしても問題ないんだよな? と聞いたところ、そんなわけあるか! と怒鳴られたっけな。
ちなみに、俺には街のルールが適用されていない。何をしても治外法権扱いになっている。なので、あいつらの主張通りであれば、俺は他国に行ってどんな犯罪を犯そうが、罪に問われることは無いと言う事だ。
それを懇切丁寧に説明してやったのに、自分がルールみたいなアホだったので、三大国の王に処刑する旨を伝えて、全員殺したな。最近は無くなったけど、ゴーストタウンができた頃なんかは、多かったんだよな。後、新しく俺の街になった場所とかな。
これなら、馬車と歩行者が事故になるのは、歩行者が馬車道に下りない限りないだろう。後、問題だとすれば……馬車の中から歩行者が良く見えるので、見た目の良い人がさらわれないかってところだな。そこそこの距離があるので、拉致があってもおかしくない気がする。
考えすぎかもしれないが、歩道と馬車道は行き来できないようにしておいてくれ。鉄格子状だと良くない雰囲気に感じるから……トンネルみたいにして、そこに隙間を作って外が見えるようにするか、強化ガラス
を使うのもいいかもな。
大変かもしれないが、ここら辺は土木組じゃなくても出来るから、軍の人間に頼んでもいいかもしれない。まだ行動開始をするには早いので、訓練しかしていないはずだしな。
それにしても、キレイにできているな。リンドの指導があったとはいえ、始めからこのクオリティーで作るってことは、かなりの熟練度に達しているんだろうな。よく頑張っているな。
一応工法の説明を受けたが、歩道を作る時に橋脚や基礎は馬車道の分まで作っておいて、まずは中心の歩道を作ってその両サイドに馬車道をという形で作ったそうだ。
基礎になる部分を作って、付け足したってことか。
俺みたいに手抜きをしないで、基本に忠実に作られたのがこの橋なんだな。
確認のために昨日検査したところ、所々で粗が見つかったので修正したらしい。魔法の良いところは、修正が簡単にできるところだよな。本当に便利で困るわ。
強度も問題ないようで、リンドが太鼓判を押している。ただ、少し重くなるが、薄いアダマンタイトの板を道のすぐ下に設置しているそうだ。表面の修理は魔法で簡単に行えるので問題ない。内部が壊れた場合のために、取り外ししやすいように上部はブロック制を使っているらしい。
ブロック……決まった形があって、それをはめ込むだけでいいようにする感じかな。
これに意味があるのかは分からんが、ここの修理をする時は、さすがに熟練の人間を呼んでこないといけないので、ブロック制にしなくても問題ない気はする。
後にブロック制の本当の価値を知るが、正直あの時点で気付いてその方法を採用していた、リンドと土木組には正直びっくりしたな。
ブロック制にすることで、修理をしやすくしていたのは聞いたのだが、ブロックをパーツに例えて、壊れた部分だけを入れ替えて修理するだけで良かったので、ある程度知識があれば、誰にでもできたのだ。修理の最初と最終に魔法使いがいれば問題ない方法だったらしい。
橋脚や基礎、橋の下部に当たる部分は、熟練の魔法使いでなくてはいけなかったが、この方法によって、橋の管理が予想より簡単になり、各地で採用されることとなる。
橋を作れるのが、一部の人間だけだったので、橋に特化した人材が欲しいと嘆いている領主代行がいたっけな?
大変満足できる仕上がりだ。
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