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第731話 不気味不気味
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みんなで警戒しながら通路を進んでいく……部屋が索敵範囲内に入るが、やはり魔物の気配がない。
「やっぱり、魔物の気配がないな……これは何か意図があるのかな?」
罠がある気がするけど、このダンジョンに入ってから、罠は10階毎にあるダメージフロアと、このダンジョンにある移動するエリア位だ。思ったより身近に罠があるけど、部屋自体に罠があった事はないよな。警戒しながら行くべきか?
「罠感知もしっかりとしておいてくれ。俺もスキルはあるけど、あまり使ってないから自信がないんだ。だからみんなの事が頼りなんだ。よろしく」
俺がそういうと、斥候組が鼻息を荒くして気合を入れている。物の例えなので本当に鼻息を荒くしているわけでは無いが、そのくらいやる気がみなぎっているという事だ。
慎重に通路を進んでいくが、敵の気配も罠の気配も無い。疑心暗鬼になりすぎか? 本当に魔物がいないという可能性だってないわけでは……色々考えているうちに部屋に到着した。
「やっぱり魔物も罠も無いな。何か感じる人はいるか?」
誰も反応はなく、やはり何もないと思われる。
「みんなストップ。人造ゴーレム、先行して様子を見て来てくれないか?」
人造ゴーレムの2体が部屋の中に進んでいく。部屋の真ん中についても特に何もなく、あたりをキョロキョロしている。俺が作ったとはいえ魔核で動いているゴーレムの仕草とは思えないな。変な所に感心しながらさらに進むように指示を出す。
「特に何もなさそうだな、スケルトンたちもよろしくお願い」
スケルトンを失うのは嫌なのだが、それ以上に嫁や従魔たちに何かある方が嫌だったので、切り捨てるわけでは無いが進んでもらうようにお願いする。スケルトンたちは、強い自我があるわけでは無いが、戦闘に関しては体が覚えていると言えばいいのだろうか? なので問題なく戦えている。
後は、創造主に当たる俺たちの命令には逆らう事が無い。死ねといえば喜んでかは知らないが、即座に命を散らすのだ。上位のアンデッドというだけあって、それなりに知恵はあるのだが、それをうまく利用できていないと言えるだろう。
スケルトンたちが部屋に散って色々調べながら、部屋を進んでいき問題なく向こう側の通路の入口に到着した。
「本当に何もなさそうだな。俺たちも進もう」
馬車もつれて部屋を慎重に進んでいく……が、特に何もなく通路までたどり着く事が出来た。何か意外過ぎて怖い。
「通路を進もうか。次のエリアの通路もしっかりつながってるし問題ないだろう」
腑に落ちない状況だが受け入れるしかない。何かしらの意味を持たせないと、俺は前に進めないわけじゃないだろ? 進むためには意思があれば十分だろ! 危険にさらしたくないというならば、進まなければいいんだけどな……そもそも、ダンジョンに入らなければいいんだけどな。
でも、入らないわけにはいかないというか、何だろうな……こう……うん、説明はできん!
何はともあれ、この階でもう1回戦うと決めているので、敵がいないこの不気味さは何とも言えないが進む以外道はないな。迷わず進むしかないのだが、慎重に進む必要もある。みんなに警戒するように伝えて、進んでいく。
ただ進む事によって、さらに俺は混乱せずにはいられなかった。この階に入って1つめの部屋で堕天使たちと戦ってから、6つめの部屋を通ったがどこにも魔物がいなかったのだ。
「ここまで魔物がいないと不気味ですね」
俺の隣でアリスがそんな事を口にする。他のメンバーも首をウンウンと縦にふっていた。
「確かに、ダンジョンでこれだけ魔物が出てこないと不気味だな。Sランクの魔物がウヨウヨしてるかと思って身構えてたけど……」
「ご主人様、どうしました?」
「そっか、その可能性はあるかもしれないな。みんな、歩きながらで聞いてくれ」
俺は先ほど口にしたことから導かれる可能性をみんなに話してみる。
「この階に入ってから戦った堕天使いるだろ? あれって明らかにSランクの魔物といって、過言じゃない強さだった。でも、Sランクの魔物って地上では、天災と呼ばれることもある程、危険な魔物だろ?
それはダンジョンでも変わらない。で、そんな魔物がゴロゴロいてもいいのかと思ったんだ。レッドドラゴンだってSランクだけど、再度沸くまでには時間がかかっただろ?」
俺は、みんなに分かりやすく伝えるために、順を追って説明していく。ここまで話して、はっとなるメンバーもいたが、そのまま話を進めていく。
「それで、いくら神が作ったダンジョンとはいえ、ダンジョンマスターの権限を越える物じゃないはずなんだ。DPがもし無限にあったとしても、あそこまで強い魔物を大量に準備する事はできないと思う。
ダンジョンっていうのは、攻略できる事が前提になってて、それを逸脱していたら作成できないはずなんだよ。Sランクの魔物がゴロゴロいると、ダンジョンのシステムから逸脱している可能性が高くなり、作成が不可能だと思う。1階毎に1組……いや、多くても2~3組が限界じゃないかと思う」
「シュウ君、ダンジョンにそんなシステムがあるのはわかったけど、ここはダンジョンマスターでは無くて、神様が作ったものなんでしょ? だったらその考えは拙いんじゃない?」
「確かにミリーの言う通りだけど、可能性の1つとして頭の中に入れておけば、この気味の悪さが少しは収まるだろ? それにもし、俺の考えが正解だったとしても、警戒して進むのは当たり前なんだから、油断さえしなければ対応は可能だろ?」
気味の悪さを解消しないと、この神のダンジョンを進むのに支障が出る気がしたので、可能性の1つとして提示しておけば、多少は和らぐだろう。
「やっぱり、魔物の気配がないな……これは何か意図があるのかな?」
罠がある気がするけど、このダンジョンに入ってから、罠は10階毎にあるダメージフロアと、このダンジョンにある移動するエリア位だ。思ったより身近に罠があるけど、部屋自体に罠があった事はないよな。警戒しながら行くべきか?
「罠感知もしっかりとしておいてくれ。俺もスキルはあるけど、あまり使ってないから自信がないんだ。だからみんなの事が頼りなんだ。よろしく」
俺がそういうと、斥候組が鼻息を荒くして気合を入れている。物の例えなので本当に鼻息を荒くしているわけでは無いが、そのくらいやる気がみなぎっているという事だ。
慎重に通路を進んでいくが、敵の気配も罠の気配も無い。疑心暗鬼になりすぎか? 本当に魔物がいないという可能性だってないわけでは……色々考えているうちに部屋に到着した。
「やっぱり魔物も罠も無いな。何か感じる人はいるか?」
誰も反応はなく、やはり何もないと思われる。
「みんなストップ。人造ゴーレム、先行して様子を見て来てくれないか?」
人造ゴーレムの2体が部屋の中に進んでいく。部屋の真ん中についても特に何もなく、あたりをキョロキョロしている。俺が作ったとはいえ魔核で動いているゴーレムの仕草とは思えないな。変な所に感心しながらさらに進むように指示を出す。
「特に何もなさそうだな、スケルトンたちもよろしくお願い」
スケルトンを失うのは嫌なのだが、それ以上に嫁や従魔たちに何かある方が嫌だったので、切り捨てるわけでは無いが進んでもらうようにお願いする。スケルトンたちは、強い自我があるわけでは無いが、戦闘に関しては体が覚えていると言えばいいのだろうか? なので問題なく戦えている。
後は、創造主に当たる俺たちの命令には逆らう事が無い。死ねといえば喜んでかは知らないが、即座に命を散らすのだ。上位のアンデッドというだけあって、それなりに知恵はあるのだが、それをうまく利用できていないと言えるだろう。
スケルトンたちが部屋に散って色々調べながら、部屋を進んでいき問題なく向こう側の通路の入口に到着した。
「本当に何もなさそうだな。俺たちも進もう」
馬車もつれて部屋を慎重に進んでいく……が、特に何もなく通路までたどり着く事が出来た。何か意外過ぎて怖い。
「通路を進もうか。次のエリアの通路もしっかりつながってるし問題ないだろう」
腑に落ちない状況だが受け入れるしかない。何かしらの意味を持たせないと、俺は前に進めないわけじゃないだろ? 進むためには意思があれば十分だろ! 危険にさらしたくないというならば、進まなければいいんだけどな……そもそも、ダンジョンに入らなければいいんだけどな。
でも、入らないわけにはいかないというか、何だろうな……こう……うん、説明はできん!
何はともあれ、この階でもう1回戦うと決めているので、敵がいないこの不気味さは何とも言えないが進む以外道はないな。迷わず進むしかないのだが、慎重に進む必要もある。みんなに警戒するように伝えて、進んでいく。
ただ進む事によって、さらに俺は混乱せずにはいられなかった。この階に入って1つめの部屋で堕天使たちと戦ってから、6つめの部屋を通ったがどこにも魔物がいなかったのだ。
「ここまで魔物がいないと不気味ですね」
俺の隣でアリスがそんな事を口にする。他のメンバーも首をウンウンと縦にふっていた。
「確かに、ダンジョンでこれだけ魔物が出てこないと不気味だな。Sランクの魔物がウヨウヨしてるかと思って身構えてたけど……」
「ご主人様、どうしました?」
「そっか、その可能性はあるかもしれないな。みんな、歩きながらで聞いてくれ」
俺は先ほど口にしたことから導かれる可能性をみんなに話してみる。
「この階に入ってから戦った堕天使いるだろ? あれって明らかにSランクの魔物といって、過言じゃない強さだった。でも、Sランクの魔物って地上では、天災と呼ばれることもある程、危険な魔物だろ?
それはダンジョンでも変わらない。で、そんな魔物がゴロゴロいてもいいのかと思ったんだ。レッドドラゴンだってSランクだけど、再度沸くまでには時間がかかっただろ?」
俺は、みんなに分かりやすく伝えるために、順を追って説明していく。ここまで話して、はっとなるメンバーもいたが、そのまま話を進めていく。
「それで、いくら神が作ったダンジョンとはいえ、ダンジョンマスターの権限を越える物じゃないはずなんだ。DPがもし無限にあったとしても、あそこまで強い魔物を大量に準備する事はできないと思う。
ダンジョンっていうのは、攻略できる事が前提になってて、それを逸脱していたら作成できないはずなんだよ。Sランクの魔物がゴロゴロいると、ダンジョンのシステムから逸脱している可能性が高くなり、作成が不可能だと思う。1階毎に1組……いや、多くても2~3組が限界じゃないかと思う」
「シュウ君、ダンジョンにそんなシステムがあるのはわかったけど、ここはダンジョンマスターでは無くて、神様が作ったものなんでしょ? だったらその考えは拙いんじゃない?」
「確かにミリーの言う通りだけど、可能性の1つとして頭の中に入れておけば、この気味の悪さが少しは収まるだろ? それにもし、俺の考えが正解だったとしても、警戒して進むのは当たり前なんだから、油断さえしなければ対応は可能だろ?」
気味の悪さを解消しないと、この神のダンジョンを進むのに支障が出る気がしたので、可能性の1つとして提示しておけば、多少は和らぐだろう。
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