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第1441話 トラブル勃発
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休日2日目、今日も娘たちは午前中に勉強をするらしい。午後は、カエデもリンドも仕事がなく、娘たちと訓練をするらしい。俺も参加しようかと思ったが、休日だよね? と、目が笑っていない笑顔で言われたら、すいません。って謝るしかないよね。
なので娘たちは午後にカエデたちと訓練をするようだ。ずっと訓練しているわけではないが、遊びながら休憩をするので17時位まで訓練するらしいので、本当に今日は相手をしてもらえる人がいない。
さて、どうしようか?
朝食が終わってリビングのソファーに座って考え事をしていると、膝に重たさを感じる。膝の上を見てみると、どうやったのか分からないが、腹を出して撫でてもいいぞ! と言わんばかりの顔をしたダマがスタンバっていた。
そんな様子に俺は笑ってしまう。でもダマが、モフってもいいって言っているんだから、遠慮なく。
『ちょっ! 主殿、それはダメです』
両脇に手を入れて顔まで持ち上げて、モフモフのお腹に顔を埋めグリグリしていると、念話で抗議してきたが、残念ながらその要望には応えられないのだ!
5分ほど堪能してから解放すると、ダマがぐったりしていた。俺は回復したがダマが疲れてしまったようだ。それより気になることがある。
「ダマ、お前……何か臭いぞ。風呂に入っているのに何でだ?」
そう言うと、ビクリと体を震わせた。あれ? こいつ風呂に入ってないのか?
「お前、毎日とは言わないけど、好きだから風呂は入ってるよな? なんで、そんなに臭いんだ?」
そういうと、更にビクリと体を震わせた。何か隠し事でもしているんじゃないか?
「ダマ、何か隠し事しているだろ? 正直に言ってみなさい」
俺がそういうと、ポツポツと話し出した。
どうやら昨日、俺が寝ている夜の間に外に出て遊んできたらしい。そこでどうやら、怪我をした猫系の魔物を見つけたらしい。そして保護したのは良いのだが、その後のことを考えていなかったらしい。
で、俺の機嫌をとってどうにか保護してもらおうと、考えていたらしい。
そういえばディストピアには、魔物が所々にいたりするんだよね。住人たちに危害を加えないように、害虫をとるお仕事をしている魔物たちがいるのだ。特に俺が、黒い悪魔が嫌いなので処理してくれているのだ。
その猫系の魔物がケガをしたのか? 何で怪我をしたんだ?
どうやら刃物による傷だったらしい。こんなこと思いたくないが、ディストピアの住人が傷付けた可能性があるのだ。危害を加えるはずのない魔物が、一方的に……
さすがに捨て置けない話を聞いたので、すぐに行動へ移すことにした。家にいた妻たちに止められたのだが、事情を説明したら全員が怒りだしてしまう位には、この事態を重く見ている。
ただ初めての出来事なので、どうしていいか分からなかったためグリエルに相談しに行く事にした。
「まさか……そんなことが起こっているなんて」
グリエルも寝耳に水と言わんばかりの表情だ。ガリアも苦い顔をしている。
「ディストピアは、ダンジョンの内部ではないので監視装置は使えないですよね? そもそも、ディストピアでそんなことをする住人がいるとは、考えていなかったのでそこらへんを考えていませんでしたね」
むしろ、数万人が住む街で今まで大きな事件が、起こっていなかった事の方が凄いのだが、ここに集まって来た人たちの事情や仕事の状況を考えれば、事件が起こることの方が難しかった。という理由もある。
怠慢ではあるが、誰も責められないのが現状である。ディストピアの首脳陣全員のミスなのだ。
状況を確認するために、ディストピアで放し飼いにしている魔物たちといっても、基本的には小型の魔物である、その状況を調べてもらっている。他にも怪我した奴がいないか確認である。
そこでまた、新たな事実が発覚した。
街に1000匹放していたのだが、973匹になっていた。そこまで強い魔物ではないので、2~3匹なら自然に死んでもおかしくないのだが、さすがに30匹近くとなるとおかしい。
「シュウ様、こんなことは考えたくないのですが、住人の中に放し飼いにしている魔物を殺している人物がいると思われます」
「そうだな。俺も同意見だ。法律には明記していないが、街で放し飼いにしている魔物は、俺のペットみたいなものだからな」
「シュウ様の所有物に傷をつけるだけでなく、殺すなんて……さすがに許されざる行為ですね。犯人を探し出したいですが、人を殺したわけではないので罪科が付きませんからね。どう探しましょうか?」
ダンジョン内なら大体の時間を絞って検索をかければ見つけられるし、殺した相手が人間であれば罪科を検索するれば一発で発見できるのだが、今回はどっちも使えない。現行犯で取り押さえる以外に方法が思いつかないのだ。
何か忘れている気がするな。何を忘れているんだ? それとも、勘違いか?
グリエルやガリアにも、事情を説明して違和感について考えてもらっているのだが、その違和感の正体が分からない。
行き詰まってしまった俺たちの頭をリセットするために、庁舎で働いている人たちで時間に余裕のある人間に来てもらい、話してみる事にした。休憩に近いが、業務の一環である。
そしたら、話を聞いていた女性職員が、
「あの、殺されてしまった魔物なのですが、ダンジョンに出る魔物と違うものをドロップしたりしませんか?」
ん? 女性職員の話を頭の中で噛み砕いていく。
そうか! ダンジョンの魔物と一緒にしてほしくないので、ダンジョンには出てこない魔物を召喚していたはずだ。そいつらからドロップするアイテムの中には、ディストピアでは手に入らないモノがあるはずだ。
大至急調べてみると、そのアイテムは存在した。
冒険者ギルドにこのアイテムが持ち込まれた過去がないか確認してもらうため、職員の1人に走ってもらった。
俺は検索をかけてみたがディストピア周辺では発見できなかった。ドロップしたアイテムを売らずに保管しているという線は無くなった。だけど、売ったのか処分したのかは分からないが。
確認へ行っていた職員がかえって来たが、表情は良くない。ギルドには持ち込まれていなかったようだ。
となると、処分したか店で直接買い取ってもらったか? ゼニスへ連絡して、俺の商会で売買記録がないか調べてもらうと同時に、ディストピア内で買取りそうな店をピックアップして、職員を走らせた。
これで、形跡が見つかればいいんだけどな。
なので娘たちは午後にカエデたちと訓練をするようだ。ずっと訓練しているわけではないが、遊びながら休憩をするので17時位まで訓練するらしいので、本当に今日は相手をしてもらえる人がいない。
さて、どうしようか?
朝食が終わってリビングのソファーに座って考え事をしていると、膝に重たさを感じる。膝の上を見てみると、どうやったのか分からないが、腹を出して撫でてもいいぞ! と言わんばかりの顔をしたダマがスタンバっていた。
そんな様子に俺は笑ってしまう。でもダマが、モフってもいいって言っているんだから、遠慮なく。
『ちょっ! 主殿、それはダメです』
両脇に手を入れて顔まで持ち上げて、モフモフのお腹に顔を埋めグリグリしていると、念話で抗議してきたが、残念ながらその要望には応えられないのだ!
5分ほど堪能してから解放すると、ダマがぐったりしていた。俺は回復したがダマが疲れてしまったようだ。それより気になることがある。
「ダマ、お前……何か臭いぞ。風呂に入っているのに何でだ?」
そう言うと、ビクリと体を震わせた。あれ? こいつ風呂に入ってないのか?
「お前、毎日とは言わないけど、好きだから風呂は入ってるよな? なんで、そんなに臭いんだ?」
そういうと、更にビクリと体を震わせた。何か隠し事でもしているんじゃないか?
「ダマ、何か隠し事しているだろ? 正直に言ってみなさい」
俺がそういうと、ポツポツと話し出した。
どうやら昨日、俺が寝ている夜の間に外に出て遊んできたらしい。そこでどうやら、怪我をした猫系の魔物を見つけたらしい。そして保護したのは良いのだが、その後のことを考えていなかったらしい。
で、俺の機嫌をとってどうにか保護してもらおうと、考えていたらしい。
そういえばディストピアには、魔物が所々にいたりするんだよね。住人たちに危害を加えないように、害虫をとるお仕事をしている魔物たちがいるのだ。特に俺が、黒い悪魔が嫌いなので処理してくれているのだ。
その猫系の魔物がケガをしたのか? 何で怪我をしたんだ?
どうやら刃物による傷だったらしい。こんなこと思いたくないが、ディストピアの住人が傷付けた可能性があるのだ。危害を加えるはずのない魔物が、一方的に……
さすがに捨て置けない話を聞いたので、すぐに行動へ移すことにした。家にいた妻たちに止められたのだが、事情を説明したら全員が怒りだしてしまう位には、この事態を重く見ている。
ただ初めての出来事なので、どうしていいか分からなかったためグリエルに相談しに行く事にした。
「まさか……そんなことが起こっているなんて」
グリエルも寝耳に水と言わんばかりの表情だ。ガリアも苦い顔をしている。
「ディストピアは、ダンジョンの内部ではないので監視装置は使えないですよね? そもそも、ディストピアでそんなことをする住人がいるとは、考えていなかったのでそこらへんを考えていませんでしたね」
むしろ、数万人が住む街で今まで大きな事件が、起こっていなかった事の方が凄いのだが、ここに集まって来た人たちの事情や仕事の状況を考えれば、事件が起こることの方が難しかった。という理由もある。
怠慢ではあるが、誰も責められないのが現状である。ディストピアの首脳陣全員のミスなのだ。
状況を確認するために、ディストピアで放し飼いにしている魔物たちといっても、基本的には小型の魔物である、その状況を調べてもらっている。他にも怪我した奴がいないか確認である。
そこでまた、新たな事実が発覚した。
街に1000匹放していたのだが、973匹になっていた。そこまで強い魔物ではないので、2~3匹なら自然に死んでもおかしくないのだが、さすがに30匹近くとなるとおかしい。
「シュウ様、こんなことは考えたくないのですが、住人の中に放し飼いにしている魔物を殺している人物がいると思われます」
「そうだな。俺も同意見だ。法律には明記していないが、街で放し飼いにしている魔物は、俺のペットみたいなものだからな」
「シュウ様の所有物に傷をつけるだけでなく、殺すなんて……さすがに許されざる行為ですね。犯人を探し出したいですが、人を殺したわけではないので罪科が付きませんからね。どう探しましょうか?」
ダンジョン内なら大体の時間を絞って検索をかければ見つけられるし、殺した相手が人間であれば罪科を検索するれば一発で発見できるのだが、今回はどっちも使えない。現行犯で取り押さえる以外に方法が思いつかないのだ。
何か忘れている気がするな。何を忘れているんだ? それとも、勘違いか?
グリエルやガリアにも、事情を説明して違和感について考えてもらっているのだが、その違和感の正体が分からない。
行き詰まってしまった俺たちの頭をリセットするために、庁舎で働いている人たちで時間に余裕のある人間に来てもらい、話してみる事にした。休憩に近いが、業務の一環である。
そしたら、話を聞いていた女性職員が、
「あの、殺されてしまった魔物なのですが、ダンジョンに出る魔物と違うものをドロップしたりしませんか?」
ん? 女性職員の話を頭の中で噛み砕いていく。
そうか! ダンジョンの魔物と一緒にしてほしくないので、ダンジョンには出てこない魔物を召喚していたはずだ。そいつらからドロップするアイテムの中には、ディストピアでは手に入らないモノがあるはずだ。
大至急調べてみると、そのアイテムは存在した。
冒険者ギルドにこのアイテムが持ち込まれた過去がないか確認してもらうため、職員の1人に走ってもらった。
俺は検索をかけてみたがディストピア周辺では発見できなかった。ドロップしたアイテムを売らずに保管しているという線は無くなった。だけど、売ったのか処分したのかは分からないが。
確認へ行っていた職員がかえって来たが、表情は良くない。ギルドには持ち込まれていなかったようだ。
となると、処分したか店で直接買い取ってもらったか? ゼニスへ連絡して、俺の商会で売買記録がないか調べてもらうと同時に、ディストピア内で買取りそうな店をピックアップして、職員を走らせた。
これで、形跡が見つかればいいんだけどな。
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