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第1606話 手加減無しの対応
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チュー太郎たちが6階で見た物は、
「やっぱり水エリアだったか。でも意外だったのは、階層の入り口が滝の裏とは、思ったより手強い相手なのかもしれないな」
ウルたちが不安そうな顔をしてこちらを見てくる。
「とーたん、どうするの? チュー太郎たち進めないよね? サイも進めないよね? もう終わり?」
「終わりではないけど、新しく作戦を考えないといけないね。チュー太郎たちは、5階で待機して魔物を倒そうか。ダンジョンバトルのルールで、敵が滞在している階層の1つ上か下からしか魔物を送り出せないんだよ。だから、そこにも配置しておかないと敵の魔物が増えていくんだよ」
4人はそうなんだ、と感心しているが、
「何でお前も感心してうなずいてるんだよ!」
スパンッとバザールの頭をハリセンで引っ叩く。
「そんなこと言われてもでござるよ。そもそも、2陣3陣と送り出すことが少なかったでござるから、そんなルールがあることなんて知らなかったでござるよ」
こちらの戦力が強すぎて、2陣3陣と送る機会がほとんどなかったらしい。でも、そんなこと言ったら俺だってそんな経験は無いぞ! ルールブックで読んだだけだしな」
「さて、4人に問題だよ。6階を攻略するにはどうしたらいいと思う?」
アイコンタクトで綾乃とバザールに確認を取ってから、ウルたちにそう尋ねてみた。今のところ敵に攻められていないので、出来るだけ4人に考えてもらうことにしたのだ。急ぐことも無いし、俺としてはウルたちだけじゃなく、プラムたちとも遊べるから悪くない。
綾乃とバザールも、忙しくなければ隣の工房でいろんなものを作ったり遊んだりできるから、2人にとっても悪くない環境である。
俺、綾乃、バザールの誰かが残って見てれば問題ないし、健司もいるので何かあればすぐに連絡が入るようになっている。
そして、さっきから何でかネコが俺の足を攻撃してくるんだけど、足のニオイを嗅いでみたが、臭くないよな?
妻たちに何してんの? みたいな顔で見られたけど、ネコたちが俺の足を攻撃してくるんだから仕方がないだろ。何で攻撃してくんだ? ごめんごめん、シンラよ。俺の膝の上がいいのは分かったけど、ネコたちが足をね、すいません。どうぞ膝の上をお使いください。
シンラと一緒にいたプラムたちもどかして足のニオイを確認していたため、シンラだけでなくプラムたちからも猛抗議を受けたのだ。
なんだろな、俺の膝の膝の上で落ち着くシンラが、無性に悪い奴に見える。しかも座り心地が悪くなると、座り心地のいい場所を探しだすのだ。
プラムたちは膝の上ではなく、膝の横? と言えばいいのか、太ももに抱き着くというか乗っかる感じでくつろいでいる。ちゃっかりシンラの服や足をつかんでいるんだよな。なんというか、こいつら本当にシンラのことが好きだよな。
ウルたち4人は水に強い魔物にするか、水中で生活しているけど陸上でも活動できる魔物にするかで悩んでいた。
魔物を何にするかの前に、調べないといけないことがあるぞ。あの滝の向こうと調べないとな。どうなってるか、滝の裏ってことはあの先は滝つぼだぞ。横道がないから滝を抜けなきゃいけないのは間違いないからな。
大きいのか小さいのかも分からない。浅いのかもしれないし、深いのかもしれない。そこら辺をしっかり調べておかないと、対応できない魔物だった場合せっかく連れてきても意味無いぞ。
4人に任せておくのはさすがにどうかと思ったミリーとリンドが、4人の元へ行き「魔物を決めるのは悪くないと思う。でも、先にしなきゃいけないことがあると思うんだけどな」みたいなことをつぶやく。
4人は何のことか分かっていなかったが、ミリーとリンドが少しずつヒントを出すことによって、政界にたどり着いた。
「とーたん! 滝の先を調べたいの、何かいい方法は無い?」
「調べる方法までは思いつかないか。いくつか方法はあるかな。1つ目は、捨て駒を使う。2つ目は、人造ゴーレムのような壊れても問題ない駒を使う。3つ目は、物理的な影響を受けない魔物を使う。他にもあるけど、今回はこの3つかな」
棒カメラを滝に突っ込み先を覗く方法もあるけど、カメラよりは魔物を3人称視点で見る方が見やすいからね。チュー太郎たちだと、見る前に死ぬ可能性の方が高いので、突入させなかったのだ。
1も2も、壊れる前提の作戦なんだよな。現状俺だったら、アーマーライノックスをそのまま突っ込ませるな。チュー太郎たちと同じ死ぬでも、すぐに死なないから滝つぼがあるなら、深さがある程度分かるだろう。滝の強さも分かるだろうな。
もしここから送り出すなら、3式水中装備の人造ゴーレムか、サハギンかな? シヴァの槍を持たせれば身体能力も上がるし、ダンジョンバトルで使った武器防具類は回収できるから、盗まれることは無いんだよね。バトル中使われることはあるけどね。
娘たちは、捨て駒や壊れる前提の作戦は嫌なようだ。でも、別に物理的な影響を受けない魔物じゃなくてもいいんじゃないか? といった質問があったが、俺がウィスプをすすめた理由は、移動速度の違いだな。
あいつらは、階層を隔てている床を無視できるからな。たどり着くまでに時間がかからないのだ。そう説明したら、じゃぁ、それを使って攻めればいいんじゃない?って話になったよ。
だけどな、ウィスプってどんなに鍛えても強くならないんだよ。1度Lv999のウィスプを作ってみたのだが、ステータス的には200の時と大して差がなかったのだ。そしてウィスプの200は、他の魔物の100くらいのステータスしかないのだ。
これではどんなにスキルを積んでも、勝てないんだよね。
娘たちは理解してくれたようだ。とりあえず、ウィスプを召喚せずに、今まで使ってきたウィスプたちを集めていたので、そいつらを100匹ほど相手のダンジョンに入れる。
俺たちのダンジョンには、しっかりウィスプ対策をしている。ダンジョンの階層と階層の間にマグマを流しているので、通り抜ける前に死んでしまう。何度も実験して、ウィスプでは通り抜けれない距離にしている。
6階天井に現れたウィスプの3人称視点。
「うわぁ、よりにもよって、こんな形でチュー太郎対策してたのか」
目の前に広がっていたのは、巨大な滝だった。ナイアガラの滝のような一面滝。これじゃ、水陸両用の魔物じゃないと進めないな。この先、そいつらが主力になるのか、あからさまな作戦できたもんだ。
守りについてはしばらく問題ないと思ったのか、先ほどから攻撃の手が激しくなっている。
「やっぱり水エリアだったか。でも意外だったのは、階層の入り口が滝の裏とは、思ったより手強い相手なのかもしれないな」
ウルたちが不安そうな顔をしてこちらを見てくる。
「とーたん、どうするの? チュー太郎たち進めないよね? サイも進めないよね? もう終わり?」
「終わりではないけど、新しく作戦を考えないといけないね。チュー太郎たちは、5階で待機して魔物を倒そうか。ダンジョンバトルのルールで、敵が滞在している階層の1つ上か下からしか魔物を送り出せないんだよ。だから、そこにも配置しておかないと敵の魔物が増えていくんだよ」
4人はそうなんだ、と感心しているが、
「何でお前も感心してうなずいてるんだよ!」
スパンッとバザールの頭をハリセンで引っ叩く。
「そんなこと言われてもでござるよ。そもそも、2陣3陣と送り出すことが少なかったでござるから、そんなルールがあることなんて知らなかったでござるよ」
こちらの戦力が強すぎて、2陣3陣と送る機会がほとんどなかったらしい。でも、そんなこと言ったら俺だってそんな経験は無いぞ! ルールブックで読んだだけだしな」
「さて、4人に問題だよ。6階を攻略するにはどうしたらいいと思う?」
アイコンタクトで綾乃とバザールに確認を取ってから、ウルたちにそう尋ねてみた。今のところ敵に攻められていないので、出来るだけ4人に考えてもらうことにしたのだ。急ぐことも無いし、俺としてはウルたちだけじゃなく、プラムたちとも遊べるから悪くない。
綾乃とバザールも、忙しくなければ隣の工房でいろんなものを作ったり遊んだりできるから、2人にとっても悪くない環境である。
俺、綾乃、バザールの誰かが残って見てれば問題ないし、健司もいるので何かあればすぐに連絡が入るようになっている。
そして、さっきから何でかネコが俺の足を攻撃してくるんだけど、足のニオイを嗅いでみたが、臭くないよな?
妻たちに何してんの? みたいな顔で見られたけど、ネコたちが俺の足を攻撃してくるんだから仕方がないだろ。何で攻撃してくんだ? ごめんごめん、シンラよ。俺の膝の上がいいのは分かったけど、ネコたちが足をね、すいません。どうぞ膝の上をお使いください。
シンラと一緒にいたプラムたちもどかして足のニオイを確認していたため、シンラだけでなくプラムたちからも猛抗議を受けたのだ。
なんだろな、俺の膝の膝の上で落ち着くシンラが、無性に悪い奴に見える。しかも座り心地が悪くなると、座り心地のいい場所を探しだすのだ。
プラムたちは膝の上ではなく、膝の横? と言えばいいのか、太ももに抱き着くというか乗っかる感じでくつろいでいる。ちゃっかりシンラの服や足をつかんでいるんだよな。なんというか、こいつら本当にシンラのことが好きだよな。
ウルたち4人は水に強い魔物にするか、水中で生活しているけど陸上でも活動できる魔物にするかで悩んでいた。
魔物を何にするかの前に、調べないといけないことがあるぞ。あの滝の向こうと調べないとな。どうなってるか、滝の裏ってことはあの先は滝つぼだぞ。横道がないから滝を抜けなきゃいけないのは間違いないからな。
大きいのか小さいのかも分からない。浅いのかもしれないし、深いのかもしれない。そこら辺をしっかり調べておかないと、対応できない魔物だった場合せっかく連れてきても意味無いぞ。
4人に任せておくのはさすがにどうかと思ったミリーとリンドが、4人の元へ行き「魔物を決めるのは悪くないと思う。でも、先にしなきゃいけないことがあると思うんだけどな」みたいなことをつぶやく。
4人は何のことか分かっていなかったが、ミリーとリンドが少しずつヒントを出すことによって、政界にたどり着いた。
「とーたん! 滝の先を調べたいの、何かいい方法は無い?」
「調べる方法までは思いつかないか。いくつか方法はあるかな。1つ目は、捨て駒を使う。2つ目は、人造ゴーレムのような壊れても問題ない駒を使う。3つ目は、物理的な影響を受けない魔物を使う。他にもあるけど、今回はこの3つかな」
棒カメラを滝に突っ込み先を覗く方法もあるけど、カメラよりは魔物を3人称視点で見る方が見やすいからね。チュー太郎たちだと、見る前に死ぬ可能性の方が高いので、突入させなかったのだ。
1も2も、壊れる前提の作戦なんだよな。現状俺だったら、アーマーライノックスをそのまま突っ込ませるな。チュー太郎たちと同じ死ぬでも、すぐに死なないから滝つぼがあるなら、深さがある程度分かるだろう。滝の強さも分かるだろうな。
もしここから送り出すなら、3式水中装備の人造ゴーレムか、サハギンかな? シヴァの槍を持たせれば身体能力も上がるし、ダンジョンバトルで使った武器防具類は回収できるから、盗まれることは無いんだよね。バトル中使われることはあるけどね。
娘たちは、捨て駒や壊れる前提の作戦は嫌なようだ。でも、別に物理的な影響を受けない魔物じゃなくてもいいんじゃないか? といった質問があったが、俺がウィスプをすすめた理由は、移動速度の違いだな。
あいつらは、階層を隔てている床を無視できるからな。たどり着くまでに時間がかからないのだ。そう説明したら、じゃぁ、それを使って攻めればいいんじゃない?って話になったよ。
だけどな、ウィスプってどんなに鍛えても強くならないんだよ。1度Lv999のウィスプを作ってみたのだが、ステータス的には200の時と大して差がなかったのだ。そしてウィスプの200は、他の魔物の100くらいのステータスしかないのだ。
これではどんなにスキルを積んでも、勝てないんだよね。
娘たちは理解してくれたようだ。とりあえず、ウィスプを召喚せずに、今まで使ってきたウィスプたちを集めていたので、そいつらを100匹ほど相手のダンジョンに入れる。
俺たちのダンジョンには、しっかりウィスプ対策をしている。ダンジョンの階層と階層の間にマグマを流しているので、通り抜ける前に死んでしまう。何度も実験して、ウィスプでは通り抜けれない距離にしている。
6階天井に現れたウィスプの3人称視点。
「うわぁ、よりにもよって、こんな形でチュー太郎対策してたのか」
目の前に広がっていたのは、巨大な滝だった。ナイアガラの滝のような一面滝。これじゃ、水陸両用の魔物じゃないと進めないな。この先、そいつらが主力になるのか、あからさまな作戦できたもんだ。
守りについてはしばらく問題ないと思ったのか、先ほどから攻撃の手が激しくなっている。
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