1,302 / 2,518
第1302話 遊び
しおりを挟む
スミレとブルムのケモミミ突撃をかわしながら、ミーシャと遊んでいたら、
「アチョーーーッ」
お尻に衝撃が……ウルはまだ攻撃を仕掛けてきている。ここはやるしかない!
「ふっふっふ、良くもやってくれたな、この娘たちがどうなってもいいのか?」
3人の娘たちを抱いて持ち上げる。
「本性を現したな! 私が悪を退治する! ミーちゃん、スーちゃん、ムーちゃん、今助けるから待っててね!」
ウルは、ディストピアに来てミーシャたちと一緒にいる時間が長いため、よくアニメを見ている。その中でも好きなのは、悪を退治する系のアニメだ。心境的にヒーローに憧れているのだろうか?
それを思い出したので、ノリでやってみたらウルものって来た。
スミレとブルムはよく分かっていなかったが、ミーシャは理解したのか助けて! と言っていた。ドワーフに比べ体の成長が早いから、それにつられて思考の発達も早いのだろうか?
「お主に我がやれるとでも思っているのか!」
そう言うと、ウルは俺に近付いて来た。3人を抱いて人質みたいにしているのにかまわず進んできてしまったのだ。
人質が分かってないのかな? それならしょうがない。3人を解放して、ウルに相対する。
「かかったな! 人質を解放するとは馬鹿な奴め!」
おっと、分かっててやってたのか。本当にウルが自分で考えているのか? あっ! 良く見たら、耳の裏に骨伝導スピーカーが付いている。これは、誰かが指示しているな。
今まで触れていなかったが、獣人はケモミミ以外に人間と同じ位置にも耳がある。耳が4つある事になる。なので、音の聞き分けは得意である。
「卑劣な奴め! だが、我が力をもってねじ伏せてやろう。かかってこい!」
そう言うと、4歳児とは思えない踏み込みで俺の足元にまで距離を詰めて来た。
俺の右足に集中して攻撃してきた。どれだけ動きが良くても、レベルも低いウルでは俺に痛みを与えられないが、ごっこ遊びでそれは大人げないよな。痛がるふりをして、膝をつく。
そこにウルのパンチが鳩尾に……やられたふりをして咳き込む。ゴホゴホ。
ウルはそこにすかさず俺の顔に蹴りを入れて来た。さすがに受けるわけにはいかないかな? 左腕で蹴りを受け止める。
反撃をしようと思ったが、ミーシャたちに「ダメーーッ!!」って言われたら手が止まっちゃうよね。
そしてそのままやられてしまう。
「悪は滅びた!!」
俺に足を乗せてポージングまでしている何のアニメが元になってるのか分からんな。
っと、終わったのでウルを捕まえて、くすぐり攻撃で反撃してみた。
笑いつかれて、止めてー! といったから止めると、隙あり! っとかいって、攻撃を仕掛けてきたので、また捕まえてくすぐり攻撃をしていると、ミーシャたちも一緒に遊びたくなったのか突撃してきた。
しばらくすると4人共笑いつかれて寝てしまった。
「ミリー、カエデ、リンド、お前たちがグルだったのか?」
「そうよ。シュウが来るって聞いたから、ウルちゃんが好きそうな感じにしてみたのよ。さすがシュウよね。すぐに意図を汲んでくれて助かったわ」
どうやら主犯はカエデのようだな。今度からはせめて初めに教えてくれ。
「ウルの様子はどうだ?」
「やっぱり、人間には一度構えちゃうけど、来た頃に比べれば大分いい気はするよ。まだ1ヶ月も経ってないのにね。多分シュウのおかげだろうね」
「どういうこと?」
「しっかりと覚えているわけでは無いけど、お城で救ってもらった事を覚えている感じだね。後は、何度かあの国の事について聞かれたから、シュウのしたことを話したら目をキラキラさせてたわ」
リンドがそう教えてくれる。
アニメの影響もあるだろうけど、やっぱりヒーローに憧れてるんだろうか?
「寝ている顔も少しやわらかくなってないか?」
「そうね。保護した時は、寝てる時も泣きそうな顔している時があったからね。でも、ミーシャたちと仲良くなってくれてよかったわ。お転婆とは違うけど、いいお姉ちゃんをしてくれるから、手間が減って助かってるわ」
ミリーがウルを撫でながらそんな事を言っている。
だけどさ、ブラウニーがいるから、世のお母さまたちみたいに大変ではないけど、子供のパワーは凄いからな。大変な事はいくらでもあるという事だろう。
ウルを中心にして、ミーシャやスミレ、ブルムが抱き着いて寝ている。ん~うさ耳も可愛いな。垂れ下がっているのもいいし、ピンッと立ってるのも可愛いな。あ~しかも、ケットシーや猫達も集まって来て寝ているから・・・最高だな。
「ウル次第だけど、引き取るって決めたからには、しっかりと育てないとな。もう少し人間に構えなくなったら、孤児院の子たちと会わせてみるか?」
「あそこの子達なら、何も気しないから安心して会わせられそうね。ミーシャ達とここまで仲良くなって、アニメも好きみたいだから、ここに住んでくれそうだけどね」
あ~そっか、孤児院の子達もディストピアの住人より、地球の物にふれ合えるけど、ゲームは出来るけど、アニメは見せていないからな。
可愛い娘たちをずっと見ていたいが、みんなが眠っているのに起こしてしまうかもしれないので離れる事にした。
最後にみんなの頭を撫でてから外へ。
ウルの頭を撫でた時、パシッと捕まれキューっと力を込められた。起きているのかと思ったら、母親が恋しいのか、頬ずりをしてきた。
もう少し早く見つけられてたら、助けられたかもしれなかっただけに悔やまれるな。
手が解放されたので、ドッペルを置いておく部屋に移動して、意識を自分の体に戻す。
「ん~生身は動いていないから、体が凝っている感じがするな」
体を伸ばしたりしながらそんな事をつぶやいてしまう。
短時間でも憑依する時に使う筋肉が、弱ったり硬直したりしないベッドを使用しているのだが、たやっぱり、体が凝ってしまうのはしょうがないだろう。
「アチョーーーッ」
お尻に衝撃が……ウルはまだ攻撃を仕掛けてきている。ここはやるしかない!
「ふっふっふ、良くもやってくれたな、この娘たちがどうなってもいいのか?」
3人の娘たちを抱いて持ち上げる。
「本性を現したな! 私が悪を退治する! ミーちゃん、スーちゃん、ムーちゃん、今助けるから待っててね!」
ウルは、ディストピアに来てミーシャたちと一緒にいる時間が長いため、よくアニメを見ている。その中でも好きなのは、悪を退治する系のアニメだ。心境的にヒーローに憧れているのだろうか?
それを思い出したので、ノリでやってみたらウルものって来た。
スミレとブルムはよく分かっていなかったが、ミーシャは理解したのか助けて! と言っていた。ドワーフに比べ体の成長が早いから、それにつられて思考の発達も早いのだろうか?
「お主に我がやれるとでも思っているのか!」
そう言うと、ウルは俺に近付いて来た。3人を抱いて人質みたいにしているのにかまわず進んできてしまったのだ。
人質が分かってないのかな? それならしょうがない。3人を解放して、ウルに相対する。
「かかったな! 人質を解放するとは馬鹿な奴め!」
おっと、分かっててやってたのか。本当にウルが自分で考えているのか? あっ! 良く見たら、耳の裏に骨伝導スピーカーが付いている。これは、誰かが指示しているな。
今まで触れていなかったが、獣人はケモミミ以外に人間と同じ位置にも耳がある。耳が4つある事になる。なので、音の聞き分けは得意である。
「卑劣な奴め! だが、我が力をもってねじ伏せてやろう。かかってこい!」
そう言うと、4歳児とは思えない踏み込みで俺の足元にまで距離を詰めて来た。
俺の右足に集中して攻撃してきた。どれだけ動きが良くても、レベルも低いウルでは俺に痛みを与えられないが、ごっこ遊びでそれは大人げないよな。痛がるふりをして、膝をつく。
そこにウルのパンチが鳩尾に……やられたふりをして咳き込む。ゴホゴホ。
ウルはそこにすかさず俺の顔に蹴りを入れて来た。さすがに受けるわけにはいかないかな? 左腕で蹴りを受け止める。
反撃をしようと思ったが、ミーシャたちに「ダメーーッ!!」って言われたら手が止まっちゃうよね。
そしてそのままやられてしまう。
「悪は滅びた!!」
俺に足を乗せてポージングまでしている何のアニメが元になってるのか分からんな。
っと、終わったのでウルを捕まえて、くすぐり攻撃で反撃してみた。
笑いつかれて、止めてー! といったから止めると、隙あり! っとかいって、攻撃を仕掛けてきたので、また捕まえてくすぐり攻撃をしていると、ミーシャたちも一緒に遊びたくなったのか突撃してきた。
しばらくすると4人共笑いつかれて寝てしまった。
「ミリー、カエデ、リンド、お前たちがグルだったのか?」
「そうよ。シュウが来るって聞いたから、ウルちゃんが好きそうな感じにしてみたのよ。さすがシュウよね。すぐに意図を汲んでくれて助かったわ」
どうやら主犯はカエデのようだな。今度からはせめて初めに教えてくれ。
「ウルの様子はどうだ?」
「やっぱり、人間には一度構えちゃうけど、来た頃に比べれば大分いい気はするよ。まだ1ヶ月も経ってないのにね。多分シュウのおかげだろうね」
「どういうこと?」
「しっかりと覚えているわけでは無いけど、お城で救ってもらった事を覚えている感じだね。後は、何度かあの国の事について聞かれたから、シュウのしたことを話したら目をキラキラさせてたわ」
リンドがそう教えてくれる。
アニメの影響もあるだろうけど、やっぱりヒーローに憧れてるんだろうか?
「寝ている顔も少しやわらかくなってないか?」
「そうね。保護した時は、寝てる時も泣きそうな顔している時があったからね。でも、ミーシャたちと仲良くなってくれてよかったわ。お転婆とは違うけど、いいお姉ちゃんをしてくれるから、手間が減って助かってるわ」
ミリーがウルを撫でながらそんな事を言っている。
だけどさ、ブラウニーがいるから、世のお母さまたちみたいに大変ではないけど、子供のパワーは凄いからな。大変な事はいくらでもあるという事だろう。
ウルを中心にして、ミーシャやスミレ、ブルムが抱き着いて寝ている。ん~うさ耳も可愛いな。垂れ下がっているのもいいし、ピンッと立ってるのも可愛いな。あ~しかも、ケットシーや猫達も集まって来て寝ているから・・・最高だな。
「ウル次第だけど、引き取るって決めたからには、しっかりと育てないとな。もう少し人間に構えなくなったら、孤児院の子たちと会わせてみるか?」
「あそこの子達なら、何も気しないから安心して会わせられそうね。ミーシャ達とここまで仲良くなって、アニメも好きみたいだから、ここに住んでくれそうだけどね」
あ~そっか、孤児院の子達もディストピアの住人より、地球の物にふれ合えるけど、ゲームは出来るけど、アニメは見せていないからな。
可愛い娘たちをずっと見ていたいが、みんなが眠っているのに起こしてしまうかもしれないので離れる事にした。
最後にみんなの頭を撫でてから外へ。
ウルの頭を撫でた時、パシッと捕まれキューっと力を込められた。起きているのかと思ったら、母親が恋しいのか、頬ずりをしてきた。
もう少し早く見つけられてたら、助けられたかもしれなかっただけに悔やまれるな。
手が解放されたので、ドッペルを置いておく部屋に移動して、意識を自分の体に戻す。
「ん~生身は動いていないから、体が凝っている感じがするな」
体を伸ばしたりしながらそんな事をつぶやいてしまう。
短時間でも憑依する時に使う筋肉が、弱ったり硬直したりしないベッドを使用しているのだが、たやっぱり、体が凝ってしまうのはしょうがないだろう。
0
お気に入りに追加
449
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい
一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。
しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。
家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。
そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。
そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。
……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──
勇者に幼馴染で婚約者の彼女を寝取られたら、勇者のパーティーが仲間になった。~ただの村人だった青年は、魔術師、聖女、剣聖を仲間にして旅に出る~
霜月雹花
ファンタジー
田舎で住む少年ロイドには、幼馴染で婚約者のルネが居た。しかし、いつもの様に農作業をしていると、ルネから呼び出しを受けて付いて行くとルネの両親と勇者が居て、ルネは勇者と一緒になると告げられた。村人達もルネが勇者と一緒になれば村が有名になると思い上がり、ロイドを村から追い出した。。
ロイドはそんなルネや村人達の行動に心が折れ、村から近い湖で一人泣いていると、勇者の仲間である3人の女性がロイドの所へとやって来て、ロイドに向かって「一緒に旅に出ないか」と持ち掛けられた。
これは、勇者に幼馴染で婚約者を寝取られた少年が、勇者の仲間から誘われ、時に人助けをしたり、時に冒険をする。そんなお話である
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
エラーから始まる異世界生活
KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。
本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。
高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。
冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。
その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。
某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。
実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。
勇者として活躍するのかしないのか?
能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。
多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。
初めての作品にお付き合い下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる