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第1512話 対策検討中
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「それにしても、こいつ強いな」
仮定名セラフは、上手く連携がとれていないスケルトンたち10体を相手に、傷一つ負っていない。上手く連携のとれていない理由は、タンクスケルトンがタンクとして活躍できていないためだ。隊列を組んで連携を取らせることはできるが、今回のような状況は初めてでバザールも戸惑っている感じである。
そんな状態でも、スケルトンたちの能力はSランク相当なのだ。それなのに、傷一つ負っていない状況は、正直脅威と言わざるを得ない。俺でも無傷は厳しいと思う。回復しながら戦ったりするから、同じとは言い切れないが、単純に傷を負わないということは強いということだ。
「魔法の効果に至っては、当たってないから確認すら出来ないとか、勘弁してもらいたいぜ」
俺の言葉にバザールと綾乃が首を縦に振る。
「良くない状況は分かりましたが、どうなさいますか?」
グリエルは、現状をどう打開するか聞いているのだと思う。
と言われても、Sランク相当10体のスケルトンと人造ゴーレムの援護で攻撃し始めて5分は経っているのに、現状ダメージを与えられていないのだ。相手の能力も武器と身体能力以外については不明な部分が多すぎる。
これ以上の能力がないのであれば、俺や従魔たちを動員すれば倒せるとは思う。多少の犠牲はあるかもしれないが……問題は、まだ見せてい無い能力があった場合、全滅する可能性すらあるのだ。そんな状態でグリエルの言葉に返答できない。
沈黙が答えと言わんばかりだ。
「厳しい状況ですよね。物量で対抗した場合はどうなりますか?」
「まだ何とも言えないけど、神が関与している可能性が高まった今、体力は無尽蔵と考えてもいいと思う。空を飛び回避力も高く身体能力はバケモノと来ている。それにあの武器を考えると、Aランク以下の物量は意味をなさないと思う。可能性を考えるなら、地形効果みたいなもので攻撃するか?」
「天使系や悪魔系の魔物の半分以上は、呼吸を必要としていないんでしょ? メグちゃんに頼んでも厳しいんじゃないの?」
「さすがに窒息死は考えてないよ。水の抵抗によって、動きが悪くなるんじゃないかってな。メグちゃんたちが操る水の中に水棲の魔物を投入したら、何とかならないかな?」
「でも、動きが全く鈍らなかった場合、メグちゃんたちでも傷を負うわよ。多分だけど、水の中を全力で移動するメグちゃんたちより、きっとセラフの方が早いわよ」
「確かにその位は早いよな。下手したら育ったフェンリルたちより早いぞ」
今のところ、地上で一番早いのは俺たちの中ではフェンリルだ。Lvが800を超えており、目の前で動かれたら見えないが、それでも仮定名セラフほどでは無いと思う。
「視界を共有して見ている感じでござるが、シュウ殿の雷付与時のマックススピードより速い可能性があるでござる」
マジか! 少なくとも、雷付与をしている状態じゃないと、スピード勝負は出来ないってことだな。そんなに早いのに、対応できているスケルトンたちは凄いな。
実を言うと、これにはカラクリがある。バザールの能力で視界共有しており、離れた位置から見ているスケルトンたちからの情報も使って、攻撃を防いでいる状況だ。
別の視界を使って戦闘などできるものなのだろうか? 人間を止めてアンデッドになったバザールだから可能なのかもしれない。
「直接前に出るのは危険だな」
「ちょっといいかしら? バザールってシュウと最後に模擬戦したのっていつ?」
「覚えてないでござる」
「体を改造した後?」
「覚えてないでござる」
俺も覚えてないんだよね。大分昔だとは思うけど、改造後だと思うんだよな。だから、そこまで早くなっているとは思えないんだよね。それにいくら知覚を加速させても、意識が体についてこなくなるから、体を掌握した状態で意識がついてくるのって、体の改造前からなんだよね。
改造して意識の加速のレベルが上がっても、大して変わらなかったんだよな。
シュウの主観でそう思っているだけで、対応している側としてはかなり変わっているとのことだ。
そうだったとしても、仮定名セラフは1つランク上に位置しているので、速さで対抗するのは厳しいだろう。
「早くなっていたとしても、何も分かっていない現状で前線に出ることなんて認められませんよ」
グリエルが割って入って来た。俺が死ぬ可能性があることなど、絶対に認められる事ではないだろう。
「それもそうね。ひとまず、シュウの言った水で動きが遅くなるのか確認してみようか?」
「人造ゴーレムには、大量の水を生み出すことは出来ないでござるよね?」
「そうね。シュウ、大量に水を生み出せる魔物って何かいない?」
「ちょっと待ってくれ、探してみるから。そっちは、セラフの能力をできるだけ暴いてくれ」
俺は召喚リストと睨めっこして、バザールと綾乃は引き続き戦闘をしてもらう。
ダゴンがいればいいのだが、あいつは召喚できないんだよな。数で補うか? アクアドレイクとかどうだ? ワイバーンが召喚できる様になったあたりで、召喚できるようになった海や湖に住む魔物、超劣化リバイアサンだけどな。
まだ召喚したことないから、どれだけ動けるか分からないけど、ちょっと召喚して確認してみるか。
綾乃たちに告げてからマイワールドへ移動して、アクアドレイクの性能実験を行う。
ブレスは吐けるが、水を自由に操れるわけでは無いようだ。しかも魔法を使ってブレスを吐いているのではなく、近くに水がないと吐けない……いわゆる、周りにある水を体を通して吐き出しているようだ。何かポンプみたいだな。
これでも、水がある所ではかなりの強敵なのだが、リバイアサンを知っている俺からすると、大した事は無いように思える。魔法で同じようなことを再現できるしな。
いくつか試してみたが、思ったより水の操作能力が低く数がいても意味がないと思われるモノだった。
結局、水魔法を使える魔物を大量に召喚して、DPでブーストする事にした。
仮定名セラフは、上手く連携がとれていないスケルトンたち10体を相手に、傷一つ負っていない。上手く連携のとれていない理由は、タンクスケルトンがタンクとして活躍できていないためだ。隊列を組んで連携を取らせることはできるが、今回のような状況は初めてでバザールも戸惑っている感じである。
そんな状態でも、スケルトンたちの能力はSランク相当なのだ。それなのに、傷一つ負っていない状況は、正直脅威と言わざるを得ない。俺でも無傷は厳しいと思う。回復しながら戦ったりするから、同じとは言い切れないが、単純に傷を負わないということは強いということだ。
「魔法の効果に至っては、当たってないから確認すら出来ないとか、勘弁してもらいたいぜ」
俺の言葉にバザールと綾乃が首を縦に振る。
「良くない状況は分かりましたが、どうなさいますか?」
グリエルは、現状をどう打開するか聞いているのだと思う。
と言われても、Sランク相当10体のスケルトンと人造ゴーレムの援護で攻撃し始めて5分は経っているのに、現状ダメージを与えられていないのだ。相手の能力も武器と身体能力以外については不明な部分が多すぎる。
これ以上の能力がないのであれば、俺や従魔たちを動員すれば倒せるとは思う。多少の犠牲はあるかもしれないが……問題は、まだ見せてい無い能力があった場合、全滅する可能性すらあるのだ。そんな状態でグリエルの言葉に返答できない。
沈黙が答えと言わんばかりだ。
「厳しい状況ですよね。物量で対抗した場合はどうなりますか?」
「まだ何とも言えないけど、神が関与している可能性が高まった今、体力は無尽蔵と考えてもいいと思う。空を飛び回避力も高く身体能力はバケモノと来ている。それにあの武器を考えると、Aランク以下の物量は意味をなさないと思う。可能性を考えるなら、地形効果みたいなもので攻撃するか?」
「天使系や悪魔系の魔物の半分以上は、呼吸を必要としていないんでしょ? メグちゃんに頼んでも厳しいんじゃないの?」
「さすがに窒息死は考えてないよ。水の抵抗によって、動きが悪くなるんじゃないかってな。メグちゃんたちが操る水の中に水棲の魔物を投入したら、何とかならないかな?」
「でも、動きが全く鈍らなかった場合、メグちゃんたちでも傷を負うわよ。多分だけど、水の中を全力で移動するメグちゃんたちより、きっとセラフの方が早いわよ」
「確かにその位は早いよな。下手したら育ったフェンリルたちより早いぞ」
今のところ、地上で一番早いのは俺たちの中ではフェンリルだ。Lvが800を超えており、目の前で動かれたら見えないが、それでも仮定名セラフほどでは無いと思う。
「視界を共有して見ている感じでござるが、シュウ殿の雷付与時のマックススピードより速い可能性があるでござる」
マジか! 少なくとも、雷付与をしている状態じゃないと、スピード勝負は出来ないってことだな。そんなに早いのに、対応できているスケルトンたちは凄いな。
実を言うと、これにはカラクリがある。バザールの能力で視界共有しており、離れた位置から見ているスケルトンたちからの情報も使って、攻撃を防いでいる状況だ。
別の視界を使って戦闘などできるものなのだろうか? 人間を止めてアンデッドになったバザールだから可能なのかもしれない。
「直接前に出るのは危険だな」
「ちょっといいかしら? バザールってシュウと最後に模擬戦したのっていつ?」
「覚えてないでござる」
「体を改造した後?」
「覚えてないでござる」
俺も覚えてないんだよね。大分昔だとは思うけど、改造後だと思うんだよな。だから、そこまで早くなっているとは思えないんだよね。それにいくら知覚を加速させても、意識が体についてこなくなるから、体を掌握した状態で意識がついてくるのって、体の改造前からなんだよね。
改造して意識の加速のレベルが上がっても、大して変わらなかったんだよな。
シュウの主観でそう思っているだけで、対応している側としてはかなり変わっているとのことだ。
そうだったとしても、仮定名セラフは1つランク上に位置しているので、速さで対抗するのは厳しいだろう。
「早くなっていたとしても、何も分かっていない現状で前線に出ることなんて認められませんよ」
グリエルが割って入って来た。俺が死ぬ可能性があることなど、絶対に認められる事ではないだろう。
「それもそうね。ひとまず、シュウの言った水で動きが遅くなるのか確認してみようか?」
「人造ゴーレムには、大量の水を生み出すことは出来ないでござるよね?」
「そうね。シュウ、大量に水を生み出せる魔物って何かいない?」
「ちょっと待ってくれ、探してみるから。そっちは、セラフの能力をできるだけ暴いてくれ」
俺は召喚リストと睨めっこして、バザールと綾乃は引き続き戦闘をしてもらう。
ダゴンがいればいいのだが、あいつは召喚できないんだよな。数で補うか? アクアドレイクとかどうだ? ワイバーンが召喚できる様になったあたりで、召喚できるようになった海や湖に住む魔物、超劣化リバイアサンだけどな。
まだ召喚したことないから、どれだけ動けるか分からないけど、ちょっと召喚して確認してみるか。
綾乃たちに告げてからマイワールドへ移動して、アクアドレイクの性能実験を行う。
ブレスは吐けるが、水を自由に操れるわけでは無いようだ。しかも魔法を使ってブレスを吐いているのではなく、近くに水がないと吐けない……いわゆる、周りにある水を体を通して吐き出しているようだ。何かポンプみたいだな。
これでも、水がある所ではかなりの強敵なのだが、リバイアサンを知っている俺からすると、大した事は無いように思える。魔法で同じようなことを再現できるしな。
いくつか試してみたが、思ったより水の操作能力が低く数がいても意味がないと思われるモノだった。
結局、水魔法を使える魔物を大量に召喚して、DPでブーストする事にした。
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