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第1230話 突入! 確保!
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『住人の皆様、この街の領主がこちらの『隣街の領主を引き渡せ』という要求に応じる事も無く、平然とこの街にはいないと嘘を付き、こちらは居場所を把握しているのに、自分たちで探すから待っていろと言われました。さすがにこちらの事を舐めすぎです。ですので、邪魔するモノは実力で排除します』
レイリーの策だろうが、これで住人は味方に付くのか? 反対に敵にまわったりしないよな?
『後、私たちがこの街に着いてから、阿漕な事をしていた商会も排除対象と認定しています。街の人間の事を考えずに私腹を肥やそうとした商会は、戦争に加担した商会と同等の悪と判断しました。心当たりがあるからと言って逃げ出しても、無駄ですので大人しくしている事をお勧めします』
言いたい事はすごくよくわかる。実際、俺がレイリーと話した内容にも、その商会は許せないと言っている。だけど、商会の人間からしたら『ふざけるな!』って言いたくなる内容だよな。
戦争は大きく稼ぐチャンスではあるけど、だからと言って何をしていいわけじゃない。こういう時だからこそ、超えてはいけない一線があると俺は思っている。
武器商だって立派な商いだ。だから、こういう戦争時にはたんまりと稼いで良いと思う。だけど、食料品を買い占め高値で放出するやり方は許せない。
需要を見越して買い込み、高値で売る……確かにその行為だけを見れば、商売としては王道だろう。だけど、扱っている物が人の命を繋ぐ為の物だった場合は、別だと考えている。
地球でも歴史を見ればそういった商人は数多くいた。個人的に言わせてもらえば、友軍敵軍問わずに武器を売りさばく死の商人より悪質だと考える。
死の商人も質が悪い事には変わりはない。戦争が長引く事で利益を得ようとしている奴らだからな。だけど、戦争で兵士や軍人が死ぬのは死の商人のせいではない。死の商人の所為で被害が拡大する事はあるが、そもそもの話、戦争を始めた奴らが悪い。
生き死にがかかっているが、極端な話で兵士や軍人は、戦う事を仕事としているのだから死ぬ事だってあり得るのだ。死にたくなかったら兵士や軍人にならなければいいだけの話だ。
徴兵うんぬんと言うのであれば、無い国へ逃げろ! としか言えないけどな。それでも仕事なのだ。
それに対して、食料を買い込み私腹を肥やしている商人は、生命線を握って金を巻き上げようとしているのだから、死の商人なんかよりよっぽど質が悪いと考える。
だから許す気はないけど、この流れで言う必要があったのかは分からない。
取り様によっては、邪魔さえしなければ危害は加えられないという事だ。
軍事行動で一番難しいとされている、規律を守らせる事は出来ている。規律を破った者を処刑するという形で知らしめたが、それは間違っていないだろう。圧倒的強者がトップにいるから成立する方法かもしれないな。
特に戦争時に規律を守らせる事は難しいとされている。戦闘の後は気が高ぶるせいか、下の処理をしないと爆発する人間が必ずと言っていい程出てくる。そんな奴らは、目の届かない所で捕えた女性を強姦したりするのだ。
他にも気が大きくなって、略奪を始めたりする奴らもいる。
この世界では、勝者の権利として略奪などを普通に行うが、俺達の軍は無差別な略奪は許可していない。もちろん、こちらに害を与えない住人などに対しては手出しを禁止している。
だから、住人がレイリーの言っている事を正確に理解してくれているのであれば、スムーズに街の中を進む事ができるか? 吉と出るか凶と出るか?
しばらく進んでいくと、武器を置いている兵士が、住人に対して誘導をしている姿を発見する。
『あの人たちの目的は、領主館と食料品を買い占めた商会だ。だから、通り道をあけてくれ。もし何かあったら、先日壁に沿って立ち上った炎が街を焼く事になるかもしれないんだ! 誘導に従ってくれ!』
大体こんな感じの内容で誘導していた。上層部と繋がっていない、家族が大切な兵士の必死の説得と誘導のおかげで、街に入ってからは、今までの街よりスムーズに事が運んでいる。
中には住人が、どこどこの商会が食料品を! って言っていたりした。中には嘘を言っている奴もいたが、こちらで調べは付いているので騙される事は無い。
ライガが気になったので、視点を変えて城壁の上を映してみた。
そこには暇を持て余していたであろうライガが、また土下座をさせられている。今度は何をしたんだ? ライガの面倒を見ているスカルズのメンバーも本当であれば、レイリーの守りに着くはずなのだが、ライガは迂闊に1人に出来ないからな。
城壁の上にいた兵士で武器を捨てなかった奴らは、武器を捨てた兵士に縛られていた。
これだけ大きい街なので、いっぺんに兵士が減れば混乱が起きて、住人に大きな被害が出るかもしれないので、被害は最小限に……どっぷりと上層部と癒着しているような奴は、排除しておかないと違う意味で面倒が増えるか。そこら辺はレイリーが調整してくれるだろう。副官も優秀だしな。
領主館に到着したレイリーは、残っていた近衛兵を叩き伏せ館の中に入っていく。
オーク領主が何やら叫んでいるのが聞こえてくるが、室内までは映せないので声だけがドローンに届いている。
マップ先生で動きを見ていると、迷いなく隣街の領主がいる場所へ向かっている。でも、そこって隠し部屋だから、ギミックを解かないと入れないんだよね。
まぁ普通ならだけどな。
普通ではないレイリーが領主館の一画に到着して動きを止めた。その間にも、オーク領主は『いない事は分かったなら出て行け!』と繰り返している叫び声が聞こえる。
何かを壊す音が聞こえた。
そうするとレイリーが隠し部屋に入り、隣街の領主を捕まえたっぽい。レイリーと隣街の領主の光点がほぼ重なり移動しているので、おそらくは引きずって移動させているのだと思う。
オーク領主はわざとらしく『何でお前がそんな所にいるんだ!?』『私は何も知らないぞ!』と叫んでいるが、自分の館の隠し部屋にいたんだから言い逃れは出来ないぞ。それにあんた、ポーカーフェイスすら保てていなかっただろ。
レイリーの策だろうが、これで住人は味方に付くのか? 反対に敵にまわったりしないよな?
『後、私たちがこの街に着いてから、阿漕な事をしていた商会も排除対象と認定しています。街の人間の事を考えずに私腹を肥やそうとした商会は、戦争に加担した商会と同等の悪と判断しました。心当たりがあるからと言って逃げ出しても、無駄ですので大人しくしている事をお勧めします』
言いたい事はすごくよくわかる。実際、俺がレイリーと話した内容にも、その商会は許せないと言っている。だけど、商会の人間からしたら『ふざけるな!』って言いたくなる内容だよな。
戦争は大きく稼ぐチャンスではあるけど、だからと言って何をしていいわけじゃない。こういう時だからこそ、超えてはいけない一線があると俺は思っている。
武器商だって立派な商いだ。だから、こういう戦争時にはたんまりと稼いで良いと思う。だけど、食料品を買い占め高値で放出するやり方は許せない。
需要を見越して買い込み、高値で売る……確かにその行為だけを見れば、商売としては王道だろう。だけど、扱っている物が人の命を繋ぐ為の物だった場合は、別だと考えている。
地球でも歴史を見ればそういった商人は数多くいた。個人的に言わせてもらえば、友軍敵軍問わずに武器を売りさばく死の商人より悪質だと考える。
死の商人も質が悪い事には変わりはない。戦争が長引く事で利益を得ようとしている奴らだからな。だけど、戦争で兵士や軍人が死ぬのは死の商人のせいではない。死の商人の所為で被害が拡大する事はあるが、そもそもの話、戦争を始めた奴らが悪い。
生き死にがかかっているが、極端な話で兵士や軍人は、戦う事を仕事としているのだから死ぬ事だってあり得るのだ。死にたくなかったら兵士や軍人にならなければいいだけの話だ。
徴兵うんぬんと言うのであれば、無い国へ逃げろ! としか言えないけどな。それでも仕事なのだ。
それに対して、食料を買い込み私腹を肥やしている商人は、生命線を握って金を巻き上げようとしているのだから、死の商人なんかよりよっぽど質が悪いと考える。
だから許す気はないけど、この流れで言う必要があったのかは分からない。
取り様によっては、邪魔さえしなければ危害は加えられないという事だ。
軍事行動で一番難しいとされている、規律を守らせる事は出来ている。規律を破った者を処刑するという形で知らしめたが、それは間違っていないだろう。圧倒的強者がトップにいるから成立する方法かもしれないな。
特に戦争時に規律を守らせる事は難しいとされている。戦闘の後は気が高ぶるせいか、下の処理をしないと爆発する人間が必ずと言っていい程出てくる。そんな奴らは、目の届かない所で捕えた女性を強姦したりするのだ。
他にも気が大きくなって、略奪を始めたりする奴らもいる。
この世界では、勝者の権利として略奪などを普通に行うが、俺達の軍は無差別な略奪は許可していない。もちろん、こちらに害を与えない住人などに対しては手出しを禁止している。
だから、住人がレイリーの言っている事を正確に理解してくれているのであれば、スムーズに街の中を進む事ができるか? 吉と出るか凶と出るか?
しばらく進んでいくと、武器を置いている兵士が、住人に対して誘導をしている姿を発見する。
『あの人たちの目的は、領主館と食料品を買い占めた商会だ。だから、通り道をあけてくれ。もし何かあったら、先日壁に沿って立ち上った炎が街を焼く事になるかもしれないんだ! 誘導に従ってくれ!』
大体こんな感じの内容で誘導していた。上層部と繋がっていない、家族が大切な兵士の必死の説得と誘導のおかげで、街に入ってからは、今までの街よりスムーズに事が運んでいる。
中には住人が、どこどこの商会が食料品を! って言っていたりした。中には嘘を言っている奴もいたが、こちらで調べは付いているので騙される事は無い。
ライガが気になったので、視点を変えて城壁の上を映してみた。
そこには暇を持て余していたであろうライガが、また土下座をさせられている。今度は何をしたんだ? ライガの面倒を見ているスカルズのメンバーも本当であれば、レイリーの守りに着くはずなのだが、ライガは迂闊に1人に出来ないからな。
城壁の上にいた兵士で武器を捨てなかった奴らは、武器を捨てた兵士に縛られていた。
これだけ大きい街なので、いっぺんに兵士が減れば混乱が起きて、住人に大きな被害が出るかもしれないので、被害は最小限に……どっぷりと上層部と癒着しているような奴は、排除しておかないと違う意味で面倒が増えるか。そこら辺はレイリーが調整してくれるだろう。副官も優秀だしな。
領主館に到着したレイリーは、残っていた近衛兵を叩き伏せ館の中に入っていく。
オーク領主が何やら叫んでいるのが聞こえてくるが、室内までは映せないので声だけがドローンに届いている。
マップ先生で動きを見ていると、迷いなく隣街の領主がいる場所へ向かっている。でも、そこって隠し部屋だから、ギミックを解かないと入れないんだよね。
まぁ普通ならだけどな。
普通ではないレイリーが領主館の一画に到着して動きを止めた。その間にも、オーク領主は『いない事は分かったなら出て行け!』と繰り返している叫び声が聞こえる。
何かを壊す音が聞こえた。
そうするとレイリーが隠し部屋に入り、隣街の領主を捕まえたっぽい。レイリーと隣街の領主の光点がほぼ重なり移動しているので、おそらくは引きずって移動させているのだと思う。
オーク領主はわざとらしく『何でお前がそんな所にいるんだ!?』『私は何も知らないぞ!』と叫んでいるが、自分の館の隠し部屋にいたんだから言い逃れは出来ないぞ。それにあんた、ポーカーフェイスすら保てていなかっただろ。
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