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第1565話 想定外の展開
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えっと、結論から言いますと、建物がいくつか壊れました。というか、壊してしまいました。
流れの説明をすると、
盗まれた後なので、いくら荷物を探したところでカバンの中から、残りの金貨が出てくるわけがない。イラついていたライムとメアリーからの圧力に耐えきれなくなって、精神を病んでしまった司書がよりにもよって、
「お前たちが何か細工したに違いない! でなければ、あんなにしつこく荷物のチェックをさせるわけがない!」
と言ってきたわけですわ。
その言葉を聞いた瞬間、ライムとメアリーがイラつきからランクアップして、キレてしまいました。
さすがに暴れるのはヤバいと思ったので、俺がメアリーを綾乃とバザールがライムを何とか押しとどめました。一瞬のアイコンタクトで分かってくれた2人は、正直感謝しているのですが、司書が追加で、
「そうやって、暴れる口実を無理やり作って、私たちに暴力を振るうつもりだったに違いない!」
とか言い出しやがったわけですよ。
ライムとメアリーがキレるからランクアップして、ブチキレるになってしまい、ライムが2人の拘束から逃れて、司書のことを殴ろうとしましたが、なんとか足だけでも捕まえたバザールのおかげで、司書と俺たちを隔てているカウンターを殴る形になり、破壊しました。
漫画のように嘘みたいに、殴っただけなのにカウンターが爆発したようにはじけ飛び、周囲に瓦礫をまき散らした。殴ろうとした司書の目の前がそうなれば、その司書は瓦礫に巻き込まれ細かい木屑が刺さり、そこそこの惨事になってしまう。
「証拠もないのに、犯人扱いするな!」
と、俺でもビックリするほど覚める声でライムが、
でも、さすがにこれは拙い。向こうが悪くても、カウンターを破壊して司書が重体とまではいかないが、結構な惨事になっている。
そうなってくると、他の司書たちも対処しなくてはならなくなったのか、ベルを鳴らしている。
ベルが何を意味するか分からないが、とりあえず細かい木屑が体に刺さっている司書に向かって、カバンの中に入れておいた、ポーションを投げつけて回復させる。
その行為に慌てた司書たちだが、ポーションだと分かりホッとしていた。
次の瞬間、外からドタドタ足音が聞こえてくる。そういえば、地下通路の繋がっている家と逆方向には、兵士たちの詰め所があった事を思い出す。めんどくさいことになったな。
荷物の一部は返してもっていたので、ポーションを投げることはできたが、武器はまだ返してもらっていないので手元にない。まぁ、収納の腕輪の中にも武器は入っているんだけどね。
扉から入ってきた兵士たちは、俺たちに向かって武器をかまえた。
俺たちから事情を聴くつもりは無いのか、
「そこで大人しくしていろ!」
と、命令された。
兵士の中で一番偉そうな奴が、司書から話を聞いている。
2~3分、その状態が続き、司書の話を聞いていた兵士が俺たちに向かって、
「拘束する」
そう指示を出してきたわけですわ。
このまま捕らえられて連れていかれれば、おそらく俺たちは犯罪者として裁かれることになるだろう。それはさすがに認められないので、
「近付かないでください! こちらの話も聞いていただきたい。そこで倒れている司書が、私たちを犯罪者扱いしてきたのが事の発端です。
俺たちを嘘つき扱いして、無くなったお金を俺たち自身が隠した、という風に無くなった原因が俺たちにあると言い出したんです。怪我をさせてしまったのは申し訳ないと思いましたので、ポーションで治療させてもらいました」
捕まる前に、一気に事情を説明する。
指示を出した兵士が司書たちの方を見ると、頷いていた。どうやら、今のくだりは説明されていなかったらしい。しっかり説明しろよボケが! と心の中でつい怒鳴ってしまった。
とはいえ、ケガをさせてしまったわけで、こちらの言い分は聞いてもらえず、拘束の指示は撤回されなかった。
「現状で捕まれば、さすがに全部の責任が俺たちに押し付けられるよな。はぁ、嫌になっちまうな」
「シュウは、トラブルメーカーLv10とかスキル持ってんじゃないの?」
小声で口走った言葉に、綾乃が茶々を入れる。
「馬鹿言うな! さすがにこのままでは一方的に悪人にされてしまうので、抵抗させていただきます」
ということで、俺たちはあの通路がある荷物部屋の方に、司書たちを押しのけて強引に進んでいく。
荷物部屋に入って、中から扉を押さえるようにバザールに指示をする。
通路の入り口のある壁に魔法で細工をして、開きやすくしておいた。そしてその壁を背にして、兵士たちが入ってくるのを待つ。
逃げ切れなくなった風を装い、兵士たちが詰め寄ってくるのを待ち、近付いてきたらじりじりと下がり壁に背を押し付け、カッコンと通路への入り口が開く。
扉の隙間から見ていた司書たちが、驚いた声をあげるが、捕まる前に逃げる。それを追ってくる兵士たち。
階段を上がり扉を蹴り開けると、そこには金を数えているゴロツキのような見た目の輩が3人。扉から出て来た俺たちにビビッて少し泊まるが、武器を抜いて俺たちに向かってかまえる。
俺たちから見れば雑魚なので、俺・ライム・メアリーで取り押さえる。
取り押さえた後に、兵士たちが入ってくるが、
「お前ら! それ以上罪を重ねるな!」
おっと~、俺たちが人質を取ったみたいな言い草だな。バザールが机の上の金貨を指さして、これがおそらく盗まれた金貨だというが、聞く耳を持っていない。
これってもしかして、ゴロツキと兵士たちって仲間か? 他の街から来た金持ちを捕らえるとか、そんな感じか?
ここにきて、やっと理解した。
この兵士たちは、何としても俺たちを捕らえて犯罪者にしたいわけだ。そうすれば、残りの金も回収できるわけで、
「それがお前たちの判断なんだな? 覚悟しろよ?」
と、殺気を込めて言い放つが、金に目を奪われていると思われる偉そうな兵士には通じなかった。指示されている兵士の中には、腰が引けている奴らもいるが、
で、戦闘になり、力任せに暴れた綾乃がゴロツキの家とその隣にあった家の一部を、バザールが投げ飛ばした兵士が、向かいの家の壁の一部を、ライムの魔法が近くの家2つ、メアリーが図書館の一部、俺がそこそこ広い街の通路の一部を破壊した。
そこで冒頭に戻るわけですわ。
よそ者の俺たちは、おそらく証言を何も聞いてもらえず、犯罪奴隷となるのだろう。
よく考えれば、わざわざ来る必要のなかった街なので、指名手配にされたところで何も困りはしないんだよね。
戦闘の中で、しっかりと荷物を回収していたメアリー、荷物を無駄にとられることは無くなったので、逃走を試みる。
結構距離はあるが外壁に向かって走り、壁を壊して街の外へ逃亡する。その外壁の外にも低い外壁があるのですべて壊して逃走した。
収穫はほとんどなかったな。ダンジョンマスターなら、もしかしたら俺たちがドッペルを使ってこっちに来たことがバレるかもな。
ある程度離れたところで、ダンジョンの入り口を作りドッペルを回収する。バンパイアゾンビたちにも撤収するように命令した。DPでいじって地下室は埋めたので問題ないだろう。
流れの説明をすると、
盗まれた後なので、いくら荷物を探したところでカバンの中から、残りの金貨が出てくるわけがない。イラついていたライムとメアリーからの圧力に耐えきれなくなって、精神を病んでしまった司書がよりにもよって、
「お前たちが何か細工したに違いない! でなければ、あんなにしつこく荷物のチェックをさせるわけがない!」
と言ってきたわけですわ。
その言葉を聞いた瞬間、ライムとメアリーがイラつきからランクアップして、キレてしまいました。
さすがに暴れるのはヤバいと思ったので、俺がメアリーを綾乃とバザールがライムを何とか押しとどめました。一瞬のアイコンタクトで分かってくれた2人は、正直感謝しているのですが、司書が追加で、
「そうやって、暴れる口実を無理やり作って、私たちに暴力を振るうつもりだったに違いない!」
とか言い出しやがったわけですよ。
ライムとメアリーがキレるからランクアップして、ブチキレるになってしまい、ライムが2人の拘束から逃れて、司書のことを殴ろうとしましたが、なんとか足だけでも捕まえたバザールのおかげで、司書と俺たちを隔てているカウンターを殴る形になり、破壊しました。
漫画のように嘘みたいに、殴っただけなのにカウンターが爆発したようにはじけ飛び、周囲に瓦礫をまき散らした。殴ろうとした司書の目の前がそうなれば、その司書は瓦礫に巻き込まれ細かい木屑が刺さり、そこそこの惨事になってしまう。
「証拠もないのに、犯人扱いするな!」
と、俺でもビックリするほど覚める声でライムが、
でも、さすがにこれは拙い。向こうが悪くても、カウンターを破壊して司書が重体とまではいかないが、結構な惨事になっている。
そうなってくると、他の司書たちも対処しなくてはならなくなったのか、ベルを鳴らしている。
ベルが何を意味するか分からないが、とりあえず細かい木屑が体に刺さっている司書に向かって、カバンの中に入れておいた、ポーションを投げつけて回復させる。
その行為に慌てた司書たちだが、ポーションだと分かりホッとしていた。
次の瞬間、外からドタドタ足音が聞こえてくる。そういえば、地下通路の繋がっている家と逆方向には、兵士たちの詰め所があった事を思い出す。めんどくさいことになったな。
荷物の一部は返してもっていたので、ポーションを投げることはできたが、武器はまだ返してもらっていないので手元にない。まぁ、収納の腕輪の中にも武器は入っているんだけどね。
扉から入ってきた兵士たちは、俺たちに向かって武器をかまえた。
俺たちから事情を聴くつもりは無いのか、
「そこで大人しくしていろ!」
と、命令された。
兵士の中で一番偉そうな奴が、司書から話を聞いている。
2~3分、その状態が続き、司書の話を聞いていた兵士が俺たちに向かって、
「拘束する」
そう指示を出してきたわけですわ。
このまま捕らえられて連れていかれれば、おそらく俺たちは犯罪者として裁かれることになるだろう。それはさすがに認められないので、
「近付かないでください! こちらの話も聞いていただきたい。そこで倒れている司書が、私たちを犯罪者扱いしてきたのが事の発端です。
俺たちを嘘つき扱いして、無くなったお金を俺たち自身が隠した、という風に無くなった原因が俺たちにあると言い出したんです。怪我をさせてしまったのは申し訳ないと思いましたので、ポーションで治療させてもらいました」
捕まる前に、一気に事情を説明する。
指示を出した兵士が司書たちの方を見ると、頷いていた。どうやら、今のくだりは説明されていなかったらしい。しっかり説明しろよボケが! と心の中でつい怒鳴ってしまった。
とはいえ、ケガをさせてしまったわけで、こちらの言い分は聞いてもらえず、拘束の指示は撤回されなかった。
「現状で捕まれば、さすがに全部の責任が俺たちに押し付けられるよな。はぁ、嫌になっちまうな」
「シュウは、トラブルメーカーLv10とかスキル持ってんじゃないの?」
小声で口走った言葉に、綾乃が茶々を入れる。
「馬鹿言うな! さすがにこのままでは一方的に悪人にされてしまうので、抵抗させていただきます」
ということで、俺たちはあの通路がある荷物部屋の方に、司書たちを押しのけて強引に進んでいく。
荷物部屋に入って、中から扉を押さえるようにバザールに指示をする。
通路の入り口のある壁に魔法で細工をして、開きやすくしておいた。そしてその壁を背にして、兵士たちが入ってくるのを待つ。
逃げ切れなくなった風を装い、兵士たちが詰め寄ってくるのを待ち、近付いてきたらじりじりと下がり壁に背を押し付け、カッコンと通路への入り口が開く。
扉の隙間から見ていた司書たちが、驚いた声をあげるが、捕まる前に逃げる。それを追ってくる兵士たち。
階段を上がり扉を蹴り開けると、そこには金を数えているゴロツキのような見た目の輩が3人。扉から出て来た俺たちにビビッて少し泊まるが、武器を抜いて俺たちに向かってかまえる。
俺たちから見れば雑魚なので、俺・ライム・メアリーで取り押さえる。
取り押さえた後に、兵士たちが入ってくるが、
「お前ら! それ以上罪を重ねるな!」
おっと~、俺たちが人質を取ったみたいな言い草だな。バザールが机の上の金貨を指さして、これがおそらく盗まれた金貨だというが、聞く耳を持っていない。
これってもしかして、ゴロツキと兵士たちって仲間か? 他の街から来た金持ちを捕らえるとか、そんな感じか?
ここにきて、やっと理解した。
この兵士たちは、何としても俺たちを捕らえて犯罪者にしたいわけだ。そうすれば、残りの金も回収できるわけで、
「それがお前たちの判断なんだな? 覚悟しろよ?」
と、殺気を込めて言い放つが、金に目を奪われていると思われる偉そうな兵士には通じなかった。指示されている兵士の中には、腰が引けている奴らもいるが、
で、戦闘になり、力任せに暴れた綾乃がゴロツキの家とその隣にあった家の一部を、バザールが投げ飛ばした兵士が、向かいの家の壁の一部を、ライムの魔法が近くの家2つ、メアリーが図書館の一部、俺がそこそこ広い街の通路の一部を破壊した。
そこで冒頭に戻るわけですわ。
よそ者の俺たちは、おそらく証言を何も聞いてもらえず、犯罪奴隷となるのだろう。
よく考えれば、わざわざ来る必要のなかった街なので、指名手配にされたところで何も困りはしないんだよね。
戦闘の中で、しっかりと荷物を回収していたメアリー、荷物を無駄にとられることは無くなったので、逃走を試みる。
結構距離はあるが外壁に向かって走り、壁を壊して街の外へ逃亡する。その外壁の外にも低い外壁があるのですべて壊して逃走した。
収穫はほとんどなかったな。ダンジョンマスターなら、もしかしたら俺たちがドッペルを使ってこっちに来たことがバレるかもな。
ある程度離れたところで、ダンジョンの入り口を作りドッペルを回収する。バンパイアゾンビたちにも撤収するように命令した。DPでいじって地下室は埋めたので問題ないだろう。
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