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第1703話 準備が進む
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グリエルたちが戻ってくるのを待っていると、違う人物が執務室へやってきた。
「シュウ様、軍を動かす準備が終わりました。いつでも出発が可能です」
「出発? もしかして、レイリーたちが援軍で行くのか? 準備が終わるの早くね? 事後処理の方は……冒険者と副官に任せたんだっけ?」
「私たちは、シュウ様に連絡がいくのと同時位に、いつでも軍を動かせるようにと連絡が来ていましたので、そこまで早くはないと思います。副官の1人は、今も向こうで頑張ってますよ。何ヶ国目かはわかりませんが、よくやってくれています」
「なるほど……で、レイリーたちが行くのか?」
「一応行く予定ですが、私たちはディストピアの軍なので、領主の許可が無ければ出動できないので許可をいただきに来ました」
「そういうことか。えっと、グリエルたちは準備するように言ったんだよな? じゃぁ、許可するけど、死ぬことだけは許さんからな。絶対に全員で生きて帰って来いよ。目の前で助けられる命があっても、自分たちが優先だ。そこだけは間違うなよ」
「了解いたしました。これからディストピア軍は、フレデリクへ向かい可能な範囲で、難民や可能な限り人命を救ってまいります」
レイリーらしい宣言だな。
助けるのが俺たちの街の人間じゃないから、死んでも助けろなんて命令は出すつもりも無いしな。いや、街の人間でも自分たちの命を天秤にかけて助けろとは言わないな。
本当の軍隊なら、上官の命令次第では自分の命を捨てても助ける必要があるんだけどね。
確か何かのテレビで見たことあるけど、軍隊ではどんなに間違った命令でも従う必要があるのだとか。抗命権はあるらしいのだが、軍法会議に送られるだけなのだとか。
戦争は普通ならありえない殺人を肯定する軍事行動なのだ。殺人をするということは、常人には計り知れないストレスとなり、それを軽減するための命令であったりするのだが、間違った命令を下す上司が信用できないのであれば、自分が上に行き間違った命令を兵士が受ける必要がない状況を作れ!とか、言ってたお偉方がいたっけな?
俺の管理している軍以外では、命令順守なんだろうなって、俺の軍も命令順守ではあるが、生きて帰れ! とか、自分が優先であるからノーカンだな。
レイリーはすぐに行動へ移し、魔導列車でフレデリクへ出発する様だ。
おっと、輜重兵、兵糧とかは大丈夫なのか? フレデリクの食糧生産は多少落ちていたけど、過剰な食糧はどの位あるんだ? グリエルたちに確認するよりは、直接確認する方がいいか。
フレデリクの領主代行に連絡をすると、支援として売り出しているので、現状ではそこまで余裕はないそうだ。となると、こちらから運んでいく必要があるな。レイリーたちはもう出発してしまったみたいだが、食料はもって行ってるのだろうか?
収納系の時間が止まるアイテムを使うなら、大量にあっても問題は無いよな。追加で食料を送り出すことにしよう。
こういう時に連絡を取るのは、年少組の妻たちだな。色々な所で頑張っている彼女たちなら、食料の把握をしているからな。後、同時にダンジョン農園を管理しているブラウニーたちにも連絡を入れる。
シェリルの話だと、野菜は余剰分はほとんどが輸出されているため、ほとんど在庫は無いのだとか。もうすぐ収穫の野菜はあるが、早採りになってしまうのと収穫量が多少減ってしまうので、野菜系は難しいと言われてしまった。
次にソフィーの話だが、海産物系はかなり余裕があるらしい。もともと加工する前に生け簀などに魚を入れて置き、そこから取り上げて新鮮な物を捌いて加工するので、生け簀に入っている魚がたくさんあると言っていた。
でも、魚はそのままより加工品の方が助かるので、どの位持っていく事が可能か聞いてみると、予想以上に備蓄があってびっくりした。
魚の加工品は、ディストピアとゴーストタウンでしか基本的に消費されないので、加工済みの魚介類が収納アイテムの中に保存されているのだとか。もともと長持ちさせるための干物などの加工品だが、収納アイテムに大量に保管しているので、腐る心配なく保存できているみたいだな。
DPで収納アイテムが出せなかったら、どう考えてもあり得ない使い方だよな。
ダンジョン農園は、いつもの通り過剰分は収納アイテムに保管しており、結構な量が保管されているのだとか。
とりあえず、出動した軍の兵士が、約500人? あれ、兵士の数増えてね? そんなに多くなかった気がするんだけど、住人も増えたから兵士の数も増えたのかな?
給料なども問題なく払えているからいいけど、まだまだ増えるのかな?
一先ず、500人が半年分くらい活動できる食料を準備しておくか。おそらく、保護する難民等に食事を提供することもあるだろうから、こんなもんだろう。足りなくなる前に連絡をしてくれれば、いつでも送り出せるからな。最悪ゲートで持ってけばいいし、大丈夫だろう。
そんな事をしていると、グリエルたちが戻ってきた。
自分たちが手配しようとしていた食料がすでに手配済みといわれて、慌てて俺に確認に来たようだ。
自分たちもそこまで時間をかけて連絡をしたわけでは無いのに、どうやって手配したのかを聞かれてしまった。
少し話を聞いて分かったが、グリエルたちは予算を気にして、担当者に確認して手配という流れになるのに対して、俺は直接管理している場所へ連絡を入れて食料を確保するため、圧倒的に俺の方が早いということだ。
しかも俺なら、予算を気にすることなく物資を動かせる所にも差が出る原因がある。暴君かよ! って思うけど、この街の大半の食材は俺の管理下にあるため可能な流れなのだ。
そう言われて気付いたが、俺ってお金を気にせずに物資をガンガン動かしてたな。もう少し考える必要があるか? いや、動かした分は現物やお金で補てんしているからセーフだよな?
グリエルたちからすれば、予算を気にせずに早く動かせるのは助かるのだが、裏方のようなことを領主の俺に、やらせてしまったことを申し訳なく何度も謝られた。
この程度だったらどんどん回してもらってもいいんだけど、グリエルたちに言わせればよろしくないんだとさ。だったら、前線に出て指揮をすると言ったら、妻を呼ぶと言われたので大人しくすることにした。
前線に出れないんだから、裏方の仕事位はするのにな。
「シュウ様、軍を動かす準備が終わりました。いつでも出発が可能です」
「出発? もしかして、レイリーたちが援軍で行くのか? 準備が終わるの早くね? 事後処理の方は……冒険者と副官に任せたんだっけ?」
「私たちは、シュウ様に連絡がいくのと同時位に、いつでも軍を動かせるようにと連絡が来ていましたので、そこまで早くはないと思います。副官の1人は、今も向こうで頑張ってますよ。何ヶ国目かはわかりませんが、よくやってくれています」
「なるほど……で、レイリーたちが行くのか?」
「一応行く予定ですが、私たちはディストピアの軍なので、領主の許可が無ければ出動できないので許可をいただきに来ました」
「そういうことか。えっと、グリエルたちは準備するように言ったんだよな? じゃぁ、許可するけど、死ぬことだけは許さんからな。絶対に全員で生きて帰って来いよ。目の前で助けられる命があっても、自分たちが優先だ。そこだけは間違うなよ」
「了解いたしました。これからディストピア軍は、フレデリクへ向かい可能な範囲で、難民や可能な限り人命を救ってまいります」
レイリーらしい宣言だな。
助けるのが俺たちの街の人間じゃないから、死んでも助けろなんて命令は出すつもりも無いしな。いや、街の人間でも自分たちの命を天秤にかけて助けろとは言わないな。
本当の軍隊なら、上官の命令次第では自分の命を捨てても助ける必要があるんだけどね。
確か何かのテレビで見たことあるけど、軍隊ではどんなに間違った命令でも従う必要があるのだとか。抗命権はあるらしいのだが、軍法会議に送られるだけなのだとか。
戦争は普通ならありえない殺人を肯定する軍事行動なのだ。殺人をするということは、常人には計り知れないストレスとなり、それを軽減するための命令であったりするのだが、間違った命令を下す上司が信用できないのであれば、自分が上に行き間違った命令を兵士が受ける必要がない状況を作れ!とか、言ってたお偉方がいたっけな?
俺の管理している軍以外では、命令順守なんだろうなって、俺の軍も命令順守ではあるが、生きて帰れ! とか、自分が優先であるからノーカンだな。
レイリーはすぐに行動へ移し、魔導列車でフレデリクへ出発する様だ。
おっと、輜重兵、兵糧とかは大丈夫なのか? フレデリクの食糧生産は多少落ちていたけど、過剰な食糧はどの位あるんだ? グリエルたちに確認するよりは、直接確認する方がいいか。
フレデリクの領主代行に連絡をすると、支援として売り出しているので、現状ではそこまで余裕はないそうだ。となると、こちらから運んでいく必要があるな。レイリーたちはもう出発してしまったみたいだが、食料はもって行ってるのだろうか?
収納系の時間が止まるアイテムを使うなら、大量にあっても問題は無いよな。追加で食料を送り出すことにしよう。
こういう時に連絡を取るのは、年少組の妻たちだな。色々な所で頑張っている彼女たちなら、食料の把握をしているからな。後、同時にダンジョン農園を管理しているブラウニーたちにも連絡を入れる。
シェリルの話だと、野菜は余剰分はほとんどが輸出されているため、ほとんど在庫は無いのだとか。もうすぐ収穫の野菜はあるが、早採りになってしまうのと収穫量が多少減ってしまうので、野菜系は難しいと言われてしまった。
次にソフィーの話だが、海産物系はかなり余裕があるらしい。もともと加工する前に生け簀などに魚を入れて置き、そこから取り上げて新鮮な物を捌いて加工するので、生け簀に入っている魚がたくさんあると言っていた。
でも、魚はそのままより加工品の方が助かるので、どの位持っていく事が可能か聞いてみると、予想以上に備蓄があってびっくりした。
魚の加工品は、ディストピアとゴーストタウンでしか基本的に消費されないので、加工済みの魚介類が収納アイテムの中に保存されているのだとか。もともと長持ちさせるための干物などの加工品だが、収納アイテムに大量に保管しているので、腐る心配なく保存できているみたいだな。
DPで収納アイテムが出せなかったら、どう考えてもあり得ない使い方だよな。
ダンジョン農園は、いつもの通り過剰分は収納アイテムに保管しており、結構な量が保管されているのだとか。
とりあえず、出動した軍の兵士が、約500人? あれ、兵士の数増えてね? そんなに多くなかった気がするんだけど、住人も増えたから兵士の数も増えたのかな?
給料なども問題なく払えているからいいけど、まだまだ増えるのかな?
一先ず、500人が半年分くらい活動できる食料を準備しておくか。おそらく、保護する難民等に食事を提供することもあるだろうから、こんなもんだろう。足りなくなる前に連絡をしてくれれば、いつでも送り出せるからな。最悪ゲートで持ってけばいいし、大丈夫だろう。
そんな事をしていると、グリエルたちが戻ってきた。
自分たちが手配しようとしていた食料がすでに手配済みといわれて、慌てて俺に確認に来たようだ。
自分たちもそこまで時間をかけて連絡をしたわけでは無いのに、どうやって手配したのかを聞かれてしまった。
少し話を聞いて分かったが、グリエルたちは予算を気にして、担当者に確認して手配という流れになるのに対して、俺は直接管理している場所へ連絡を入れて食料を確保するため、圧倒的に俺の方が早いということだ。
しかも俺なら、予算を気にすることなく物資を動かせる所にも差が出る原因がある。暴君かよ! って思うけど、この街の大半の食材は俺の管理下にあるため可能な流れなのだ。
そう言われて気付いたが、俺ってお金を気にせずに物資をガンガン動かしてたな。もう少し考える必要があるか? いや、動かした分は現物やお金で補てんしているからセーフだよな?
グリエルたちからすれば、予算を気にせずに早く動かせるのは助かるのだが、裏方のようなことを領主の俺に、やらせてしまったことを申し訳なく何度も謝られた。
この程度だったらどんどん回してもらってもいいんだけど、グリエルたちに言わせればよろしくないんだとさ。だったら、前線に出て指揮をすると言ったら、妻を呼ぶと言われたので大人しくすることにした。
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