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第735話 ネタ武器が強かった
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シュリの過剰な攻撃力が判明して、堕天使攻略の目途が立った。
それにしても、シュリ自体ここまで攻撃力があると思っておらず、持っていることはピーチに教えていたが、ここまで戦略級の攻撃力があるとは認知してなかったのだ。でも、シュリの体に負担があるので、長時間の攻撃参加は難しい。
戦闘後の作戦会議では、シュリの攻撃力を頼りに1体ずつ致命傷を与えて、止めは残りのメンバーで刺していく形になった。さすがにフルタイムで戦闘に参加させるのは、体がもたないと判断しての作戦となった。シュリの攻撃力を目の当たりにしたので、撤退の二文字は出てこなかった。
「シュリ、その武器使って体大丈夫か? 攻撃のたびにすげえ音がしてたけど……」
「そうですね……一撃のために、その他を犠牲にしたタイプの武器ですので、さすがに回復無しにずっと使い続けるのは厳しいですね。あと、あれでスキル使うのは厳しいと思います」
「え? あの武器でスキルって難しいの?」
「難しいというより、使ったら最後、私の体も壊れると思いますが、武器が耐えられないと思います」
「なるほど……でもあれって総アダマンタイト製の武器だよな? 老ドワーフたち、武器限定ならアダマンタイトもクリエイトゴーレムで、加工できるようになったんだな。執念とは恐ろしいものだな」
「老ドワーフたちからは、総アダマンタイト製と聞いていますが、マッスルメタルを使っているので、スキルを使うとマッスルメタルが耐えられないと思います」
「そういうもんか。武器が持たないって、フレームとか本体というよりは、強い攻撃の要となる機構が耐えられないってことか、いろいろあるんだな。みんな、準備をしたら進もうか。この階も念のための確認作業は忘れないように、ウィスプを先行させよう」
慎重に進んでいくが、142階にはあれ以降魔物の姿が見られなかった。
「本当に1階につき1組ずつしかいないのかな? あそこまで強い魔物を1階に何組も登場させられても、困るから助かるんだけどな」
「ご主人様、攻撃方法が確立したからって油断しないでください!」
おっと、ピーチに怒られてしまった。気を引き締めないといけないよな!
「でだ、143階には行くか? 今日はここでやめる?」
「先ほど昼食を食べたばかりなのに、もう休むんですか?」
疲れがないかと思って休憩を提案してみたら、何言ってるんですか? みたいなことを言われてしまった。俺の提案は変だったか?
「おっと、ちょい待った! 年長組のタンクはどうする?」
「そうでしたね。じゃぁ、シャルを年長組にもらいますね。リリーはそのまま年中組に残ってください」
「了解。年中組は人数が減るから注意してくれ。シャル、心配しなくてもいざとなればみんなでフォローするからさ。リリーとシャルとリンドが小さい堕天使で、俺が大きい方を担当するわ」
「シュウ君、まだ出てくる数は決まってないですよ。ウィスプで偵察した後に配置は決めましょう」
おっといけない。続けて同じ組み合わせだったからな。落ち着け!
「じゃぁ、相手を見てから決めよう」
ストレッチをしながら143階への階段を進んでいく。ウィスプを先行させて部屋の確認をする。
「今度はどういえばいいんだ? 今までは複数の武器を持っていたのが分かったけど、今回は明らかに単一武器しか持ってないな。数は一緒で、小さい方が二刀流、大きい方は二杖流か? ずいぶん攻撃的な武器のチョイスだな。
でも、こうなると大きい方には接近できないか? 大きい方に近寄れなかったら、リリー・シャル・リンドの誰かと一緒に体勢を崩して、シュリに攻撃してもらおうか。という事でシュリは、隙をついて一撃で決めてくれ。止めは刺さなくてもいいから、致命傷を与えてくれ」
作戦会議も終了し、堕天使が待っている部屋に突入した。
相手は俺たちが来る前に、すでに戦闘陣形になっており、隅から少し離れた位置にデカい堕天使が陣取っており、その前に3体の堕天使がいた。
「141階の配置と同じだな。デカい方に接近してみるけど無理だったら、チャンスを見て誰かの援護に行って体勢を崩すわ」
全員が配置についた。向こうからさすがに接近してくる様子は無く、様子を見ていたら後ろからユニゾンマジックの火と風が合わさって飛んできた。みんなで結界を張って防ぐ。
「みんな、距離とっていると後ろのやつが遠慮なく魔法を撃ってくるから、後ろのやつの攻撃を回復に回さないとめんどくせえぞ。攻撃開始しよう」
初めに言っていた通りに分かれていく。俺はデカい堕天使を見て少し考える。小さい奴らは弓を持ってないから、大きい方に近づけるんじゃねえか?
真正面からだと小さい3匹にも狙われるかもしれないから、壁際から接近すればいいんじゃないか? 左手に盾、右手に手甲、装備の確認を再度してから一気に移動する。
「とりあえず、初めに一撃。【剛拳】」
神歩からの中段正拳突きを、お腹にあたる部分に打ち込む。少しは大きい堕天使を動かす事ができたが、
「やっぱり硬いっな! それにしてもっ! 二杖流って思ったより攻撃的なっ! 物理攻撃もっ! できるんだっな!」
口を噛みそうになりながら、堕天使から突き出したり薙ぎ払われたりする杖を、回避しながらしゃべっていた。なんとなく思ったことを口にしたかった気分なんだよ!
だけど思ったより、杖はかわしやすいな。これが重い鈍器とかだったら、もっと苦戦してたかもしれないな。壁際から攻撃していることもあり、杖を使った攻撃はあまり種類が多くない。
その代わり片手で攻撃しながら魔法を使ってきているが、結界や【フォートレス】で対応する事が出来ている。ただ耐えるだけなら、俺だけでも何とかなっちゃってるな。
しばらく攻防を続けていると、
ドギャンッ
シュリの攻撃が入ったな。って事は1体目が最低でも瀕死になったって事かな。そんな中、相手の攻撃が読めるようになってきてしまった。調子に乗って盾を収納の腕輪にしまい、手甲を装備する。
杖の攻撃は完璧に避け、魔法は接近して中断させるか結界で防いでいく。隙をついて【浸透勁】、やられている小さい堕天使に回復をしようとすれば、【龍神烈火】で強引に魔法をキャンセルさせる。
20分経つ頃には、3体目のチビ堕天使を処理し終わっていた。それにしても、音しか聞こえてなかったから、シュリが叩く姿しか想像できてないが、みんなよくやった!
上の階と大して変わらない戦闘風景で特筆する事が無かった。
それにしても、シュリ自体ここまで攻撃力があると思っておらず、持っていることはピーチに教えていたが、ここまで戦略級の攻撃力があるとは認知してなかったのだ。でも、シュリの体に負担があるので、長時間の攻撃参加は難しい。
戦闘後の作戦会議では、シュリの攻撃力を頼りに1体ずつ致命傷を与えて、止めは残りのメンバーで刺していく形になった。さすがにフルタイムで戦闘に参加させるのは、体がもたないと判断しての作戦となった。シュリの攻撃力を目の当たりにしたので、撤退の二文字は出てこなかった。
「シュリ、その武器使って体大丈夫か? 攻撃のたびにすげえ音がしてたけど……」
「そうですね……一撃のために、その他を犠牲にしたタイプの武器ですので、さすがに回復無しにずっと使い続けるのは厳しいですね。あと、あれでスキル使うのは厳しいと思います」
「え? あの武器でスキルって難しいの?」
「難しいというより、使ったら最後、私の体も壊れると思いますが、武器が耐えられないと思います」
「なるほど……でもあれって総アダマンタイト製の武器だよな? 老ドワーフたち、武器限定ならアダマンタイトもクリエイトゴーレムで、加工できるようになったんだな。執念とは恐ろしいものだな」
「老ドワーフたちからは、総アダマンタイト製と聞いていますが、マッスルメタルを使っているので、スキルを使うとマッスルメタルが耐えられないと思います」
「そういうもんか。武器が持たないって、フレームとか本体というよりは、強い攻撃の要となる機構が耐えられないってことか、いろいろあるんだな。みんな、準備をしたら進もうか。この階も念のための確認作業は忘れないように、ウィスプを先行させよう」
慎重に進んでいくが、142階にはあれ以降魔物の姿が見られなかった。
「本当に1階につき1組ずつしかいないのかな? あそこまで強い魔物を1階に何組も登場させられても、困るから助かるんだけどな」
「ご主人様、攻撃方法が確立したからって油断しないでください!」
おっと、ピーチに怒られてしまった。気を引き締めないといけないよな!
「でだ、143階には行くか? 今日はここでやめる?」
「先ほど昼食を食べたばかりなのに、もう休むんですか?」
疲れがないかと思って休憩を提案してみたら、何言ってるんですか? みたいなことを言われてしまった。俺の提案は変だったか?
「おっと、ちょい待った! 年長組のタンクはどうする?」
「そうでしたね。じゃぁ、シャルを年長組にもらいますね。リリーはそのまま年中組に残ってください」
「了解。年中組は人数が減るから注意してくれ。シャル、心配しなくてもいざとなればみんなでフォローするからさ。リリーとシャルとリンドが小さい堕天使で、俺が大きい方を担当するわ」
「シュウ君、まだ出てくる数は決まってないですよ。ウィスプで偵察した後に配置は決めましょう」
おっといけない。続けて同じ組み合わせだったからな。落ち着け!
「じゃぁ、相手を見てから決めよう」
ストレッチをしながら143階への階段を進んでいく。ウィスプを先行させて部屋の確認をする。
「今度はどういえばいいんだ? 今までは複数の武器を持っていたのが分かったけど、今回は明らかに単一武器しか持ってないな。数は一緒で、小さい方が二刀流、大きい方は二杖流か? ずいぶん攻撃的な武器のチョイスだな。
でも、こうなると大きい方には接近できないか? 大きい方に近寄れなかったら、リリー・シャル・リンドの誰かと一緒に体勢を崩して、シュリに攻撃してもらおうか。という事でシュリは、隙をついて一撃で決めてくれ。止めは刺さなくてもいいから、致命傷を与えてくれ」
作戦会議も終了し、堕天使が待っている部屋に突入した。
相手は俺たちが来る前に、すでに戦闘陣形になっており、隅から少し離れた位置にデカい堕天使が陣取っており、その前に3体の堕天使がいた。
「141階の配置と同じだな。デカい方に接近してみるけど無理だったら、チャンスを見て誰かの援護に行って体勢を崩すわ」
全員が配置についた。向こうからさすがに接近してくる様子は無く、様子を見ていたら後ろからユニゾンマジックの火と風が合わさって飛んできた。みんなで結界を張って防ぐ。
「みんな、距離とっていると後ろのやつが遠慮なく魔法を撃ってくるから、後ろのやつの攻撃を回復に回さないとめんどくせえぞ。攻撃開始しよう」
初めに言っていた通りに分かれていく。俺はデカい堕天使を見て少し考える。小さい奴らは弓を持ってないから、大きい方に近づけるんじゃねえか?
真正面からだと小さい3匹にも狙われるかもしれないから、壁際から接近すればいいんじゃないか? 左手に盾、右手に手甲、装備の確認を再度してから一気に移動する。
「とりあえず、初めに一撃。【剛拳】」
神歩からの中段正拳突きを、お腹にあたる部分に打ち込む。少しは大きい堕天使を動かす事ができたが、
「やっぱり硬いっな! それにしてもっ! 二杖流って思ったより攻撃的なっ! 物理攻撃もっ! できるんだっな!」
口を噛みそうになりながら、堕天使から突き出したり薙ぎ払われたりする杖を、回避しながらしゃべっていた。なんとなく思ったことを口にしたかった気分なんだよ!
だけど思ったより、杖はかわしやすいな。これが重い鈍器とかだったら、もっと苦戦してたかもしれないな。壁際から攻撃していることもあり、杖を使った攻撃はあまり種類が多くない。
その代わり片手で攻撃しながら魔法を使ってきているが、結界や【フォートレス】で対応する事が出来ている。ただ耐えるだけなら、俺だけでも何とかなっちゃってるな。
しばらく攻防を続けていると、
ドギャンッ
シュリの攻撃が入ったな。って事は1体目が最低でも瀕死になったって事かな。そんな中、相手の攻撃が読めるようになってきてしまった。調子に乗って盾を収納の腕輪にしまい、手甲を装備する。
杖の攻撃は完璧に避け、魔法は接近して中断させるか結界で防いでいく。隙をついて【浸透勁】、やられている小さい堕天使に回復をしようとすれば、【龍神烈火】で強引に魔法をキャンセルさせる。
20分経つ頃には、3体目のチビ堕天使を処理し終わっていた。それにしても、音しか聞こえてなかったから、シュリが叩く姿しか想像できてないが、みんなよくやった!
上の階と大して変わらない戦闘風景で特筆する事が無かった。
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