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第1459話 学校見学その2
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俺の中学校がモデルになっているので、とにかく窓がデカくて明るいんだよな。昔のことを懐かしがりながら、校舎の中を歩いていく。1-1があった教室の前を通ると、今年から学校に通い始めた、小学生低学年くらいの子たちが、俺を見つけて手を振って来た。
普通なら怒られる場面ではあるが、全員が手を振り始めた頃に教室に招かれてしまった。
そこでいくつかの質問をするが、みんな楽しそうに答えてくれた。今まで画面でしか会えなかった友達とも、遊べれるようになって嬉しいと感謝されてしまった。
他の教室でも熱烈な歓迎を受け、ちょっと疲れてしまった。子どもたちの元気は凄いな。娘たちより元気なのではないだろうか?
給食も用意してもらって、最高学年の子たちと一緒に食事をとって話をした。
成人の15歳になる歳の子たちだったので、自分たちの進路のことをしっかりと決めていたのが、印象的だった。日本だったら、まだどこの高校に行こうか悩んでいる時期なのにな。
でも、ほとんどの子が、俺の役に立ちたいと言ってくれたことに、少し心の痛みを感じてしまった。自由に羽ばたいてほしかった俺としては、間違ってしまったのかな? と思わなくもない。
帰り際に先生たちにきいてみたら、学校では特に俺のことについて教えることは無いのだが、大半の子たちがシュウ様の役に立ちたいと言っているとのことだ。
この年代の子たちは辛い時期も経験しているので、何も言わなくてもシュウ様に感謝をしているようで、どうしても力になりたいということで、そういった方面の授業が多くなっていますとの事。
10歳くらいの子どもたちは、豊かになってからの記憶が大半のようで、最高学年の子たちみたいにシュウ様のために、と言っている子はほとんどいないと教えてくれた。
辛い時期を経験した記憶が残っているかそうでないかで、子どもたちの考え方に影響を与えているみたいだな。でも、それがその子たちの判断なら、受け入れるべきだな。返る前にグリエルと話をしておくか。
どうやら進路は、庁舎で働いたり、冒険者ギルドの受付だったり、とにかく俺が関わっている部署や場所で働きたいと考えているみたいので、早めに話しておくべきだろう。知っていると思うけど。
見学を終えて職員室へ向かう。そこにいたのは来た時とは違う先生たちだが、突然お邪魔したことによる謝罪とお礼を伝えてから、学校を後にする。
ゲートで庁舎に戻ってその足でグリエルの下へ向かう。
「あれ? シュウ様じゃないですか。どうかなさいましたか?」
「今まで、学校の見学に行ってたんだ。みんな、意欲的に勉強してくれているみたいで、俺としては作ったかいがあるってもんだね。そこでさ、最高学年の子たちの話を聞いたんだけど……グリエルたちは、その事を知ってるかなって思ってね」
「あ~あれですね。シュウ様のために働きたいって言っている。シュウ様にとっては、不本意だと思いどうにかしようとしてはいるのですが、本人の意思が固くどうしようか迷っていまして……」
「それなんだけどさ、今日あの子たちと会って話して思ったんだ。俺のためにっていうのは、すごく嬉しい。でも学校の意義を考えると、それは違うんじゃないかな? って思う。でもさ、あの子たちは学校で学んで、その道を目指すって決めたのなら、受け入れようと思ったんだ」
最高学年の子たちと話して感じたことを、そのまま伝えた。不本意ではあるけど、あの子たちの意思は固く、それを無理やり捻じ曲げるのは良くないと思ったんだ。
グリエルとガリアは、驚いた顔をしていたが、俺が感じたことをそのまま伝えていくと、納得してくれた。自由ってことは、俺のために働くことも自由なんだということなのだ。勉強してそう思ったのであれば、その子にとって一番のことなのだろう。
それに、ディストピアの学校を出ているなら、少なくとも商人の下働きをするには十分な知識は身につけている。他にも、技術的な選択授業を受けているなら、そちらの方面に進む事だって問題ない。
何処へ行っても大丈夫なように、最低限のことは学ばせていると思うので、もし俺の下から離れても大丈夫である。それに、庁舎だけでなく、ゼニスも喜んでこの子たちを受け入れるはずだ。商人の知識がなくても、基礎ができているので、働きながら叩き込めば問題ないのである。
そして卒業するためには、一定以上の武術をこなせるようになっていることが条件である。最低ラインが、レベル50の武術・武器Lvが3以上となっているので、戦闘員としてもそれなりに優秀である。
他の街で見れば、中隊長クラスの技術があると言っても過言ではない。商会にいくらな、キャラバンに配属されることもあるだろう。あの商隊も俺のためと言えば、俺のためだからな。
あの子たちがどう思うか分からないけど、あのキャラバンは商会のない街を回るのが中心で、良く人を拾ってくるのだ。あった人全部というわけではないが、善良なのに騙されて奴隷落ちした人たちや、自分たちの所為ではないのに不幸になってしまっている人たちの中でも、悪に染まらなかったような人を。
ディストピアやゴーストタウンに連れてきて、自立のお手伝いをする形だ。どっちの街に配置されるかは、庁舎の人間やグリエル、ガリアたちの判断だけどね。街の人口が増えているのは、キャラバンが頑張っているからってのもあるな。
正直、あのキャラバンって、1つだけだと思っていたのだが、少なくとも今は5つはあるらしい。さすがに増えすぎじゃね? とか思ったが、別に赤字を出しているわけではないし、ゴーストタウンにもディストピアにも、住む所はまだまだあるからな。
ゴーストタウンなんか、未だに拡張しているし。今は、あの街を見つけた当初より、5割ほど広がっている。毎日見ていたら分からないが、少しずつ拡張しているからな。
ただ、本人たちの自由意志だけは絶対に曲げないことだけを、言明しておく。まぁ、働く以上仕事はしっかりとしてもらうことは、前提なんだけどね。
強引にディストピアのため! 自分の街のため! っていう方針の勉強だけはさせないようにお願いする。
普通なら怒られる場面ではあるが、全員が手を振り始めた頃に教室に招かれてしまった。
そこでいくつかの質問をするが、みんな楽しそうに答えてくれた。今まで画面でしか会えなかった友達とも、遊べれるようになって嬉しいと感謝されてしまった。
他の教室でも熱烈な歓迎を受け、ちょっと疲れてしまった。子どもたちの元気は凄いな。娘たちより元気なのではないだろうか?
給食も用意してもらって、最高学年の子たちと一緒に食事をとって話をした。
成人の15歳になる歳の子たちだったので、自分たちの進路のことをしっかりと決めていたのが、印象的だった。日本だったら、まだどこの高校に行こうか悩んでいる時期なのにな。
でも、ほとんどの子が、俺の役に立ちたいと言ってくれたことに、少し心の痛みを感じてしまった。自由に羽ばたいてほしかった俺としては、間違ってしまったのかな? と思わなくもない。
帰り際に先生たちにきいてみたら、学校では特に俺のことについて教えることは無いのだが、大半の子たちがシュウ様の役に立ちたいと言っているとのことだ。
この年代の子たちは辛い時期も経験しているので、何も言わなくてもシュウ様に感謝をしているようで、どうしても力になりたいということで、そういった方面の授業が多くなっていますとの事。
10歳くらいの子どもたちは、豊かになってからの記憶が大半のようで、最高学年の子たちみたいにシュウ様のために、と言っている子はほとんどいないと教えてくれた。
辛い時期を経験した記憶が残っているかそうでないかで、子どもたちの考え方に影響を与えているみたいだな。でも、それがその子たちの判断なら、受け入れるべきだな。返る前にグリエルと話をしておくか。
どうやら進路は、庁舎で働いたり、冒険者ギルドの受付だったり、とにかく俺が関わっている部署や場所で働きたいと考えているみたいので、早めに話しておくべきだろう。知っていると思うけど。
見学を終えて職員室へ向かう。そこにいたのは来た時とは違う先生たちだが、突然お邪魔したことによる謝罪とお礼を伝えてから、学校を後にする。
ゲートで庁舎に戻ってその足でグリエルの下へ向かう。
「あれ? シュウ様じゃないですか。どうかなさいましたか?」
「今まで、学校の見学に行ってたんだ。みんな、意欲的に勉強してくれているみたいで、俺としては作ったかいがあるってもんだね。そこでさ、最高学年の子たちの話を聞いたんだけど……グリエルたちは、その事を知ってるかなって思ってね」
「あ~あれですね。シュウ様のために働きたいって言っている。シュウ様にとっては、不本意だと思いどうにかしようとしてはいるのですが、本人の意思が固くどうしようか迷っていまして……」
「それなんだけどさ、今日あの子たちと会って話して思ったんだ。俺のためにっていうのは、すごく嬉しい。でも学校の意義を考えると、それは違うんじゃないかな? って思う。でもさ、あの子たちは学校で学んで、その道を目指すって決めたのなら、受け入れようと思ったんだ」
最高学年の子たちと話して感じたことを、そのまま伝えた。不本意ではあるけど、あの子たちの意思は固く、それを無理やり捻じ曲げるのは良くないと思ったんだ。
グリエルとガリアは、驚いた顔をしていたが、俺が感じたことをそのまま伝えていくと、納得してくれた。自由ってことは、俺のために働くことも自由なんだということなのだ。勉強してそう思ったのであれば、その子にとって一番のことなのだろう。
それに、ディストピアの学校を出ているなら、少なくとも商人の下働きをするには十分な知識は身につけている。他にも、技術的な選択授業を受けているなら、そちらの方面に進む事だって問題ない。
何処へ行っても大丈夫なように、最低限のことは学ばせていると思うので、もし俺の下から離れても大丈夫である。それに、庁舎だけでなく、ゼニスも喜んでこの子たちを受け入れるはずだ。商人の知識がなくても、基礎ができているので、働きながら叩き込めば問題ないのである。
そして卒業するためには、一定以上の武術をこなせるようになっていることが条件である。最低ラインが、レベル50の武術・武器Lvが3以上となっているので、戦闘員としてもそれなりに優秀である。
他の街で見れば、中隊長クラスの技術があると言っても過言ではない。商会にいくらな、キャラバンに配属されることもあるだろう。あの商隊も俺のためと言えば、俺のためだからな。
あの子たちがどう思うか分からないけど、あのキャラバンは商会のない街を回るのが中心で、良く人を拾ってくるのだ。あった人全部というわけではないが、善良なのに騙されて奴隷落ちした人たちや、自分たちの所為ではないのに不幸になってしまっている人たちの中でも、悪に染まらなかったような人を。
ディストピアやゴーストタウンに連れてきて、自立のお手伝いをする形だ。どっちの街に配置されるかは、庁舎の人間やグリエル、ガリアたちの判断だけどね。街の人口が増えているのは、キャラバンが頑張っているからってのもあるな。
正直、あのキャラバンって、1つだけだと思っていたのだが、少なくとも今は5つはあるらしい。さすがに増えすぎじゃね? とか思ったが、別に赤字を出しているわけではないし、ゴーストタウンにもディストピアにも、住む所はまだまだあるからな。
ゴーストタウンなんか、未だに拡張しているし。今は、あの街を見つけた当初より、5割ほど広がっている。毎日見ていたら分からないが、少しずつ拡張しているからな。
ただ、本人たちの自由意志だけは絶対に曲げないことだけを、言明しておく。まぁ、働く以上仕事はしっかりとしてもらうことは、前提なんだけどね。
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