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第616話 人間卒業
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侵攻者の持っている大剣から、純粋な破壊力を持った魔力が解き放たれたのを見て、慌てて近くにいる妻たちを包むように、五重もの結界を構築する。
だが、俺の張った結界は威力をある程度減衰する事には成功したが、抑えきる事は出来ずに儚くも結界が破られてしまう。襲われる破壊力を持った魔力に対抗するべく、防御態勢をとった。
しばらくしても、俺に攻撃が届く事は無かった。
理由は簡単だ。シュリ・リンド・アリス・ライム・ピーチが、俺の前に立って攻撃を防いでくれていたのだ。死んではいないし、すぐに命の危険がある状態でもないが、もう立っていられる状況ではなかった。
頭が真っ白になり、身体の奥底から怒りが沸きあがってくる。大丈夫だと安易に考えていた事、それによって妻たちを危険にさらしてしまった事、自分が許せなくなり、相手を殺したいほどの憎しみにとらわれた。
『あんた! 止まりなさい! それはダメ!』
チビ神か、俺は自分を許せない、あいつを許せない、排除するまで止まる気はない。お前がその力をくれるのか? その気がないならどっかに行ってくれ。
『だから、その呪いのような黒い靄を私に飛ばすのはやめてくれないかな? 存在が削られる思いをするんだからさ。まぁいいわ、その力を私があげるって言ったら止まってくれる?』
力をくれるのか?
『条件次第だけどね』
どうしたらいい?
『今あなたのDPはっと、天文学的数字ね。でもこれなら問題ないわね』
どういうことだ?
『あなたの持っているDPで、あなたを作り替えるのよ』
???
『まぁ意味が分からないわよね。簡単に言えば、あなたの記憶や見た目はそのままに、肉体だけを作り替えるのよ。
本来なら私たち神が、特殊な条件に当てはまった個体がいた時だけ使用できる、スキルみたいなものなんだけど、骨っ子が頑張ってダンジョンバトルに勝った時に付与されたスキルが、そのスキルだったわけ。
今まで付与されたダンマスは何人もいたけど、消費するDPが高すぎて、使用できた奴はいないんだよね』
そんなことはどうでもいい。それで俺は強くなれるのか?
『それとこのスキルは、本来は自分自身に使う事は出来ないけど、今回は特例として、私があなたのスキルを使って、あなたを作り替えてあげるわ』
そういう事か、さっさと作り替えてくれ。
『それと言っておくけど、作り替えた後は本当の意味で、人間でなくなるけどその覚悟はあるの?』
人間じゃなくなる? 今も人間じゃないだろ?
『厳密に言えば、人間にダンジョンマスターの力を付与した状態、ってところだから人間ではあるのよ。でも体を作り替えたら、人間ではなくなるわ』
それによる影響はなんかあるのか?
『不老になって、寿命が無くなる』
それ以外には?
『特にないわ』
選択肢を迷う必要はないな。早くやってくれ。
『本当に一瞬も迷わないのね。それでこそ私が召喚したダンジョンマスターね。人間という枠組みから離れても、不死ではないからそこらへんは、気をつけなさい。じゃぁ行くわよ』
チビ神からの宣言と同時に、体の中が熱くなってきた。例えるなら血管に、マグマが流れているような感覚だろう。燃えるような熱さが、俺の中を駆け巡っている。視界が赤くなり何も見えなくなった。
体は燃える程熱いが、思考はどんどんクリアになっていく。チビ神が俺の事をダマした? あまり干渉しないとは言っていたが、干渉して俺の事を殺す意味があいつにはあるのか? いや、それは無いな。
あいつらは殺すくらいなら、娯楽として利用する事を選ぶはずだ。ならこの状態は、本当に体が作り替えられていて、その過程でこの痛みが伴っているだけ、という事だろう。
十秒だったか一分だったか俺には分からないが、痛みが引いてきた。それと同時に視界がクリアになっていき、侵攻者の姿が目に入って来た。隙だらけだったはずなのに、お前は何で攻撃して来ていないんだ? そんな疑問がわいてきた。
動けるようになった俺は、立とうとして立てなかった。そもそも立ったままだった。
「お前、急にどうした? 急にやばい感じがするようになったな。まるでお前の存在が、何かと入れ替わったような? 俺は強敵と巡り会えた。なら今この瞬間を楽しんで、そこで倒れている女共は、お前を倒してから尋問なりなんなりすればいいよな!」
会話が終わると同時に、切り付けてきた。俺は咄嗟に大薙刀を手に取り、侵攻者の大剣の側面を叩くように、大薙刀をふるう。後出しで行動だったのに、侵攻者の大剣による攻撃をそらすことができた。
「ずいぶん早くなったな。それでこそ強敵だ」
「お前、うるさいな。静かにしろよ」
俺は無意識のうちに声を出して、距離を詰めて拳を握り殴ろうとしていた。それを侵攻者は大剣で受け止めたが、体勢が悪かったのか少し後ずさりをしていた。俺の拳は多少痛いだけで、特に問題ないな。
侵攻者の様子が変わり、今まで以上に存在感を発していた。何となく、本気を出しているのだとわかった。今まで手加減していたのか……俺ってそんなに弱かったのか? こいつが規格外だっただけか?
今はどっちでもいい……こいつを倒せるだけの力があれば、何の問題もない!
さっきより一段とスピードが速くなった、侵攻者の大剣による連撃を、大薙刀を器用に使い全部攻撃をそらしていく。神経が加速しているのだろうか? 無意識に雷付与を行ってる? 相手がどうやって動くか、手に取るようにわかる。
大剣の連撃をそらしながら、相手に攻撃をしていく。柄ではじいて、刃の部分で攻撃を仕掛ける。攻防の割合が同じになるが、攻め切れない。
十分程位置をかえながら攻防を行っているが、ニ人とも攻め手にかけていた。あいつは、DPで作り替えた俺の体と、同等の性能を発揮してるのか?
何度も打ち合っている間に、ふと視界に目印が入って来た。
そういえば、リバイアサンが地下で待ってるんだったな。打ち合って誘導していくか?
「なんだ? ぬるい攻撃になってきたぞ! もっと根性入れろや!」
打ち合って誘導する技術は俺にない。なら俺がそっちの方向に移動して、ついてこさせりゃいいか。時間をかければ倒せるかもしれないけど、そんなに時間はかけていられない。
さらに五分程打ち合ってから、目的の位置に誘導することができた。
「お前、本当に強いな。でもな、ただ強いだけじゃ、どうにもならない事を教えてやるよ! エアプレッシャー!」
空気の塊で範囲を押しつぶす魔法を使用する。ダメージというよりは、行動阻害を行うための魔法だ。
「今更こんな魔法で、今さら何をしようっていうんだ?」
さらにエアプレッシャーを、重ね掛けしていく。
「確かに動きにくくなっているが、この魔法……お前も俺の近くに来れないだろ。時間稼ぎか?」
「残念、お前はこれから地獄の底にいる、リバイアサンのもとに行くんだよ!」
落とし穴を起動する。侵攻者は何とか反応したが、エアプレッシャーの力により、落とし穴の範囲から逃げられなかった。そのままリバイアサンのいる、地底湖に落ちて行った。
落下ダメージで死ぬ事は無いと思っていたが、エアプレッシャーの効果が続いているのに、ほぼ無傷とは恐れ入る。
十分程リバイアサンとの戦闘を繰り広げていたが、ダメージが蓄積された身体で、リバイアサンのテリトリーでは、防御や逃げる事しかできなかったようだ。待て待て、十分間も逃げ延びた、こいつが異常だ。
「何とか倒すことができた」
この十分間に、マップ先生で様子を確認しながら、妻たちにエリクサーを飲ましていた。
だが、俺の張った結界は威力をある程度減衰する事には成功したが、抑えきる事は出来ずに儚くも結界が破られてしまう。襲われる破壊力を持った魔力に対抗するべく、防御態勢をとった。
しばらくしても、俺に攻撃が届く事は無かった。
理由は簡単だ。シュリ・リンド・アリス・ライム・ピーチが、俺の前に立って攻撃を防いでくれていたのだ。死んではいないし、すぐに命の危険がある状態でもないが、もう立っていられる状況ではなかった。
頭が真っ白になり、身体の奥底から怒りが沸きあがってくる。大丈夫だと安易に考えていた事、それによって妻たちを危険にさらしてしまった事、自分が許せなくなり、相手を殺したいほどの憎しみにとらわれた。
『あんた! 止まりなさい! それはダメ!』
チビ神か、俺は自分を許せない、あいつを許せない、排除するまで止まる気はない。お前がその力をくれるのか? その気がないならどっかに行ってくれ。
『だから、その呪いのような黒い靄を私に飛ばすのはやめてくれないかな? 存在が削られる思いをするんだからさ。まぁいいわ、その力を私があげるって言ったら止まってくれる?』
力をくれるのか?
『条件次第だけどね』
どうしたらいい?
『今あなたのDPはっと、天文学的数字ね。でもこれなら問題ないわね』
どういうことだ?
『あなたの持っているDPで、あなたを作り替えるのよ』
???
『まぁ意味が分からないわよね。簡単に言えば、あなたの記憶や見た目はそのままに、肉体だけを作り替えるのよ。
本来なら私たち神が、特殊な条件に当てはまった個体がいた時だけ使用できる、スキルみたいなものなんだけど、骨っ子が頑張ってダンジョンバトルに勝った時に付与されたスキルが、そのスキルだったわけ。
今まで付与されたダンマスは何人もいたけど、消費するDPが高すぎて、使用できた奴はいないんだよね』
そんなことはどうでもいい。それで俺は強くなれるのか?
『それとこのスキルは、本来は自分自身に使う事は出来ないけど、今回は特例として、私があなたのスキルを使って、あなたを作り替えてあげるわ』
そういう事か、さっさと作り替えてくれ。
『それと言っておくけど、作り替えた後は本当の意味で、人間でなくなるけどその覚悟はあるの?』
人間じゃなくなる? 今も人間じゃないだろ?
『厳密に言えば、人間にダンジョンマスターの力を付与した状態、ってところだから人間ではあるのよ。でも体を作り替えたら、人間ではなくなるわ』
それによる影響はなんかあるのか?
『不老になって、寿命が無くなる』
それ以外には?
『特にないわ』
選択肢を迷う必要はないな。早くやってくれ。
『本当に一瞬も迷わないのね。それでこそ私が召喚したダンジョンマスターね。人間という枠組みから離れても、不死ではないからそこらへんは、気をつけなさい。じゃぁ行くわよ』
チビ神からの宣言と同時に、体の中が熱くなってきた。例えるなら血管に、マグマが流れているような感覚だろう。燃えるような熱さが、俺の中を駆け巡っている。視界が赤くなり何も見えなくなった。
体は燃える程熱いが、思考はどんどんクリアになっていく。チビ神が俺の事をダマした? あまり干渉しないとは言っていたが、干渉して俺の事を殺す意味があいつにはあるのか? いや、それは無いな。
あいつらは殺すくらいなら、娯楽として利用する事を選ぶはずだ。ならこの状態は、本当に体が作り替えられていて、その過程でこの痛みが伴っているだけ、という事だろう。
十秒だったか一分だったか俺には分からないが、痛みが引いてきた。それと同時に視界がクリアになっていき、侵攻者の姿が目に入って来た。隙だらけだったはずなのに、お前は何で攻撃して来ていないんだ? そんな疑問がわいてきた。
動けるようになった俺は、立とうとして立てなかった。そもそも立ったままだった。
「お前、急にどうした? 急にやばい感じがするようになったな。まるでお前の存在が、何かと入れ替わったような? 俺は強敵と巡り会えた。なら今この瞬間を楽しんで、そこで倒れている女共は、お前を倒してから尋問なりなんなりすればいいよな!」
会話が終わると同時に、切り付けてきた。俺は咄嗟に大薙刀を手に取り、侵攻者の大剣の側面を叩くように、大薙刀をふるう。後出しで行動だったのに、侵攻者の大剣による攻撃をそらすことができた。
「ずいぶん早くなったな。それでこそ強敵だ」
「お前、うるさいな。静かにしろよ」
俺は無意識のうちに声を出して、距離を詰めて拳を握り殴ろうとしていた。それを侵攻者は大剣で受け止めたが、体勢が悪かったのか少し後ずさりをしていた。俺の拳は多少痛いだけで、特に問題ないな。
侵攻者の様子が変わり、今まで以上に存在感を発していた。何となく、本気を出しているのだとわかった。今まで手加減していたのか……俺ってそんなに弱かったのか? こいつが規格外だっただけか?
今はどっちでもいい……こいつを倒せるだけの力があれば、何の問題もない!
さっきより一段とスピードが速くなった、侵攻者の大剣による連撃を、大薙刀を器用に使い全部攻撃をそらしていく。神経が加速しているのだろうか? 無意識に雷付与を行ってる? 相手がどうやって動くか、手に取るようにわかる。
大剣の連撃をそらしながら、相手に攻撃をしていく。柄ではじいて、刃の部分で攻撃を仕掛ける。攻防の割合が同じになるが、攻め切れない。
十分程位置をかえながら攻防を行っているが、ニ人とも攻め手にかけていた。あいつは、DPで作り替えた俺の体と、同等の性能を発揮してるのか?
何度も打ち合っている間に、ふと視界に目印が入って来た。
そういえば、リバイアサンが地下で待ってるんだったな。打ち合って誘導していくか?
「なんだ? ぬるい攻撃になってきたぞ! もっと根性入れろや!」
打ち合って誘導する技術は俺にない。なら俺がそっちの方向に移動して、ついてこさせりゃいいか。時間をかければ倒せるかもしれないけど、そんなに時間はかけていられない。
さらに五分程打ち合ってから、目的の位置に誘導することができた。
「お前、本当に強いな。でもな、ただ強いだけじゃ、どうにもならない事を教えてやるよ! エアプレッシャー!」
空気の塊で範囲を押しつぶす魔法を使用する。ダメージというよりは、行動阻害を行うための魔法だ。
「今更こんな魔法で、今さら何をしようっていうんだ?」
さらにエアプレッシャーを、重ね掛けしていく。
「確かに動きにくくなっているが、この魔法……お前も俺の近くに来れないだろ。時間稼ぎか?」
「残念、お前はこれから地獄の底にいる、リバイアサンのもとに行くんだよ!」
落とし穴を起動する。侵攻者は何とか反応したが、エアプレッシャーの力により、落とし穴の範囲から逃げられなかった。そのままリバイアサンのいる、地底湖に落ちて行った。
落下ダメージで死ぬ事は無いと思っていたが、エアプレッシャーの効果が続いているのに、ほぼ無傷とは恐れ入る。
十分程リバイアサンとの戦闘を繰り広げていたが、ダメージが蓄積された身体で、リバイアサンのテリトリーでは、防御や逃げる事しかできなかったようだ。待て待て、十分間も逃げ延びた、こいつが異常だ。
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