ダンマス(異端者)

AN@RCHY

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第1304話 奴等の刑罰は?

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 ゴーストタウンで、ファイブ大陸から連れてきたメイドは、しっかりと勉強をしているようだ。四六時中見ているわけではないので、洗脳教育が行われていないと思いたい。

 お腹もいっぱいになり、ダマや二コたちに埋もれてそのまま休憩したいところだが、ファイブ大陸から連れ帰ったもう一方の奴等の様子を見に行く。

 別に忘れていたわけでは無いのだが(言い訳)、対応に悩んだ結果しばらく放置していたが、やっとこさ対応が決まったので、奴らを見に行こうという感じなのだ。

 特別牢獄に到着する。

 ここには、バザールがちょこちょこ遊びでやっていたダンジョンバトルの報酬で手に入れた、新しいトラップルームを設置している。

【魔法・スキル無効化ルーム】

 ここに来て、ダンジョンのトラップにありがちな物が出て来た。文字通りこの部屋では、魔法もスキルも一切効果を発揮しない。パッシブスキルである能力向上も無効化される。武器スキルに関しては、ダメージアップと言った効果は無効となるが、知識は無くならない。

 そして重要な事は、通路から魔法・スキル無効化ルームに向かって魔法やスキル効果を使っても、すべてキャンセルされてしまう。

 昔、小説を読んでいる時にこういった部屋が何故あるのか? とか思っていたが、使えるようになってその便利さをしった。

 大体は、奴隷の腕輪でもつけておけば問題ないのだが、この部屋は相手の意思を阻害する事なく捕らえておくことが可能なのだ。

 そして、自由意思で抵抗する事が可能である。

 ここが重要。テストに出ます! という冗談は置いておいて、自由意思で抵抗できるという事が重要なのである。

 自殺できないように一切持ち込み禁止になっている。所謂、全裸状態だ。食事をする時も部屋の中に持ち込めず、鉄格子から手を伸ばしてパンや水分をとる事になる。トイレはボットン式でスライムが底にいる。

 空調は利いているので寒くはない。この特別牢獄の特徴として、中心に監視が待機する丸い部屋があり、そこに付随する形でアナログ時計の1時から12時の場所に、魔法・スキル無効化ルームの牢屋が付いている。

 この特別牢獄は、地下にある牢屋、独房の更に下に作られており今回初めて使われた。実は特別牢獄は使われていないが後もう2つ特殊な物を用意している。

 1つは、目が焼けるほど眩しくは無いが、360度どこを向いていても暗い場所がない部屋で、不定期なリズムで大きな音のなる牢屋。

 もう1つは、どんな明かりすらも吸収するような漆黒の闇に、自分の声すら聞こえないくなるようなサイレントルームが存在する。

 この部屋の首謀者は、バザールと綾乃だ。拷問には興味ないけど、なんかのテレビで見た部屋を再現してみたかった! と綾乃は胸を張り、バザールは肋骨を突き出して言っていたな。

 試しに入ってみたが、どっちの部屋もつらかった。30分も経たずに出る事にしたよ。多分耐えれば2~3日はいられるだろうけど、そこまでする意味もないし辛く感じたからすぐに出たと言った所だ。

 それはさておき、今回は魔法・スキル無効化ルームだ。ここで何が行われるかと言えば、ホモゴブリンと特殊進化したブラッドゴブリンによる連れてきた奴らの蹂躙だ。

 理由はよく分からないが、ホモークは相手の男を傷つける事は無いのだが、ホモゴブリンは残虐性が強くサイコパス的な行動をとる。いうなれば、自分が獣人にしてきた事を自分がされる側になるという事だ。

 違いと言えば、抵抗できる余地があるという事だろう。まぁLvが300を超えていて、1人に対して5匹を投入する予定なので、抵抗も無駄に終わるんだけどね。

 それを捕まっている他の物が見える場所で行うという事が今回のポイントである。元々魔法・スキル無効化ルームはこんな形では無かったのだが、自分のしてきた事を思い知らせるために急遽改装している。

 5時間で対象を変え60時間で一回りする形で、終わり無き苦痛を味わう事になる。ちなみに死なせないように命令しているし、ポーションを湯水の如く使ってもいいと許可を出している。

 ここに人の兵士を置いておくと精神が止むので、魔物兵、ホモゴブリンとブラッドゴブリンを置く事に決まっている。

 ここの光景は誰かに見せる事は無いけど、心が死ぬまでここで頑張ってくれや。最低でも、今まで壊してきた獣人の数位は頑張ってもらわないとな。効果があるか分からないが、精神安定剤なる魔法薬があったので、魔改造して召喚してある。

 それにしても、改造したのは良いけど、実際に見に来た事なかったからどんなものかと思ったが、思ったより精神的にキツイ場所だな。

 出入り口のある鉄格子からはさすがに隣の部屋が見えないので、声だけはダイレクトに伝わるようにしている。隣の人間が、自分のした事を自身で味わっている声が聞こえてくるという事だ。

 つかさ、ここに来てまだ半月も経ってないのに気力がなくなりすぎじゃね? 飯もしっかり食わせているのにさすがにこれは無いだろ。

 連れて来た奴らが、予想以上に疲弊していたのだ。もっと元気で暴れていてほしかったが、そうもいかなかったようだ。

 だからと言って罰が軽くなる事は無いけどな。むしろ死なないように調節するから、死ぬよりきついだろう。

 来てみたものの、よく考えたらほとんど見る場所が無かった。しかも、ゴーストタウンの中なので、ダンマスの能力で見る事ができたのだ。自ら足を運ぶ必要は無かった。

 ここに詰めていてくれた兵士にお礼を言って、無理なお願いをした事に対して金一封を贈呈したのだが、金一封より花街への招待券が欲しいと懇願されてしまった。

 ただ花街に行くのであれば招待券など必要ないのだが、ここに詰めてくれていた男兵士は、花街にある特別なお店に入りたかったらしい。そこへの招待券は、ゴーストタウンの幹部にしか与える権利がないとか。

 俺が知らなかったので、ゴーストタウンの領主代行に聞いてみたら、あまり使われていていない接待用のお店があるのだとか。そこの事でしょう、と言われた。

 このエリアを任されたという事は、しっかりと仕事をしているという事だろう。少し話してみた限り、特に問題があるわけでもなさそうなので、招待券を後で届けるように領主代行にお願いした。

 念のため、トラブルは起こさないように言ってから、ディストピアへ帰る事にした。
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