ダンマス(異端者)

AN@RCHY

文字の大きさ
上 下
1,439 / 2,518

第1439話 急に暇な時間ができると困る

しおりを挟む
 攻略から帰ってきて次の日、休み1日目。

 さて、今日は何をしようかな? 娘たちと遊ぼうとしたのだが、今日は平日にあたる日なので勉強するって宣言されてしまったのだ。まだ2歳半くらいなのに、さすがに速すぎないかと思った。だけど、勉強といっても遊びながらできるみたいで、娘たちのストレスにはなっていないようだ。

 何より、俺があげる予定となっている、海賊船の自分のエリアを改造するためのDPを稼ぐために、勉強やお手伝いを今まで以上にやり始めたようだ。海賊船って名前も変だよな、もうマイワールドでいいか。

 ちょっと現金な気はするが、報酬目当てで仕事をするのは間違ってないもんな。ましてや、自分の遊ぶエリア、趣味部屋となるんだから色々と思うところがあるのだろう。

 朝食後に下の子たちに会いに行ったが、少し起きているときに抱っこをさせてもらったりして触れ合ったが、さすがにすぐ寝てしまったので消化不良である。

 1日中、趣味部屋にこもっていてもいいのだが、娘たちと遊んでいない時間とか夜にも空いた時間はあるので、休みだからといって趣味部屋にこもる必要は無いんだよな。なんとか週間! みたいな時でないと、もったいない気がするんだよな。

 といったもののする事がないんだよな。仕事やダンジョンのことをすると今日と明日は怒られるので、違うことをするしかないんだよね。

「どうしよっかな。2日くらいでできることって、あんまりないよな。ガーデニングに関しては、ちょこちょこやっているけど、ドリアードたちが手入れしているから、俺が手を出す隙が無いんだよね」

 趣味というか、なんとなく始めたガーデニングだったのだが、俺が家から離れている間の管理を任せていたら、いつのまにかドリアードたちの仕事みたいになっていて、しかも楽しんでやっているので、やらしてくれ! とは言えない。

 まぁ、俺みたいにちょこちょこ家を空ける人間に管理されるより、自分たちの気持ちを分かってくれるドリアードたちに、管理してもらった方が庭の植物たちもうれしいよな。

 よし! 散歩しよう。ダマたちを連れてディストピアの街を歩く事にした。新しい発見や発想が出来るかもしれないしな。

 庁舎で仕事をするようになってから、朝の時間にこの道を通ることが多くなったけど、のんびりと歩くのは久しぶりなんだよな。

 気付いてはいたけど、街並みが変わったな。

 家から出て中心部に進んでいく道は住宅が多かったのだが、大通りに面している場所には食事処が多くなっている気がするな。他にも、食材やお惣菜を売っている店が増えたかな?

 ちょっと大通りから中に入った所に、銭湯があり俺の家より中心部から離れた位置に、スーパー銭湯があるんだよな。

 各家庭にお風呂が普及してきたが、ただでお風呂に入れるので銭湯に行く人が多いんだよな。スーパー銭湯はお金をとっているが、1食分の食事代くらいで1日中いられるので、休みの日に遊びに来る感覚で利用する人たちが多い。

 後、ここら辺は鍛冶工房の人たちも足を運ぶエリアなので、酒屋がちょこちょこある気がするな。

 中心に近付いてくると、また住宅が多くなっている。なんだろな? 中央ロータリーを中心にドーナツ型に住宅があったりするのだろうか?

 そう思わせる物として、更に中心へ近付くとお店が多くなってきたのだ。ここら辺は、冒険者の利用が多い為か武器や防具を売っている店もあるな。あれ? 何で工房の近くには、こういう店がなかったんだ? オーダーメイドで作ることもあるだろうに。

 ちょっと気になったので、武器屋に入って訊いてみたら、

「オーダーメイドは、直接工房に行くようになっています。ただ、工房が多くあるエリアまで買いに行くのは大変だろうということで、一番冒険者が集まる中央ロータリーに店を構えています」

 なるほど、冒険者ギルドがここにあるから必然的に冒険者が集まる。ダンジョンは街のはずれに多いので、修理や補充するための店が遠いと不便だもんな。

 ダンジョンの入り口にも出張店があるらしいけど、これは冒険者ギルドが割高の値段で売っているらしい。他の店と競合しないように割高にしているのだが、たまに買い忘れていたことを思い出して、割高でも利用する人がそこそこいるらしい。

 後でミリーに聞いた話だが、この出張店を多く利用していると、冒険者ギルドの評価が下がるんだってさ。事前準備が大切だと教えられたはずなのに、出来ない冒険者はギルド内評価が下がるシステムらしいぞ。

 ディストピアの冒険者は、他の街にいる冒険者たちより質はかなりいいのだが、100人いれば1人位はそんな奴がいるのは仕方がない。だけど、そんな奴らでも仲間に支えられて、問題なかったりする。まぁ、問題があるのであれば追放されてしまうので、警告されれば変わる人間がほとんどだ。

 中央ロータリーを抜けて、家とは反対方向に進んでいくと……やっぱり店の並びは似た感じだった。中心に近い所には、屋台やテイクアウトのお店が多いのがちょっと違う点かな。場所代をとっているわけではないのだが、何となく同じような形態の店が集まっているみたいだな。

 さらに進んでいくと、やはり同じ感じである。違う点は、酒屋がないというところだろう。あれ? そういえば、屋台通りみたいな所を過ぎた場所に酒屋があったような?

 住宅が多くなってくる所に酒屋がないのは、ドワーフみたいに呑兵衛が多いわけではないので、食事処のお酒と先程の酒屋で十分に賄えているということだろう。

 こっちにも銭湯はあるみたいだけど、スーパー銭湯は無いんだよな。こっちのひとも向こうまで利用しに来てるのかな? 今度、グリエルに聞いてみるか。歩いて30分とかかかったら、さすがに行く気なくすもんな。

 確か、街の中心に近ければ近い程、土地の値段が高いとか言ってた気がするけど、ここら辺だと、さすがに交通の便が悪くないか?

 今来ているエリアは、畑エリアからも海産物エリアからも遠い場所で、ここら辺に何があるかといえば、外に出る門くらいなんだよね。どんな人が住んでるんだろう?

 そう思っていたが、門から外を見て納得する。樹海の木は成長が早いから木を伐り出し放題だったのを忘れていた。ここら辺は、きこりが多いエリアのようだ。大通りから1本裏になるけど、そこに斧やメンテナンスを行うお店がいくつかあったのだ。

 でも、何か職種毎に固まっているのは、違う気がするんだけどな……利便性を考えると、どうしてもこうなっちゃうんだろうな。もっと、街の中で交流する機会を作るべきかな?

 色々考えながら戻っていると、お腹が空いたので屋台で買い食いをする事にしたら、ニコを発見したので、お勧めの店を聞いて一緒に回った。
しおりを挟む
感想 316

あなたにおすすめの小説

性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。

狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。 街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。 彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)

神の宝物庫〜すごいスキルで楽しい人生を〜

月風レイ
ファンタジー
 グロービル伯爵家に転生したカインは、転生後憧れの魔法を使おうとするも、魔法を発動することができなかった。そして、自分が魔法が使えないのであれば、剣を磨こうとしたところ、驚くべきことを告げられる。  それは、この世界では誰でも6歳にならないと、魔法が使えないということだ。この世界には神から与えられる、恩恵いわばギフトというものがかって、それをもらうことで初めて魔法やスキルを行使できるようになる。  と、カインは自分が無能なのだと思ってたところから、6歳で行う洗礼の儀でその運命が変わった。  洗礼の儀にて、この世界の邪神を除く、12神たちと出会い、12神全員の祝福をもらい、さらには恩恵として神をも凌ぐ、とてつもない能力を入手した。  カインはそのとてつもない能力をもって、周りの人々に支えられながらも、異世界ファンタジーという夢溢れる、憧れの世界を自由気ままに創意工夫しながら、楽しく過ごしていく。

クラスまるごと異世界転移

八神
ファンタジー
二年生に進級してもうすぐ5月になろうとしていたある日。 ソレは突然訪れた。 『君たちに力を授けよう。その力で世界を救うのだ』 そんな自分勝手な事を言うと自称『神』は俺を含めたクラス全員を異世界へと放り込んだ。 …そして俺たちが神に与えられた力とやらは『固有スキル』なるものだった。 どうやらその能力については本人以外には分からないようになっているらしい。 …大した情報を与えられてもいないのに世界を救えと言われても… そんな突然異世界へと送られた高校生達の物語。

称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~

しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」 病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?! 女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。 そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!? そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?! しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。 異世界転生の王道を行く最強無双劇!!! ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!! 小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!

チートな嫁たちに囲まれて異世界で暮らしています

もぶぞう
ファンタジー
森でナギサを拾ってくれたのはダークエルフの女性だった。 使命が有る訳でも無い男が強い嫁を増やしながら異世界で暮らす話です(予定)。

サバイバル能力に全振りした男の半端仙人道

コアラ太
ファンタジー
年齢(3000歳)特技(逃げ足)趣味(採取)。半仙人やってます。  主人公は都会の生活に疲れて脱サラし、山暮らしを始めた。  こじんまりとした生活の中で、自然に触れていくと、瞑想にハマり始める。  そんなある日、森の中で見知らぬ老人から声をかけられたことがきっかけとなり、その老人に弟子入りすることになった。  修行する中で、仙人の道へ足を踏み入れるが、師匠から仙人にはなれないと言われてしまった。それでも良いやと気楽に修行を続け、正式な仙人にはなれずとも。足掛け程度は認められることになる。    それから何年も何年も何年も過ぎ、いつものように没頭していた瞑想を終えて目開けると、視界に映るのは密林。仕方なく周辺を探索していると、二足歩行の獣に捕まってしまう。言葉の通じないモフモフ達の言語から覚えなければ……。  不死になれなかった半端な仙人が起こす珍道中。  記憶力の無い男が、日記を探して旅をする。     メサメサメサ   メサ      メサ メサ          メサ メサ          メサ   メサメサメサメサメサ  メ サ  メ  サ  サ  メ サ  メ  サ  サ  サ メ  サ  メ   サ  ササ  他サイトにも掲載しています。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる 

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ 25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。  目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。 ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。 しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。 ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。 そんな主人公のゆったり成長期!!

ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い

平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。 ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。 かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。

処理中です...