1,336 / 2,518
第1336話 新兵器?
しおりを挟む
「シュウ様、本当に従魔を連れて行くのですか?」
「そのつもりだよ。3ヶ国から攻められるだけならともかく、戦っている間に後ろから帝国に攻撃されたら、さすがに兵士だけじゃ対応できないだろ? レイリー、そこら辺はどうだ?」
「……そうですね。全戦力をメギドに集めれば問題はないですが、それをすると街の治安維持に問題が出てきますからね」
「だろ? 3ヶ国との戦争には介入しないだろうけど、もし帝国が出てきた時の備えって事でいいでしょ。正直今回の帝国の動きは、レイリーの話を聞いて不審に感じたからね。もしもの時のためだと思って。戦争にも介入したいけど、それはダメなんだろ?」
「そうですね。前にも言いましたが、すべてをシュウ様が行ってしまうと軍の意味がなくなりますからね。今回は、打って出る事が出来ないから戦い方は変わりますが、しっかりと作った壁がありますし、クロスボウや投石機による投石もありだと考えています」
「投石器か……じゃぁ、バリスタも準備しようか? 攻城兵器の太い矢を放つタイプじゃなくて、細いのを大量に撃ち出すタイプの奴はどうだ? イメージするのは、ショットガンみたいに矢がいっぱい出る感じだな」
「有効ですね。あれば戦術が広がると思います」
「じゃぁ、綾乃とバザール、ドワーフのじっちゃんと、どのレベルで作れるか考えてみるわ。投石器は軍の倉庫にあったっけ? 運び出せるように魔導列車を準備させておくよ」
「私は、ゼニスと連絡をとって輜重部隊の計画に入ります。レイリーさん、一応軍の方からもどれだけ物資が必要になるか、見積もりを出してください。あと、追加で送る部隊の規模も決まりましたら連絡お願いします」
グリエルが行動に移ると、話し合いは終了する。レイリーも急いで庁舎を後にして、駐屯地に戻っていった。
俺は、綾乃とバザールに連絡を入れ、一緒に老ドワーフもダンジョン農園にある俺の工房に来るように伝えてもらう。
庁舎を出てローターりーを見渡す……ダマたちが見当たらない。どこかで餌付けをされているのではないだろうか? 指笛を鳴らして呼んでみるが、戻ってくるまでに5分程時間がかかった。
「ダマ、遅いぞ。これが妻たちにバレたら、大変な事になるから気をつけろよ」
『言い訳をさせてほしいですにゃ! ちっちゃい子どもたちを相手に、突き放す事なんてできないですにゃ!』
「気持ちは分かるが、ここから離れるのは止めておけって」
『抱きかかえられたら、逃げれないですにゃ』
「それなら体を大きくして寝とけよ。そうすれば、ここで遊んでくれるんじゃないか?」
『それはありかもしれませんにゃ。今度ここで待つ時はそうしてみますにゃ』
ダマを連れて家に戻る。今日はグレンとシエルは一緒に来ていない。なんだか寂しい気がするけど、娘たちと遊んでいるので無理に連れて来る事は出来なかったのだ。
工房へ行くと何やら騒がしい。老ドワーフが騒いでいるのだろう。ガッハッハと大きな声を出しているので間違いない。
「爺共! 生きてるみたいだな!」
「「「「「しんどるわい!!」」」」」
「相変わらず、アホな返ししかできないんだな、それはもうつまらんぞ」
「そんなの知るか! わしらの返しはこれだと決まっているんだ! なぁ爺共!」
「「「「お前も爺だろうが!!!」」」」
「「「「「ガッハッハ!!」」」」」
とりあえず、無言で老ドワーフの頭をどついておく。
「なぜ叩く! 痛いじゃろうが!」
というか、この老ドワーフは無駄にレベルが高い上に、ビア樽ドワーフの特徴で体が頑丈なせいで、高レベルで体を作り変えた俺の拳でも若干痛いで済んでるんだよね。
「というか、何でこの工房で酒を飲んでるんだよ!」
「この工房で飲んでいるわけでは無い! 飲んでいる所を呼び出されて、そのまま来たのだ! 工房に来る前からのんでいたのだ!」
もう1度どついておいた。
「まぁいい。呼び出したのは新型の兵器を考えていて、バリスタを作ろうと思っている。それで、実用性がある物か検討するために集まってもらった」
「バリスタでござるか? 攻城兵器を作って、街攻めでもするでござるか?」
「それより、なんでいまさらバリスタなんて作るの? 大砲が銃と同じ扱いで威力が少ないとはいえ、魔法が使える世界でバリスタなんて意味なくない?」
ドワーフたちは、俺たちの話を肴に酒を飲んでいる。武器や防具の話を肴に酒を飲むって、どれだけ高レベルな呑兵衛なんだろうか?
「バリスタを作りたいのは、えっと何て言ったっけな? フレシェット弾って言ったかな? 小さい矢、ダーツみたいなのが大量に飛び出して、広範囲にまき散らすあれ何だけど、知らない?」
「何でござったっけ?」
「フレシェット弾、フレシェット弾……何か覚えのある言葉ね。何だったかしら?」
「覚えがあるなら分かると思うけど、僕は武器商人と一緒に旅をしたって感じで始まる、あの漫画とアニメに出て来たやつだよ」
「あれでござるか!」
「あぁ、あれね!」
「分かってくれて何より。あの兵器をバリスタで撃ち出せないか考えているんだ」
そう言って、話を始める。
まずは、フレシェット弾の構造を調べるために、資料と現物を召喚する。現物は暴発しないように注意しながら、ウォーターカッターで真っ二つに切り分けてる。
知らなかったけど、フレシェット弾の中にも火薬が入っているんだな。弾丸みたいに撃ち出すだけの火薬だけかと思っていたが、中の矢……ダーツのような物をばらけさせるための火薬も入っているようだ。
その構造を見て、
「これを再現するのって、火薬を使わないと難しくない?」
「そうでござるか? ばらけさせるのは、魔核を使えばいいでござらんか? 時限信管みたいに魔核を使って、火薬みたいに爆発させればフレシェット弾みたいに広がるのではござらんか?」
バザールの方法を採用すれば確かに問題はない。だけど裏を返すと、俺たち以外では作れないって事じゃないか?
「自分しか作れないでござるから、生産性は良くないでござる。でござるが、自分たちしか作れないって事は他で使われる事は無いでござる」
そう言う考えもあるか。再現できないなら、敵に使われる事もないか? 似たような物が作れても、魔核を使用した物と比べれば大した事はないだろう。
そっか、よく考えたら相手に武器を模倣されたり、鹵獲された際のリスクも考えないといけないのか。
「爺共! そろそろ酒を飲むのを止めろ! 川に投げ込むぞ!」
「「「「「沈むから止めろ!」」」」」
ビア樽ドワーフは、自分の身長より深い水に放り込まれるのが恐ろしく苦手なのである。デブに見えて筋肉の塊の上に少しの脂肪がついているだけなので、沈んでしまうのだ。カナヅチが多いってことだ。なので、身長より深い水をおそろしく嫌う。
「そのつもりだよ。3ヶ国から攻められるだけならともかく、戦っている間に後ろから帝国に攻撃されたら、さすがに兵士だけじゃ対応できないだろ? レイリー、そこら辺はどうだ?」
「……そうですね。全戦力をメギドに集めれば問題はないですが、それをすると街の治安維持に問題が出てきますからね」
「だろ? 3ヶ国との戦争には介入しないだろうけど、もし帝国が出てきた時の備えって事でいいでしょ。正直今回の帝国の動きは、レイリーの話を聞いて不審に感じたからね。もしもの時のためだと思って。戦争にも介入したいけど、それはダメなんだろ?」
「そうですね。前にも言いましたが、すべてをシュウ様が行ってしまうと軍の意味がなくなりますからね。今回は、打って出る事が出来ないから戦い方は変わりますが、しっかりと作った壁がありますし、クロスボウや投石機による投石もありだと考えています」
「投石器か……じゃぁ、バリスタも準備しようか? 攻城兵器の太い矢を放つタイプじゃなくて、細いのを大量に撃ち出すタイプの奴はどうだ? イメージするのは、ショットガンみたいに矢がいっぱい出る感じだな」
「有効ですね。あれば戦術が広がると思います」
「じゃぁ、綾乃とバザール、ドワーフのじっちゃんと、どのレベルで作れるか考えてみるわ。投石器は軍の倉庫にあったっけ? 運び出せるように魔導列車を準備させておくよ」
「私は、ゼニスと連絡をとって輜重部隊の計画に入ります。レイリーさん、一応軍の方からもどれだけ物資が必要になるか、見積もりを出してください。あと、追加で送る部隊の規模も決まりましたら連絡お願いします」
グリエルが行動に移ると、話し合いは終了する。レイリーも急いで庁舎を後にして、駐屯地に戻っていった。
俺は、綾乃とバザールに連絡を入れ、一緒に老ドワーフもダンジョン農園にある俺の工房に来るように伝えてもらう。
庁舎を出てローターりーを見渡す……ダマたちが見当たらない。どこかで餌付けをされているのではないだろうか? 指笛を鳴らして呼んでみるが、戻ってくるまでに5分程時間がかかった。
「ダマ、遅いぞ。これが妻たちにバレたら、大変な事になるから気をつけろよ」
『言い訳をさせてほしいですにゃ! ちっちゃい子どもたちを相手に、突き放す事なんてできないですにゃ!』
「気持ちは分かるが、ここから離れるのは止めておけって」
『抱きかかえられたら、逃げれないですにゃ』
「それなら体を大きくして寝とけよ。そうすれば、ここで遊んでくれるんじゃないか?」
『それはありかもしれませんにゃ。今度ここで待つ時はそうしてみますにゃ』
ダマを連れて家に戻る。今日はグレンとシエルは一緒に来ていない。なんだか寂しい気がするけど、娘たちと遊んでいるので無理に連れて来る事は出来なかったのだ。
工房へ行くと何やら騒がしい。老ドワーフが騒いでいるのだろう。ガッハッハと大きな声を出しているので間違いない。
「爺共! 生きてるみたいだな!」
「「「「「しんどるわい!!」」」」」
「相変わらず、アホな返ししかできないんだな、それはもうつまらんぞ」
「そんなの知るか! わしらの返しはこれだと決まっているんだ! なぁ爺共!」
「「「「お前も爺だろうが!!!」」」」
「「「「「ガッハッハ!!」」」」」
とりあえず、無言で老ドワーフの頭をどついておく。
「なぜ叩く! 痛いじゃろうが!」
というか、この老ドワーフは無駄にレベルが高い上に、ビア樽ドワーフの特徴で体が頑丈なせいで、高レベルで体を作り変えた俺の拳でも若干痛いで済んでるんだよね。
「というか、何でこの工房で酒を飲んでるんだよ!」
「この工房で飲んでいるわけでは無い! 飲んでいる所を呼び出されて、そのまま来たのだ! 工房に来る前からのんでいたのだ!」
もう1度どついておいた。
「まぁいい。呼び出したのは新型の兵器を考えていて、バリスタを作ろうと思っている。それで、実用性がある物か検討するために集まってもらった」
「バリスタでござるか? 攻城兵器を作って、街攻めでもするでござるか?」
「それより、なんでいまさらバリスタなんて作るの? 大砲が銃と同じ扱いで威力が少ないとはいえ、魔法が使える世界でバリスタなんて意味なくない?」
ドワーフたちは、俺たちの話を肴に酒を飲んでいる。武器や防具の話を肴に酒を飲むって、どれだけ高レベルな呑兵衛なんだろうか?
「バリスタを作りたいのは、えっと何て言ったっけな? フレシェット弾って言ったかな? 小さい矢、ダーツみたいなのが大量に飛び出して、広範囲にまき散らすあれ何だけど、知らない?」
「何でござったっけ?」
「フレシェット弾、フレシェット弾……何か覚えのある言葉ね。何だったかしら?」
「覚えがあるなら分かると思うけど、僕は武器商人と一緒に旅をしたって感じで始まる、あの漫画とアニメに出て来たやつだよ」
「あれでござるか!」
「あぁ、あれね!」
「分かってくれて何より。あの兵器をバリスタで撃ち出せないか考えているんだ」
そう言って、話を始める。
まずは、フレシェット弾の構造を調べるために、資料と現物を召喚する。現物は暴発しないように注意しながら、ウォーターカッターで真っ二つに切り分けてる。
知らなかったけど、フレシェット弾の中にも火薬が入っているんだな。弾丸みたいに撃ち出すだけの火薬だけかと思っていたが、中の矢……ダーツのような物をばらけさせるための火薬も入っているようだ。
その構造を見て、
「これを再現するのって、火薬を使わないと難しくない?」
「そうでござるか? ばらけさせるのは、魔核を使えばいいでござらんか? 時限信管みたいに魔核を使って、火薬みたいに爆発させればフレシェット弾みたいに広がるのではござらんか?」
バザールの方法を採用すれば確かに問題はない。だけど裏を返すと、俺たち以外では作れないって事じゃないか?
「自分しか作れないでござるから、生産性は良くないでござる。でござるが、自分たちしか作れないって事は他で使われる事は無いでござる」
そう言う考えもあるか。再現できないなら、敵に使われる事もないか? 似たような物が作れても、魔核を使用した物と比べれば大した事はないだろう。
そっか、よく考えたら相手に武器を模倣されたり、鹵獲された際のリスクも考えないといけないのか。
「爺共! そろそろ酒を飲むのを止めろ! 川に投げ込むぞ!」
「「「「「沈むから止めろ!」」」」」
ビア樽ドワーフは、自分の身長より深い水に放り込まれるのが恐ろしく苦手なのである。デブに見えて筋肉の塊の上に少しの脂肪がついているだけなので、沈んでしまうのだ。カナヅチが多いってことだ。なので、身長より深い水をおそろしく嫌う。
0
お気に入りに追加
449
あなたにおすすめの小説
救国の大聖女は生まれ変わって【薬剤師】になりました ~聖女の力には限界があるけど、万能薬ならもっとたくさんの人を救えますよね?~
日之影ソラ
恋愛
千年前、大聖女として多くの人々を救った一人の女性がいた。国を蝕む病と一人で戦った彼女は、僅かニ十歳でその生涯を終えてしまう。その原因は、聖女の力を使い過ぎたこと。聖女の力には、使うことで自身の命を削るというリスクがあった。それを知ってからも、彼女は聖女としての使命を果たすべく、人々のために祈り続けた。そして、命が終わる瞬間、彼女は後悔した。もっと多くの人を救えたはずなのに……と。
そんな彼女は、ユリアとして千年後の世界で新たな生を受ける。今度こそ、より多くの人を救いたい。その一心で、彼女は薬剤師になった。万能薬を作ることで、かつて救えなかった人たちの笑顔を守ろうとした。
優しい王子に、元気で真面目な後輩。宮廷での環境にも恵まれ、一歩ずつ万能薬という目標に進んでいく。
しかし、新たな聖女が誕生してしまったことで、彼女の人生は大きく変化する。
鮮明な月
碧
BL
鮮明な月のようなあの人のことを、幼い頃からひたすらに思い続けていた。叶わないと知りながら、それでもただひたすらに密やかに思い続ける源川仁聖。叶わないのは当然だ、鮮明な月のようなあの人は、自分と同じ男性なのだから。
彼を思いながら、他の人間で代用し続ける矛盾に耐えきれなくなっていく。そんな時ふと鮮明な月のような彼に、手が届きそうな気がした。
第九章以降は鮮明な月の後日談
月のような彼に源川仁聖の手が届いてからの物語。
基本的にはエッチ多目だと思われます。
読む際にはご注意下さい。第九章以降は主人公達以外の他キャラ主体が元気なため誰が主人公やねんなところもあります。すみません。
転移魔法に失敗したら大変な事に巻き込まれたようです。
ミカヅキグマ
ファンタジー
魔導師のヴァージニアは転移魔法に失敗して見知らぬ島に来てしまった。
地図にも載っていないその島には何やら怪しげな遺跡がポツンと建っていた。ヴァージニアはただでさえ転移魔法の失敗で落ち込んでいるのに、うっかりその遺跡に閉じ込められてしまう。彼女が出口を探すために仕方なく遺跡の奥に進んで行くと、なんとそこには一人の幼い少年がいた。何故こんな所に少年が? 彼は一体何者なのだろうか?
ヴァージニアは少年の正体が世界を揺るがす出来事に発展するとは露程も思っていなかったのだった……。
※台詞が多めです。現在(2021年11月)投稿している辺りだと地の文が増えてきています。
※最終話の後に登場人物紹介がありますので、少しのネタバレならOKという方はどうぞご覧下さい。
ネタバレ
※ヴァージニア(主人公)が抱く疑問は地竜とキャサリンが登場すると解けていきます。(伏線回収)
さらにネタバレ
※何度もループしている世界の話ですが、主人公達は前の世界の記憶を持っていません。しかし違和感などは覚えています。(あんまりループ要素はないです)
さらにさらにネタバレ?
※少年の正体は早い段階で出てるじゃないかと思っている方……、それじゃないんです。別にあるんです。
没落した元名門貴族の令嬢は、馬鹿にしてきた人たちを見返すため王子の騎士を目指します!
日之影ソラ
ファンタジー
かつては騎士の名門と呼ばれたブレイブ公爵家は、代々王族の専属護衛を任されていた。
しかし数世代前から優秀な騎士が生まれず、ついに専属護衛の任を解かれてしまう。それ以降も目立った活躍はなく、貴族としての地位や立場は薄れて行く。
ブレイブ家の長女として生まれたミスティアは、才能がないながらも剣士として研鑽をつみ、騎士となった父の背中を見て育った。彼女は父を尊敬していたが、周囲の目は冷ややかであり、落ちぶれた騎士の一族と馬鹿にされてしまう。
そんなある日、父が戦場で命を落としてしまった。残されたのは母も病に倒れ、ついにはミスティア一人になってしまう。土地、お金、人、多くを失ってしまったミスティアは、亡き両親の想いを受け継ぎ、再びブレイブ家を最高の騎士の名家にするため、第一王子の護衛騎士になることを決意する。
こちらの作品の連載版です。
https://ncode.syosetu.com/n8177jc/
悪魔だと呼ばれる強面騎士団長様に勢いで結婚を申し込んでしまった私の結婚生活
束原ミヤコ
恋愛
ラーチェル・クリスタニアは、男運がない。
初恋の幼馴染みは、もう一人の幼馴染みと結婚をしてしまい、傷心のまま婚約をした相手は、結婚間近に浮気が発覚して破談になってしまった。
ある日の舞踏会で、ラーチェルは幼馴染みのナターシャに小馬鹿にされて、酒を飲み、ふらついてぶつかった相手に、勢いで結婚を申し込んだ。
それは悪魔の騎士団長と呼ばれる、オルフェレウス・レノクスだった。
優秀な姉の添え物でしかない私を必要としてくれたのは、優しい勇者様でした ~病弱だった少女は異世界で恩返しの旅に出る~
日之影ソラ
ファンタジー
前世では病弱で、生涯のほとんどを病室で過ごした少女がいた。彼女は死を迎える直前、神様に願った。
もしも来世があるのなら、今度は私が誰かを支えられるような人間になりたい。見知らぬ誰かの優しさが、病に苦しむ自分を支えてくれたように。
そして彼女は貴族の令嬢ミモザとして生まれ変わった。非凡な姉と比べられ、常に見下されながらも、自分にやれることを精一杯取り組み、他人を支えることに人生をかけた。
誰かのために生きたい。その想いに嘘はない。けれど……本当にこれでいいのか?
そんな疑問に答えをくれたのは、平和な時代に生まれた勇者様だった。
欲情しないと仰いましたので白い結婚でお願いします
ユユ
恋愛
他国の王太子の第三妃として望まれたはずが、
王太子からは拒絶されてしまった。
欲情しない?
ならば白い結婚で。
同伴公務も拒否します。
だけど王太子が何故か付き纏い出す。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる