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第1367話 幸せ空間
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目が覚めると娘たちの重さだけではなく、他の重みも感じた。しかもモフモフしている。腕が娘たちに占拠されていて動かせないので、目を開いて見てみると、
4匹のケットシーが娘たちと俺の間にできた谷間に埋まっている。っと、頭の上にもモフモフがいると思ったらハクが丸まっていて、その中にニコが鎮座している。
モフモフにプニプニに娘たち、最高の癒しの空間だな。
だけど、目が覚めてしまいどうすればいいのだろうか? と悩んでしまった。娘たちが起きるまではこのままかな?
暇だったので、ハンモックをユラユラと揺らしていたら、不自然に揺れている事が気になったのかカエデが様子を見に来た。
「なるほど、シュウが目覚めて動けないからハンモックを揺らして遊んでたわけね」
「いや、遊んでいたわけじゃないけど、目が覚めて動けないのは正解だな。幸せ空間をわざわざ崩す必要もないから、揺れていた感じだよ」
「本当にこの娘たちは、シュウのことが好きよね。もし日本だったらこの娘たちが、シュウが心配している父親嫌いになるのかしら?」
「そうならないで欲しいと思うけど、日本人特有の風習みたいな物だと聞いた事があるけどね。それでも父親が好きな娘だって少なくはないって話も聞いたっけな」
「この娘たちがシュウを嫌いになんてなるとは思えないわね。いないときなんかは毎日『いつ帰ってくるの?』とか『今日はお話しできる?』とか、シュウのことをずっと聞いているわよ。後、秘密にしていてって言われていたけど、シュウがいない時は寂しいのか、あなたのベッドで寝てることがあるわよ」
「マジか! シルキーやブラウニーたちがキレイにしてくれているはずなのに、猫の毛があったりしたのは、娘たちがケットシーと一緒に猫を連れて来てたってことか? てっきり猫たちだけで寝に来ているかと思ってたよ」
「ケットシーなら毛が抜けないから良いって言ったんだけど、猫たちもついていっちゃってね。あの娘たちがいると一緒に寝ちゃうんだよね」
娘たちにつられて猫たちも一緒に寝ているのか。さぞかし幸せ空間なんだろうな。
「別にいけない事してるわけじゃないし……あっ、できればその様子をこっそり写真にとっておいてよ」
「分かったわ。今度はいつ寝ることになるか分からないけど、写真にとっておくわ」
「そうだ、カエデ。お昼寝とかでは一緒に寝ることはあるけど、夜ってあまり一緒に寝ないじゃん? 一緒に寝てあげた方がいいかな?」
「それは必要ないんじゃないかな? 一緒に遊んであげたり、お昼寝したりしてあげれば十分だと思うわ。一緒にお風呂に入りたいとも言ってたわね。シュウに洗ってもらうと何か気持ち良いんだってさ」
「そっか、今日は一緒にお風呂に入ろうかな」
「そうしてあげて。起きたら海岸で一緒に遊んであげてほしいな。娘たちが楽しみにしてたからね。水着も一緒に選んで、とーたんに見せるんだって言ってたわよ」
娘たちが父親に水着を見せる? どういう心境なのだろうか? 可愛い服を見せるような物かな?
「そっか。それにしても、あの爺さんたちはまだ飲んでるのか? 寝る前と変わらず酒を飲んで騒いでるみたいだけど」
「私もお酒は好きだけど、あそこまでは飲めないわね。水のように度の高い酒をカパカパ飲んでるからね」
あの爺さんたちは本当に元気だな。
カエデが離れてから20分後にウルの目が覚めて、俺と目を合わせると照れたように隣にいたブルムを強く抱きしめていた。
ウルに強く抱きしめられたブルムが目を覚まして、ウー姉どうしたの? と言いながらギューッと抱きしめ返していた。このときに顔を擦り付ける仕草をされてくすぐったかったのか、ウルは笑い出してしまう。
その声にミーシャとスミレが目を覚まして、ウルとブルムが遊んでいるのを見て、俺を乗り越えて2人に突撃しワチャワチャし始めた。
その際に押しのけられたケットシーたちは、何もなかったかのように俺の体の上に舞い戻って来た。お前たちは別に戻ってこなくてもいいのだが。
どうやら完全に目が覚めたようで、ハンモックから降りると騒ぎ始めた。ハンモックから地面までそれなりの距離があるので、娘たちだけでは降りられないようだ。俺が寝ている間に目が覚めたらどうするつもりだったんだ? 俺を起こしたのかな?
1人ずつバンザイのポーズで両手を持ってあげて、ジャンプするようなイメージでハンモックから飛び降りるサポートをした。ステータスだけを見れば、こんな距離落ちた所で怪我すらしないんだけど、もし顔をぶつければ痛いものは痛いからな。
4人が降りると俺が降りるのも待たずに母親の方へ駆け出して行った。
「4人とも、この後は砂浜にでも行こうと思うから、着替えがあったら着替えておいで」
と声をかけると、目に見えて喜んでいるのが分かった。カエデ、いい仕事したな!
一時は、かなり残念な娘になっていたけど、いつの間にか落ち着いて少し褐色の黒髪美人になったよな。所々で残念な香りが出ているのは仕方がないかもしれないけど。
俺も着替えた方がいいかな? ハワイアン柄のハーフパンツタイプの水着を召喚して、羽織れるようにチャック付きのラッシュガードを一緒に召喚する。
さすがに外で真っ裸になるのは気がひけたので、近くのトイレに入ってささっと着替える。
準備完了だな!
そのまま娘たちが走っていった方向、母親たちのいる方へ向かう。そこにはテントが準備されていた。
これはちょっと間違えたかな?
テントの中から娘たちが可愛い声を上げて着替えているのが想像できるような声が聞こえる。
『そういえば、シュウ君の水着って用意したかしら?』
『してないわね。自分たちやこの娘たちの水着を選ぶのに夢中で忘れてたわ』
『『『えー! とーたんの水着ないの? 一緒に遊べない?』』』
『お父さんなら大丈夫。きっと準備してる』
どうやら最悪の事態は回避できたみたいだ。それより、この娘たち3人はどうしてこうも声が揃うのだろうか? 本当にすごいシンクロ率だよな。
ブラウニーが準備していた椅子に座ってみんなが出てくるのを待つ事にした。
4匹のケットシーが娘たちと俺の間にできた谷間に埋まっている。っと、頭の上にもモフモフがいると思ったらハクが丸まっていて、その中にニコが鎮座している。
モフモフにプニプニに娘たち、最高の癒しの空間だな。
だけど、目が覚めてしまいどうすればいいのだろうか? と悩んでしまった。娘たちが起きるまではこのままかな?
暇だったので、ハンモックをユラユラと揺らしていたら、不自然に揺れている事が気になったのかカエデが様子を見に来た。
「なるほど、シュウが目覚めて動けないからハンモックを揺らして遊んでたわけね」
「いや、遊んでいたわけじゃないけど、目が覚めて動けないのは正解だな。幸せ空間をわざわざ崩す必要もないから、揺れていた感じだよ」
「本当にこの娘たちは、シュウのことが好きよね。もし日本だったらこの娘たちが、シュウが心配している父親嫌いになるのかしら?」
「そうならないで欲しいと思うけど、日本人特有の風習みたいな物だと聞いた事があるけどね。それでも父親が好きな娘だって少なくはないって話も聞いたっけな」
「この娘たちがシュウを嫌いになんてなるとは思えないわね。いないときなんかは毎日『いつ帰ってくるの?』とか『今日はお話しできる?』とか、シュウのことをずっと聞いているわよ。後、秘密にしていてって言われていたけど、シュウがいない時は寂しいのか、あなたのベッドで寝てることがあるわよ」
「マジか! シルキーやブラウニーたちがキレイにしてくれているはずなのに、猫の毛があったりしたのは、娘たちがケットシーと一緒に猫を連れて来てたってことか? てっきり猫たちだけで寝に来ているかと思ってたよ」
「ケットシーなら毛が抜けないから良いって言ったんだけど、猫たちもついていっちゃってね。あの娘たちがいると一緒に寝ちゃうんだよね」
娘たちにつられて猫たちも一緒に寝ているのか。さぞかし幸せ空間なんだろうな。
「別にいけない事してるわけじゃないし……あっ、できればその様子をこっそり写真にとっておいてよ」
「分かったわ。今度はいつ寝ることになるか分からないけど、写真にとっておくわ」
「そうだ、カエデ。お昼寝とかでは一緒に寝ることはあるけど、夜ってあまり一緒に寝ないじゃん? 一緒に寝てあげた方がいいかな?」
「それは必要ないんじゃないかな? 一緒に遊んであげたり、お昼寝したりしてあげれば十分だと思うわ。一緒にお風呂に入りたいとも言ってたわね。シュウに洗ってもらうと何か気持ち良いんだってさ」
「そっか、今日は一緒にお風呂に入ろうかな」
「そうしてあげて。起きたら海岸で一緒に遊んであげてほしいな。娘たちが楽しみにしてたからね。水着も一緒に選んで、とーたんに見せるんだって言ってたわよ」
娘たちが父親に水着を見せる? どういう心境なのだろうか? 可愛い服を見せるような物かな?
「そっか。それにしても、あの爺さんたちはまだ飲んでるのか? 寝る前と変わらず酒を飲んで騒いでるみたいだけど」
「私もお酒は好きだけど、あそこまでは飲めないわね。水のように度の高い酒をカパカパ飲んでるからね」
あの爺さんたちは本当に元気だな。
カエデが離れてから20分後にウルの目が覚めて、俺と目を合わせると照れたように隣にいたブルムを強く抱きしめていた。
ウルに強く抱きしめられたブルムが目を覚まして、ウー姉どうしたの? と言いながらギューッと抱きしめ返していた。このときに顔を擦り付ける仕草をされてくすぐったかったのか、ウルは笑い出してしまう。
その声にミーシャとスミレが目を覚まして、ウルとブルムが遊んでいるのを見て、俺を乗り越えて2人に突撃しワチャワチャし始めた。
その際に押しのけられたケットシーたちは、何もなかったかのように俺の体の上に舞い戻って来た。お前たちは別に戻ってこなくてもいいのだが。
どうやら完全に目が覚めたようで、ハンモックから降りると騒ぎ始めた。ハンモックから地面までそれなりの距離があるので、娘たちだけでは降りられないようだ。俺が寝ている間に目が覚めたらどうするつもりだったんだ? 俺を起こしたのかな?
1人ずつバンザイのポーズで両手を持ってあげて、ジャンプするようなイメージでハンモックから飛び降りるサポートをした。ステータスだけを見れば、こんな距離落ちた所で怪我すらしないんだけど、もし顔をぶつければ痛いものは痛いからな。
4人が降りると俺が降りるのも待たずに母親の方へ駆け出して行った。
「4人とも、この後は砂浜にでも行こうと思うから、着替えがあったら着替えておいで」
と声をかけると、目に見えて喜んでいるのが分かった。カエデ、いい仕事したな!
一時は、かなり残念な娘になっていたけど、いつの間にか落ち着いて少し褐色の黒髪美人になったよな。所々で残念な香りが出ているのは仕方がないかもしれないけど。
俺も着替えた方がいいかな? ハワイアン柄のハーフパンツタイプの水着を召喚して、羽織れるようにチャック付きのラッシュガードを一緒に召喚する。
さすがに外で真っ裸になるのは気がひけたので、近くのトイレに入ってささっと着替える。
準備完了だな!
そのまま娘たちが走っていった方向、母親たちのいる方へ向かう。そこにはテントが準備されていた。
これはちょっと間違えたかな?
テントの中から娘たちが可愛い声を上げて着替えているのが想像できるような声が聞こえる。
『そういえば、シュウ君の水着って用意したかしら?』
『してないわね。自分たちやこの娘たちの水着を選ぶのに夢中で忘れてたわ』
『『『えー! とーたんの水着ないの? 一緒に遊べない?』』』
『お父さんなら大丈夫。きっと準備してる』
どうやら最悪の事態は回避できたみたいだ。それより、この娘たち3人はどうしてこうも声が揃うのだろうか? 本当にすごいシンクロ率だよな。
ブラウニーが準備していた椅子に座ってみんなが出てくるのを待つ事にした。
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