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第821話 決まりは守らないと……
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俺は思いをみんなにぶつけて理解を得た。
「だから、今回は出し惜しみ無しで戦おうと思う! だからみんなも協力してくれ!」
俺の気持ちにみんなが賛同してくれて、協力を惜しまないと言ってくれた。ミリーにダンジョンがある街の情報を聞いて、マップ先生で確認した。街の中には、勇者もダンジョンマスターもいなかった。他にも魔物の検索もしてみたが、それらしきモノは見当たらなかった。
「とりあえず、今日はこの辺でやめておこうか。また明日、本格的にどうするか考えようか! じゃぁ解散!」
食堂にいたメンバーが出ていく中、ピーチとシュリが出ていこうとするライムを引き留め、耳打ちをすると、俺の所へ来た。なんだか、怖い顔をしているようだけど何かあったのだろうか?
「ご主人様、ちょっとお話をしてもいいでしょうか?」
「え……そんな怖い顔してたら、可愛い顔が台無しだよ?」
「話をそらさないでください。今日、ゴーストタウンに行ったとお話になっていましたが、ま・さ・か! 1人で行った上に、街を散策されていたのでしょうか?」
別にごまかしたり、話をそらせたりしているわけじゃないが、とても怖い表情をされているのだ。何か迫力のあまり、心の中の言葉が敬語みたいになっている所があった。ただ、ここまで言われればピーチたちが、何を言いたいのか理解できてしまい……黙るしかできなかった。
「…………」
「沈黙は肯定ととりますよ?」
どこかで聞いた事があるようなセリフを呟くようにピーチが言った。
「ごめんなさい」
俺には謝るしかできなかった。
「何に対して謝られてるんですか?」
「1人でゴーストタウンの散策に行ったことです」
「それもですが、私たちが怒っているのは、ご主人様が考え無しに生身でゴーストタウンに行ったことに、怒っているんです! 何もなかったからいいかもしれないですけど、弓で狙撃されて死にかけたのをお忘れですか?
あの時は、私たちが近くにいたから助かっただけであって、私たちが近くにいない時にまた同じことが起こったらどうするんですか? ご主人様が殺されたら、関わった全員を皆殺しにして私たちも後をおいますよ!」
「そんな大げさな……」
「何が大げさなもんですか! 少なくとも、ご主人様が殺された場合、私たちは死ぬまで止まりませんよ。相手を打ち取れたらご主人様の元に逝きます!」
「私たちもそうですが、ご主人様の従魔もすべてを滅ぼすまで、暴走を止めないでしょう。もし殺したのが人間ならば、ディストピア以外の人間はほぼ100パーセント殺しつくすでしょう。私たちにとっても、それくらいご主人様が大切なんです。理解されてますか?」
「死ぬつもりはないけど、自分の命を軽く見過ぎてました……ごめんなさい。これからは気をつけます」
簡単に死ぬ気も無いが、ここまで心配されてたらね。
「それと、一番下の3人には迂闊にこういったこと言わないでくださいね。ご主人様も分かっていると思いますが、あの3人はリバイアサンが懐いているんです。
リバイアサンも決して頭が悪かったり、無意味に災害を起こす事はないですが、3人のうち誰かが怒りや悲しみに任せて暴れだしたら、リバイアサンは後を追って暴れだしますから」
超天災級の魔物、リバイアサン……それが三幼女の内、誰かがトリガーを引いてしまったら、世界が滅亡へと向かってしまうのか……本当に迂闊な事ができないな。
「これからは注意します。本当にすいませんでした!」
初めは小さな言葉だったが、謝る言葉はかなり大きくなっていたが、落ちた気持ちでこの体勢がいつまで続くのだろうと、心の中で思ってしまった。ピーチたちが俺に詰め寄ってきて、すでに1時間以上が経過している。その時間で俺の足は、痺れから痛みに変わり、そして今は何も感じなくなっていた。
俺の今の体勢は、食堂の床に正座をさせられているのだ。硬い床の上で……出来れば座布団がほしかった。お坊さんって、よく長い時間正座なんてしてられるよな。足の神経が死んでるのでは? とか思ってしまう程である。
なんでこんな思考になったかといえば、説教がループを始めてしまったからだ。ただいま、3ループ目が終わった所だ。
そして思考がそれていることに気が付かれて、更に説教の言葉が強くなっている。いつまで続くのだろうか? 俺が考え無しに出歩いたのが悪かったのだが、ここまでくるとどうして俺はこんなことをしているのだろうと思ってしまう。
「ご主人様、聞いてますか! 何度言ってもその放浪癖といいますか、身勝手な事をされるのですか? 心配するこちらの身にもなってください! 本当にわかってますか?」
これは、ピーチのセリフだ。
「ご主人様が身勝手な事をされるのは今更ですから、外に出る時は必ず誰かと一緒にお願いします!」
こっちはシュリのセリフ。
「もうこの際だから、ベットに縛り付けておきましょうか? 私たちも最近は欲求不満に感じている部分がありますので、ご主人様の部屋に行けばいつでも相手をしてもらえるようにしておくとかどうですか?」
これはライムのセリフだ。この発言からわかるように、妻たちの中でも夜の営みを人一倍欲しているのが彼女だ。別にすることが嫌じゃない、むしろ好きだけど搾り取るのはやめてほしいんだ。
俺が干からびそうになるのに、反対にツヤツヤで元気になっていくから、終わらないんだよね。限度はあると思うんだ。前に俺が疲れたと言ったら、眠りの魔法を使って俺を強制的に眠らせてから続けていたのだ。寝たはずなのに、反対に元気が無くなっていたんだよ。
「あぁ! 本当にごめんってば! お願いだから、もう正座は勘弁して! 足の感覚がなくなって時間が経ったら、また痛みが強くなってきたんだよ。お願いだから……」
理由は分からないけど、ありえないくらいの激痛が体の中を走っているのだ。地球ではこんな話は聞いた事なかったけど、この世界ではありえる事なのだろうか? あまりに痛すぎて、思考がおかしくなっている気がする……あれ?
意識が急にふわりとして、途切れた。
「だから、今回は出し惜しみ無しで戦おうと思う! だからみんなも協力してくれ!」
俺の気持ちにみんなが賛同してくれて、協力を惜しまないと言ってくれた。ミリーにダンジョンがある街の情報を聞いて、マップ先生で確認した。街の中には、勇者もダンジョンマスターもいなかった。他にも魔物の検索もしてみたが、それらしきモノは見当たらなかった。
「とりあえず、今日はこの辺でやめておこうか。また明日、本格的にどうするか考えようか! じゃぁ解散!」
食堂にいたメンバーが出ていく中、ピーチとシュリが出ていこうとするライムを引き留め、耳打ちをすると、俺の所へ来た。なんだか、怖い顔をしているようだけど何かあったのだろうか?
「ご主人様、ちょっとお話をしてもいいでしょうか?」
「え……そんな怖い顔してたら、可愛い顔が台無しだよ?」
「話をそらさないでください。今日、ゴーストタウンに行ったとお話になっていましたが、ま・さ・か! 1人で行った上に、街を散策されていたのでしょうか?」
別にごまかしたり、話をそらせたりしているわけじゃないが、とても怖い表情をされているのだ。何か迫力のあまり、心の中の言葉が敬語みたいになっている所があった。ただ、ここまで言われればピーチたちが、何を言いたいのか理解できてしまい……黙るしかできなかった。
「…………」
「沈黙は肯定ととりますよ?」
どこかで聞いた事があるようなセリフを呟くようにピーチが言った。
「ごめんなさい」
俺には謝るしかできなかった。
「何に対して謝られてるんですか?」
「1人でゴーストタウンの散策に行ったことです」
「それもですが、私たちが怒っているのは、ご主人様が考え無しに生身でゴーストタウンに行ったことに、怒っているんです! 何もなかったからいいかもしれないですけど、弓で狙撃されて死にかけたのをお忘れですか?
あの時は、私たちが近くにいたから助かっただけであって、私たちが近くにいない時にまた同じことが起こったらどうするんですか? ご主人様が殺されたら、関わった全員を皆殺しにして私たちも後をおいますよ!」
「そんな大げさな……」
「何が大げさなもんですか! 少なくとも、ご主人様が殺された場合、私たちは死ぬまで止まりませんよ。相手を打ち取れたらご主人様の元に逝きます!」
「私たちもそうですが、ご主人様の従魔もすべてを滅ぼすまで、暴走を止めないでしょう。もし殺したのが人間ならば、ディストピア以外の人間はほぼ100パーセント殺しつくすでしょう。私たちにとっても、それくらいご主人様が大切なんです。理解されてますか?」
「死ぬつもりはないけど、自分の命を軽く見過ぎてました……ごめんなさい。これからは気をつけます」
簡単に死ぬ気も無いが、ここまで心配されてたらね。
「それと、一番下の3人には迂闊にこういったこと言わないでくださいね。ご主人様も分かっていると思いますが、あの3人はリバイアサンが懐いているんです。
リバイアサンも決して頭が悪かったり、無意味に災害を起こす事はないですが、3人のうち誰かが怒りや悲しみに任せて暴れだしたら、リバイアサンは後を追って暴れだしますから」
超天災級の魔物、リバイアサン……それが三幼女の内、誰かがトリガーを引いてしまったら、世界が滅亡へと向かってしまうのか……本当に迂闊な事ができないな。
「これからは注意します。本当にすいませんでした!」
初めは小さな言葉だったが、謝る言葉はかなり大きくなっていたが、落ちた気持ちでこの体勢がいつまで続くのだろうと、心の中で思ってしまった。ピーチたちが俺に詰め寄ってきて、すでに1時間以上が経過している。その時間で俺の足は、痺れから痛みに変わり、そして今は何も感じなくなっていた。
俺の今の体勢は、食堂の床に正座をさせられているのだ。硬い床の上で……出来れば座布団がほしかった。お坊さんって、よく長い時間正座なんてしてられるよな。足の神経が死んでるのでは? とか思ってしまう程である。
なんでこんな思考になったかといえば、説教がループを始めてしまったからだ。ただいま、3ループ目が終わった所だ。
そして思考がそれていることに気が付かれて、更に説教の言葉が強くなっている。いつまで続くのだろうか? 俺が考え無しに出歩いたのが悪かったのだが、ここまでくるとどうして俺はこんなことをしているのだろうと思ってしまう。
「ご主人様、聞いてますか! 何度言ってもその放浪癖といいますか、身勝手な事をされるのですか? 心配するこちらの身にもなってください! 本当にわかってますか?」
これは、ピーチのセリフだ。
「ご主人様が身勝手な事をされるのは今更ですから、外に出る時は必ず誰かと一緒にお願いします!」
こっちはシュリのセリフ。
「もうこの際だから、ベットに縛り付けておきましょうか? 私たちも最近は欲求不満に感じている部分がありますので、ご主人様の部屋に行けばいつでも相手をしてもらえるようにしておくとかどうですか?」
これはライムのセリフだ。この発言からわかるように、妻たちの中でも夜の営みを人一倍欲しているのが彼女だ。別にすることが嫌じゃない、むしろ好きだけど搾り取るのはやめてほしいんだ。
俺が干からびそうになるのに、反対にツヤツヤで元気になっていくから、終わらないんだよね。限度はあると思うんだ。前に俺が疲れたと言ったら、眠りの魔法を使って俺を強制的に眠らせてから続けていたのだ。寝たはずなのに、反対に元気が無くなっていたんだよ。
「あぁ! 本当にごめんってば! お願いだから、もう正座は勘弁して! 足の感覚がなくなって時間が経ったら、また痛みが強くなってきたんだよ。お願いだから……」
理由は分からないけど、ありえないくらいの激痛が体の中を走っているのだ。地球ではこんな話は聞いた事なかったけど、この世界ではありえる事なのだろうか? あまりに痛すぎて、思考がおかしくなっている気がする……あれ?
意識が急にふわりとして、途切れた。
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