2,014 / 2,518
第2014話 ネルの覚悟とシンラの奇行
しおりを挟む
子どもたちは、ケットシーたちに連れられて、ウッドデッキへ出ていく。朝一番の水やりをさせるためだろう。俺たちの話を聞かせないために、気をきかせてくれたようだ。
健司から上がってきた報告書を全員と共有して、昨日の事をざっと説明する。話し終わったところで、
「私たちは、この能力をキリエに引き継いでもらえたらと思っているんだけど、みんなはどうかな?」
この勇者の神授のスキルは、俺の陣営に無ければ有用だっただろう。鑑定スキルなどで看破できない効果があるので、有用ではあるのだが……俺たちだと、使う必要がないんだよね。どうしても殺したい奴がいるなら、暗殺した方が早いし確実だからな。
とはいえ、こちらの陣営で有用活用できなくても、神サイドが神授のスキルを回収して、勇者召喚を必要としない形で送り込まれた相手が、このスキルを持っていたらかなり厄介だから回収しておきたいのだ。
話し合いでキリエに決まりかけたのだが、キリエは少し悩んでいるようだ。
「あの、出来れば私ではなく、他に適任者がいると思います。人を殺させるので、本人が拒否するなら私が引き継ぎますが、確認を取ってもいいですか?」
キリエに許可を出す。誰が適任者なんだろうな?
全員で見守っていると、キリエが歩き出しネルの前で止まった。
「ネル。あのスキルはあなたが引き継いだ方がいいと、私は思っています。ネルが嫌でなければ、私の代わりに引き継いでもらいたいと思うのですが、どうですか?」
ネルは、自分の所に来るとは思っていなかったので、ポカーンとした顔をしている。キリエと同じで、回復スキル高いネルは、効果をあげるために薬学や錬金術も高水準で身に着けている。条件としては、キリエと同じでマッチしているな。
年齢順ということなのか、すっかりとネルの事は頭から落ちており、キリエが言うまで誰も気付いていなかった。
「えっ!? 私ですか? 私より、キリエさんの方が良くないですか? 私よりキリエさんの方が、スキルも知識も上じゃないですか、私が引き継ぐメリットは無いのでは?」
「だからかな。薬学や錬金術を中心に勉強した私の方が、マルチに色々育てているネルの方が適任だと思うの。嫌な言い方になってしまうけど、私の方が知識は上だと思う。作った物に付与できるのは魅力的ですが、色々検索できる機能は、ネルにとって有用なのではないでしょうか?」
……!! 付与の方に目が行っていたが、薬関係なら知識を引き出すことができるんだった! キリエは回復関係や治療に特化しているが、ネルは補助的に使っている。その補助の効果を上げるのに、今回の神授のスキルは持って来いだな。
付与に関しては、必要になったら頼むわけで、ぶっちゃけて言えば誰が持っていても問題はないのだ。
しばらく悩んでいたネルは、自分で引き継ぐことを決心する。
準備が整ったら、負担にならないようにスキルを引き継げるよう、環境を整えますかね。
話し合いが終わり、いつもの時間の流れに戻った。そろそろ庁舎へ向かおうと席を立つと、ウッドデッキから食堂へ子どもたちが突撃してきた。
どうやら芽が出た後に、成長した様子が見られたので、興奮しているようだな。でも、その中で育たないプランターがあるのは何でなのか、首を傾げて聞いてきた。
ん~、これはドリアードに任せるつもりだから、俺が口を出すわけには……丸投げすればいいじゃんか!
「どうしてか気になるなら、午後の世話の時にでもドリアードのみんなに聞いてみたらどうかな? あの人たちなら、俺より的確に答えてくれるから、勉強にもなると思うぞ」
身代わりという名のパスを、ドリアードたちに出しておく。その内説明すると言っていたし、多分大丈夫だろう。
今日のお供は、アリスだけっぽいな。ったく、何でチビ神と名前が一緒なんだろうな? チビ神が解明すればいいのに……
『ちょっとアンタ! 何言っちゃってくれてますの! こんな可愛い女神と同じ名前なんて、喜ぶべきことじゃないかしら? それなのに、女神である私に改名白ですって! バカも休み休み言いなさいよね!』
久々な感じがするな……休んだらバカなこと言っていいのか? そもそも、今回はバカなことを言っているつもりは無いし、マジでお前には改名してもらいたいと思っているよ。妻の名前を使って、女神を名乗るんじゃねえよ!
『順番が違うんだからね! 私の方が先に名乗ってるの! あんたの妻の方でしょうが! 嫌になっちゃ……えっと、そのどす黒い何かを飛ばしてくるのは、止めていただけないでしょうか?』
おや? 殺気を飛ばしていたみたいだな。どういう原理か分からないけど、神界にいるチビ神に影響を与えられるんだよな……謎だ。
『マジで止めてって。周りにいる子たちが気絶しちゃったじゃない……』
そういえば、チビ神の周りにも影響があるんだったっけ。周りの神様方申し訳ない。文句はチビ神にお願いします。何か美味しいモノ出してくれると思いますんで! でさ、何でお前さんは倒れないんだ?
『何で私が……あんたの所から、貢物がいっぱい来ているからいいけどさ……私が気絶しないのは、存在値が高いからよ。あなたから送られてくるもののおかげで、気絶しないという訳ね』
そうか、残念だ。つか、用事も無いのに出てくんなし!
『あんたが変な事思わなければ、私だって突っ込まなかったわよ!』
しばらく、バカにしあって、試合は引き分けに終わる。勝ち負けのある勝負じゃないんだけど、何となく行ってみたかったんだよ。
妻たちも、急に俺が黙り込むのはなれている様子で、お供のアリスは華麗にスルーをしてくれていた。同行者の3匹のネコや聖獣たちを撫でながら、道行く人たちに挨拶をしている。
チビ神と話して疲れたので、大きいモフモフであるストームキャットのランの首に抱き着く。
「ん?」
思わず声が出てしまった。首の背中側に何やら塊がある。何かと思ってまさぐってみると……シンラだった。
いつの間にかランの首元に抱き着いて、モフモフに隠れていたようだ。そう言えば、ちょっと離れた位置にケットシーが珍しくいるなと思っていたら、シンラのお目付け役のケットシーだったのか。
アリスも気付いていなかったようで、慌てて家に連絡を入れた。
プラムとシオンがガン泣きしており、その対応でシンラがいないことに気付くのが遅れてしまったようだ。シンラの近くで機嫌のいい2人は、ほとんど泣くことがない。それが突然泣き出したので、残っていた妻たちが驚いてしまい、あたふたしている時に、シンラがいないことに気付いたのだとか。
プラムたちが心配なので、いったん引き返すことにした。
シンラよ、何で裏切ったな! みたいな顔をしてこっちを見るのだ? お前は、黙って出てきたんだから、少しは反省しなさい。
玄関ではガン泣きしているプラムたちが待っており、シンラを見つけた瞬間に今までにない速度で俺に突撃してきた。俺が連れてったわけじゃないのに……理不尽に攻撃されるが、気付かなかった俺も悪かった。甘んじて責めは受けよう。
健司から上がってきた報告書を全員と共有して、昨日の事をざっと説明する。話し終わったところで、
「私たちは、この能力をキリエに引き継いでもらえたらと思っているんだけど、みんなはどうかな?」
この勇者の神授のスキルは、俺の陣営に無ければ有用だっただろう。鑑定スキルなどで看破できない効果があるので、有用ではあるのだが……俺たちだと、使う必要がないんだよね。どうしても殺したい奴がいるなら、暗殺した方が早いし確実だからな。
とはいえ、こちらの陣営で有用活用できなくても、神サイドが神授のスキルを回収して、勇者召喚を必要としない形で送り込まれた相手が、このスキルを持っていたらかなり厄介だから回収しておきたいのだ。
話し合いでキリエに決まりかけたのだが、キリエは少し悩んでいるようだ。
「あの、出来れば私ではなく、他に適任者がいると思います。人を殺させるので、本人が拒否するなら私が引き継ぎますが、確認を取ってもいいですか?」
キリエに許可を出す。誰が適任者なんだろうな?
全員で見守っていると、キリエが歩き出しネルの前で止まった。
「ネル。あのスキルはあなたが引き継いだ方がいいと、私は思っています。ネルが嫌でなければ、私の代わりに引き継いでもらいたいと思うのですが、どうですか?」
ネルは、自分の所に来るとは思っていなかったので、ポカーンとした顔をしている。キリエと同じで、回復スキル高いネルは、効果をあげるために薬学や錬金術も高水準で身に着けている。条件としては、キリエと同じでマッチしているな。
年齢順ということなのか、すっかりとネルの事は頭から落ちており、キリエが言うまで誰も気付いていなかった。
「えっ!? 私ですか? 私より、キリエさんの方が良くないですか? 私よりキリエさんの方が、スキルも知識も上じゃないですか、私が引き継ぐメリットは無いのでは?」
「だからかな。薬学や錬金術を中心に勉強した私の方が、マルチに色々育てているネルの方が適任だと思うの。嫌な言い方になってしまうけど、私の方が知識は上だと思う。作った物に付与できるのは魅力的ですが、色々検索できる機能は、ネルにとって有用なのではないでしょうか?」
……!! 付与の方に目が行っていたが、薬関係なら知識を引き出すことができるんだった! キリエは回復関係や治療に特化しているが、ネルは補助的に使っている。その補助の効果を上げるのに、今回の神授のスキルは持って来いだな。
付与に関しては、必要になったら頼むわけで、ぶっちゃけて言えば誰が持っていても問題はないのだ。
しばらく悩んでいたネルは、自分で引き継ぐことを決心する。
準備が整ったら、負担にならないようにスキルを引き継げるよう、環境を整えますかね。
話し合いが終わり、いつもの時間の流れに戻った。そろそろ庁舎へ向かおうと席を立つと、ウッドデッキから食堂へ子どもたちが突撃してきた。
どうやら芽が出た後に、成長した様子が見られたので、興奮しているようだな。でも、その中で育たないプランターがあるのは何でなのか、首を傾げて聞いてきた。
ん~、これはドリアードに任せるつもりだから、俺が口を出すわけには……丸投げすればいいじゃんか!
「どうしてか気になるなら、午後の世話の時にでもドリアードのみんなに聞いてみたらどうかな? あの人たちなら、俺より的確に答えてくれるから、勉強にもなると思うぞ」
身代わりという名のパスを、ドリアードたちに出しておく。その内説明すると言っていたし、多分大丈夫だろう。
今日のお供は、アリスだけっぽいな。ったく、何でチビ神と名前が一緒なんだろうな? チビ神が解明すればいいのに……
『ちょっとアンタ! 何言っちゃってくれてますの! こんな可愛い女神と同じ名前なんて、喜ぶべきことじゃないかしら? それなのに、女神である私に改名白ですって! バカも休み休み言いなさいよね!』
久々な感じがするな……休んだらバカなこと言っていいのか? そもそも、今回はバカなことを言っているつもりは無いし、マジでお前には改名してもらいたいと思っているよ。妻の名前を使って、女神を名乗るんじゃねえよ!
『順番が違うんだからね! 私の方が先に名乗ってるの! あんたの妻の方でしょうが! 嫌になっちゃ……えっと、そのどす黒い何かを飛ばしてくるのは、止めていただけないでしょうか?』
おや? 殺気を飛ばしていたみたいだな。どういう原理か分からないけど、神界にいるチビ神に影響を与えられるんだよな……謎だ。
『マジで止めてって。周りにいる子たちが気絶しちゃったじゃない……』
そういえば、チビ神の周りにも影響があるんだったっけ。周りの神様方申し訳ない。文句はチビ神にお願いします。何か美味しいモノ出してくれると思いますんで! でさ、何でお前さんは倒れないんだ?
『何で私が……あんたの所から、貢物がいっぱい来ているからいいけどさ……私が気絶しないのは、存在値が高いからよ。あなたから送られてくるもののおかげで、気絶しないという訳ね』
そうか、残念だ。つか、用事も無いのに出てくんなし!
『あんたが変な事思わなければ、私だって突っ込まなかったわよ!』
しばらく、バカにしあって、試合は引き分けに終わる。勝ち負けのある勝負じゃないんだけど、何となく行ってみたかったんだよ。
妻たちも、急に俺が黙り込むのはなれている様子で、お供のアリスは華麗にスルーをしてくれていた。同行者の3匹のネコや聖獣たちを撫でながら、道行く人たちに挨拶をしている。
チビ神と話して疲れたので、大きいモフモフであるストームキャットのランの首に抱き着く。
「ん?」
思わず声が出てしまった。首の背中側に何やら塊がある。何かと思ってまさぐってみると……シンラだった。
いつの間にかランの首元に抱き着いて、モフモフに隠れていたようだ。そう言えば、ちょっと離れた位置にケットシーが珍しくいるなと思っていたら、シンラのお目付け役のケットシーだったのか。
アリスも気付いていなかったようで、慌てて家に連絡を入れた。
プラムとシオンがガン泣きしており、その対応でシンラがいないことに気付くのが遅れてしまったようだ。シンラの近くで機嫌のいい2人は、ほとんど泣くことがない。それが突然泣き出したので、残っていた妻たちが驚いてしまい、あたふたしている時に、シンラがいないことに気付いたのだとか。
プラムたちが心配なので、いったん引き返すことにした。
シンラよ、何で裏切ったな! みたいな顔をしてこっちを見るのだ? お前は、黙って出てきたんだから、少しは反省しなさい。
玄関ではガン泣きしているプラムたちが待っており、シンラを見つけた瞬間に今までにない速度で俺に突撃してきた。俺が連れてったわけじゃないのに……理不尽に攻撃されるが、気付かなかった俺も悪かった。甘んじて責めは受けよう。
0
お気に入りに追加
449
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい
一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。
しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。
家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。
そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。
そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。
……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──
勇者に幼馴染で婚約者の彼女を寝取られたら、勇者のパーティーが仲間になった。~ただの村人だった青年は、魔術師、聖女、剣聖を仲間にして旅に出る~
霜月雹花
ファンタジー
田舎で住む少年ロイドには、幼馴染で婚約者のルネが居た。しかし、いつもの様に農作業をしていると、ルネから呼び出しを受けて付いて行くとルネの両親と勇者が居て、ルネは勇者と一緒になると告げられた。村人達もルネが勇者と一緒になれば村が有名になると思い上がり、ロイドを村から追い出した。。
ロイドはそんなルネや村人達の行動に心が折れ、村から近い湖で一人泣いていると、勇者の仲間である3人の女性がロイドの所へとやって来て、ロイドに向かって「一緒に旅に出ないか」と持ち掛けられた。
これは、勇者に幼馴染で婚約者を寝取られた少年が、勇者の仲間から誘われ、時に人助けをしたり、時に冒険をする。そんなお話である
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
エラーから始まる異世界生活
KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。
本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。
高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。
冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。
その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。
某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。
実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。
勇者として活躍するのかしないのか?
能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。
多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。
初めての作品にお付き合い下さい。
悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる