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第956話 装備の手入れは大事
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出発してから約17時間30分が過ぎていた。予定より1時間30分程遅れての休憩が出来る部屋に到着した。
何故予定より大幅に遅れたかというと、36階のこの部屋に来る際に遠回りを余儀なくされた事と、35階に出てきた溶岩ナマズが36階では普通に出てきた上に、他の魔物とも連携をとってきたため、予想以上に時間がかかってしまったのだ。
面倒だった組み合わせは、タコと溶岩ナマズが一緒に出てきた時だ。溶岩ナマズに投げた釣り針をタコの触手がはじいたり自分の身を犠牲に守ったりする事によって、溶岩ナマズにいいようにマグマを使った攻撃をされてしまったのだ。
他にも、先にタコを倒そうと魔法を使えば、溶岩ナマズが盾となってタコを守っていたのだ。しかも、タコに釣り針でダメージを与えていたが、それ以上に回復速度が早くてかなり面倒だったのだ。
2匹ずつ出てきた時はあまりにも面倒になったので、結界を重ねがけして魔法組で一斉に氷魔法を叩き込んで倒している。その時の返り血ならぬ返りマグマとでも呼べばいいのだろうか? マグマが大量に降り注ぎ、結界に張りつくように固まってしまい、真っ暗になったときは笑ってしまった。
何やかんやで36階の休憩できる部屋まで到達できたのは良かった。明日は休息日にあて、明後日からまた攻略をするために活動する事となり、今日は解散して泥の様にみんな眠ってしまった。
あっ! 一応部屋の入口をアダマンタイト製の扉でふさいだりはしているが、ダンジョンの中なので交代交代で夜番はしているよ。5つに班を別けて随時、1つの班が担当する時間を短くして寝れる時間を長く確保している。
次の日は、ダマが元気になっていたので、昼間の警戒や索敵は従魔たちに任せて、寝足りない人は追加で眠り、風呂にゆっくり入りたい人はのんびりと入っていた。
俺も夜番をしたとはいえ眠くは無かったので、昨日の疲れを確認しながらストレッチをしている。どこが痛むわけでもなく、動かしにくさも特にない。他にも武器を持って体を動かしてみたが問題なさそうだ。
すぐにする事が無くなってしまったので、武具の手入れをする事にした。基本的に武器にはアダマンコーティングをしているため破損は無い。だけど、衝撃などを吸収するわけでは無いので、コーティングの内側が劣化する事があるのだ。
今日はいい機会なので、アダマンコーティングを取ってからメンテナンスをする事にした。
大薙刀はカエデがいつもしてくれてるからいいとして、剣と盾だな。コーティングを外していくと盾の内側は思ったより劣化していた。ミスリル合金製の盾なのだが、このまま使えばすぐに壊れるくらいには、ボロボロの状態だった。
あれ~前にメンテナンスした時はそんな事無かったのに、今回はなんでだ?
理由を考えても分からなかったので、放置する事にした。このまま保存しておいてドワーフのじっちゃんにでも聞いてみよう。予備の盾は作っているとはいえ、あれは手を抜いて作ったんだよな。
そんな適当な盾を使うわけにはいかないので、ミスリル合金を取り出して……って在庫は全部船の中だったか。しょうがないので、合金の素材をダンマスのスキルで召喚して、クリエイトゴーレムを使いサクッと準備する。
「形はやっぱり前のままがいいよな。それに、三重にしておくか?」
独り言をつぶやきながら盾を作っていく。構造は、一番内側にアダマンタイトの板を使い、その上にミスリル合金、アダマンコーティング、ミスリル合金、アダマンコーティングと、結局五重構造の盾になっていた。
意匠のこらした盾も嫌いではないが、俺が最も好むのは飾りも無く、ただ実用性を追求したフォルムだったりする。だけど今回は、何となく盾の表面はうろこ状の模様をつけてみた。実用性のない竜の意匠とかに比べれば見劣りするけど、これはこれでいいかもしれん!
そう思った俺は調子に乗って、3つ同じ盾を作ってしまった。
「どうせなら、違う意匠にするべきだったよな。調子に乗りすぎたわ~」
1人で微妙な空気に包まれながら、防具のメンテナンスを始める。と言っても、レッドドラゴンの皮と鱗を使ったスケイル系の装備だから、俺が出来るのは緩んだ部分の補修と、コーティングによる強化だけなんだけどな。
それでも、普通の冒険者に比べて上等な物を装備しているし、魔物からダメージをくらう機会も少ないので、本当に簡単にメンテナンスをするだけだ。
細かい作業をチマチマやっていると、思ったより時間が過ぎるのが早かったらしく、終わる頃には昼食の準備ができているとスカーレットが呼びに来た。半分呆れ、半分怒った様子で小言を言われてしまった。
午後はする事が無くなったので、警戒や索敵をしているダマたちの所へ向かって、一緒に警戒や索敵をしながらみんなのブラッシングをして過ごした。途中眠くなったので、ニコをクッションにして少し寝てしまっていたようだ。
その日の夜は、一応方針について話し合う事になった。
その結果、そろそろ朱雀がいてもおかしくないので、可能な限り見て回る事になった。暑く大変ではあるが、今回の目的が朱雀を仲間にするためにここまで来てるので、今までしっかりと探してなかった事が本当はおかしいのだ。
それにこの階からは1階毎に休憩できる部屋が存在している事が一応確認が取れているので、探索するのに時間を割いても、灼熱のマグマのある空間で休む問題が無くなったのだ。
妻たちも俺の知らない所で、武器や防具のメンテナンスをしていたらしい。いつもより野営コンテナの数が多いと思ったら、工房コンテナも出していたからだった。俺もそっちでメンテナンスすればよかった。
俺はクリエイトゴーレムでメンテナンスをしているから、叩いたり研いだりする必要が無いので気にしていなかったが、メンテナンスをするなら設備が整ってるところの方がいいよな。
話し合いの後は各自休む事になった。
5班あるうちの3番目の俺の班が警戒をしている時に事件が起こった。
何故予定より大幅に遅れたかというと、36階のこの部屋に来る際に遠回りを余儀なくされた事と、35階に出てきた溶岩ナマズが36階では普通に出てきた上に、他の魔物とも連携をとってきたため、予想以上に時間がかかってしまったのだ。
面倒だった組み合わせは、タコと溶岩ナマズが一緒に出てきた時だ。溶岩ナマズに投げた釣り針をタコの触手がはじいたり自分の身を犠牲に守ったりする事によって、溶岩ナマズにいいようにマグマを使った攻撃をされてしまったのだ。
他にも、先にタコを倒そうと魔法を使えば、溶岩ナマズが盾となってタコを守っていたのだ。しかも、タコに釣り針でダメージを与えていたが、それ以上に回復速度が早くてかなり面倒だったのだ。
2匹ずつ出てきた時はあまりにも面倒になったので、結界を重ねがけして魔法組で一斉に氷魔法を叩き込んで倒している。その時の返り血ならぬ返りマグマとでも呼べばいいのだろうか? マグマが大量に降り注ぎ、結界に張りつくように固まってしまい、真っ暗になったときは笑ってしまった。
何やかんやで36階の休憩できる部屋まで到達できたのは良かった。明日は休息日にあて、明後日からまた攻略をするために活動する事となり、今日は解散して泥の様にみんな眠ってしまった。
あっ! 一応部屋の入口をアダマンタイト製の扉でふさいだりはしているが、ダンジョンの中なので交代交代で夜番はしているよ。5つに班を別けて随時、1つの班が担当する時間を短くして寝れる時間を長く確保している。
次の日は、ダマが元気になっていたので、昼間の警戒や索敵は従魔たちに任せて、寝足りない人は追加で眠り、風呂にゆっくり入りたい人はのんびりと入っていた。
俺も夜番をしたとはいえ眠くは無かったので、昨日の疲れを確認しながらストレッチをしている。どこが痛むわけでもなく、動かしにくさも特にない。他にも武器を持って体を動かしてみたが問題なさそうだ。
すぐにする事が無くなってしまったので、武具の手入れをする事にした。基本的に武器にはアダマンコーティングをしているため破損は無い。だけど、衝撃などを吸収するわけでは無いので、コーティングの内側が劣化する事があるのだ。
今日はいい機会なので、アダマンコーティングを取ってからメンテナンスをする事にした。
大薙刀はカエデがいつもしてくれてるからいいとして、剣と盾だな。コーティングを外していくと盾の内側は思ったより劣化していた。ミスリル合金製の盾なのだが、このまま使えばすぐに壊れるくらいには、ボロボロの状態だった。
あれ~前にメンテナンスした時はそんな事無かったのに、今回はなんでだ?
理由を考えても分からなかったので、放置する事にした。このまま保存しておいてドワーフのじっちゃんにでも聞いてみよう。予備の盾は作っているとはいえ、あれは手を抜いて作ったんだよな。
そんな適当な盾を使うわけにはいかないので、ミスリル合金を取り出して……って在庫は全部船の中だったか。しょうがないので、合金の素材をダンマスのスキルで召喚して、クリエイトゴーレムを使いサクッと準備する。
「形はやっぱり前のままがいいよな。それに、三重にしておくか?」
独り言をつぶやきながら盾を作っていく。構造は、一番内側にアダマンタイトの板を使い、その上にミスリル合金、アダマンコーティング、ミスリル合金、アダマンコーティングと、結局五重構造の盾になっていた。
意匠のこらした盾も嫌いではないが、俺が最も好むのは飾りも無く、ただ実用性を追求したフォルムだったりする。だけど今回は、何となく盾の表面はうろこ状の模様をつけてみた。実用性のない竜の意匠とかに比べれば見劣りするけど、これはこれでいいかもしれん!
そう思った俺は調子に乗って、3つ同じ盾を作ってしまった。
「どうせなら、違う意匠にするべきだったよな。調子に乗りすぎたわ~」
1人で微妙な空気に包まれながら、防具のメンテナンスを始める。と言っても、レッドドラゴンの皮と鱗を使ったスケイル系の装備だから、俺が出来るのは緩んだ部分の補修と、コーティングによる強化だけなんだけどな。
それでも、普通の冒険者に比べて上等な物を装備しているし、魔物からダメージをくらう機会も少ないので、本当に簡単にメンテナンスをするだけだ。
細かい作業をチマチマやっていると、思ったより時間が過ぎるのが早かったらしく、終わる頃には昼食の準備ができているとスカーレットが呼びに来た。半分呆れ、半分怒った様子で小言を言われてしまった。
午後はする事が無くなったので、警戒や索敵をしているダマたちの所へ向かって、一緒に警戒や索敵をしながらみんなのブラッシングをして過ごした。途中眠くなったので、ニコをクッションにして少し寝てしまっていたようだ。
その日の夜は、一応方針について話し合う事になった。
その結果、そろそろ朱雀がいてもおかしくないので、可能な限り見て回る事になった。暑く大変ではあるが、今回の目的が朱雀を仲間にするためにここまで来てるので、今までしっかりと探してなかった事が本当はおかしいのだ。
それにこの階からは1階毎に休憩できる部屋が存在している事が一応確認が取れているので、探索するのに時間を割いても、灼熱のマグマのある空間で休む問題が無くなったのだ。
妻たちも俺の知らない所で、武器や防具のメンテナンスをしていたらしい。いつもより野営コンテナの数が多いと思ったら、工房コンテナも出していたからだった。俺もそっちでメンテナンスすればよかった。
俺はクリエイトゴーレムでメンテナンスをしているから、叩いたり研いだりする必要が無いので気にしていなかったが、メンテナンスをするなら設備が整ってるところの方がいいよな。
話し合いの後は各自休む事になった。
5班あるうちの3番目の俺の班が警戒をしている時に事件が起こった。
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