1,732 / 2,518
第1732話 娘たちの失敗
しおりを挟む
ふい~
出ていない汗をぬぐう仕草をする。妻たちからは、苦笑いが……別に気分的な問題なんだからいいじゃないか!
合流してから、全体の2割程を刈り取る事に成功している。
魔の森の木がいくら丈夫とはいえ、俺たちにかかればこんなものである。一緒に作業していた冒険者たちは、羨望のまなざしをしている者や悔しそうな顔をしている者、色々な表情がみられた。
俺もそうだけど、妻たちも規格外ではあるからな。武器に関しては、老ドワーフたちに作ってもらった一品ではあるので、高価は高価だが買えるレベルの商品だぞ。メインウェポンは、金を出して買えるものじゃないからな。
ちなみに俺は、自分で作った刀を今回使って抜刀をして遊んでいる。振り抜くたびに木が面白いように切れていくので、ついつい調子に乗って切ってしまうのだ。妻たちも思い思いに自分の武器を振るって切ってたけどね。
その中でも、やっぱりシュリは飛びぬけてるな。シュリが使っている武器を使えば、みんな同じような事は出来るだろうが、あの武器を持っているのってシュリだけなんだよね。
斧槍でも似た事は出来るだろうけど、やはり大斧には勝てないと思う。だってさ、力だけで振り抜いて刃の範囲にある木をなぎ倒すからね!
遠心力を使って切っている部分もあるだろうけど、そもそも大斧を使いこなせるだけの技術が無ければ成立しないしな。
斧槍使いも振り回して切り倒していたから、1本ずつ切っている俺はむしろ少ない方だ。一番でたらめだったのは、シェリルかな。俺と同じように大薙刀を持っているはずなのに、修行! といって木を蹴り殴り倒していた。
何が修行なのだろうか? 後で聞いてみたら、最近子どもたち、ミーシャたちの訓練の時間に参加した時に、ミリーたちが子どもたちに巻き藁を叩いて訓練する姿を見て、ちょうどいいと思って木で試していたんだってさ。
何がちょうどよかったんだ? 俺には良く分からなかったが、本人が満足しているみたいなのでいいとするか。
本気を出せば、小さなクレーターぐらい作れるのに今更木で修行か。
連れて来た冒険者たちは職業柄男が多いのだが、今回の比率は6:4程なのでそこまでむさ苦しくない。妻たちと仲のいい冒険者たちもいたようで、今日はここに泊まる事になった。
交代で本体の食事に行く事になったが、基本的にはこっちで過ごすらしい。俺は帰るけどいいよな?
俺はいてもいなくても関係ないようなので、明日の朝また合流することになった。でもその前に、自分たち用の天幕を作っておかないとな。テントなどはこちらで準備したが、個々に自分たちで建ててもらっているので、俺たちもそれに従って建てていく。
さすがにコンテナ野営地を建てるわけにもいかないので、天幕で我慢した形だ。中を見て何を我慢したのか分からなくなるような設備だけどな。
俺は意識を本体に戻し体を起こした。
「とーたんの目が覚めた! いけ~~」
という掛け声と共に何かが近付いてきていることにが分かった。振り向くと、楽しそうにシンラがこちらに向かって飛んできていた!?!?
お前、いつの間に飛べるようになったんだ? と思ったが、犯人はミーシャたちだ。シンラを優しくキャッチして、もし怪我をしたらどうするんだ! と怒った。
足元にスライムたちが集まっており、落ちて怪我をする事はないと言っていたが、そういうことじゃないのだ! そもそもの話、赤ちゃんのシンラを投げるな! スライムたちが重力を感じないキャッチができるといっても、危ない事には変わりがないんだからな!
あまりにもガチで怒ってしまったため、ミーシャたちが泣いてしまった。
娘たちに甘い俺でも、今回のことはさすがに良くないと考える。
俺の怒鳴り声と娘たちの鳴き声が聞こえたようで、家に残っていた妻たちが慌てて部屋に入ってきた。事情を説明すると、娘たちが悪いことは分かってもらえたようだ。
妻たちも何で怒られたのかを後で一緒に考えてあげるということで、今日は娘たちと距離を置く事にした。でもな、投げられた張本人のシンラが、めっちゃはしゃいでいるのだが……どうすればいいんだ?
シンラはご飯を食べ終わったようで、後はお風呂に入るだけらしい。ん~、お腹が空いているけど、先にお風呂に入るか!
いつもの大浴場だと娘たちに遭遇する可能性もあるから、今日はゲートを使って温泉に行くぞ! そういうと、シンラの目がキラキラに光ってジタバタし始めた。これは、喜びの舞とでもいえばいいのかな?
スライムたちよ、付いてこい。
後、1匹だけブラウニーたちにこの紙を渡して伝言を頼む。
暴れるシンラを脇に抱えて温泉へ向かう。知らない人が見たら、人攫いに見えるかな? シンラが嫌がっていないので大丈夫だとは思うが、何とも言い難い光景だよな。
っと、途中で子どもたち専用の湯船を回収していかないとな。温泉は温度調節がしにくいから、専用の湯船が無いと大変なんだよね。子どもたちが入れる場所もあるけど、今日は男同士だからな!
喜びの舞を続けているシンラの服を何とか脱がせ、温泉へ向かう。
子ども用の椅子に座らせたのだが、湯船へ行こうとするので慌てて捕まえた。
もう、暴れるなっての。何とか体を洗ったはいいが、自分の体が洗えない。スライムたちよ、シンラを逃がすなよ? すぐに体を洗うから、時間を稼いでくれ。
今までに見た事ない速度で体を洗っていく。ステータスをフルに使った無駄のない無駄な動きに全力を注いだ。
少し洗い方があまい部分もあるかもしれないが、今日は勘弁してくれ。
スライムたちと格闘をしているシンラを捕まえて、湯船に向かう。今度こそお風呂に入れるとわかったシンラは、大人しくなった。俺的には、ここで暴れると思うんだけどな。
シンラの浴槽を温泉に浮かべて、スライムたちに固定してもらう。中にもシンラの安全を考えて、何匹か待機だ。
温泉を湯船に入れてやり、温泉の質をチェックする。
今日は、ちょっと刺激が強いのか? 困ったな、なんて事はない。刺激のある物質を魔法でぽいっとな。うむ、刺激が少なくなった。俺たちからすれば何ともない成分でも、乳幼児には良くないってこともあるからな。
こんなこと言ってるけど、温泉の成分の大半を除去したから、ただのお湯になってしまっているんだよね。でもそれじゃあ面白くないので、乳幼児用の温泉の素を入れてシンラを浸からせる。
俺もシンラの様子を看ながら温泉に浸かっていると、ブラウニーたちがやってきた。えっと、何か拙かったか?
俺がお腹をすかせているだろうとのことで、繋ぎの軽食を持ってきてくれた。イメージだと温泉とかでお酒を飲むのだろうが、俺はそこまでお酒は好きじゃないので冷たい炭酸水だ。
俺が食べていると、シンラも食べたいとねだってきたのだが、どうすればいいんだ? ブラウニーたちよ、助けてくれ!
っと思ったら、シンラ用の食事も持ってきてくれていた。お前、太るぞ? 何て考えていたら、温泉が飛んできた。こいつ……エスパーか!?
ブラウニーたちが調整してくれるみたいなので、気にする事はないと言われた。任せたぞ!
ブラウニーたちが面倒を看てくれている間に、軽食を腹に詰め込む。
シンラもすでに食べ終わったようで、スライムクッションの上でおっさんみたいにくつろいでいた。俺よりおっさん臭い赤子ってどうなんだ?
そんな事を考えていたら、また温泉をかけられた。こやつ、やりおるな。
出ていない汗をぬぐう仕草をする。妻たちからは、苦笑いが……別に気分的な問題なんだからいいじゃないか!
合流してから、全体の2割程を刈り取る事に成功している。
魔の森の木がいくら丈夫とはいえ、俺たちにかかればこんなものである。一緒に作業していた冒険者たちは、羨望のまなざしをしている者や悔しそうな顔をしている者、色々な表情がみられた。
俺もそうだけど、妻たちも規格外ではあるからな。武器に関しては、老ドワーフたちに作ってもらった一品ではあるので、高価は高価だが買えるレベルの商品だぞ。メインウェポンは、金を出して買えるものじゃないからな。
ちなみに俺は、自分で作った刀を今回使って抜刀をして遊んでいる。振り抜くたびに木が面白いように切れていくので、ついつい調子に乗って切ってしまうのだ。妻たちも思い思いに自分の武器を振るって切ってたけどね。
その中でも、やっぱりシュリは飛びぬけてるな。シュリが使っている武器を使えば、みんな同じような事は出来るだろうが、あの武器を持っているのってシュリだけなんだよね。
斧槍でも似た事は出来るだろうけど、やはり大斧には勝てないと思う。だってさ、力だけで振り抜いて刃の範囲にある木をなぎ倒すからね!
遠心力を使って切っている部分もあるだろうけど、そもそも大斧を使いこなせるだけの技術が無ければ成立しないしな。
斧槍使いも振り回して切り倒していたから、1本ずつ切っている俺はむしろ少ない方だ。一番でたらめだったのは、シェリルかな。俺と同じように大薙刀を持っているはずなのに、修行! といって木を蹴り殴り倒していた。
何が修行なのだろうか? 後で聞いてみたら、最近子どもたち、ミーシャたちの訓練の時間に参加した時に、ミリーたちが子どもたちに巻き藁を叩いて訓練する姿を見て、ちょうどいいと思って木で試していたんだってさ。
何がちょうどよかったんだ? 俺には良く分からなかったが、本人が満足しているみたいなのでいいとするか。
本気を出せば、小さなクレーターぐらい作れるのに今更木で修行か。
連れて来た冒険者たちは職業柄男が多いのだが、今回の比率は6:4程なのでそこまでむさ苦しくない。妻たちと仲のいい冒険者たちもいたようで、今日はここに泊まる事になった。
交代で本体の食事に行く事になったが、基本的にはこっちで過ごすらしい。俺は帰るけどいいよな?
俺はいてもいなくても関係ないようなので、明日の朝また合流することになった。でもその前に、自分たち用の天幕を作っておかないとな。テントなどはこちらで準備したが、個々に自分たちで建ててもらっているので、俺たちもそれに従って建てていく。
さすがにコンテナ野営地を建てるわけにもいかないので、天幕で我慢した形だ。中を見て何を我慢したのか分からなくなるような設備だけどな。
俺は意識を本体に戻し体を起こした。
「とーたんの目が覚めた! いけ~~」
という掛け声と共に何かが近付いてきていることにが分かった。振り向くと、楽しそうにシンラがこちらに向かって飛んできていた!?!?
お前、いつの間に飛べるようになったんだ? と思ったが、犯人はミーシャたちだ。シンラを優しくキャッチして、もし怪我をしたらどうするんだ! と怒った。
足元にスライムたちが集まっており、落ちて怪我をする事はないと言っていたが、そういうことじゃないのだ! そもそもの話、赤ちゃんのシンラを投げるな! スライムたちが重力を感じないキャッチができるといっても、危ない事には変わりがないんだからな!
あまりにもガチで怒ってしまったため、ミーシャたちが泣いてしまった。
娘たちに甘い俺でも、今回のことはさすがに良くないと考える。
俺の怒鳴り声と娘たちの鳴き声が聞こえたようで、家に残っていた妻たちが慌てて部屋に入ってきた。事情を説明すると、娘たちが悪いことは分かってもらえたようだ。
妻たちも何で怒られたのかを後で一緒に考えてあげるということで、今日は娘たちと距離を置く事にした。でもな、投げられた張本人のシンラが、めっちゃはしゃいでいるのだが……どうすればいいんだ?
シンラはご飯を食べ終わったようで、後はお風呂に入るだけらしい。ん~、お腹が空いているけど、先にお風呂に入るか!
いつもの大浴場だと娘たちに遭遇する可能性もあるから、今日はゲートを使って温泉に行くぞ! そういうと、シンラの目がキラキラに光ってジタバタし始めた。これは、喜びの舞とでもいえばいいのかな?
スライムたちよ、付いてこい。
後、1匹だけブラウニーたちにこの紙を渡して伝言を頼む。
暴れるシンラを脇に抱えて温泉へ向かう。知らない人が見たら、人攫いに見えるかな? シンラが嫌がっていないので大丈夫だとは思うが、何とも言い難い光景だよな。
っと、途中で子どもたち専用の湯船を回収していかないとな。温泉は温度調節がしにくいから、専用の湯船が無いと大変なんだよね。子どもたちが入れる場所もあるけど、今日は男同士だからな!
喜びの舞を続けているシンラの服を何とか脱がせ、温泉へ向かう。
子ども用の椅子に座らせたのだが、湯船へ行こうとするので慌てて捕まえた。
もう、暴れるなっての。何とか体を洗ったはいいが、自分の体が洗えない。スライムたちよ、シンラを逃がすなよ? すぐに体を洗うから、時間を稼いでくれ。
今までに見た事ない速度で体を洗っていく。ステータスをフルに使った無駄のない無駄な動きに全力を注いだ。
少し洗い方があまい部分もあるかもしれないが、今日は勘弁してくれ。
スライムたちと格闘をしているシンラを捕まえて、湯船に向かう。今度こそお風呂に入れるとわかったシンラは、大人しくなった。俺的には、ここで暴れると思うんだけどな。
シンラの浴槽を温泉に浮かべて、スライムたちに固定してもらう。中にもシンラの安全を考えて、何匹か待機だ。
温泉を湯船に入れてやり、温泉の質をチェックする。
今日は、ちょっと刺激が強いのか? 困ったな、なんて事はない。刺激のある物質を魔法でぽいっとな。うむ、刺激が少なくなった。俺たちからすれば何ともない成分でも、乳幼児には良くないってこともあるからな。
こんなこと言ってるけど、温泉の成分の大半を除去したから、ただのお湯になってしまっているんだよね。でもそれじゃあ面白くないので、乳幼児用の温泉の素を入れてシンラを浸からせる。
俺もシンラの様子を看ながら温泉に浸かっていると、ブラウニーたちがやってきた。えっと、何か拙かったか?
俺がお腹をすかせているだろうとのことで、繋ぎの軽食を持ってきてくれた。イメージだと温泉とかでお酒を飲むのだろうが、俺はそこまでお酒は好きじゃないので冷たい炭酸水だ。
俺が食べていると、シンラも食べたいとねだってきたのだが、どうすればいいんだ? ブラウニーたちよ、助けてくれ!
っと思ったら、シンラ用の食事も持ってきてくれていた。お前、太るぞ? 何て考えていたら、温泉が飛んできた。こいつ……エスパーか!?
ブラウニーたちが調整してくれるみたいなので、気にする事はないと言われた。任せたぞ!
ブラウニーたちが面倒を看てくれている間に、軽食を腹に詰め込む。
シンラもすでに食べ終わったようで、スライムクッションの上でおっさんみたいにくつろいでいた。俺よりおっさん臭い赤子ってどうなんだ?
そんな事を考えていたら、また温泉をかけられた。こやつ、やりおるな。
0
お気に入りに追加
449
あなたにおすすめの小説
救国の大聖女は生まれ変わって【薬剤師】になりました ~聖女の力には限界があるけど、万能薬ならもっとたくさんの人を救えますよね?~
日之影ソラ
恋愛
千年前、大聖女として多くの人々を救った一人の女性がいた。国を蝕む病と一人で戦った彼女は、僅かニ十歳でその生涯を終えてしまう。その原因は、聖女の力を使い過ぎたこと。聖女の力には、使うことで自身の命を削るというリスクがあった。それを知ってからも、彼女は聖女としての使命を果たすべく、人々のために祈り続けた。そして、命が終わる瞬間、彼女は後悔した。もっと多くの人を救えたはずなのに……と。
そんな彼女は、ユリアとして千年後の世界で新たな生を受ける。今度こそ、より多くの人を救いたい。その一心で、彼女は薬剤師になった。万能薬を作ることで、かつて救えなかった人たちの笑顔を守ろうとした。
優しい王子に、元気で真面目な後輩。宮廷での環境にも恵まれ、一歩ずつ万能薬という目標に進んでいく。
しかし、新たな聖女が誕生してしまったことで、彼女の人生は大きく変化する。
鮮明な月
碧
BL
鮮明な月のようなあの人のことを、幼い頃からひたすらに思い続けていた。叶わないと知りながら、それでもただひたすらに密やかに思い続ける源川仁聖。叶わないのは当然だ、鮮明な月のようなあの人は、自分と同じ男性なのだから。
彼を思いながら、他の人間で代用し続ける矛盾に耐えきれなくなっていく。そんな時ふと鮮明な月のような彼に、手が届きそうな気がした。
第九章以降は鮮明な月の後日談
月のような彼に源川仁聖の手が届いてからの物語。
基本的にはエッチ多目だと思われます。
読む際にはご注意下さい。第九章以降は主人公達以外の他キャラ主体が元気なため誰が主人公やねんなところもあります。すみません。
転移魔法に失敗したら大変な事に巻き込まれたようです。
ミカヅキグマ
ファンタジー
魔導師のヴァージニアは転移魔法に失敗して見知らぬ島に来てしまった。
地図にも載っていないその島には何やら怪しげな遺跡がポツンと建っていた。ヴァージニアはただでさえ転移魔法の失敗で落ち込んでいるのに、うっかりその遺跡に閉じ込められてしまう。彼女が出口を探すために仕方なく遺跡の奥に進んで行くと、なんとそこには一人の幼い少年がいた。何故こんな所に少年が? 彼は一体何者なのだろうか?
ヴァージニアは少年の正体が世界を揺るがす出来事に発展するとは露程も思っていなかったのだった……。
※台詞が多めです。現在(2021年11月)投稿している辺りだと地の文が増えてきています。
※最終話の後に登場人物紹介がありますので、少しのネタバレならOKという方はどうぞご覧下さい。
ネタバレ
※ヴァージニア(主人公)が抱く疑問は地竜とキャサリンが登場すると解けていきます。(伏線回収)
さらにネタバレ
※何度もループしている世界の話ですが、主人公達は前の世界の記憶を持っていません。しかし違和感などは覚えています。(あんまりループ要素はないです)
さらにさらにネタバレ?
※少年の正体は早い段階で出てるじゃないかと思っている方……、それじゃないんです。別にあるんです。
没落した元名門貴族の令嬢は、馬鹿にしてきた人たちを見返すため王子の騎士を目指します!
日之影ソラ
ファンタジー
かつては騎士の名門と呼ばれたブレイブ公爵家は、代々王族の専属護衛を任されていた。
しかし数世代前から優秀な騎士が生まれず、ついに専属護衛の任を解かれてしまう。それ以降も目立った活躍はなく、貴族としての地位や立場は薄れて行く。
ブレイブ家の長女として生まれたミスティアは、才能がないながらも剣士として研鑽をつみ、騎士となった父の背中を見て育った。彼女は父を尊敬していたが、周囲の目は冷ややかであり、落ちぶれた騎士の一族と馬鹿にされてしまう。
そんなある日、父が戦場で命を落としてしまった。残されたのは母も病に倒れ、ついにはミスティア一人になってしまう。土地、お金、人、多くを失ってしまったミスティアは、亡き両親の想いを受け継ぎ、再びブレイブ家を最高の騎士の名家にするため、第一王子の護衛騎士になることを決意する。
こちらの作品の連載版です。
https://ncode.syosetu.com/n8177jc/
悪魔だと呼ばれる強面騎士団長様に勢いで結婚を申し込んでしまった私の結婚生活
束原ミヤコ
恋愛
ラーチェル・クリスタニアは、男運がない。
初恋の幼馴染みは、もう一人の幼馴染みと結婚をしてしまい、傷心のまま婚約をした相手は、結婚間近に浮気が発覚して破談になってしまった。
ある日の舞踏会で、ラーチェルは幼馴染みのナターシャに小馬鹿にされて、酒を飲み、ふらついてぶつかった相手に、勢いで結婚を申し込んだ。
それは悪魔の騎士団長と呼ばれる、オルフェレウス・レノクスだった。
優秀な姉の添え物でしかない私を必要としてくれたのは、優しい勇者様でした ~病弱だった少女は異世界で恩返しの旅に出る~
日之影ソラ
ファンタジー
前世では病弱で、生涯のほとんどを病室で過ごした少女がいた。彼女は死を迎える直前、神様に願った。
もしも来世があるのなら、今度は私が誰かを支えられるような人間になりたい。見知らぬ誰かの優しさが、病に苦しむ自分を支えてくれたように。
そして彼女は貴族の令嬢ミモザとして生まれ変わった。非凡な姉と比べられ、常に見下されながらも、自分にやれることを精一杯取り組み、他人を支えることに人生をかけた。
誰かのために生きたい。その想いに嘘はない。けれど……本当にこれでいいのか?
そんな疑問に答えをくれたのは、平和な時代に生まれた勇者様だった。
欲情しないと仰いましたので白い結婚でお願いします
ユユ
恋愛
他国の王太子の第三妃として望まれたはずが、
王太子からは拒絶されてしまった。
欲情しない?
ならば白い結婚で。
同伴公務も拒否します。
だけど王太子が何故か付き纏い出す。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる