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第1198話 情報整理
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4日目は、特に動きはなくにらみ合いで終わった。
スカルズのケモミミ3人娘が討ちもらしたダブルの冒険者は、動けるようになってはいるが戦闘をできる状況ではないらしい。
そんな事がなんでわかるかと言えば、マップ先生の詳細を見る事の出来るシステムを使って、冒険者の状態を参照したのだ。そこには、
戦闘による負傷により、戦力低下。ケガは治されているが、継続的に戦闘を行う能力は低下している。
誰の判断によるものか分からないが、詳細を参照した時に備考欄に表記されているので、おそらく間違いはないのだろう。ダンジョンマスターのスキルが、嘘を付く事は今のところないからな。
あったと言えば、ダンジョンマスターのスキルを欺く装備を使われた時だけだろう。それは、嘘を付かれたわけではないので、ノーカンだ。今まで正しい情報を示しているので、深く疑う事はしていない。
ただ、1つの情報を鵜呑みにしないという事を念頭に置いて行動している。大事な判断をする際には、2つ以上の情報を元にして考える事にしているので、問題ないと考えている。
俺は、マップ先生の能力だけでいいと思うが、軍や街と言ったシステムの中では、マップ先生だけに頼るわけにはいかなかったのだ。もし、マップ先生が失われた時に対応できませんでした。何て許されるわけはないのだから当たり前だろう。
ここら辺は、マップ先生に頼りっきりだった俺に、レイリーとガリア、ゼニスが進言してくれた事だ。基本的な情報収集はマップ先生でもいいが、重要な判断をする時は複数の情報を元に考えてほしいと言われている。
それを言われたのは、結構最近……俺が思い出したくない、聖国とトルメキアの戦争の時に検索できる情報だけを見て、苦渋を舐めさせられた経験をもとに、進言してくれた形だ。レイリーは、元々マップ先生以外にも情報を集めているので、同じやり方をしてみては? という事だった。
とはいえ、今回は俺の情報収集役の鬼人は出張っていない。元々、俺が直接大きく介入する予定が無かったので、今回の戦争は軍の諜報部の人間が集める情報を元に判断しているのだとか。
俺も軍の集めた情報をレイリーからもらっている。
夜になって、レイリーと話をした。
「やっぱり、スカルズの討ちもらした冒険者は、まともに戦闘できる状態ではないって事か?」
「潜入した人間によれば、怪我は治っていたそうですが、スカルズのメンバーに与えられた傷によって、体の動きに支障が出ているそうです。高ランクのヒーラーでも治し切れない程の物だったとか」
その後に、スカルズのメンバーに確認を取った所、ケモミミ3人娘の内の1人が両手でナイフを使うらしく、毒竜と呼ばれるワイバーンの変種の爪を加工したナイフを使っているそうだ。
ナイフの形は独特な物で、反りの強いサバイバルナイフのような形をしている。そもそもナイフは、反りのある方は刃がついていない事が多いのだが、爪の形をそのまま流用するため最大の効果を発揮するのが、反りのある方なのだ。
でもそれだと、ナイフとして使うには切れ味も悪く使い難いので、反対側を加工して金属を打ち込む事で、普通のナイフとしても使えるようにしている。だが、元々の爪の部分は禍々しい。先の方は鋭いのだが、手元に近付くにつれてギザギザになっている。だからサバイバルナイフのような形と言ったのだ。
その毒竜の爪で傷付けたようで、治したとはいえ後遺症が残ってしまったようだ。そんな武器があったなんてな。そういえば、毒自体は使った事があるが、武器自体が毒属性の物って初めてじゃないか?
マップ先生の情報には無い理由があった。マップ先生に頼らないという事は、大切なんだと改めて感じた。
きちんとした理由が分かり、突然襲ってくるという事は無くなった。3人いた強力な戦力も2人になった。そして、高ランクのヒーラーでも治療しきれない未知の攻撃をしてくる、不気味な部隊がいるという事が二の足を踏む状況を作っているようだ。
ディストピアやゴーストタウンの兵士や冒険者には見慣れた姿だが、スカルズの装備している全身装備は見方によっては、かなり禍々しい。
骸骨の意匠は無くなり以前よりはまともになったのだが、全身黒い無機質で顔まで隠すフルフェイスで戦場を駆け回る黒い悪魔……に見えなくもない。骸骨の意匠が無くなったのにスカルズと呼んでいるのは、あの全身装備がスカルズと定着してしまったためだ。
本人たちも、何も思っていないのが呼び方が変わっていない理由だ。
「それにしても、高ランクの魔法薬であれば治せるんじゃないか?」
「そうですね。死刑囚で実験した際には、Aランク以上のポーションかBランク以上の万能薬、Dランク以上のエリクサーが必要になるようです」
既に実験していたようだ。効果を検証するために死刑囚を簡単に使うあたり、この世界の死刑囚の扱いはすごいな。でも、その程度であれば軍や高位の冒険者であれば持っていそうだけどな。
「シュウ様、普通はそこまで高価なポーションを持ち合わせていない物です。作れる人がほとんどいないという事もありますが、素材が手に入り辛いのです。それ以外にも普通に怪我を治す程度であれば、そこまで高価な魔法薬を使う必要はありませんからね」
どうやら俺は、簡単に手に入ると思っていた素材が実は手に入りにくいと知った。DPで召喚できるから売られている物だと思ったのだが、実はそうでは無かったようだ。そういえば、あまり魔法薬の売っている店とかに行った事なかったな。
他にも、俺の周りに当たり前に高ランクの魔法薬を作れる人間が多いせいもあるだろう。特に、素材を生み出すスキルを持っている綾乃がいるしな。
頑張ればどうにかなる物ではあるが、素材がなければ作れないし、作れなければスキルを鍛える事もできない。それ以上に、レシピは秘匿されているため、作れる人間が少ないようだ。
DPに頼らなくても、想像していた以上に恵まれた環境にいるようだ。
そんな事を考えていると、レイリーから追加の情報が……どうやら、毒竜のナイフで傷付けられてもピーチやキリエの魔法であれば、問題なく全快させられるらしい。
さすがに他のメンバーの魔法では無理だったそうだ。ネルは? と思ったが、さすがに死刑囚を使った実験に年少組は関わらせるわけにはいかないとの事だった。だけど、力量だけを考えれば治せるだろうとの事だ。
まぁ、魔法薬があるので関係ないのだけどね。
とはいえ、闇のルートで流通する物があるんじゃないか?
スカルズのケモミミ3人娘が討ちもらしたダブルの冒険者は、動けるようになってはいるが戦闘をできる状況ではないらしい。
そんな事がなんでわかるかと言えば、マップ先生の詳細を見る事の出来るシステムを使って、冒険者の状態を参照したのだ。そこには、
戦闘による負傷により、戦力低下。ケガは治されているが、継続的に戦闘を行う能力は低下している。
誰の判断によるものか分からないが、詳細を参照した時に備考欄に表記されているので、おそらく間違いはないのだろう。ダンジョンマスターのスキルが、嘘を付く事は今のところないからな。
あったと言えば、ダンジョンマスターのスキルを欺く装備を使われた時だけだろう。それは、嘘を付かれたわけではないので、ノーカンだ。今まで正しい情報を示しているので、深く疑う事はしていない。
ただ、1つの情報を鵜呑みにしないという事を念頭に置いて行動している。大事な判断をする際には、2つ以上の情報を元にして考える事にしているので、問題ないと考えている。
俺は、マップ先生の能力だけでいいと思うが、軍や街と言ったシステムの中では、マップ先生だけに頼るわけにはいかなかったのだ。もし、マップ先生が失われた時に対応できませんでした。何て許されるわけはないのだから当たり前だろう。
ここら辺は、マップ先生に頼りっきりだった俺に、レイリーとガリア、ゼニスが進言してくれた事だ。基本的な情報収集はマップ先生でもいいが、重要な判断をする時は複数の情報を元に考えてほしいと言われている。
それを言われたのは、結構最近……俺が思い出したくない、聖国とトルメキアの戦争の時に検索できる情報だけを見て、苦渋を舐めさせられた経験をもとに、進言してくれた形だ。レイリーは、元々マップ先生以外にも情報を集めているので、同じやり方をしてみては? という事だった。
とはいえ、今回は俺の情報収集役の鬼人は出張っていない。元々、俺が直接大きく介入する予定が無かったので、今回の戦争は軍の諜報部の人間が集める情報を元に判断しているのだとか。
俺も軍の集めた情報をレイリーからもらっている。
夜になって、レイリーと話をした。
「やっぱり、スカルズの討ちもらした冒険者は、まともに戦闘できる状態ではないって事か?」
「潜入した人間によれば、怪我は治っていたそうですが、スカルズのメンバーに与えられた傷によって、体の動きに支障が出ているそうです。高ランクのヒーラーでも治し切れない程の物だったとか」
その後に、スカルズのメンバーに確認を取った所、ケモミミ3人娘の内の1人が両手でナイフを使うらしく、毒竜と呼ばれるワイバーンの変種の爪を加工したナイフを使っているそうだ。
ナイフの形は独特な物で、反りの強いサバイバルナイフのような形をしている。そもそもナイフは、反りのある方は刃がついていない事が多いのだが、爪の形をそのまま流用するため最大の効果を発揮するのが、反りのある方なのだ。
でもそれだと、ナイフとして使うには切れ味も悪く使い難いので、反対側を加工して金属を打ち込む事で、普通のナイフとしても使えるようにしている。だが、元々の爪の部分は禍々しい。先の方は鋭いのだが、手元に近付くにつれてギザギザになっている。だからサバイバルナイフのような形と言ったのだ。
その毒竜の爪で傷付けたようで、治したとはいえ後遺症が残ってしまったようだ。そんな武器があったなんてな。そういえば、毒自体は使った事があるが、武器自体が毒属性の物って初めてじゃないか?
マップ先生の情報には無い理由があった。マップ先生に頼らないという事は、大切なんだと改めて感じた。
きちんとした理由が分かり、突然襲ってくるという事は無くなった。3人いた強力な戦力も2人になった。そして、高ランクのヒーラーでも治療しきれない未知の攻撃をしてくる、不気味な部隊がいるという事が二の足を踏む状況を作っているようだ。
ディストピアやゴーストタウンの兵士や冒険者には見慣れた姿だが、スカルズの装備している全身装備は見方によっては、かなり禍々しい。
骸骨の意匠は無くなり以前よりはまともになったのだが、全身黒い無機質で顔まで隠すフルフェイスで戦場を駆け回る黒い悪魔……に見えなくもない。骸骨の意匠が無くなったのにスカルズと呼んでいるのは、あの全身装備がスカルズと定着してしまったためだ。
本人たちも、何も思っていないのが呼び方が変わっていない理由だ。
「それにしても、高ランクの魔法薬であれば治せるんじゃないか?」
「そうですね。死刑囚で実験した際には、Aランク以上のポーションかBランク以上の万能薬、Dランク以上のエリクサーが必要になるようです」
既に実験していたようだ。効果を検証するために死刑囚を簡単に使うあたり、この世界の死刑囚の扱いはすごいな。でも、その程度であれば軍や高位の冒険者であれば持っていそうだけどな。
「シュウ様、普通はそこまで高価なポーションを持ち合わせていない物です。作れる人がほとんどいないという事もありますが、素材が手に入り辛いのです。それ以外にも普通に怪我を治す程度であれば、そこまで高価な魔法薬を使う必要はありませんからね」
どうやら俺は、簡単に手に入ると思っていた素材が実は手に入りにくいと知った。DPで召喚できるから売られている物だと思ったのだが、実はそうでは無かったようだ。そういえば、あまり魔法薬の売っている店とかに行った事なかったな。
他にも、俺の周りに当たり前に高ランクの魔法薬を作れる人間が多いせいもあるだろう。特に、素材を生み出すスキルを持っている綾乃がいるしな。
頑張ればどうにかなる物ではあるが、素材がなければ作れないし、作れなければスキルを鍛える事もできない。それ以上に、レシピは秘匿されているため、作れる人間が少ないようだ。
DPに頼らなくても、想像していた以上に恵まれた環境にいるようだ。
そんな事を考えていると、レイリーから追加の情報が……どうやら、毒竜のナイフで傷付けられてもピーチやキリエの魔法であれば、問題なく全快させられるらしい。
さすがに他のメンバーの魔法では無理だったそうだ。ネルは? と思ったが、さすがに死刑囚を使った実験に年少組は関わらせるわけにはいかないとの事だった。だけど、力量だけを考えれば治せるだろうとの事だ。
まぁ、魔法薬があるので関係ないのだけどね。
とはいえ、闇のルートで流通する物があるんじゃないか?
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