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第825話 秘密は続く
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4日目の午後にしてやっとしっくりくるものを発見した。当初の予定とは大分ズレた方式だが、自然を感じるという意味ではかなりいい結果になったと思う。そして、これはくつろげるスペースには、必ず置きたいと思う程の物だった。
『主殿、これなら本当に自然を感じられていいですな。それにこれは、部屋の中だからこそ価値があると思います。ダンジョンの一室で温度を一定に出来る仕組みがあってこその、最高の物だとおもいます!』
ダマの評価は最高の一言らしい。まぁ俺もそれには同意するけどな!
「ご主人様! これすごくいい! 食堂はちょっと無理だけど、リビングとかくつろげるスペースにおいてほしい! お手入れはみんなで手伝うから!」
三幼女もノリノリである。見た目は最高なのだが、いろんなシステムを取り入れ、ダンジョンの能力を使っても、ある程度人の手で手入れをしないと、ダメになってしまうのが唯一の欠点だろうか?
一応、これから行く街の地下にこれを設置して、綾乃に見てもらったらなんかいい方法がないか、みんなにも聞いてみよう。
夕食時に俺の屋敷に足を運んできた綾乃に、
「例の物が完成したから、これから行く街のリビングに設置できるぞ。ただ、綾乃の思っていた感じとは違うかもしれないけど、最高の出来だと思う。あっちに行ったら楽しんでくれ。
それと、最高の出来ではあるんだけど、少し手入れをしなきゃいけないのが欠点なんだ。手入れを限りなく楽にできそうな方法が思いついたら教えてくれ」
「へ? どういう事? 手入れが必要なの?」
「そうなの! 綾乃お姉ちゃん! 手入れが必要だけど、本当に綺麗なんだよ! ダマだってすごいすごい! って言ってたくらいなんだから!」
「そうなの? シェリルちゃんやダマちゃんが、そういうなら期待しておくわ。何か言うのは見てからにする」
そういって綾乃は首をかしげながら、「どういう事なんだろう?」と小さくつぶやいていた。
リビングに設置するのは決まったが問題は、どれだげカスタムしてもダンジョンマスターがDPをいじって、一気に召喚する事ができないのだ。ダンジョンの機能を取り入れているといっても、上物は自分で組み立てて設置する必要はあるし、手入れもしないといけないのだ。
ただ、上物は部屋に設置できるように組み立てた物を、収納の鞄に収めればいいので、おさめられる最大の大きさで作成する予定だ。そのサイズは約高さ5メートル、縦7メートル半、横13メートル程のサイズである。
次の日から作成に取り掛かる。予定としては後2日しかないので、かなり急ピッチでの作成となる。シルキーたちも俺たちの話を聞いて興味を持ったらしく、手の空いたブラウニーと共に駆けつけてくれた。
四大精霊も呼んで全力である! 設置したい物は、DPでカスタマイズして召喚するため、加工にはほとんど時間がかからない。当初予定していたより大分楽な作業で済んだのだ。
「うん、上出来だな。本来全面を囲ってしまうから側面から触る事はできないけど、うまく設置する事によって触れて楽しむ事もできる!
本当なら太陽光をダンジョンの能力で直接引き込みたかったけど、それをやると部屋としては不便だからな。魔導具で明るさを調整できるようにしてあるから、これなら大丈夫だろう」
「ご主人様、これを主要な施設に配置してもいいですか?」
突然横に来てそんな事を言ったのは、シルキーのミドリだった。
「俺たちがくつろぐ部屋とか、各街にある商会の支店なんかには、従業員や孤児院の子が利用できるように配置しようと思ってるけど、こんなに手のかかるものを増やしていいものかと考えてるところだよ。
だから手間のかからないシステムができるなら採用して、こいつらがこの範囲内で完結出来る事を目標にしようかと思ってるんだよね」
「ご主人様! 手間のかかる厄介な代物みたいな言い方をしないでください! これは私たちの出番が増えるわけです! しかもこんなに自然が豊か……なんてすばらしいのでしょうか! それと、できれば追加で召喚していただきたい精霊がいるのですがいいですか?」
ミドリの迫力に1歩2歩と後ろに引いてしまった。
「えっと、ミドリがいいっていうなら気にしないけど、可能な限り自然に近付けているつもりだから、回数は少なくても、1回1回が結構面倒な手入れになるんだけど……」
「その面倒な事も、皆さんのためだと思えば幸福となりえるのです! それに、私たち素人がこの自然をいじるのは難しいです。なので、専属の精霊を呼んでいただければ、その精霊の指示に従って手入れをさせてもらえるわけです!」
自分から仕事を増やしちゃうシルキーは、俺の知っている中で最恐のワーカホリックではないだろうか? グリエルたちもなかなかのワーカホリックっぷりだが、シルキーやブラウニーに比べると、いまひとつ……はっ! 俺はなんていう事を考えていたんだ。
「で、その精霊って何を呼べばいいんだ?」
「木霊ですね。彼らは、森といいますか、自然と共に生きる精霊なので、街中に存在するのは厳しい中級クラスの精霊なのですが、この環境であれば、2~3人程呼んでいただければ最高の物ができると思います」
「へ~木霊ね~。自然の中に住む精霊か……確かにぴったりかもしれないな。もし呼んでダメそうだったら、バザールの管理している食肉用の魔物を放っている森に、行ってもらえばいいか?」
「ご主人様、これだけ素敵な物がここにあるのです。誰が来てもここを気に入ってくれますよ。小さな自然そのものといっても過言ではないですからね!」
そうやって言われた俺は、木霊を召喚してそのまま様子を見ていると、ミドリに何やら指示を出し始めて、指示を聞いたミドリは更にブラウニーを指示していた。
どうやら木霊は、改善した方がいい所を指示し始めたようだ。そして、自分たちが居座るポイントをせっせと作り出した、何とも不思議な光景だ。てっきり上の方に居座ると思っていたのにな。
大体の準備が完成した。完成する前に、ゼニスからも準備ができたと話があったので、明日朝に出発する事になった。
『主殿、これなら本当に自然を感じられていいですな。それにこれは、部屋の中だからこそ価値があると思います。ダンジョンの一室で温度を一定に出来る仕組みがあってこその、最高の物だとおもいます!』
ダマの評価は最高の一言らしい。まぁ俺もそれには同意するけどな!
「ご主人様! これすごくいい! 食堂はちょっと無理だけど、リビングとかくつろげるスペースにおいてほしい! お手入れはみんなで手伝うから!」
三幼女もノリノリである。見た目は最高なのだが、いろんなシステムを取り入れ、ダンジョンの能力を使っても、ある程度人の手で手入れをしないと、ダメになってしまうのが唯一の欠点だろうか?
一応、これから行く街の地下にこれを設置して、綾乃に見てもらったらなんかいい方法がないか、みんなにも聞いてみよう。
夕食時に俺の屋敷に足を運んできた綾乃に、
「例の物が完成したから、これから行く街のリビングに設置できるぞ。ただ、綾乃の思っていた感じとは違うかもしれないけど、最高の出来だと思う。あっちに行ったら楽しんでくれ。
それと、最高の出来ではあるんだけど、少し手入れをしなきゃいけないのが欠点なんだ。手入れを限りなく楽にできそうな方法が思いついたら教えてくれ」
「へ? どういう事? 手入れが必要なの?」
「そうなの! 綾乃お姉ちゃん! 手入れが必要だけど、本当に綺麗なんだよ! ダマだってすごいすごい! って言ってたくらいなんだから!」
「そうなの? シェリルちゃんやダマちゃんが、そういうなら期待しておくわ。何か言うのは見てからにする」
そういって綾乃は首をかしげながら、「どういう事なんだろう?」と小さくつぶやいていた。
リビングに設置するのは決まったが問題は、どれだげカスタムしてもダンジョンマスターがDPをいじって、一気に召喚する事ができないのだ。ダンジョンの機能を取り入れているといっても、上物は自分で組み立てて設置する必要はあるし、手入れもしないといけないのだ。
ただ、上物は部屋に設置できるように組み立てた物を、収納の鞄に収めればいいので、おさめられる最大の大きさで作成する予定だ。そのサイズは約高さ5メートル、縦7メートル半、横13メートル程のサイズである。
次の日から作成に取り掛かる。予定としては後2日しかないので、かなり急ピッチでの作成となる。シルキーたちも俺たちの話を聞いて興味を持ったらしく、手の空いたブラウニーと共に駆けつけてくれた。
四大精霊も呼んで全力である! 設置したい物は、DPでカスタマイズして召喚するため、加工にはほとんど時間がかからない。当初予定していたより大分楽な作業で済んだのだ。
「うん、上出来だな。本来全面を囲ってしまうから側面から触る事はできないけど、うまく設置する事によって触れて楽しむ事もできる!
本当なら太陽光をダンジョンの能力で直接引き込みたかったけど、それをやると部屋としては不便だからな。魔導具で明るさを調整できるようにしてあるから、これなら大丈夫だろう」
「ご主人様、これを主要な施設に配置してもいいですか?」
突然横に来てそんな事を言ったのは、シルキーのミドリだった。
「俺たちがくつろぐ部屋とか、各街にある商会の支店なんかには、従業員や孤児院の子が利用できるように配置しようと思ってるけど、こんなに手のかかるものを増やしていいものかと考えてるところだよ。
だから手間のかからないシステムができるなら採用して、こいつらがこの範囲内で完結出来る事を目標にしようかと思ってるんだよね」
「ご主人様! 手間のかかる厄介な代物みたいな言い方をしないでください! これは私たちの出番が増えるわけです! しかもこんなに自然が豊か……なんてすばらしいのでしょうか! それと、できれば追加で召喚していただきたい精霊がいるのですがいいですか?」
ミドリの迫力に1歩2歩と後ろに引いてしまった。
「えっと、ミドリがいいっていうなら気にしないけど、可能な限り自然に近付けているつもりだから、回数は少なくても、1回1回が結構面倒な手入れになるんだけど……」
「その面倒な事も、皆さんのためだと思えば幸福となりえるのです! それに、私たち素人がこの自然をいじるのは難しいです。なので、専属の精霊を呼んでいただければ、その精霊の指示に従って手入れをさせてもらえるわけです!」
自分から仕事を増やしちゃうシルキーは、俺の知っている中で最恐のワーカホリックではないだろうか? グリエルたちもなかなかのワーカホリックっぷりだが、シルキーやブラウニーに比べると、いまひとつ……はっ! 俺はなんていう事を考えていたんだ。
「で、その精霊って何を呼べばいいんだ?」
「木霊ですね。彼らは、森といいますか、自然と共に生きる精霊なので、街中に存在するのは厳しい中級クラスの精霊なのですが、この環境であれば、2~3人程呼んでいただければ最高の物ができると思います」
「へ~木霊ね~。自然の中に住む精霊か……確かにぴったりかもしれないな。もし呼んでダメそうだったら、バザールの管理している食肉用の魔物を放っている森に、行ってもらえばいいか?」
「ご主人様、これだけ素敵な物がここにあるのです。誰が来てもここを気に入ってくれますよ。小さな自然そのものといっても過言ではないですからね!」
そうやって言われた俺は、木霊を召喚してそのまま様子を見ていると、ミドリに何やら指示を出し始めて、指示を聞いたミドリは更にブラウニーを指示していた。
どうやら木霊は、改善した方がいい所を指示し始めたようだ。そして、自分たちが居座るポイントをせっせと作り出した、何とも不思議な光景だ。てっきり上の方に居座ると思っていたのにな。
大体の準備が完成した。完成する前に、ゼニスからも準備ができたと話があったので、明日朝に出発する事になった。
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