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第1721話 とうとう……
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再び戻ってきました35階! ちょっと気になったので34階のボス部屋を鉄格子越しに覗いてみた。
昨日と変わらず、部屋の中が凍っている。溶岩の川だった場所が、カチンコチンに凍っているのが見える。昨日から時間が経っているためか、溶岩の川が凍った後に結露して更に凍った感じだ。
攻略したらお前の正体を暴いてやるからな! そう心に決めて階段を下りて元の部屋へ戻る。
「シュウ様、今日で最下層まで行きますが、問題ありませんか?」
「全部任せてるから、やると言うなら問題ないよ。今日は溶岩の川にも気を付けて進むんだよね?」
「もちろんです。不意打ちされない距離を進むか、通り過ぎる間は凍らせるかのどちらかになると思います。上の階と一緒で、普通のゴーレム対策に斥候チームにはピースを持たせて、疑わしきモノはすべて撃ち込んでいきます」
それにしても、マジでゴーレムって質が悪いよな。あそこまでの隠密性があったなんてな。俺が掌握している範囲内なら見逃す事はないだろうけど、敵性ダンジョンにいるとかなり厳しいな。
マップ先生でも探知できなかった、王国の奴隷兵の装備していたマントもヤバかったけど、正直ゴーレムの隠密性の方がヤバい気がする。
マントはマップ先生で見破れないだけで、視認すれば問題ないからな。索敵にもひっかかるから、戦闘態勢にある状態ならゴーレムの方が厄介だな。いることが分かっても見えないって言うのは厄介だ。
そんな事を考えている間に、37階に到着していた。魔物は強くなっていたが、所詮C~Bランクの亜人の魔物だ。俺たちからすれば、亜人たちだけでチームを組んでも大して怖くない。
溶岩の川が狭い間隔であれば魔法組がブリザードを巻き起こし、ゴーレムのように見える物があれば銃撃音が響き渡る。
普通の冒険者たちだと、ダンジョンでここまで派手に移動するのはご法度である。魔物が集まってくるからな。だけど、俺たちには関係ない! 追加の魔物がくるより、不意打ちの方が嫌なのだ。
そう言えば、ダンジョンの周辺で出てた火山ガスって何なんだろうな? このダンジョンから出ているわけじゃないようだし……ただ単に火山付近に作ったダンジョンってだけなのか? ダンジョンの所為で周囲にガスが漏れているだけか?
ガスが出るのって活火山だけだっけ? 活火山じゃなくても火山ガスって出るんだっけ? なんかの授業で勉強した気はするけど、思い出せない。地理か? 理科か?
ダンジョンを攻略したら、周囲をしっかりと調べないといけないな。ガスが出続けている所に、街を作るわけにはいかないからな。全体を掌握すれば原因が分かるだろう。
「みんな、とまれ! 溶岩の川の中に、微弱だけど何か反応があるぞ!」
俺の声に驚いて全員の行動が止まった。索敵班、斥候組はゴーレムに気を取られていて、索敵が少し甘くなっており見逃してしまったのだろう。
「上手く隠れているけど、反応がある。サイズが大きい、っ!! 全員、溶岩の中からの攻撃に注意!」
溶岩が体にまとわりつくと、俺たちでもダメージを負うのだ。今一番注意すべきは、溶岩を使った津波のような攻撃だ。
魔法組が溶岩を固めようとするが、敵の攻撃が早かった。
いつか見た溶岩の中を泳ぐナマズだかなんだか分からない魔物が、溶岩から顔を出しそのまま飛び上がり溶岩へ着……水? 着……地? した。溶岩が俺たちに迫ってくる。
シュリがいつの間にか前に出ており、大盾を構え盾の基本技であるフォートレスを使った。シュリの技量で使えば、俺たちを全員カバーするだけの壁を作る事ができるだろう。
シュリが発動したフォートレスに、溶岩の津波が襲い掛かる。
あれ? シュリが押されている?
よく見ると、シュリの後ろ足がダンジョンの床にめり込んでいた。何が起きた?
理由は簡単だった。水より質量が大きい溶岩が津波のように押し寄せてきたのだ。それを受け止めれば、ダンジョンの床に足がめり込むほど、力がかかっていてもおかしくない。
今までにも力が強くはじき返していたシュリだが、今までは地面にも食い込むようにフォートレスを発動していたのだが、ダンジョンで慌てて発動したためにフォートレスにかかる力を、シュリ1人で抑えていたのだ。
シュリの負担を減らすために、前衛陣がシュリのフォローに走る。
そこで魔法が発動した。周囲を凍てつかせるブリザードが吹き荒れる。
不意に溶岩から顔を出していた魔物に魔法が直撃して、ドロップ品に変わった。
キリエが斥候組に注意を始めた。確かに索敵をメインにする君たちが見落とすのは良くないけど、俺以外が気付いていなかっただろ? それは、みんなで気を付けるべきだ。
俺がそういうと、全員が俯いてしまった。
全員でサクッと反省して、進む事になった。今日中に攻略する、その目標は変わらない。なら、進むしかないよな。
反省して、全員で警戒する。誰かに任せきりにしない!
そうお互いに言い合って、ダンジョンを進んでいく。
大きな溶岩の川は、敵の反応が無くても凍らせて進む事になった。魔法組の負担は増えるが、俺も協力して魔法を使うことで負担を分散させた。
前に出ないのであれば、ということで魔法を使うことは許可が出たので、俺は頑張ったよ!
それからは、何の問題も無くダンジョンを進んでいった。昆虫系や爬虫類系の魔物が追加されるエリアになっても、サクサク進む事が出来た。
そして気付いたら……49階、50階への階段の前に到着していた。
次がこのダンジョン最後の階層。そして、部屋となる。
だけど、俺は少し心配していた。34階の中ボスがね、あれだったからとても不安なんだよね。
昨日と変わらず、部屋の中が凍っている。溶岩の川だった場所が、カチンコチンに凍っているのが見える。昨日から時間が経っているためか、溶岩の川が凍った後に結露して更に凍った感じだ。
攻略したらお前の正体を暴いてやるからな! そう心に決めて階段を下りて元の部屋へ戻る。
「シュウ様、今日で最下層まで行きますが、問題ありませんか?」
「全部任せてるから、やると言うなら問題ないよ。今日は溶岩の川にも気を付けて進むんだよね?」
「もちろんです。不意打ちされない距離を進むか、通り過ぎる間は凍らせるかのどちらかになると思います。上の階と一緒で、普通のゴーレム対策に斥候チームにはピースを持たせて、疑わしきモノはすべて撃ち込んでいきます」
それにしても、マジでゴーレムって質が悪いよな。あそこまでの隠密性があったなんてな。俺が掌握している範囲内なら見逃す事はないだろうけど、敵性ダンジョンにいるとかなり厳しいな。
マップ先生でも探知できなかった、王国の奴隷兵の装備していたマントもヤバかったけど、正直ゴーレムの隠密性の方がヤバい気がする。
マントはマップ先生で見破れないだけで、視認すれば問題ないからな。索敵にもひっかかるから、戦闘態勢にある状態ならゴーレムの方が厄介だな。いることが分かっても見えないって言うのは厄介だ。
そんな事を考えている間に、37階に到着していた。魔物は強くなっていたが、所詮C~Bランクの亜人の魔物だ。俺たちからすれば、亜人たちだけでチームを組んでも大して怖くない。
溶岩の川が狭い間隔であれば魔法組がブリザードを巻き起こし、ゴーレムのように見える物があれば銃撃音が響き渡る。
普通の冒険者たちだと、ダンジョンでここまで派手に移動するのはご法度である。魔物が集まってくるからな。だけど、俺たちには関係ない! 追加の魔物がくるより、不意打ちの方が嫌なのだ。
そう言えば、ダンジョンの周辺で出てた火山ガスって何なんだろうな? このダンジョンから出ているわけじゃないようだし……ただ単に火山付近に作ったダンジョンってだけなのか? ダンジョンの所為で周囲にガスが漏れているだけか?
ガスが出るのって活火山だけだっけ? 活火山じゃなくても火山ガスって出るんだっけ? なんかの授業で勉強した気はするけど、思い出せない。地理か? 理科か?
ダンジョンを攻略したら、周囲をしっかりと調べないといけないな。ガスが出続けている所に、街を作るわけにはいかないからな。全体を掌握すれば原因が分かるだろう。
「みんな、とまれ! 溶岩の川の中に、微弱だけど何か反応があるぞ!」
俺の声に驚いて全員の行動が止まった。索敵班、斥候組はゴーレムに気を取られていて、索敵が少し甘くなっており見逃してしまったのだろう。
「上手く隠れているけど、反応がある。サイズが大きい、っ!! 全員、溶岩の中からの攻撃に注意!」
溶岩が体にまとわりつくと、俺たちでもダメージを負うのだ。今一番注意すべきは、溶岩を使った津波のような攻撃だ。
魔法組が溶岩を固めようとするが、敵の攻撃が早かった。
いつか見た溶岩の中を泳ぐナマズだかなんだか分からない魔物が、溶岩から顔を出しそのまま飛び上がり溶岩へ着……水? 着……地? した。溶岩が俺たちに迫ってくる。
シュリがいつの間にか前に出ており、大盾を構え盾の基本技であるフォートレスを使った。シュリの技量で使えば、俺たちを全員カバーするだけの壁を作る事ができるだろう。
シュリが発動したフォートレスに、溶岩の津波が襲い掛かる。
あれ? シュリが押されている?
よく見ると、シュリの後ろ足がダンジョンの床にめり込んでいた。何が起きた?
理由は簡単だった。水より質量が大きい溶岩が津波のように押し寄せてきたのだ。それを受け止めれば、ダンジョンの床に足がめり込むほど、力がかかっていてもおかしくない。
今までにも力が強くはじき返していたシュリだが、今までは地面にも食い込むようにフォートレスを発動していたのだが、ダンジョンで慌てて発動したためにフォートレスにかかる力を、シュリ1人で抑えていたのだ。
シュリの負担を減らすために、前衛陣がシュリのフォローに走る。
そこで魔法が発動した。周囲を凍てつかせるブリザードが吹き荒れる。
不意に溶岩から顔を出していた魔物に魔法が直撃して、ドロップ品に変わった。
キリエが斥候組に注意を始めた。確かに索敵をメインにする君たちが見落とすのは良くないけど、俺以外が気付いていなかっただろ? それは、みんなで気を付けるべきだ。
俺がそういうと、全員が俯いてしまった。
全員でサクッと反省して、進む事になった。今日中に攻略する、その目標は変わらない。なら、進むしかないよな。
反省して、全員で警戒する。誰かに任せきりにしない!
そうお互いに言い合って、ダンジョンを進んでいく。
大きな溶岩の川は、敵の反応が無くても凍らせて進む事になった。魔法組の負担は増えるが、俺も協力して魔法を使うことで負担を分散させた。
前に出ないのであれば、ということで魔法を使うことは許可が出たので、俺は頑張ったよ!
それからは、何の問題も無くダンジョンを進んでいった。昆虫系や爬虫類系の魔物が追加されるエリアになっても、サクサク進む事が出来た。
そして気付いたら……49階、50階への階段の前に到着していた。
次がこのダンジョン最後の階層。そして、部屋となる。
だけど、俺は少し心配していた。34階の中ボスがね、あれだったからとても不安なんだよね。
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