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第2000話 結局何も分からない
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頭数が増えても、やはり分からない物は分からない。
「そういえば、フレデリクをマップ先生で精査はしているんですか?」
庁舎で働いている内の1人から質問がる。
「初日に一応、毒物や特殊なスキル、転生者や転移者などがいないか、2つ隣の町まで調べているけど、それっぽいモノは何もなかったんだよね。隠密系の神授のスキルは、こっちで押さえているからその線は無いと考えているかな。隠れられたとしても、殺した方法が分からないとどうにもならないからね」
集まった全員が、なるほどと頷いている。
夕食の時間になり、少し休憩をはさむことにした。アマレロが陣頭指揮をとって作ってくれた夕食が運び込まれ、ビュッフェの形で食事を食べることになった。
食事が終わるころになると集まった妻たちの内、年少組の4人が集まってタブレットを忙しなく操作している姿が目に入る。近付き何をしているのか気になり、質問してみた。
「漫画の中に、1つでは毒にならないけど、2つが合わさると毒みたいに反応する薬品とかがあった気がするって、レミーちゃんが言うから、探偵ものや推理ものの漫画を流し読みしてるんです」
ソフィーがそう答えてくれた。そう言えば、そんな話があった気がするな。でもあれって、科学だけじゃなく医学や薬学にも精通していないと、分からないよな……そもそもこの世界の物だった場合、知る方法がないから調べようもないんだけどな……
「同じものが使われているか分からないから、漫画を探すよりはマップ先生で調べた方が何か発見があるかもしれないかな。それに、組み合わせて毒になるだけじゃなくて、過剰摂取でも毒になりえる物はあり得るはずだしね。ちょっとその線でみんなに調べてもらおうか」
食事休憩が終わり、調べ物を始める前に、
「シュウ君、少しいかしら。病死や自然死って報告書にはあるけど、本当の死因って分かっているの? 似た事例として、その死因が妥当だと判断されたのかな?」
ミリーの質問を聞いて、ふと思う。そう言えば病死とあったけど、何の病気で亡くなったか分かってないんだよな? それなのに何で病死って報告が上がってきているのだろうか?
「そう言えば、死因については正確な報告は分かってないのか?」
「暗部人間が、一応調べたんじゃなかったでしたっけ?」
グリエルから、情報が上がってくる。
「えっと、暗部からの報告では、突然苦しみだして亡くなっていたり、胸を押さえて倒れた後に亡くなったりしているそうですね。血液検査の結果では、毒物は発見されていません。解剖しようにも知識が無いので、死因を特定することは難しいという報告がありますね」
解剖は意味がないから、一応血液検査をさせたんだったな。鑑定によるものと、魔法による血液成分の分離で、調べてみたが発見できなかったって奴だな。
「心臓を押さえて倒れるってことは、心筋梗塞もあり得るか。苦しみだしたって言うのが良く分からないけど、頭に痛みを訴えているなら脳梗塞か? でも、そこらへんなら、回復魔法とか魔法薬でかなりリスクを下げられるはずなんだけどな……」
話し合いながらも、何かヒントになるものが無いか全員で調べている。
「他の街では、同じような事例は無いんですか?」
「不自然な死は、フレデリクだけですね。シュウ様の支配下にある街では、人が亡くなれば報告が上がるようになっていますからね。1年に1回は不自然な死があったとしても、短い期間に立て続けに起こることは、かなりおかしな確立だと思います」
「それ以外の街では、どうなんですか?」
話を聞いていたレミーから、グリエルに質問がある。
「シュウ様の管理下に無い街では、細かい死因など報告されることは無いですね。お金持ちであったり、貴族の子弟でもなければ、調査なんて行われていないですね。死亡の報告すら領主にはいかない所もあると聞いています」
無駄なところにお金と人員を使いたくない領主の考えかもしれないね。大量に死ぬ人が出た時くらいしか、細かいことは調べないのかもしれない。
暗部からの報告書を回してもらい、もう一度読んでみる。
外傷は倒れた時の傷や、苦しんだ際にもがいた時に付いた傷以外には、特に確認されていないようだ。針の様な小さな傷が無いか、詳しく調べてみたそうだが、それらしい痕跡は全く見つけられていないのか。
そうはいっても、針で刺したような傷なら、魔法薬を少し振りかければ治ってしまうので、この世界ではあまりあてにならないんだよな。
亡くなった7人は、直前に大怪我の治療記録も無いので、本当に元気な状態から亡くなっているように見えている。
大怪我をして魔法薬で治したと思ったが、内臓が治りきっておらず、無くなるというケースが数回起こっているので、悪漢に刺され回復したという線についても考えてみたが、仕事中に亡くなっている事を考えると、可能性はかなり低くなる。
ん~手詰まりな感じだな。
注射器で大量に空気を血管に入れられれば、空気血栓が起こって同じような状況になることはあるだろうが、仕事中にそんな行為を全員されたのか? さすがにそれは無いな。
色々検討してみるが、どうも手詰まりな感じだな。
これ以上考えてもどうにもならないので、頭をリフレッシュするために今日は解散となる。
もしこの不自然な死が人の手による物なら、今までにない事をおそらく街の中でしているので、フレデリクの領主には、朝一で普段と変わった事をしないように、いつもの1日を心掛けるように放送してもらうように指示を出しておく。
もし普段と違うことをしてしまった場合は、すぐに治療院か領主館へ行くように通達を出させ、最近新しく飲み始めた薬や、食べ始めた食材、飲み物などは一時的に摂取を止め、領主館か治療院へ持ち込み問題ないか確認するようにも合わせて通達を出してもらう。
こちらで探しても分からないので、過剰摂取による死亡であれば、これで何かのきっかけがつかめると考えての指示である。領主館と治療院には、暗部の人間がいるので、鑑定することが可能だ。視認できるので、時間をかければ細かい成分まで分かるから、糸口があるといいな。
「そういえば、フレデリクをマップ先生で精査はしているんですか?」
庁舎で働いている内の1人から質問がる。
「初日に一応、毒物や特殊なスキル、転生者や転移者などがいないか、2つ隣の町まで調べているけど、それっぽいモノは何もなかったんだよね。隠密系の神授のスキルは、こっちで押さえているからその線は無いと考えているかな。隠れられたとしても、殺した方法が分からないとどうにもならないからね」
集まった全員が、なるほどと頷いている。
夕食の時間になり、少し休憩をはさむことにした。アマレロが陣頭指揮をとって作ってくれた夕食が運び込まれ、ビュッフェの形で食事を食べることになった。
食事が終わるころになると集まった妻たちの内、年少組の4人が集まってタブレットを忙しなく操作している姿が目に入る。近付き何をしているのか気になり、質問してみた。
「漫画の中に、1つでは毒にならないけど、2つが合わさると毒みたいに反応する薬品とかがあった気がするって、レミーちゃんが言うから、探偵ものや推理ものの漫画を流し読みしてるんです」
ソフィーがそう答えてくれた。そう言えば、そんな話があった気がするな。でもあれって、科学だけじゃなく医学や薬学にも精通していないと、分からないよな……そもそもこの世界の物だった場合、知る方法がないから調べようもないんだけどな……
「同じものが使われているか分からないから、漫画を探すよりはマップ先生で調べた方が何か発見があるかもしれないかな。それに、組み合わせて毒になるだけじゃなくて、過剰摂取でも毒になりえる物はあり得るはずだしね。ちょっとその線でみんなに調べてもらおうか」
食事休憩が終わり、調べ物を始める前に、
「シュウ君、少しいかしら。病死や自然死って報告書にはあるけど、本当の死因って分かっているの? 似た事例として、その死因が妥当だと判断されたのかな?」
ミリーの質問を聞いて、ふと思う。そう言えば病死とあったけど、何の病気で亡くなったか分かってないんだよな? それなのに何で病死って報告が上がってきているのだろうか?
「そう言えば、死因については正確な報告は分かってないのか?」
「暗部人間が、一応調べたんじゃなかったでしたっけ?」
グリエルから、情報が上がってくる。
「えっと、暗部からの報告では、突然苦しみだして亡くなっていたり、胸を押さえて倒れた後に亡くなったりしているそうですね。血液検査の結果では、毒物は発見されていません。解剖しようにも知識が無いので、死因を特定することは難しいという報告がありますね」
解剖は意味がないから、一応血液検査をさせたんだったな。鑑定によるものと、魔法による血液成分の分離で、調べてみたが発見できなかったって奴だな。
「心臓を押さえて倒れるってことは、心筋梗塞もあり得るか。苦しみだしたって言うのが良く分からないけど、頭に痛みを訴えているなら脳梗塞か? でも、そこらへんなら、回復魔法とか魔法薬でかなりリスクを下げられるはずなんだけどな……」
話し合いながらも、何かヒントになるものが無いか全員で調べている。
「他の街では、同じような事例は無いんですか?」
「不自然な死は、フレデリクだけですね。シュウ様の支配下にある街では、人が亡くなれば報告が上がるようになっていますからね。1年に1回は不自然な死があったとしても、短い期間に立て続けに起こることは、かなりおかしな確立だと思います」
「それ以外の街では、どうなんですか?」
話を聞いていたレミーから、グリエルに質問がある。
「シュウ様の管理下に無い街では、細かい死因など報告されることは無いですね。お金持ちであったり、貴族の子弟でもなければ、調査なんて行われていないですね。死亡の報告すら領主にはいかない所もあると聞いています」
無駄なところにお金と人員を使いたくない領主の考えかもしれないね。大量に死ぬ人が出た時くらいしか、細かいことは調べないのかもしれない。
暗部からの報告書を回してもらい、もう一度読んでみる。
外傷は倒れた時の傷や、苦しんだ際にもがいた時に付いた傷以外には、特に確認されていないようだ。針の様な小さな傷が無いか、詳しく調べてみたそうだが、それらしい痕跡は全く見つけられていないのか。
そうはいっても、針で刺したような傷なら、魔法薬を少し振りかければ治ってしまうので、この世界ではあまりあてにならないんだよな。
亡くなった7人は、直前に大怪我の治療記録も無いので、本当に元気な状態から亡くなっているように見えている。
大怪我をして魔法薬で治したと思ったが、内臓が治りきっておらず、無くなるというケースが数回起こっているので、悪漢に刺され回復したという線についても考えてみたが、仕事中に亡くなっている事を考えると、可能性はかなり低くなる。
ん~手詰まりな感じだな。
注射器で大量に空気を血管に入れられれば、空気血栓が起こって同じような状況になることはあるだろうが、仕事中にそんな行為を全員されたのか? さすがにそれは無いな。
色々検討してみるが、どうも手詰まりな感じだな。
これ以上考えてもどうにもならないので、頭をリフレッシュするために今日は解散となる。
もしこの不自然な死が人の手による物なら、今までにない事をおそらく街の中でしているので、フレデリクの領主には、朝一で普段と変わった事をしないように、いつもの1日を心掛けるように放送してもらうように指示を出しておく。
もし普段と違うことをしてしまった場合は、すぐに治療院か領主館へ行くように通達を出させ、最近新しく飲み始めた薬や、食べ始めた食材、飲み物などは一時的に摂取を止め、領主館か治療院へ持ち込み問題ないか確認するようにも合わせて通達を出してもらう。
こちらで探しても分からないので、過剰摂取による死亡であれば、これで何かのきっかけがつかめると考えての指示である。領主館と治療院には、暗部の人間がいるので、鑑定することが可能だ。視認できるので、時間をかければ細かい成分まで分かるから、糸口があるといいな。
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