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第1087話 盗賊(仮)の結末
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『そういえば、昼食に来る前に壁の上からですが、遠目に王国の騎士団が見えました。マップ先生で確認した所、見えそうな位置にいたのでのぞいてみたらいました』
ピーチからそう連絡を受けて、俺もマップ先生を確認する。
そうすると、確かに見える位置に騎士団が来ていた。予想ではもう少し遅くなると思っていたが、もう1時間もしない内に相対しそうな距離にまで来ていた。
「じゃぁ、後始末が終わればこっちに来れる感じかな?」
『そうですね。壁を攻撃している人たちと騎士団のレベルと比べますと、大した事ないので相手にはならないと思いますが、騎士団の方は手加減をするかもしれないので、どうなるか分かりませんね』
縛りのある戦闘を騎士団がするかしないかで、戦闘の時間も変わってくるって事か。
「まぁこっちからは手出しする必要がないから、壁に登られないようにだけ注意してくれ」
『それなんですが、壁を攻撃している人たちは、壁を登ろうとしませんね。頭が悪いのでしょうか? 夜中に壁の破損具合を確認しに行っていますが、確認した時にはすでに完全に直っているくらいの被害しか受けていませんね』
ハンマーやつるはしみたいなものがなければ、俺たちでも壁を壊すのにかなりの時間がかかるのに、外の人間に壊せるわけがない事は分かっていたが、1日攻撃して夜中には修復してしまう程度の損害しか与えられていないのか。
「でもさ、わざわざリスクを承知で確認する必要あった?」
『マップ先生で敵の位置を確認してから見てますので問題ありません』
「そっか・・・危ないことはしないでくれ。後は、途中経過をおやつ頃に入れてくれ」
了解しました。と返事が帰ってきて無線が途切れる。
「さて、こっちも少し計画変更しようか。チビ神の話で、コアがない可能性を示唆されたからそれに合わせた、防衛機構を盛り込む必要が出てきた。ダンジョンの入口を中心に、半径500メートル位の位置に壁・溝・壁の魔物が外に出辛い造りにしないとな」
「入口の周りにそれだけのスペースを作る理由は何ですか?」
「いくつかあるけど、今回は迷宮都市と言う事になるだろうから、ダンジョンの入口の上に兵士の詰め所と庁舎でも作ろうかなって。ただダンジョンの入口に入る場所は、1ヵ所のみでそこ以外からは入れないようにするつもりだけどね」
頭の上にクエスチョンマークを浮かべている。言葉じゃ伝わりにくいもんな。それに今回はDPで建てられないので、土木魔法とでもいうべきだろうか? それを使って作る必要があるだろう。それもドワーフの知識を使いながら作る必要があるだろうな。
土木組に指示を出しながら大まかな作業を行った。
おやつの時間になると、ブラウニーが呼びに来た。どうやら報告がきたようだ。
ピーチの報告を聞いて少し引いてしまった。マップ先生の確認してちょっと顔が青くなったと思う。
門の外を攻撃していた奴らは、残らずマーカーが消えていたのだ。どうやら、王国の騎士団が盗賊と判断して奴隷ではなく、虐殺と言う方向で処理したようだ。俺たちが手を出していないので、何か言われても王国に丸投げでいい感じだな。
まぁそれでも言いがかりがありそうだと懸念していたが、次の報告を聞いてそれもなさそうだと安心した。
騎士団を率いてきた人の話では、このままこいつらを送り出した貴族たちを捕らえて処刑するらしい。俺たちが捕まえて奴隷に落とすと、都市の移譲が必要になる可能性が出てくるのだが、王国の騎士団が対応すれば反逆罪的な方法で処分できるようだ。
俺たちは対応のためにメンバーを残さなければいけないので、作業の効率が1週間ほど落ちるだけの苦労で済んだので問題ないだろう。都市がもう1つ増える事を考えれば大した苦労ではない。
力のある貴族や国が聞けば耳を疑う事だろう。領土野心が無い人間がいるとは、この世界では考えられないだろうな。
今でも結構しんどい状態なのにこれ以上増えたら面倒この上ないからな。何個街が自分の物かよくわかってないしな! それでいいのか領主! って、この前そろそろ王とか皇帝とか名乗ったらどうですか? みたいな事をグリエルに言われたな。
そうすれば、今領主代行している人間を貴族に引き上げて、そのまま領主にすれば問題ないとの事だが。俺、王なんてしたくない! なったとしても、絶対仕事しない自信がある! それでもいいから王になったらどうですか? とか言われたけど、親が王様とか娘たちはどう思うかな?
俺の子供なら、面倒とか言って煙たがりそうな気がするしな。
とりあえず、明日の昼までには合流できそうなので、それまでにダンジョンの入口周りは何とかしておきたいな。
「みんな、がんばろ!」
土木組と手分けをして内側の壁を作成していく。俺は1人で溝を掘ってそれを材料にクリエイトゴーレムを使って、壁を作っていく。土木組は3チームに分かれて、俺を含め4ヵ所に分かれて作業を始めた。
やっぱり1人で作業していたために、土木組に少し遅れて作業が終了した。でも1人で、溝を掘って壁を作って魔核を埋め込んでいるのに対して、土木組は溝を掘って壁を作り、複数人で分担してるんだから、少し遅れるだけの俺がおかしい! って言われた。解せぬ。
まぁ明日は、みんなの作った壁に魔核を埋め込む作業が終わる頃に、妻たちが合流するだろう。そして、明日か明後日には、ドワーフたちが到着すると思う。フレデリクで酒を飲みすぎなければ明日の夕方には付くはずだ。
今日の仕事が終わり、娘たちの様子を見るために母親たちに連絡を取って、様子を見せてもらう。
昨日はみんな寝ていたが、今日は元気にはしゃいでいる。スミレとブルムは横になって手足をバタバタさせて、猫やケットシーと遊んでいるが、ミーシャだけはスコ座りみたいな体勢で、背中をミリーに預けてケットシーをわしゃわしゃしている。
3ヶ月目に入って、ミーシャとスミレ・ブルムには成長の差が出てきたな。やっぱりミーシャの成長早いよな。これが3人の関係に影響が出ないといいな。ミーシャがおねーさんみたいになるのかな?
みんな元気そうで良かった。母親たちの産後経過もいいので嬉しい限りだ。
さて、明日も頑張るか。
ピーチからそう連絡を受けて、俺もマップ先生を確認する。
そうすると、確かに見える位置に騎士団が来ていた。予想ではもう少し遅くなると思っていたが、もう1時間もしない内に相対しそうな距離にまで来ていた。
「じゃぁ、後始末が終わればこっちに来れる感じかな?」
『そうですね。壁を攻撃している人たちと騎士団のレベルと比べますと、大した事ないので相手にはならないと思いますが、騎士団の方は手加減をするかもしれないので、どうなるか分かりませんね』
縛りのある戦闘を騎士団がするかしないかで、戦闘の時間も変わってくるって事か。
「まぁこっちからは手出しする必要がないから、壁に登られないようにだけ注意してくれ」
『それなんですが、壁を攻撃している人たちは、壁を登ろうとしませんね。頭が悪いのでしょうか? 夜中に壁の破損具合を確認しに行っていますが、確認した時にはすでに完全に直っているくらいの被害しか受けていませんね』
ハンマーやつるはしみたいなものがなければ、俺たちでも壁を壊すのにかなりの時間がかかるのに、外の人間に壊せるわけがない事は分かっていたが、1日攻撃して夜中には修復してしまう程度の損害しか与えられていないのか。
「でもさ、わざわざリスクを承知で確認する必要あった?」
『マップ先生で敵の位置を確認してから見てますので問題ありません』
「そっか・・・危ないことはしないでくれ。後は、途中経過をおやつ頃に入れてくれ」
了解しました。と返事が帰ってきて無線が途切れる。
「さて、こっちも少し計画変更しようか。チビ神の話で、コアがない可能性を示唆されたからそれに合わせた、防衛機構を盛り込む必要が出てきた。ダンジョンの入口を中心に、半径500メートル位の位置に壁・溝・壁の魔物が外に出辛い造りにしないとな」
「入口の周りにそれだけのスペースを作る理由は何ですか?」
「いくつかあるけど、今回は迷宮都市と言う事になるだろうから、ダンジョンの入口の上に兵士の詰め所と庁舎でも作ろうかなって。ただダンジョンの入口に入る場所は、1ヵ所のみでそこ以外からは入れないようにするつもりだけどね」
頭の上にクエスチョンマークを浮かべている。言葉じゃ伝わりにくいもんな。それに今回はDPで建てられないので、土木魔法とでもいうべきだろうか? それを使って作る必要があるだろう。それもドワーフの知識を使いながら作る必要があるだろうな。
土木組に指示を出しながら大まかな作業を行った。
おやつの時間になると、ブラウニーが呼びに来た。どうやら報告がきたようだ。
ピーチの報告を聞いて少し引いてしまった。マップ先生の確認してちょっと顔が青くなったと思う。
門の外を攻撃していた奴らは、残らずマーカーが消えていたのだ。どうやら、王国の騎士団が盗賊と判断して奴隷ではなく、虐殺と言う方向で処理したようだ。俺たちが手を出していないので、何か言われても王国に丸投げでいい感じだな。
まぁそれでも言いがかりがありそうだと懸念していたが、次の報告を聞いてそれもなさそうだと安心した。
騎士団を率いてきた人の話では、このままこいつらを送り出した貴族たちを捕らえて処刑するらしい。俺たちが捕まえて奴隷に落とすと、都市の移譲が必要になる可能性が出てくるのだが、王国の騎士団が対応すれば反逆罪的な方法で処分できるようだ。
俺たちは対応のためにメンバーを残さなければいけないので、作業の効率が1週間ほど落ちるだけの苦労で済んだので問題ないだろう。都市がもう1つ増える事を考えれば大した苦労ではない。
力のある貴族や国が聞けば耳を疑う事だろう。領土野心が無い人間がいるとは、この世界では考えられないだろうな。
今でも結構しんどい状態なのにこれ以上増えたら面倒この上ないからな。何個街が自分の物かよくわかってないしな! それでいいのか領主! って、この前そろそろ王とか皇帝とか名乗ったらどうですか? みたいな事をグリエルに言われたな。
そうすれば、今領主代行している人間を貴族に引き上げて、そのまま領主にすれば問題ないとの事だが。俺、王なんてしたくない! なったとしても、絶対仕事しない自信がある! それでもいいから王になったらどうですか? とか言われたけど、親が王様とか娘たちはどう思うかな?
俺の子供なら、面倒とか言って煙たがりそうな気がするしな。
とりあえず、明日の昼までには合流できそうなので、それまでにダンジョンの入口周りは何とかしておきたいな。
「みんな、がんばろ!」
土木組と手分けをして内側の壁を作成していく。俺は1人で溝を掘ってそれを材料にクリエイトゴーレムを使って、壁を作っていく。土木組は3チームに分かれて、俺を含め4ヵ所に分かれて作業を始めた。
やっぱり1人で作業していたために、土木組に少し遅れて作業が終了した。でも1人で、溝を掘って壁を作って魔核を埋め込んでいるのに対して、土木組は溝を掘って壁を作り、複数人で分担してるんだから、少し遅れるだけの俺がおかしい! って言われた。解せぬ。
まぁ明日は、みんなの作った壁に魔核を埋め込む作業が終わる頃に、妻たちが合流するだろう。そして、明日か明後日には、ドワーフたちが到着すると思う。フレデリクで酒を飲みすぎなければ明日の夕方には付くはずだ。
今日の仕事が終わり、娘たちの様子を見るために母親たちに連絡を取って、様子を見せてもらう。
昨日はみんな寝ていたが、今日は元気にはしゃいでいる。スミレとブルムは横になって手足をバタバタさせて、猫やケットシーと遊んでいるが、ミーシャだけはスコ座りみたいな体勢で、背中をミリーに預けてケットシーをわしゃわしゃしている。
3ヶ月目に入って、ミーシャとスミレ・ブルムには成長の差が出てきたな。やっぱりミーシャの成長早いよな。これが3人の関係に影響が出ないといいな。ミーシャがおねーさんみたいになるのかな?
みんな元気そうで良かった。母親たちの産後経過もいいので嬉しい限りだ。
さて、明日も頑張るか。
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