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第1024話 俺の仕事って何?
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走って慌てて帰った家のリビングには、怒った様子の3人がゆったりとした格好で、お気に入りのソファーに腰を掛けていた。
「あれ? 産まれそうだから、連絡があったんじゃないの? 3人共お腹は大丈夫?」
「大丈夫よ、シュウ。それよりディストピアに帰ってきたのに、何で先に私達に顔を出してくれないの? 寂しかったんだよ」
カエデが半泣きで俺にそう言ってくる。
「シュウ君には自由にしてほしいけど、しばらく会えてなかったんだから、出来れば一番先に帰ってきてほしかったな。我が侭なのは分かっているけどね、シュウ君に会えないのは寂しいんだよ?」
ミリーは、怒っている表情の中に寂しさをかもしだしていた。
リンドは、2人が言いたい事を言ってくれたようで、特に他に言う事は無いらしい。でも、怒ってますよ! 的な雰囲気が漂っている。
「ごめん……グリエルたちに呼び出されて、そのまま話し込んでた。先に帰ってくるべきだった。ドッペルで会ってたといっても、本物じゃないから少し気分がまぎれるくらいだよな。3人の事考えてなかったよ。ごめんね」
そう言うと、3人共が笑って許してくれた。もう妊娠してから9ヶ月に迫ろうとしていて、良くお腹の中で動いているのが分かるそうだ。3人のお腹に手を当てていくと、確かに動いているのが分かる。
6ヶ月目くらいまでは特に感じなかったようだが、7ヶ月目に入った頃から良く動くのが分かって来たらしい。そういえば、おっかなびっくりしていたから、3人の体にはあまり触れていなかったな。
そう思うと、3人がとても愛おしくなって、ひしっと抱き着いてしまった。3人同時には無理があったけど、3人共抱き返してくれた、心がほっこりするな。もう2ヶ月ほどで俺も親になるのか。
地球の両親はどうしてるのかな? チビ神の話だと記憶をなくしているから、俺の事なんて覚えてないんだろうけどね。ジジババになるんだぞって、言ってやりたかったな。
そういえば、みんなの家族はどうしたんだろう? 会いたいと思っているのかな? それとも会いたくないと思っているのかな? 何人かは、すでに両親が死んでしまっているという話は聞いたが、両親が生きている妻たちはどう考えているのだろうか?
本人に直接聞くのは気が引けるので……妻たちの中でお姉さん的立ち位置のカエデ、ミリー、リンドあたりに聞いてみようかな?
「シュウ、何か考えてるの?」
周りに3人以外いないから聞いてみようかな?
「そうだね。みんなには、俺の家族の事を簡単に話したよね? チビ神の所為で、俺が地球と言う星にいたという存在そのものを消されてしまった事をさ。もし行き来できるなら、両親に俺の子だぞ! って見せてやりたかったなって思ってさ」
そう言うと、3人が申し訳なさそうな顔をしている。
「みんなが悪いわけじゃないからそこは気にしないで。でさ、俺が両親に見せたいと思ってるけど、他の皆、3人以外は妊娠してないからあれだけど、両親とかに会いたいのかな? って考えたんだけど、直接本人に聞くのは何か怖くてね」
「そんな事を悩んでいたの? それこそ気にしなくてもいいと思うわ。シュウは生まれた場所も環境も違うから想像しにくいことかもしれないけど、この世界では奴隷になった時点で、ほとんどの人は親との縁が切れるからね。
今までの自分を捨てて生きるしかないのよ。中にはその両親に売られる子どもたちだっているからね、直接聞かないのは正解かもしれないよ」
「みんなの中に両親に売られた人がいるの?」
「そこまでは分からないけど、聞かないのが暗黙のルールだからね」
リンドの話を聞いて、そういう物なのかと感じた。それより、両親に売られた子供って両親の事をどう思っているんだろうな。俺なら憎んだのかな? 家族のために自分が犠牲になれば? とか考えたのかな?
「それにね、シュウ君。あなたのお嫁さんになれたメンバーで、幸せじゃない娘はいないわよ。贅沢が出来るとかそういう訳じゃないわよ? みんないつも楽しそうでしょ? 大変な事も辛い事もあったけど、みんなと一緒に居られて、シュウ君と結婚出来てみんな幸せだと思うわ」
「何十人も妻がいるけど、そこは何とも思わないのかな?」
一夫多妻に対して何も思わないのか聞いてみた。
「ん~色々思う所はあるけど、私たちを全員養えるだけの甲斐性はあるでしょ? なら、文句言う事は無いんじゃないかな? あ! なかなかかまってくれなかったり、イチャイチャできない事で、不満が溜まっている娘がいるかもしれないけどね!」
そう言って、茶化すような事をミリーが言ってきた。
「まぁ、俺にはダンジョンマスターの能力があるから、やろうと思えば一生遊んで暮らせるけど、それがいいとは限らないよね? むしろ、心の衛生上良くないと思うしね」
「生まれてくる子供に、仕事をしないでダラダラしているお父さんは見せたくないから、しっかりしてね」
お金は、商会のゼニスが俺に変わって稼いでくれている。街の方は、グリエルとガリアがしっかりと管理してくれている。1日1回だけ少しの時間仕事をする俺、働いているお父さんって感じじゃないよな。
いくら大金を稼げていたとしても、それは教育上良くないよな。
「冒険者の活動は、仕事として、お父さんの背中としてはよくないかな?」
「親が冒険者をしている人は多くはないかな? 大半の人たちは、子供ができると冒険者を引退して、どこかの街の兵士になったり、貯めたお金で店を開いたり、村で畑仕事をしながら村を襲う魔物を退治したりする事が多いですね。
後は、仕事中に亡くなられたり……とかですかね。親が冒険者を続けている場合は、子供の面倒を見てもらえるだけの、お金を稼ぎ続けられる人位でしょうか?」
「ディストピアは違うけどね。完全に安全ではないけど、安全に戦えるダンジョンでドロップ品でお金を稼げるから、手に職の無い力自慢には人気が高いですね。ディストピアは誰でも勉強ができるので、石を投げて当たった人が、貴族並みの教養があってもおかしくないので、色々と例外な街ではありますけどね」
ミリーが冒険者ギルドでの受付をしていた時の事を思い出して話してくれた。それに、リンドが突っ込みなのだろうか? ディストピアは例外だと言って、参考にならない事を暗に言ってきた。
「庁舎に行くと邪魔者扱いされるからな、スローライフを楽しんでいる人! と言う事で、農業でもするか?」
「魔導具作成でも、鍛冶でも何でもいいんじゃないかしら? ただ遊び惚けて、ダメな親っていうのだけはやめてほしいかな」
「そっか、魔導具作りとか鍛冶仕事でもいいのか、魔法薬だって問題ないよな」
「シュウ君、庁舎で働いている事はよく聞きますが、商会の方では何かしないのですか? ゼニスさんに任せっぱなしだと思いますけど」
そう言われて、商会に関してはほぼ完ぺきに任せっぱなしだった事を思い出した。今度ゼニスに相談してみよう。
「あれ? 産まれそうだから、連絡があったんじゃないの? 3人共お腹は大丈夫?」
「大丈夫よ、シュウ。それよりディストピアに帰ってきたのに、何で先に私達に顔を出してくれないの? 寂しかったんだよ」
カエデが半泣きで俺にそう言ってくる。
「シュウ君には自由にしてほしいけど、しばらく会えてなかったんだから、出来れば一番先に帰ってきてほしかったな。我が侭なのは分かっているけどね、シュウ君に会えないのは寂しいんだよ?」
ミリーは、怒っている表情の中に寂しさをかもしだしていた。
リンドは、2人が言いたい事を言ってくれたようで、特に他に言う事は無いらしい。でも、怒ってますよ! 的な雰囲気が漂っている。
「ごめん……グリエルたちに呼び出されて、そのまま話し込んでた。先に帰ってくるべきだった。ドッペルで会ってたといっても、本物じゃないから少し気分がまぎれるくらいだよな。3人の事考えてなかったよ。ごめんね」
そう言うと、3人共が笑って許してくれた。もう妊娠してから9ヶ月に迫ろうとしていて、良くお腹の中で動いているのが分かるそうだ。3人のお腹に手を当てていくと、確かに動いているのが分かる。
6ヶ月目くらいまでは特に感じなかったようだが、7ヶ月目に入った頃から良く動くのが分かって来たらしい。そういえば、おっかなびっくりしていたから、3人の体にはあまり触れていなかったな。
そう思うと、3人がとても愛おしくなって、ひしっと抱き着いてしまった。3人同時には無理があったけど、3人共抱き返してくれた、心がほっこりするな。もう2ヶ月ほどで俺も親になるのか。
地球の両親はどうしてるのかな? チビ神の話だと記憶をなくしているから、俺の事なんて覚えてないんだろうけどね。ジジババになるんだぞって、言ってやりたかったな。
そういえば、みんなの家族はどうしたんだろう? 会いたいと思っているのかな? それとも会いたくないと思っているのかな? 何人かは、すでに両親が死んでしまっているという話は聞いたが、両親が生きている妻たちはどう考えているのだろうか?
本人に直接聞くのは気が引けるので……妻たちの中でお姉さん的立ち位置のカエデ、ミリー、リンドあたりに聞いてみようかな?
「シュウ、何か考えてるの?」
周りに3人以外いないから聞いてみようかな?
「そうだね。みんなには、俺の家族の事を簡単に話したよね? チビ神の所為で、俺が地球と言う星にいたという存在そのものを消されてしまった事をさ。もし行き来できるなら、両親に俺の子だぞ! って見せてやりたかったなって思ってさ」
そう言うと、3人が申し訳なさそうな顔をしている。
「みんなが悪いわけじゃないからそこは気にしないで。でさ、俺が両親に見せたいと思ってるけど、他の皆、3人以外は妊娠してないからあれだけど、両親とかに会いたいのかな? って考えたんだけど、直接本人に聞くのは何か怖くてね」
「そんな事を悩んでいたの? それこそ気にしなくてもいいと思うわ。シュウは生まれた場所も環境も違うから想像しにくいことかもしれないけど、この世界では奴隷になった時点で、ほとんどの人は親との縁が切れるからね。
今までの自分を捨てて生きるしかないのよ。中にはその両親に売られる子どもたちだっているからね、直接聞かないのは正解かもしれないよ」
「みんなの中に両親に売られた人がいるの?」
「そこまでは分からないけど、聞かないのが暗黙のルールだからね」
リンドの話を聞いて、そういう物なのかと感じた。それより、両親に売られた子供って両親の事をどう思っているんだろうな。俺なら憎んだのかな? 家族のために自分が犠牲になれば? とか考えたのかな?
「それにね、シュウ君。あなたのお嫁さんになれたメンバーで、幸せじゃない娘はいないわよ。贅沢が出来るとかそういう訳じゃないわよ? みんないつも楽しそうでしょ? 大変な事も辛い事もあったけど、みんなと一緒に居られて、シュウ君と結婚出来てみんな幸せだと思うわ」
「何十人も妻がいるけど、そこは何とも思わないのかな?」
一夫多妻に対して何も思わないのか聞いてみた。
「ん~色々思う所はあるけど、私たちを全員養えるだけの甲斐性はあるでしょ? なら、文句言う事は無いんじゃないかな? あ! なかなかかまってくれなかったり、イチャイチャできない事で、不満が溜まっている娘がいるかもしれないけどね!」
そう言って、茶化すような事をミリーが言ってきた。
「まぁ、俺にはダンジョンマスターの能力があるから、やろうと思えば一生遊んで暮らせるけど、それがいいとは限らないよね? むしろ、心の衛生上良くないと思うしね」
「生まれてくる子供に、仕事をしないでダラダラしているお父さんは見せたくないから、しっかりしてね」
お金は、商会のゼニスが俺に変わって稼いでくれている。街の方は、グリエルとガリアがしっかりと管理してくれている。1日1回だけ少しの時間仕事をする俺、働いているお父さんって感じじゃないよな。
いくら大金を稼げていたとしても、それは教育上良くないよな。
「冒険者の活動は、仕事として、お父さんの背中としてはよくないかな?」
「親が冒険者をしている人は多くはないかな? 大半の人たちは、子供ができると冒険者を引退して、どこかの街の兵士になったり、貯めたお金で店を開いたり、村で畑仕事をしながら村を襲う魔物を退治したりする事が多いですね。
後は、仕事中に亡くなられたり……とかですかね。親が冒険者を続けている場合は、子供の面倒を見てもらえるだけの、お金を稼ぎ続けられる人位でしょうか?」
「ディストピアは違うけどね。完全に安全ではないけど、安全に戦えるダンジョンでドロップ品でお金を稼げるから、手に職の無い力自慢には人気が高いですね。ディストピアは誰でも勉強ができるので、石を投げて当たった人が、貴族並みの教養があってもおかしくないので、色々と例外な街ではありますけどね」
ミリーが冒険者ギルドでの受付をしていた時の事を思い出して話してくれた。それに、リンドが突っ込みなのだろうか? ディストピアは例外だと言って、参考にならない事を暗に言ってきた。
「庁舎に行くと邪魔者扱いされるからな、スローライフを楽しんでいる人! と言う事で、農業でもするか?」
「魔導具作成でも、鍛冶でも何でもいいんじゃないかしら? ただ遊び惚けて、ダメな親っていうのだけはやめてほしいかな」
「そっか、魔導具作りとか鍛冶仕事でもいいのか、魔法薬だって問題ないよな」
「シュウ君、庁舎で働いている事はよく聞きますが、商会の方では何かしないのですか? ゼニスさんに任せっぱなしだと思いますけど」
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