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第740話 堕天使たちの罠
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1日経っても部屋の状況が変わっていない事に、喜びを覚えていた。
「よっし、最悪逃げれる道を確保できたな。逃げても、戦闘が継続しているとダンジョンが判断していると、復活もなく通路閉鎖も解かれない形だな」
1日経って予想以上の収穫だったのがうれしく、スキップをしたくなる気分だった。通路を進んでいく前に、戦車カメラのラジコンを動かして部屋の中を覗いてみる。
「チラッとな。まさかのまさか、昨日と全く状況が変わってないとか、どんだけしつこいんだこいつら。高ランクの魔物って、頭がよかったんじゃないか? この様子を見るとバカにしか見えないんだが、ブラウニーがいつになく笑ってたのは、こういう事か?」
お互いの装備をチェックして、今日の作戦を確認する。
今日は、昨日みたいに1体を倒したらすぐに撤退ではなく、俺、姉御組、ピーチ、キリエの6人の内誰かが危ないと判断した時に、撤退指示を出すことになった。人造ゴーレムは最悪囮にして逃げる予定だ。人造ゴーレムで抑えられなかった時は、しょうがないがスケルトンにお願いしている。
それが俺たちの仕事だからと気にするな、と話せないのでイケメン的なしぐさをしてくれる。俺に作られた魔物という事もあり、俺たちの命が優先なのだろう。
「じゃぁ行こうか! 今日は残りの穴を掘ってから戦闘に入るよ。ただ今回は穴を掘ってる音に気付かれるかもしれないから、穴掘るのは俺がやる。穴が開いたらみんな中に入って、戦闘を開始して。
俺はここの穴にも蓋をして扉をつけとくからよろしく。あと、ダマ! お前はこっちに来て攻撃に加われ。シュリのサポートしてやってくれ。Sランクの魔物……あれ神獣だっけ? どっちでもいい! 頼むぞ!」
『お任せください!』
お? 久々に念話を聞いた気がするな。使える事忘れてたわ。小さいとただのデフォルメされた猫というか、トラにしか見えんもんな。ベットの上でいつも腹出して寝てるからモフモフすると、気持ちよさそうに喉をならす姿ばかり見てたから、本当に忘れてたわ。
「始めるよ。みんな準備してね」
よし、つるはしをもって全力で穴を掘る。戦車カメラで部屋の様子を見てもらっているが、動きが無い様だ。音に気付いていない様子で、動きはまったくない。何かにとりつかれたように昨日作った扉をガンガン叩いている。
「これなら不利な状況で、戦闘になる事はないかもしれないな。でも注意して進むんだよ。最後の1発!」
穴をあけて部屋の中に入っていくが、こっちに気付いた様子が無い。堕天使の後ろで攻撃する準備を始めていた。俺は大急ぎで通路にアダマンコーティングで補強して扉をつけ、準備をしているみんなの所へ移動する。それにしても何でこいつら気付かないんだ?
「ピーチ、どうした? 戦闘が始まってないのはわかるけど……」
「堕天使が攻撃をしてこないのなら、ご主人様を待ってからにしようと思いまして」
なるほど、全員で万全の態勢で強襲をしようという事か。
「全力の一撃か……俺も、老ドワーフたちからもらった武器を使ってみるか」
シュリが持っているハンマーが、一狩り行こうぜの武器を参考にしていたから、同じタイプの武器かと思っていたら、参考にしたのはP〇で一番初めに発売された、ファ〇ナルファ〇タジーの絶対的主人公のセフィ〇スが持っていた、身の丈程ある大太刀を参考にしたらしい。
実際こんなでかい大太刀って、攻撃に使いにくいよな。
シュリも、もらった武器を肩にかついで準備万全だ。アリスも参戦するのか、武器のチェックを始めていた。アリスは別に特別な武器というわけでは無く、カエデの力作の武器を準備している。攻撃力に自信のあるアリスなら、不意打ちで首を飛ばせるだろうか?
変わり種の武器としては、クシュリナも武器を持ち替えて、大きな斧を持っていた。片方が刃になっており、もう片方がハンマーでたたけるように、ノミについているかつら……持ち手の部分についている、金槌でたたく部分がついていた。
その横にリンドがいるという事は、2人で何かをするという事だろう。
俺は雷付与をほどこし、神速の斬撃の準備は整った。ピーチの合図に従ってみんなが動く。俺は少しタイミングをずらして、神歩による接近をして首をめがけて全力で振り抜く。
あれ? 予想以上にサクッと首が取れてしまった……他のメンバーも首を落とすことに成功している。あっけにとられているが、ピーチから厳しい声が飛ぶ。
「みんなよけて!」
その言葉に反応するように、飛び跳ねてその場を後にする。よくわからないが、ピーチからの指示に首をかしげているメンバーがいた。俺もよくわからずに、その場を引いていた。そしてクシュリナがなんでなのか、声を発そうとした瞬間にその理由が分かった。
ブオォォォォォッ!!
何かが燃え盛るような音がして、堕天使のいた場所が炎に包まれていた。今までに、仲間の堕天使を巻き込む形で、魔法を使ったことが無かったので油断していたが、ピーチがいち早く気付いて警告してくれていたのだ。
これまでの流れが全部罠だったのか? 俺たちは失念していたが、この堕天使、頭を潰されても問題なく動いていたのだ。トカゲの尻尾みたいに頭を切り離したために、思っていた以上に簡単に切りとばせたようだ。
実際に8体中5体の首が飛んでいたが、問題なく動いていた。魔法をくらってもピンピンしているのか……あ、嘘ついた。頭がなくなった5体のうち1体は、ドロップ品に変わっていた。全力で頭の上からシュリにたたかれた堕天使は、強引に体を引き裂かれて絶命していたのだ。
相変わらず理不尽な攻撃力だ。でも頼もしい!
「さぁ7体になったよ! しかもシュリが潰してくれたのは、後衛の堕天使だ。後1匹で回復要員がいなくなるぞ。シュリ、先にそっちをお願い!」
シュリにお願いしたのには理由がある。杖堕天使がいなくなった2組が一緒になって、4人組になっていたのだ。3体と4体に分かれたのなら、少ない方を任せるのが普通だし、何よりあっちには残すと面倒な杖堕天使がいるから、この判断は間違ってない!
第2ラウンドが開始される。
「よっし、最悪逃げれる道を確保できたな。逃げても、戦闘が継続しているとダンジョンが判断していると、復活もなく通路閉鎖も解かれない形だな」
1日経って予想以上の収穫だったのがうれしく、スキップをしたくなる気分だった。通路を進んでいく前に、戦車カメラのラジコンを動かして部屋の中を覗いてみる。
「チラッとな。まさかのまさか、昨日と全く状況が変わってないとか、どんだけしつこいんだこいつら。高ランクの魔物って、頭がよかったんじゃないか? この様子を見るとバカにしか見えないんだが、ブラウニーがいつになく笑ってたのは、こういう事か?」
お互いの装備をチェックして、今日の作戦を確認する。
今日は、昨日みたいに1体を倒したらすぐに撤退ではなく、俺、姉御組、ピーチ、キリエの6人の内誰かが危ないと判断した時に、撤退指示を出すことになった。人造ゴーレムは最悪囮にして逃げる予定だ。人造ゴーレムで抑えられなかった時は、しょうがないがスケルトンにお願いしている。
それが俺たちの仕事だからと気にするな、と話せないのでイケメン的なしぐさをしてくれる。俺に作られた魔物という事もあり、俺たちの命が優先なのだろう。
「じゃぁ行こうか! 今日は残りの穴を掘ってから戦闘に入るよ。ただ今回は穴を掘ってる音に気付かれるかもしれないから、穴掘るのは俺がやる。穴が開いたらみんな中に入って、戦闘を開始して。
俺はここの穴にも蓋をして扉をつけとくからよろしく。あと、ダマ! お前はこっちに来て攻撃に加われ。シュリのサポートしてやってくれ。Sランクの魔物……あれ神獣だっけ? どっちでもいい! 頼むぞ!」
『お任せください!』
お? 久々に念話を聞いた気がするな。使える事忘れてたわ。小さいとただのデフォルメされた猫というか、トラにしか見えんもんな。ベットの上でいつも腹出して寝てるからモフモフすると、気持ちよさそうに喉をならす姿ばかり見てたから、本当に忘れてたわ。
「始めるよ。みんな準備してね」
よし、つるはしをもって全力で穴を掘る。戦車カメラで部屋の様子を見てもらっているが、動きが無い様だ。音に気付いていない様子で、動きはまったくない。何かにとりつかれたように昨日作った扉をガンガン叩いている。
「これなら不利な状況で、戦闘になる事はないかもしれないな。でも注意して進むんだよ。最後の1発!」
穴をあけて部屋の中に入っていくが、こっちに気付いた様子が無い。堕天使の後ろで攻撃する準備を始めていた。俺は大急ぎで通路にアダマンコーティングで補強して扉をつけ、準備をしているみんなの所へ移動する。それにしても何でこいつら気付かないんだ?
「ピーチ、どうした? 戦闘が始まってないのはわかるけど……」
「堕天使が攻撃をしてこないのなら、ご主人様を待ってからにしようと思いまして」
なるほど、全員で万全の態勢で強襲をしようという事か。
「全力の一撃か……俺も、老ドワーフたちからもらった武器を使ってみるか」
シュリが持っているハンマーが、一狩り行こうぜの武器を参考にしていたから、同じタイプの武器かと思っていたら、参考にしたのはP〇で一番初めに発売された、ファ〇ナルファ〇タジーの絶対的主人公のセフィ〇スが持っていた、身の丈程ある大太刀を参考にしたらしい。
実際こんなでかい大太刀って、攻撃に使いにくいよな。
シュリも、もらった武器を肩にかついで準備万全だ。アリスも参戦するのか、武器のチェックを始めていた。アリスは別に特別な武器というわけでは無く、カエデの力作の武器を準備している。攻撃力に自信のあるアリスなら、不意打ちで首を飛ばせるだろうか?
変わり種の武器としては、クシュリナも武器を持ち替えて、大きな斧を持っていた。片方が刃になっており、もう片方がハンマーでたたけるように、ノミについているかつら……持ち手の部分についている、金槌でたたく部分がついていた。
その横にリンドがいるという事は、2人で何かをするという事だろう。
俺は雷付与をほどこし、神速の斬撃の準備は整った。ピーチの合図に従ってみんなが動く。俺は少しタイミングをずらして、神歩による接近をして首をめがけて全力で振り抜く。
あれ? 予想以上にサクッと首が取れてしまった……他のメンバーも首を落とすことに成功している。あっけにとられているが、ピーチから厳しい声が飛ぶ。
「みんなよけて!」
その言葉に反応するように、飛び跳ねてその場を後にする。よくわからないが、ピーチからの指示に首をかしげているメンバーがいた。俺もよくわからずに、その場を引いていた。そしてクシュリナがなんでなのか、声を発そうとした瞬間にその理由が分かった。
ブオォォォォォッ!!
何かが燃え盛るような音がして、堕天使のいた場所が炎に包まれていた。今までに、仲間の堕天使を巻き込む形で、魔法を使ったことが無かったので油断していたが、ピーチがいち早く気付いて警告してくれていたのだ。
これまでの流れが全部罠だったのか? 俺たちは失念していたが、この堕天使、頭を潰されても問題なく動いていたのだ。トカゲの尻尾みたいに頭を切り離したために、思っていた以上に簡単に切りとばせたようだ。
実際に8体中5体の首が飛んでいたが、問題なく動いていた。魔法をくらってもピンピンしているのか……あ、嘘ついた。頭がなくなった5体のうち1体は、ドロップ品に変わっていた。全力で頭の上からシュリにたたかれた堕天使は、強引に体を引き裂かれて絶命していたのだ。
相変わらず理不尽な攻撃力だ。でも頼もしい!
「さぁ7体になったよ! しかもシュリが潰してくれたのは、後衛の堕天使だ。後1匹で回復要員がいなくなるぞ。シュリ、先にそっちをお願い!」
シュリにお願いしたのには理由がある。杖堕天使がいなくなった2組が一緒になって、4人組になっていたのだ。3体と4体に分かれたのなら、少ない方を任せるのが普通だし、何よりあっちには残すと面倒な杖堕天使がいるから、この判断は間違ってない!
第2ラウンドが開始される。
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