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第1834話 あっさり
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俺は前線に出れないので、風魔法で戦場の声を拾っている。
『あいつら! ダマしやがったな! お前ら、人質作戦は失敗だ。だけど、ディストピアの人間から、見捨てる発言を録音できたぞ。これなら第二案が使えるはずだ。それと、攻めてきた奴らに女がいるぞ。捕らえたら好きにしていいぞ!』
ふむふむふむ、あいつらってことは、バックにいるのは1人……単一の組織ではなさそうだな。複数関わっているっていうのは分かった。
『それにしても、あそこにいるのがディストピアなんかを統べる領主なら、あいつを捕らえれば、いくつか街を分捕れるかもな。俺たちはあえてAランクにとどまっているが、いくら強いと言われているディストピアの精鋭でも、シングル以上の力を持っている俺たちには勝てんだろ』
ふ~ん、そんなことも出来るんだな。ってか、こいつらって問題を起こしてるから、Aランクにとどまっているだけだろ? 強いからトリプル認定にされそうだけどな。
それよりも、俺の妻を好きにするって言うのか? それだけは許せんな。
「ダマ、先に出た従魔たちを従えて、蹂躙してこい。最悪、今さっき発言していたリーダーっぽい奴以外殺していい。もしいうこと聞かない従魔たちいたら、娘たち一生合わせないって言って従わせろ」
『了解です。行ってきます』
GORUOOOOOO!!
ダマが走り出すと同時に咆哮をした。そうすると、無策で蹂躙しようとしていた従魔たちが、馬車を囲むように配置された。
妻たちも戻そうかと思い、魔導無線で呼びかけたが反応なし……風魔法で声を届けても、止まる様子が無かった。
何かが妻たちの逆鱗に触れた可能性があるな……あいつらの何の発言で、そうなったんだ? 止まらないならしょうがない。ダマに妻たちをヘルプするように命令して、妻たちには話していたリーダーだけは、殺さないように捕らえるようお願いする。
『従魔まで出てきやがったな。あいつらは、捕まえるのはリスクが高いって言われてるから、殺してしまえ。帝国最強の冒険者チームの強さを分からせてやれ!』
お前らが帝国最強……? いやいや、普通にダブルの冒険者チームの方が強いだろ。あのチームのリーダー1人で、こいつらを蹂躙できるぞ。俺たちほどのレベルじゃないけど、700超えてるからな。
ここにドッペルで来ているが、このドッペルたちはドッペル自身がLv上げしているので、既にカンスト間近である。それでも、ドッペルは魔物としての格が高くないので、妻たちの中身程のステータスは無い。それでも、こいつらを1人で蹂躙する力はあるんだけどな。
どうやら、帝国最強と言う言葉を聞いたあたりから、接近する妻たちの数が減ったな。十対十で戦うつもりだろうか?
おぉ~、スラム〇ンクの試合開始時みたいに、「何番マーク!」みたいにターゲットを指さしてるな。
『なんだこいつら? せっかく数の理があるのに、有効に使わないとか……ディストピアの領主もたかが知れているな。見た感じ、ただのクソガキだしな。運よく街を手に入れただけだろう。さっさと倒して、門を抜けるぞ!』
妻と敵冒険者を含め、20人が一気に動き出す。向こうには、魔法使いがいなかったので、待機になったイリアが地面に座って何かをしている。せめてシェリルとネルの戦う姿を見てあげようぜ。
先制攻撃は、動きの速いアリスから始まる。シールドチャージからの、斬りつけ……あれ? 斬りつける前に吹っ飛んで、倒れたぞ。起き上がれない感じか?
『馬鹿が、さっさと起きて体勢を整えろ!』
いやいや、さすがにすぐは起きれんでしょう。真正面で相対していたのに、不意打ちみたいになってたもんな。それより、今の一撃で力量差を分からんのかね?
次はシェリルが、盾持ちの敵を殴りつけている。あ~あれ、浸透勁だな。盾で受けたら、俺でも痺れてしばらく盾を持った手が使い物にならなくなるんだよな……あ、顔殴られて沈んだな。
そんなことしている間に、シュリが戦っているリーダー以外が倒れた。
何でそんなことになっているかと言えば、シュリが手加減をしているからだ。
『クソが! 俺は頼まれただけなんだよ! 割のいい仕事があるってな! なのに何でこんなことになってやがる!』
『あなたは、割が良ければ、犯罪も請け負うんですね……それじゃあ、犯罪者と変わらないじゃないですか。バカなんですかね? あ~、バカでなければ、お金で犯罪を請け負わないですね』
リーダーらしい奴は、助けてくれとかなんとか言っているが、シュリはガン無視してボコボコにしていた。
遭遇して10分くらいで、すべてが終わっていた。
「すまんな。領主として、こいつらの要求をのむことができなかったから、ああいう対応になってしまったことを、謝罪する」
本来こんなことを言う必要もないのだが、俺的には見捨てられたとか思われたままなのは困るので、こういう対応をしのだ。
冒険者たちは恐縮しているが、喜んでいる様子も見られる。
冒険者はすべて自己責任とはいっても、今回は巻き込んでしまう形だったので、何かしら保障を考えてもらおう。
さて、尋問を始めようか。
『あいつら! ダマしやがったな! お前ら、人質作戦は失敗だ。だけど、ディストピアの人間から、見捨てる発言を録音できたぞ。これなら第二案が使えるはずだ。それと、攻めてきた奴らに女がいるぞ。捕らえたら好きにしていいぞ!』
ふむふむふむ、あいつらってことは、バックにいるのは1人……単一の組織ではなさそうだな。複数関わっているっていうのは分かった。
『それにしても、あそこにいるのがディストピアなんかを統べる領主なら、あいつを捕らえれば、いくつか街を分捕れるかもな。俺たちはあえてAランクにとどまっているが、いくら強いと言われているディストピアの精鋭でも、シングル以上の力を持っている俺たちには勝てんだろ』
ふ~ん、そんなことも出来るんだな。ってか、こいつらって問題を起こしてるから、Aランクにとどまっているだけだろ? 強いからトリプル認定にされそうだけどな。
それよりも、俺の妻を好きにするって言うのか? それだけは許せんな。
「ダマ、先に出た従魔たちを従えて、蹂躙してこい。最悪、今さっき発言していたリーダーっぽい奴以外殺していい。もしいうこと聞かない従魔たちいたら、娘たち一生合わせないって言って従わせろ」
『了解です。行ってきます』
GORUOOOOOO!!
ダマが走り出すと同時に咆哮をした。そうすると、無策で蹂躙しようとしていた従魔たちが、馬車を囲むように配置された。
妻たちも戻そうかと思い、魔導無線で呼びかけたが反応なし……風魔法で声を届けても、止まる様子が無かった。
何かが妻たちの逆鱗に触れた可能性があるな……あいつらの何の発言で、そうなったんだ? 止まらないならしょうがない。ダマに妻たちをヘルプするように命令して、妻たちには話していたリーダーだけは、殺さないように捕らえるようお願いする。
『従魔まで出てきやがったな。あいつらは、捕まえるのはリスクが高いって言われてるから、殺してしまえ。帝国最強の冒険者チームの強さを分からせてやれ!』
お前らが帝国最強……? いやいや、普通にダブルの冒険者チームの方が強いだろ。あのチームのリーダー1人で、こいつらを蹂躙できるぞ。俺たちほどのレベルじゃないけど、700超えてるからな。
ここにドッペルで来ているが、このドッペルたちはドッペル自身がLv上げしているので、既にカンスト間近である。それでも、ドッペルは魔物としての格が高くないので、妻たちの中身程のステータスは無い。それでも、こいつらを1人で蹂躙する力はあるんだけどな。
どうやら、帝国最強と言う言葉を聞いたあたりから、接近する妻たちの数が減ったな。十対十で戦うつもりだろうか?
おぉ~、スラム〇ンクの試合開始時みたいに、「何番マーク!」みたいにターゲットを指さしてるな。
『なんだこいつら? せっかく数の理があるのに、有効に使わないとか……ディストピアの領主もたかが知れているな。見た感じ、ただのクソガキだしな。運よく街を手に入れただけだろう。さっさと倒して、門を抜けるぞ!』
妻と敵冒険者を含め、20人が一気に動き出す。向こうには、魔法使いがいなかったので、待機になったイリアが地面に座って何かをしている。せめてシェリルとネルの戦う姿を見てあげようぜ。
先制攻撃は、動きの速いアリスから始まる。シールドチャージからの、斬りつけ……あれ? 斬りつける前に吹っ飛んで、倒れたぞ。起き上がれない感じか?
『馬鹿が、さっさと起きて体勢を整えろ!』
いやいや、さすがにすぐは起きれんでしょう。真正面で相対していたのに、不意打ちみたいになってたもんな。それより、今の一撃で力量差を分からんのかね?
次はシェリルが、盾持ちの敵を殴りつけている。あ~あれ、浸透勁だな。盾で受けたら、俺でも痺れてしばらく盾を持った手が使い物にならなくなるんだよな……あ、顔殴られて沈んだな。
そんなことしている間に、シュリが戦っているリーダー以外が倒れた。
何でそんなことになっているかと言えば、シュリが手加減をしているからだ。
『クソが! 俺は頼まれただけなんだよ! 割のいい仕事があるってな! なのに何でこんなことになってやがる!』
『あなたは、割が良ければ、犯罪も請け負うんですね……それじゃあ、犯罪者と変わらないじゃないですか。バカなんですかね? あ~、バカでなければ、お金で犯罪を請け負わないですね』
リーダーらしい奴は、助けてくれとかなんとか言っているが、シュリはガン無視してボコボコにしていた。
遭遇して10分くらいで、すべてが終わっていた。
「すまんな。領主として、こいつらの要求をのむことができなかったから、ああいう対応になってしまったことを、謝罪する」
本来こんなことを言う必要もないのだが、俺的には見捨てられたとか思われたままなのは困るので、こういう対応をしのだ。
冒険者たちは恐縮しているが、喜んでいる様子も見られる。
冒険者はすべて自己責任とはいっても、今回は巻き込んでしまう形だったので、何かしら保障を考えてもらおう。
さて、尋問を始めようか。
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