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第1079話 年少組の成果
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休日前の3日間でダンジョンの階層についての話し合いや、改装準備は終わった。関係各所に連絡も入れてある。連絡を入れたといっても、俺がダンジョンマスターである事を知っているメンバーにだけだけどね。
冒険者ギルドでは、ディストピアから来ている上位の冒険者たちに、変成期が来ているかもしれないという噂を流してもらっている。この冒険者たちは、ディストピアの人間なので、俺がダンジョンマスターだという事は知っている。
なので、また俺の気紛れか~と、苦笑しながら協力してくれるあたり、ディストピアの人間として分かってらっしゃる。
休日明けに新しいエリアが見つかる事になっている。もちろん見つけるのは、ディストピアから来ている冒険者たちだ。見つけた冒険者に優先探索権が付与されるので、それを使って1日かけて中の魔物の強さを調べてもらう。
その日の夕方には情報公開して、冒険者達に開放する予定だ。もちろん報告書を作ってくれるディストピアの冒険者には、一封を俺のポケットマネーなのかよくわからないが、懐から出す事が決まっている。それ以外にも、冒険者ギルドからも多少の報奨金が出る。
そんなこんなで、休みの前の日まで色々と忙しかった。
そして今日は、年少組の妻たちに連れられて湖に遊びに来ている。
「ご主人様! ここでね、今私たちソースを作ってるの! ブラウニーさんと一緒にだけど、美味しいソースができたんだよ!」
そう言ってきたのは、レミーだ。年少組がみんなで何かをしているのは知っていたが、それがソース作りだったとはな。
「へ~ソースって今でもあるけど、それとは何か違うの?」
「よく聞いてくれました! ディストピアって、ご主人様の影響もあって日本人に近い味覚なんでしょ?そうすると、出汁のきいたソースとか作れないかなって思って、ブラウニーさん達に相談したの!そうしたら一緒に作ってくれたんだよ」
次に説明してくれたのはメルフィーだった。その説明を聞いてブラウニーたちが胸を張っている。ちょっと得意げな顔をしているのは、微笑ましいな。
どうやら、年少組は今までの成果を俺に見せたくて、ここに連れてきたらしい。
「あ~前に来た時に見覚えのない建物があると思ったら、あれってみんなのソース工場ってこと?」
そうだよ! とみんなで嬉しそうに答えてくれた。そのまま工場の中に連れていかれる。
「ご主人様は、ウスターソースの材料って何か知っていますか?」
「えっと、いくつかの野菜と……香辛料だっけ?」
「あってるけど、違うのです! 材料のメインは、たまねぎ・セロリ・ニンジン・ニンニク・トマトなのです!」
エレノアがそう教えてくれた。次はサーシャが説明を引き継ぎ、
「これらを半日かけて煮込みます! で、煮込んだ野菜は石うすを使ってすりつぶして、全部をソースの材料として使います!」
ここで働いているのは、塩作りをしていたおばちゃんたちのようだ。今でも作っているけど、塩の生産量は減らしているらしい。今までは、人手があったので作り過ぎと言う位作っていたが、今は色々する事があるので分担しているみたいだ。
「次は、昆布と鰹節、和風の味付けのだし汁に、さっき石うすで潰した野菜のピューレを入れます!」
あれ? ウスターソースって元々は外国のイギリスだっけ? そこで売り出されたものだから、和風だしは入っていないはずだよな? こうやって作るから、日本人の口に合うソースだったのか?
「そこに、甘味・塩味・苦味・酸味を加えます!」
「甘味は、精製前の粗糖。塩味は精製前の原塩! ミネラルを多く含んでいるため、雑味が入っていてソースにあいます。苦味はカラメルソース! 砂糖をオーブンで焦がして作っています。最後に酢! うま味を束ねてくれます。このお酢は、シルキーさんが合う物を作ってくれました」
合うお酢って、どうやって判断するんだよ! シルキーたちの謎スキルが発動しているな。
「次は、香辛料を先程の出汁と野菜のピューレの中に入れていきます。甘い香りをナツメグ・シナモン・クローブで、爽やかさをタイム・ローレル・フェンネル・セージで、辛みを黒コショウ・トウガラシを出しています!」
へ~9種類の香辛料を使っているのか。多いのか? 少ないの? よくわからないけど、試行錯誤をしたのかな? あれ? 香辛料は砕いて入れるんじゃないのか?
「香辛料は砕かずに香だけを煮出すような形で上の液体の中に入れます。この状態で1週間ほど置くと上澄みと澱に分かれて、上澄みの部分を取り出して熟成させます! 木樽で1ヶ月程熟成させて、美味しいソースになります!」
年少組が代わる代わる説明してくれる。そのまま、熟成している木桶のある場所に案内してくれた。お~良い匂いがする。本当に木桶で仕込むんだな。
「で、澱も違う味のソースとして美味しいので、別の木桶で熟成させます。こっちが上澄みのウスターソースで、こっちが澱のウスターソースになります」
上澄みの方は、俺の知っているウスターソースより透明感があって不思議な感じだ。澱で作ったウスターソースは、特濃ソースみたいなドロッとした感じに見える。
一通りの説明が終わると、キッチンが準備されていた。何か、今までの流れを見ていると、何とかレストランみたいな感じだな。
賛否両論だと思いますが、俺は小さい頃から目玉焼きにはソース派なので、このウスターソースで食べる目玉焼きとか楽しみだわ。
ささっと作ってくれた目玉焼き自体も美味しかったけど、ソースも最高だ!
次に準備されたのは、鶏肉……ん? から揚げの下味でソース? 今まで食べてきたソースとは全く違うけど、唐揚げに合うのか? から揚げに関しては、醤油や塩にこだわらず何でも好きだけど、ソースは初めてだな。
一口食べて驚いた。醤油や塩とは全く違うのだが、これはこれで普通に美味しいのだ。これにはたまげた。その後も色々な料理を目の前で年少組が作ってくれた。
ちょっと食べ過ぎてきついけど、みんなの成果を知れて良かった。夕食は、ちょっと遅い時間になったが、澱のソースで作った焼きそばが出てきた。これも美味かったな~明日は、揚げ物の尽くしになるらしい。
それはそれで楽しみだな。
冒険者ギルドでは、ディストピアから来ている上位の冒険者たちに、変成期が来ているかもしれないという噂を流してもらっている。この冒険者たちは、ディストピアの人間なので、俺がダンジョンマスターだという事は知っている。
なので、また俺の気紛れか~と、苦笑しながら協力してくれるあたり、ディストピアの人間として分かってらっしゃる。
休日明けに新しいエリアが見つかる事になっている。もちろん見つけるのは、ディストピアから来ている冒険者たちだ。見つけた冒険者に優先探索権が付与されるので、それを使って1日かけて中の魔物の強さを調べてもらう。
その日の夕方には情報公開して、冒険者達に開放する予定だ。もちろん報告書を作ってくれるディストピアの冒険者には、一封を俺のポケットマネーなのかよくわからないが、懐から出す事が決まっている。それ以外にも、冒険者ギルドからも多少の報奨金が出る。
そんなこんなで、休みの前の日まで色々と忙しかった。
そして今日は、年少組の妻たちに連れられて湖に遊びに来ている。
「ご主人様! ここでね、今私たちソースを作ってるの! ブラウニーさんと一緒にだけど、美味しいソースができたんだよ!」
そう言ってきたのは、レミーだ。年少組がみんなで何かをしているのは知っていたが、それがソース作りだったとはな。
「へ~ソースって今でもあるけど、それとは何か違うの?」
「よく聞いてくれました! ディストピアって、ご主人様の影響もあって日本人に近い味覚なんでしょ?そうすると、出汁のきいたソースとか作れないかなって思って、ブラウニーさん達に相談したの!そうしたら一緒に作ってくれたんだよ」
次に説明してくれたのはメルフィーだった。その説明を聞いてブラウニーたちが胸を張っている。ちょっと得意げな顔をしているのは、微笑ましいな。
どうやら、年少組は今までの成果を俺に見せたくて、ここに連れてきたらしい。
「あ~前に来た時に見覚えのない建物があると思ったら、あれってみんなのソース工場ってこと?」
そうだよ! とみんなで嬉しそうに答えてくれた。そのまま工場の中に連れていかれる。
「ご主人様は、ウスターソースの材料って何か知っていますか?」
「えっと、いくつかの野菜と……香辛料だっけ?」
「あってるけど、違うのです! 材料のメインは、たまねぎ・セロリ・ニンジン・ニンニク・トマトなのです!」
エレノアがそう教えてくれた。次はサーシャが説明を引き継ぎ、
「これらを半日かけて煮込みます! で、煮込んだ野菜は石うすを使ってすりつぶして、全部をソースの材料として使います!」
ここで働いているのは、塩作りをしていたおばちゃんたちのようだ。今でも作っているけど、塩の生産量は減らしているらしい。今までは、人手があったので作り過ぎと言う位作っていたが、今は色々する事があるので分担しているみたいだ。
「次は、昆布と鰹節、和風の味付けのだし汁に、さっき石うすで潰した野菜のピューレを入れます!」
あれ? ウスターソースって元々は外国のイギリスだっけ? そこで売り出されたものだから、和風だしは入っていないはずだよな? こうやって作るから、日本人の口に合うソースだったのか?
「そこに、甘味・塩味・苦味・酸味を加えます!」
「甘味は、精製前の粗糖。塩味は精製前の原塩! ミネラルを多く含んでいるため、雑味が入っていてソースにあいます。苦味はカラメルソース! 砂糖をオーブンで焦がして作っています。最後に酢! うま味を束ねてくれます。このお酢は、シルキーさんが合う物を作ってくれました」
合うお酢って、どうやって判断するんだよ! シルキーたちの謎スキルが発動しているな。
「次は、香辛料を先程の出汁と野菜のピューレの中に入れていきます。甘い香りをナツメグ・シナモン・クローブで、爽やかさをタイム・ローレル・フェンネル・セージで、辛みを黒コショウ・トウガラシを出しています!」
へ~9種類の香辛料を使っているのか。多いのか? 少ないの? よくわからないけど、試行錯誤をしたのかな? あれ? 香辛料は砕いて入れるんじゃないのか?
「香辛料は砕かずに香だけを煮出すような形で上の液体の中に入れます。この状態で1週間ほど置くと上澄みと澱に分かれて、上澄みの部分を取り出して熟成させます! 木樽で1ヶ月程熟成させて、美味しいソースになります!」
年少組が代わる代わる説明してくれる。そのまま、熟成している木桶のある場所に案内してくれた。お~良い匂いがする。本当に木桶で仕込むんだな。
「で、澱も違う味のソースとして美味しいので、別の木桶で熟成させます。こっちが上澄みのウスターソースで、こっちが澱のウスターソースになります」
上澄みの方は、俺の知っているウスターソースより透明感があって不思議な感じだ。澱で作ったウスターソースは、特濃ソースみたいなドロッとした感じに見える。
一通りの説明が終わると、キッチンが準備されていた。何か、今までの流れを見ていると、何とかレストランみたいな感じだな。
賛否両論だと思いますが、俺は小さい頃から目玉焼きにはソース派なので、このウスターソースで食べる目玉焼きとか楽しみだわ。
ささっと作ってくれた目玉焼き自体も美味しかったけど、ソースも最高だ!
次に準備されたのは、鶏肉……ん? から揚げの下味でソース? 今まで食べてきたソースとは全く違うけど、唐揚げに合うのか? から揚げに関しては、醤油や塩にこだわらず何でも好きだけど、ソースは初めてだな。
一口食べて驚いた。醤油や塩とは全く違うのだが、これはこれで普通に美味しいのだ。これにはたまげた。その後も色々な料理を目の前で年少組が作ってくれた。
ちょっと食べ過ぎてきついけど、みんなの成果を知れて良かった。夕食は、ちょっと遅い時間になったが、澱のソースで作った焼きそばが出てきた。これも美味かったな~明日は、揚げ物の尽くしになるらしい。
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