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第620話 強くなりたい
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二日目の休日は、身体を動かす遊びではなく、久々に開催したゲーム祭りだ。バザールや綾乃、他にもゲームをやっている人間を集めて、色々な縛りをつけて遊んでみたり、一狩りの時間をチームで競い合ったりして、夕食の時間を忘れて熱中してしまったため、スカーレットから雷が落ちてしまった。
そんな怒られた事も、小学生の時に遅くまでゲームして、母親に怒られたことあったな……と昔を思い出すきっかけでしかなかった。食事抜きになるのは嫌なので、素直に従って謝っている。
そんな怒られたことも、食事の後に部屋に戻って遊び始める前の笑い話のネタになった。
一日遊び倒して、その日が終わった。
次の日朝食を食べ終えると、妻たちは強くなりたいという事だ。修行をしたいので、しばらくは何処にもいかないでほしいとお願いされた。ディストピアで大人しくすることにした。ディストピアにいても、ドッペルたちに憑依して、違う街の様子は見れるから大して関係ないんだけどね。
その訓練に人造ゴーレムを貸し出してほしいと言われたので、綾乃に連絡をとり余っている機体が十三体あったので、全部貸し出してもらった。知識については、今稼働している機体からコピーしているので、動きに関しては何の問題もない。
さて俺も色々考えないとな。今回の侵攻者は、物理特化のごり押し系だったけど、ああいうタイプってどうするのが、本来正解だったんだろうな? 真正面からは確実に勝てないから、リバイアサンの巣に落とすみたいな、からめ手じゃないと厳しいよな。
魔法はどうにもならなかったから、からめ手か、あいつ以上の力で押しつぶす方法しかなかったと思う。
となると、そういった準備もしておかないといけないってことになるか。準備なんて、そう多くできるもんじゃないけどな。
おっと、リバイアサンが何かを渡したいみたいな事を、言ってた気がするんだが……どうやって俺に伝えてるんだ? ダンジョンの何かを使ったのか? あいつ今まであの湖の底にいたのに、そんなことできるわけないか? なんだろな?
どうやってリバイアサンの所に行くか? ん~DPであそこまでの穴を掘って、エレベーターでもつけるか? スライムたちの手を借りて、簡易的なエレベーターを作っていく。前に作ったやつをコピーしてるだけなんだけどな。
三十分程で完成した。それに乗ってリバイアサンのいる場所まで降りていく。
エレベーターを降りると、目の前に水の壁ができている。ダンジョンのこういう所って、相変わらず不思議だよな。フロア設定で水が入れないように設定すると、こういう風に水の壁になるのだ。なのに水の壁に手をふれると、中に入れるのだから本当に不思議だ。
しばらく待っていると、リバイアサンが俺の前に現れた。正直でかいし見慣れてないせいで、めっちゃ怖い。ちびるかと思ったぜ。
様子を見ていると、リバイアサンの髭が器用に動き出して、俺の前に大剣が置かれた。あいつの武器を俺に渡したかったのか。思った以上に知能が高いな、しゃべれないだけで人間より頭が良かったりして。
そんなことを考えていると、俺の足元に髭で文字を書き始めた。やっぱり書けるんだ。
『美味しい餌をありがとう。おかげでレベルが上がった』
上手な文字ではないが、そう書かれていることが俺には分かった。自動翻訳スキルのおかげだろう。
それよりびっくりしたのは、あれだけ強かった侵攻者を『美味しい餌』と表現するあたりが、自分のテリトリーで負けないという、自負なのだろうか? それにリバイアサンは、自分のレベルが上がったとか分かるんだな。Sランクの魔物になればそういった不思議な何かがあるのかな?
「この大剣ありがとな。また何かあったら協力してくれ」
俺がそういうと、リバイアサンは髭を俺の方に伸ばしてきて、手の位置で止めた。握手でもしてほしいのかな? 握手をすると正解だったようで、満足した雰囲気が伝わってくる。
そうすると髭を引っ込めて、また真っ暗な水の中を泳いでいく。視力以外の何かで、色々把握してるんだろうな。水の中では最強で頼もしい奴だな。
さて、俺はこの大剣でも解析をするか……って本当は言いたいところだけど、俺にはそんな知識ないからな。ダンマスのスキルによる解析くらいしかできないし。まぁ、通常のスキルで一度解析してみるか。
「なるほどな。人が作った武器じゃないんだな。ダンジョンから産出された武器なら、あの能力も納得できるけど……産出されてから何百年も経ってるのに傷一つないのは、ダンジョン産のこの武器に自動修復が付与されているからか? これは、老ドワーフに預けるか」
大剣はドワーフの爺共のとこに預けて、好きなようにさせておく。
妻たちはみんな訓練しているのに、俺だけのんびりしているわけにもいかないよな。みんなが俺を守りたいように、俺もみんなを守りたいんだよ。すぐに戦闘技術はつかないから、地道に鍛えるとして、すぐにできる事と言えば、レベル上げくらいだよな。
レベルを上げるためのダンジョンを作るか。体を作り替えるためにDPを使っているが問題なさそうだ。
それに幸運な事に、バザールが独自にダンジョンバトルを進めていてくれたおかげで、ドーンボーンのダンジョンと同じで、階層にレベル設定が出来るようになっていたのだ。俺専用のレベル上げダンジョンを作成して、手っ取り早く強くなる予定だ。
レベル上げとはいえある程度は戦闘技術に繋がるので、同じ魔物が出てくるのではなく、俺の召喚できる魔物の中でランダムに生み出されるようにした。大薙刀と盾に片手剣のスタイルの二つを重点的に鍛えていくつもりだ。
今の時間は……お昼ちょい前だな。思ったよりダンジョンを作るのに、時間をかけてしまったようだ。お昼を食べたら、ダンジョンに向かうか。さすがに従魔たちがついてきているとはいえ、俺一人でダンジョンに潜るのは怒られるだろう。
ドッペルでゲーム風にダンジョンの攻略を楽しんだ時に使った奴を、引っ張り出してきた。ヒーラーに魔法使いにタンクの三体をお供につけて、潜ることにした。もちろん従魔たちも、妻たちの命令で俺の監視についてるけどな。
食堂に行くと、妻たちも訓練を引き上げて、ご飯を食べに来ていた。顔は大丈夫だったが、見える腕や足に痣ができていて、痛々しかった。治そうとしたら、あえて直さないで訓練をしているから直さないで、と怒られた。しょんぼりなんだぜ!
俺はみんなにレベル上げをすると伝えて、今回連れて行く戦力を確認してもらった。問題ないとの事だったので、大手を振ってレベルを上げに行ける! 俺専用だったはずが、そのうち妻たちも使わせてもらうと宣言されたので、はいどうぞ! と反射的に答えてしまった。
さて、今日は夕食までノンストップで狩り続けるぞ。そのためにダンジョンに入る前に、綾乃の所に行って疲れを軽減させる薬をもらっている。
そんな怒られた事も、小学生の時に遅くまでゲームして、母親に怒られたことあったな……と昔を思い出すきっかけでしかなかった。食事抜きになるのは嫌なので、素直に従って謝っている。
そんな怒られたことも、食事の後に部屋に戻って遊び始める前の笑い話のネタになった。
一日遊び倒して、その日が終わった。
次の日朝食を食べ終えると、妻たちは強くなりたいという事だ。修行をしたいので、しばらくは何処にもいかないでほしいとお願いされた。ディストピアで大人しくすることにした。ディストピアにいても、ドッペルたちに憑依して、違う街の様子は見れるから大して関係ないんだけどね。
その訓練に人造ゴーレムを貸し出してほしいと言われたので、綾乃に連絡をとり余っている機体が十三体あったので、全部貸し出してもらった。知識については、今稼働している機体からコピーしているので、動きに関しては何の問題もない。
さて俺も色々考えないとな。今回の侵攻者は、物理特化のごり押し系だったけど、ああいうタイプってどうするのが、本来正解だったんだろうな? 真正面からは確実に勝てないから、リバイアサンの巣に落とすみたいな、からめ手じゃないと厳しいよな。
魔法はどうにもならなかったから、からめ手か、あいつ以上の力で押しつぶす方法しかなかったと思う。
となると、そういった準備もしておかないといけないってことになるか。準備なんて、そう多くできるもんじゃないけどな。
おっと、リバイアサンが何かを渡したいみたいな事を、言ってた気がするんだが……どうやって俺に伝えてるんだ? ダンジョンの何かを使ったのか? あいつ今まであの湖の底にいたのに、そんなことできるわけないか? なんだろな?
どうやってリバイアサンの所に行くか? ん~DPであそこまでの穴を掘って、エレベーターでもつけるか? スライムたちの手を借りて、簡易的なエレベーターを作っていく。前に作ったやつをコピーしてるだけなんだけどな。
三十分程で完成した。それに乗ってリバイアサンのいる場所まで降りていく。
エレベーターを降りると、目の前に水の壁ができている。ダンジョンのこういう所って、相変わらず不思議だよな。フロア設定で水が入れないように設定すると、こういう風に水の壁になるのだ。なのに水の壁に手をふれると、中に入れるのだから本当に不思議だ。
しばらく待っていると、リバイアサンが俺の前に現れた。正直でかいし見慣れてないせいで、めっちゃ怖い。ちびるかと思ったぜ。
様子を見ていると、リバイアサンの髭が器用に動き出して、俺の前に大剣が置かれた。あいつの武器を俺に渡したかったのか。思った以上に知能が高いな、しゃべれないだけで人間より頭が良かったりして。
そんなことを考えていると、俺の足元に髭で文字を書き始めた。やっぱり書けるんだ。
『美味しい餌をありがとう。おかげでレベルが上がった』
上手な文字ではないが、そう書かれていることが俺には分かった。自動翻訳スキルのおかげだろう。
それよりびっくりしたのは、あれだけ強かった侵攻者を『美味しい餌』と表現するあたりが、自分のテリトリーで負けないという、自負なのだろうか? それにリバイアサンは、自分のレベルが上がったとか分かるんだな。Sランクの魔物になればそういった不思議な何かがあるのかな?
「この大剣ありがとな。また何かあったら協力してくれ」
俺がそういうと、リバイアサンは髭を俺の方に伸ばしてきて、手の位置で止めた。握手でもしてほしいのかな? 握手をすると正解だったようで、満足した雰囲気が伝わってくる。
そうすると髭を引っ込めて、また真っ暗な水の中を泳いでいく。視力以外の何かで、色々把握してるんだろうな。水の中では最強で頼もしい奴だな。
さて、俺はこの大剣でも解析をするか……って本当は言いたいところだけど、俺にはそんな知識ないからな。ダンマスのスキルによる解析くらいしかできないし。まぁ、通常のスキルで一度解析してみるか。
「なるほどな。人が作った武器じゃないんだな。ダンジョンから産出された武器なら、あの能力も納得できるけど……産出されてから何百年も経ってるのに傷一つないのは、ダンジョン産のこの武器に自動修復が付与されているからか? これは、老ドワーフに預けるか」
大剣はドワーフの爺共のとこに預けて、好きなようにさせておく。
妻たちはみんな訓練しているのに、俺だけのんびりしているわけにもいかないよな。みんなが俺を守りたいように、俺もみんなを守りたいんだよ。すぐに戦闘技術はつかないから、地道に鍛えるとして、すぐにできる事と言えば、レベル上げくらいだよな。
レベルを上げるためのダンジョンを作るか。体を作り替えるためにDPを使っているが問題なさそうだ。
それに幸運な事に、バザールが独自にダンジョンバトルを進めていてくれたおかげで、ドーンボーンのダンジョンと同じで、階層にレベル設定が出来るようになっていたのだ。俺専用のレベル上げダンジョンを作成して、手っ取り早く強くなる予定だ。
レベル上げとはいえある程度は戦闘技術に繋がるので、同じ魔物が出てくるのではなく、俺の召喚できる魔物の中でランダムに生み出されるようにした。大薙刀と盾に片手剣のスタイルの二つを重点的に鍛えていくつもりだ。
今の時間は……お昼ちょい前だな。思ったよりダンジョンを作るのに、時間をかけてしまったようだ。お昼を食べたら、ダンジョンに向かうか。さすがに従魔たちがついてきているとはいえ、俺一人でダンジョンに潜るのは怒られるだろう。
ドッペルでゲーム風にダンジョンの攻略を楽しんだ時に使った奴を、引っ張り出してきた。ヒーラーに魔法使いにタンクの三体をお供につけて、潜ることにした。もちろん従魔たちも、妻たちの命令で俺の監視についてるけどな。
食堂に行くと、妻たちも訓練を引き上げて、ご飯を食べに来ていた。顔は大丈夫だったが、見える腕や足に痣ができていて、痛々しかった。治そうとしたら、あえて直さないで訓練をしているから直さないで、と怒られた。しょんぼりなんだぜ!
俺はみんなにレベル上げをすると伝えて、今回連れて行く戦力を確認してもらった。問題ないとの事だったので、大手を振ってレベルを上げに行ける! 俺専用だったはずが、そのうち妻たちも使わせてもらうと宣言されたので、はいどうぞ! と反射的に答えてしまった。
さて、今日は夕食までノンストップで狩り続けるぞ。そのためにダンジョンに入る前に、綾乃の所に行って疲れを軽減させる薬をもらっている。
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