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第1631話 ふざけるな!
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領主っぽいことをしてから1週間、また、シンラに捕まりそうになったり、プラムとシオンの攻撃を受けそうになったりと、出勤前の駆け引きが当たり前な感じになってきた。
今日は、事前に手を回してスライムたちにシンラの暴走を止めてもらい、庁舎へ出勤してきた。到着するなりグリエルが俺の部屋にやって来た。
「シュウ様、ご相談したいことが……」
歯切れが悪いとまでは言わないが、何か言い難そうな印象を感じた。
話された内容は、1週間前に話をしたお祭りを行うために拡張工事をするといった件についてだった。
お祭り後に申請があって衛生基準などをクリアしていれば、いつでも露店を出せるようになる。というあれについて、現場の人間から陳情が上がって来て、その内容についての相談だ。
「工事現場の人たちから、泊まり込みで作業する人もいるため、すぐにでも露店を何店舗か出してもらえないか、という内容で陳情が来ています。衛生問題もある上に、ルールもまだ決まっていません。いかがいたしましょう?」
「う~ん。衛生面のルールを作るときは、ブラウニーたちが中心になってたよな? ちょっと、ブラウニーを呼んでみるか」
食事や衛生面をほぼ任せているブラウニーたちを呼び、何かいい案がないか聞いてみた。
ブラウニーから出て来た案は、広場に露店を誰でも出せるようになるのは賛成だが、出す前に研修を受けることが必須で、半年に1回簡易講習を受けないと営業許可の更新が出来ないようにするというものだった。抜き打ち検査もする必要があると言っていた。
話がずれていたが次に、今回の対応に関しての話になった。応急処置ということで、ブラウニーたちが懇意にしているお店から何店舗かに協力してもらうことになった。
突然の依頼であり、売り上げが確保できるかも分からないので、最低限の保証を確約して5店舗程出してもらうことが決定した。取り急ぎ、5店舗分の屋台を先に建てるように現場へ依頼する。
現場には500人以上はいるので、朝昼晩で1500食は出ることになるだろう。夜は、お酒も出してほしいとの話なので、ビアガーデンとは言わないが、広場にテーブルを出して屋台に注文しに行く形をとるか? フードコートみたいなイメージの方が近いか?
っと、俺が考えなくてもブラウニーたちが、そこらへんは調整してくれているみたいだ。
朝は厳しいみたいなので、宿屋に協力をしてもらい朝食は運んできてもらうことが、いつの間にか決まっていた。
やはり食事と衛生面は、ブラウニーたちに任せておけば問題ないな。
これで陳情の方は問題ない。グリエルも少しほっとしている様子だ。担当ではあるが、自分たちの調整しにくい分野だったので本当に困っていたようだ。
俺、仕事しているっぽく見えるね!
グリエルが部屋から出ていった後は、通常業務に移行する。
今日の書類確認が終わり帰り支度をしていると、グリエルが、また俺の執務室に入ってきた。
「度々すいません。シュウ様がいらっしゃるので、取り急ぎもう1件対処していただきたい案件があります」
今日は、2つも特急案件があるのか、珍しいな。
内容を聞いてみると、懐かしさを感じる内容だった。
どこかの貴族だか王族の人間が、ゴーストタウンで我が物顔で色々悪さをしているらしい。取り押さえようとした衛兵が、護衛に切られて重傷を負ってしまったのだとか。命に別状はないが、4人が重傷を負ってしまったらしい……ピキピキ……
予想以上に強い護衛を連れてきているようで、自分に危害を与えようとしたということで、損害賠償を求めているらしい。その賠償に要求しているのが、ゴーストタウンの領主権限なのだとか。
「オーケー、戦争だな。グリエル、レイリーに1中隊の精鋭を派遣するように要請。暗部にも出動をかけろ。いるメンバー全員だ」
グリエルに指示を出してから、俺はバザールに連絡を入れS級スケルトンを、強化外骨格3式を装備させ派遣するように要請する。
次に妻に連絡して、護衛を追加で送ってもらう。いつものダマ、シエル、グレンの3匹でも問題ないのだが、追加できたのはハクとバッハ、シリウス君の3匹が来た。過剰戦力もいいところだな。
俺はアダマン繊維を使った正装を身に着け、ゴーストタウンへ移動する。
よくわからん貴族だか王族はどこにいるのやら? ゴーストタウンの領主館前の広場にいるようだ。警備している人に被害が出ている。マジかこいつ、あれ? 3人死人が出てる……
グリエルに連絡して、こちらに死者が出たことを伝える。そして、
「ここまでのことをしたんだから、遠慮する必要ないよな?」
自分でも信じられないほど低い声が出ていた。グリエルの反応は、
「とらえる必要はないかと。そのまま殺人犯として排除してください」
「了解。事後処理を頼む。こいつの情報は、タブレットで確認してくれ」
凶行に走っているこいつらは、今は貴族でも王族でもなかった。元王族だったので、何かしらの理由で国が滅んだのだろう。そこから導かれる凶行の理由は、自分の国を再建するためにこの街を乗っ取ろうといったところだろう。
俺は広場に着くなり、警備の人間を下がらせる。レイリーはすでに到着しており、領主館を守る位置に部隊を配置している。俺は、挟むように反対側に布陣している。
「生きてとらえる必要はない、殺せ」
俺の命令と共に動いたのは、暗部の鬼人たちだ。10人いたSランク冒険者相当の敵を、30人ほどで襲い毒も併用して確殺した。
何でSランク冒険者相当の人間が10人もこいつの護衛についているか不明だが、こちらに被害が出た上に死者までいるのだ。問答無用だ。
「なっ!? なんで殺した!? せっかく、ここの領主にとっておきの話を持ってきたのに!」
「そんなこと知らん。こちらの人間に死人が出た。そうなった以上、お前は敵だ。生かしておく理由は無い、レイリー!! 殺れ!」
指示を出したのが俺だったため元王族は俺の方を向いて叫んだが、俺はその声を無視してレイリーに指示を出した。
次の瞬間に、元王族は首が飛んだ。
今日は、事前に手を回してスライムたちにシンラの暴走を止めてもらい、庁舎へ出勤してきた。到着するなりグリエルが俺の部屋にやって来た。
「シュウ様、ご相談したいことが……」
歯切れが悪いとまでは言わないが、何か言い難そうな印象を感じた。
話された内容は、1週間前に話をしたお祭りを行うために拡張工事をするといった件についてだった。
お祭り後に申請があって衛生基準などをクリアしていれば、いつでも露店を出せるようになる。というあれについて、現場の人間から陳情が上がって来て、その内容についての相談だ。
「工事現場の人たちから、泊まり込みで作業する人もいるため、すぐにでも露店を何店舗か出してもらえないか、という内容で陳情が来ています。衛生問題もある上に、ルールもまだ決まっていません。いかがいたしましょう?」
「う~ん。衛生面のルールを作るときは、ブラウニーたちが中心になってたよな? ちょっと、ブラウニーを呼んでみるか」
食事や衛生面をほぼ任せているブラウニーたちを呼び、何かいい案がないか聞いてみた。
ブラウニーから出て来た案は、広場に露店を誰でも出せるようになるのは賛成だが、出す前に研修を受けることが必須で、半年に1回簡易講習を受けないと営業許可の更新が出来ないようにするというものだった。抜き打ち検査もする必要があると言っていた。
話がずれていたが次に、今回の対応に関しての話になった。応急処置ということで、ブラウニーたちが懇意にしているお店から何店舗かに協力してもらうことになった。
突然の依頼であり、売り上げが確保できるかも分からないので、最低限の保証を確約して5店舗程出してもらうことが決定した。取り急ぎ、5店舗分の屋台を先に建てるように現場へ依頼する。
現場には500人以上はいるので、朝昼晩で1500食は出ることになるだろう。夜は、お酒も出してほしいとの話なので、ビアガーデンとは言わないが、広場にテーブルを出して屋台に注文しに行く形をとるか? フードコートみたいなイメージの方が近いか?
っと、俺が考えなくてもブラウニーたちが、そこらへんは調整してくれているみたいだ。
朝は厳しいみたいなので、宿屋に協力をしてもらい朝食は運んできてもらうことが、いつの間にか決まっていた。
やはり食事と衛生面は、ブラウニーたちに任せておけば問題ないな。
これで陳情の方は問題ない。グリエルも少しほっとしている様子だ。担当ではあるが、自分たちの調整しにくい分野だったので本当に困っていたようだ。
俺、仕事しているっぽく見えるね!
グリエルが部屋から出ていった後は、通常業務に移行する。
今日の書類確認が終わり帰り支度をしていると、グリエルが、また俺の執務室に入ってきた。
「度々すいません。シュウ様がいらっしゃるので、取り急ぎもう1件対処していただきたい案件があります」
今日は、2つも特急案件があるのか、珍しいな。
内容を聞いてみると、懐かしさを感じる内容だった。
どこかの貴族だか王族の人間が、ゴーストタウンで我が物顔で色々悪さをしているらしい。取り押さえようとした衛兵が、護衛に切られて重傷を負ってしまったのだとか。命に別状はないが、4人が重傷を負ってしまったらしい……ピキピキ……
予想以上に強い護衛を連れてきているようで、自分に危害を与えようとしたということで、損害賠償を求めているらしい。その賠償に要求しているのが、ゴーストタウンの領主権限なのだとか。
「オーケー、戦争だな。グリエル、レイリーに1中隊の精鋭を派遣するように要請。暗部にも出動をかけろ。いるメンバー全員だ」
グリエルに指示を出してから、俺はバザールに連絡を入れS級スケルトンを、強化外骨格3式を装備させ派遣するように要請する。
次に妻に連絡して、護衛を追加で送ってもらう。いつものダマ、シエル、グレンの3匹でも問題ないのだが、追加できたのはハクとバッハ、シリウス君の3匹が来た。過剰戦力もいいところだな。
俺はアダマン繊維を使った正装を身に着け、ゴーストタウンへ移動する。
よくわからん貴族だか王族はどこにいるのやら? ゴーストタウンの領主館前の広場にいるようだ。警備している人に被害が出ている。マジかこいつ、あれ? 3人死人が出てる……
グリエルに連絡して、こちらに死者が出たことを伝える。そして、
「ここまでのことをしたんだから、遠慮する必要ないよな?」
自分でも信じられないほど低い声が出ていた。グリエルの反応は、
「とらえる必要はないかと。そのまま殺人犯として排除してください」
「了解。事後処理を頼む。こいつの情報は、タブレットで確認してくれ」
凶行に走っているこいつらは、今は貴族でも王族でもなかった。元王族だったので、何かしらの理由で国が滅んだのだろう。そこから導かれる凶行の理由は、自分の国を再建するためにこの街を乗っ取ろうといったところだろう。
俺は広場に着くなり、警備の人間を下がらせる。レイリーはすでに到着しており、領主館を守る位置に部隊を配置している。俺は、挟むように反対側に布陣している。
「生きてとらえる必要はない、殺せ」
俺の命令と共に動いたのは、暗部の鬼人たちだ。10人いたSランク冒険者相当の敵を、30人ほどで襲い毒も併用して確殺した。
何でSランク冒険者相当の人間が10人もこいつの護衛についているか不明だが、こちらに被害が出た上に死者までいるのだ。問答無用だ。
「なっ!? なんで殺した!? せっかく、ここの領主にとっておきの話を持ってきたのに!」
「そんなこと知らん。こちらの人間に死人が出た。そうなった以上、お前は敵だ。生かしておく理由は無い、レイリー!! 殺れ!」
指示を出したのが俺だったため元王族は俺の方を向いて叫んだが、俺はその声を無視してレイリーに指示を出した。
次の瞬間に、元王族は首が飛んだ。
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