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第1323話 勇者たちの行動?
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ゴブリン軍団のプリセットも登録したし、いつでも呼び出せるな。
昼食の時間が近付いていたので、人間をダメにするビーズクッションの誘惑を断ち切り移動を開始する。
『ご主人様、勇者の行動が変化しました! すぐ来てください。データを転送しておきます』
おっと、これは食堂で食べられない感じか?
転送されて来たデータを見ながら、シルキーたちに連絡を入れ食事の配達を頼んだ。その流れで綾乃にも連絡を入れ、勇者の行動が変化したらしい……という情報を伝え、監視室に来るなら早めにこいと言っておいた。
確かに勇者の行動が変化しているな。
南東に抜ける街道沿いを移動していたはずなのに、今は街道をそれて北寄りの東へ進んでいる。移動の先にはちょっとした森はあるが、魔の領域でもないので特に寄る必要なんてないはずなんだけどな。
街に入れさせるつもりは無いから、もしかして食料調達か?
そんな事を考えている内に監視室に到着した。
「情報を見たけど、森に向かっているのかな?」
「そうですね、私たちにもそう見えます。ですが、何が目的なのかは分かりません」
「そりゃそうだ。この時点で分かったら、マジで天才だぞ。予測するにも情報が少なすぎるし。監視を続けながら情報を集めようか。ユグドラシル、あの森に入ったら少しは情報を集めやすくなるか?」
『樹海みたいに映像を出せませんが、木を通して私が状況をお話しする事は出来ます』
監視室の定位置に立っていたユグドラシルに聞いてみると、予想以上の返事が返って来た。
「じゃぁ、変わった行動を取ったら教えてくれ。例えば、魔物を狩ったり動物を狩ったり、野営なんかを始めたりしたら、情報をよろしく」
森の情報を見てみる。中心に近い位置に湧き水の湧く池があるようだな。水は飲用可能か。それに、この森って魔物いねえな。その代わり動物が多いみたいだ。
つか、こいつらに水の心配はないよな。連れの中に水魔法を使える奴がいるから、飲料水には困らないはずだ。それに、ゴーレムが接触した時の映像を見る限り、小綺麗にはしていたから衛生面には気負つけていたはず。
それを考えれば、水と火でお湯を作り風呂に入っている可能性も高いな。身軽だったから、収納系のアイテムは多分持っているだろう。食料もその中に入っていて、湯船の代わりになる物が入っている可能性も高いな。
湯船に変わる物がなくても、土魔法で代用できるからお風呂にはこまめに入ってそうだな。
1時間程進むと、移動を止めた。俺たちは、その間変化が無かったのでゆっくりと昼食を食べていたけどね!
何をするのだろう?
ユグドラシルにお願いして実況をしてもらっている。
どうやら、野営を始める様子らしい。池の近くにテントを広げ、食事の準備を始めた。その後眠りについてしまった。
「あいつら、昨日寝たのが遅かったもんな。移動を優先してここに来たって事かな? でも、南東に抜けるだけなら、この森に寄る必要ないよな」
「そうですね。食料調達のためというのであれば、動物やキノコ、山菜等食べれる物を収穫しながら移動すると思いますが、手を付けた様子がありません。起きてからでしょうか?」
俺にも分からん! とりあえず、起きるまではゆるく監視を続けますか。
監視を続けた結果、勇者たちは移動する事なく、野営地に留まっている。移動していないだけで、活動していないわけでは無い。
3時間程休んでから、行動を開始していた。
ユグドラシルの説明を聞く限り、斥候っぽい奴が周りの様子を調べ索敵して、弓使いと勇者で動物を仕留めている。
1匹仕留めては野営地に持ち帰り、待っていた勇者の仲間が解体している。しっかりと血を抜くあたり、色々勉強はしているようだ。
食用できる魔物はドロップ品で肉を落とすので、しっかりと血抜きがされている。だけど、野生の動物であれば、解体も血抜きも自分でしないといけないのだが、この世界の人間の多くは血抜きを適当にしているため、お肉の味が良くない事が多いのだ。
たまにしっかりと血が抜けている時もある。その時は、血抜きが成功したからではなく、この個体が美味いと勘違いするそうだ。
肉に血が残っていれば味が悪くなるが、よく怪我をして血を流す冒険者にとっては、鉄分が多く含まれているからそれはそれでありなのか?
それに、内臓の処理の仕方もしっかりと知っているみたいだ。
もともと俺は知らなかったのだが、シルキーたちが出してくれるモツ料理がおいしくて、解体現場と処理方法を見た事あるのだが、モツを美味しく食べるためには、あんなに手間暇がかかっているんだな……って思ったよ。
特に肝臓、レバーの下処理は思ったより手間がかかっていたな。取り出して、ちゃっちゃと洗って終わりだと思ってたよ。洗う事は洗うけど、水につけて1時間とか放置するんだってね。それを何回か繰り返すとか、時間かかり過ぎだぜ!
肝臓にも筋があるって聞いて、頭の中がクエッションマークになったしな。
筋って、筋肉とかアキレス腱みたいな奴の事を言うと思ってたから、内臓には無いと思ってたよ。それに、丁寧に肝臓に付いている薄皮とやらもしっかりととるそうだ。皮が付いているって事も良く知らなかったしな。
特にシルキーが注意している所は、内臓系の鮮度だと言っていたな。腐りやすいからスピードが大事なんだってさ。
この世界は冷蔵・冷凍技術が低く、鮮度を保つ技術が低い。だけど俺の場合は、DPで時間を止める収納アイテムをゲットしているので、鮮度の良い内臓系を食べる事ができるのだ!
っと、関係ない事を話してしまったな。
勇者の持っている収納系のアイテムも、時間を止める事ができるか、かなり遅くできるのだろう。内臓も今日食べる分以外は全部収納していたようだ。
という事で、大きな動きも無く1日が過ぎてしまった。
暇すぎる! とは思ったが、問題を起こしてほしいわけでもないので、これで良かったと思う。
昼食の時間が近付いていたので、人間をダメにするビーズクッションの誘惑を断ち切り移動を開始する。
『ご主人様、勇者の行動が変化しました! すぐ来てください。データを転送しておきます』
おっと、これは食堂で食べられない感じか?
転送されて来たデータを見ながら、シルキーたちに連絡を入れ食事の配達を頼んだ。その流れで綾乃にも連絡を入れ、勇者の行動が変化したらしい……という情報を伝え、監視室に来るなら早めにこいと言っておいた。
確かに勇者の行動が変化しているな。
南東に抜ける街道沿いを移動していたはずなのに、今は街道をそれて北寄りの東へ進んでいる。移動の先にはちょっとした森はあるが、魔の領域でもないので特に寄る必要なんてないはずなんだけどな。
街に入れさせるつもりは無いから、もしかして食料調達か?
そんな事を考えている内に監視室に到着した。
「情報を見たけど、森に向かっているのかな?」
「そうですね、私たちにもそう見えます。ですが、何が目的なのかは分かりません」
「そりゃそうだ。この時点で分かったら、マジで天才だぞ。予測するにも情報が少なすぎるし。監視を続けながら情報を集めようか。ユグドラシル、あの森に入ったら少しは情報を集めやすくなるか?」
『樹海みたいに映像を出せませんが、木を通して私が状況をお話しする事は出来ます』
監視室の定位置に立っていたユグドラシルに聞いてみると、予想以上の返事が返って来た。
「じゃぁ、変わった行動を取ったら教えてくれ。例えば、魔物を狩ったり動物を狩ったり、野営なんかを始めたりしたら、情報をよろしく」
森の情報を見てみる。中心に近い位置に湧き水の湧く池があるようだな。水は飲用可能か。それに、この森って魔物いねえな。その代わり動物が多いみたいだ。
つか、こいつらに水の心配はないよな。連れの中に水魔法を使える奴がいるから、飲料水には困らないはずだ。それに、ゴーレムが接触した時の映像を見る限り、小綺麗にはしていたから衛生面には気負つけていたはず。
それを考えれば、水と火でお湯を作り風呂に入っている可能性も高いな。身軽だったから、収納系のアイテムは多分持っているだろう。食料もその中に入っていて、湯船の代わりになる物が入っている可能性も高いな。
湯船に変わる物がなくても、土魔法で代用できるからお風呂にはこまめに入ってそうだな。
1時間程進むと、移動を止めた。俺たちは、その間変化が無かったのでゆっくりと昼食を食べていたけどね!
何をするのだろう?
ユグドラシルにお願いして実況をしてもらっている。
どうやら、野営を始める様子らしい。池の近くにテントを広げ、食事の準備を始めた。その後眠りについてしまった。
「あいつら、昨日寝たのが遅かったもんな。移動を優先してここに来たって事かな? でも、南東に抜けるだけなら、この森に寄る必要ないよな」
「そうですね。食料調達のためというのであれば、動物やキノコ、山菜等食べれる物を収穫しながら移動すると思いますが、手を付けた様子がありません。起きてからでしょうか?」
俺にも分からん! とりあえず、起きるまではゆるく監視を続けますか。
監視を続けた結果、勇者たちは移動する事なく、野営地に留まっている。移動していないだけで、活動していないわけでは無い。
3時間程休んでから、行動を開始していた。
ユグドラシルの説明を聞く限り、斥候っぽい奴が周りの様子を調べ索敵して、弓使いと勇者で動物を仕留めている。
1匹仕留めては野営地に持ち帰り、待っていた勇者の仲間が解体している。しっかりと血を抜くあたり、色々勉強はしているようだ。
食用できる魔物はドロップ品で肉を落とすので、しっかりと血抜きがされている。だけど、野生の動物であれば、解体も血抜きも自分でしないといけないのだが、この世界の人間の多くは血抜きを適当にしているため、お肉の味が良くない事が多いのだ。
たまにしっかりと血が抜けている時もある。その時は、血抜きが成功したからではなく、この個体が美味いと勘違いするそうだ。
肉に血が残っていれば味が悪くなるが、よく怪我をして血を流す冒険者にとっては、鉄分が多く含まれているからそれはそれでありなのか?
それに、内臓の処理の仕方もしっかりと知っているみたいだ。
もともと俺は知らなかったのだが、シルキーたちが出してくれるモツ料理がおいしくて、解体現場と処理方法を見た事あるのだが、モツを美味しく食べるためには、あんなに手間暇がかかっているんだな……って思ったよ。
特に肝臓、レバーの下処理は思ったより手間がかかっていたな。取り出して、ちゃっちゃと洗って終わりだと思ってたよ。洗う事は洗うけど、水につけて1時間とか放置するんだってね。それを何回か繰り返すとか、時間かかり過ぎだぜ!
肝臓にも筋があるって聞いて、頭の中がクエッションマークになったしな。
筋って、筋肉とかアキレス腱みたいな奴の事を言うと思ってたから、内臓には無いと思ってたよ。それに、丁寧に肝臓に付いている薄皮とやらもしっかりととるそうだ。皮が付いているって事も良く知らなかったしな。
特にシルキーが注意している所は、内臓系の鮮度だと言っていたな。腐りやすいからスピードが大事なんだってさ。
この世界は冷蔵・冷凍技術が低く、鮮度を保つ技術が低い。だけど俺の場合は、DPで時間を止める収納アイテムをゲットしているので、鮮度の良い内臓系を食べる事ができるのだ!
っと、関係ない事を話してしまったな。
勇者の持っている収納系のアイテムも、時間を止める事ができるか、かなり遅くできるのだろう。内臓も今日食べる分以外は全部収納していたようだ。
という事で、大きな動きも無く1日が過ぎてしまった。
暇すぎる! とは思ったが、問題を起こしてほしいわけでもないので、これで良かったと思う。
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