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第557話 予定にない攻略法
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黒い悪魔にうなされながらも、ダンジョンを進んで一週間。俺たちは五十五階層の、ガーディアン討伐に成功した。適正レベルからすると、四十五階以上は最低でも八十レベル位は、必要ではないだろうか? 簡単な話、黒い悪魔の領域を抜けてから、グッと魔物の強さが上がった感じなのだ。
適正レベルといっても、十人パーティーの平均レベルが八十というだけであって、ソロで、もしこの階層を攻略していこうというなら、少なくとも三倍近くのレベルが必要ではないだろうか? 休憩も補給も自分一人となると、かなりのリスクが伴ってくるので、疲れ方がやばい気がする。
そもそもダンジョンは、複数人で潜る事が前提の場所なのだ。単独で潜るなど普通ある物ではないので、カウントにいれてはいけないだろう。
四十六から五十階も一日半で駆け抜けて、地上に戻り休んでいる。地図が無くなった五十一から五十五階は、一階を降りるのに一日かかっている。
敵自体は、レベル九十の冒険者が八人いれば、問題なく進んでいけるので、レベル三〇〇オーバーが三十以上(従魔含む)もいるので、苦戦する様子はない。
この階層では狩りをしている、高ランクの冒険者たちもいるので、範囲魔法で焼き尽くしながら進んでいくなどは出来ない。一日かかる大きな要因は、階段探しなので敵と戦っている時間など、微々たるものだろう。
直径十キロメートル程のエリアを、くまなく探すという行為は、予想以上に大変だった。ヴローツマインやメギドのダンジョンとはわけが違ったな。
大体ある方向が決まっているというのが救いだろうか。降りてきた場所から、対角線側にある半円状の方にあるので、探すエリアが約半分になるのは大助かりである。
それでも運が悪ければ最後までくまなく探して、運が良ければすぐ見つかる博打的な物なので、一階分を一日平均で探していることになる。まだまだ先は長いな。最低でも二ヶ月はかかる計算だったもんな。気を引き締めて頑張らないとな。
それから一日一階のペースでダンジョンを駆け下りている。順調に進み公表されている、シングル以外の冒険者の最高到達階層六十五階に到着している。魔物の強さが高くなっているだけで、特に変わり映えのしない進軍だったので、ダイジェストも無しだ!
今日は、六十六階。マグマ地帯の攻略を開始することになっている。魔道具屋で死蔵されている熱を防ぐ魔道具を人数分(従魔込み)で購入している。
マグマ地帯に挑むという事を口頭にするとちょっと問題があるので、商会で面白そうだから購入してみたという事にしている。ちなみに魔道具としては簡単に作れるため、思ってたより安く手に入れられている。
魔石だと魔力を食い尽くされたら終わりなので、魔核を準備して魔力を生み出し続けるように情報を書き込んでいく。それを人数分作って装着した。
風魔法と水魔法の魔道具で、装着者の周りに空気の結界を張り中を一定の温度に保つ、という魔導具なのだ。魔力を際限なく使用してしまうので、魔石をかなり食ってしまうので、わざわざお金をかけてまで進もうとしないとの事だ。
「ん~熱いな。遮断しているとはいえ、遠赤外線みたいな熱がじんわりと来る。これ解除したらサウナみたいなんだろうな。よしイリア、ちょっと精霊魔法を使ってもらっていいか? Aランクの魔核を補充用に作ったから、ちょっと精霊に渡してみて」
「ん、分かった。水の精霊さん! 出てきて。これあげるからちょっと何とかできないかな?」
水の精霊がイリアと会話をしている感じだ。俺の作ったAランクの魔核を大事そうに、精霊が抱きかかえて体の中に取り込んでいた。あれ? 体のサイズが二倍くらいに膨れたな。精霊って魔力で体のサイズが変わるのかな?
「ご主人様。あの魔核なら頑張ってくれるって! お礼言ってるよ」
よくわからないけど、俺の方に向かってお辞儀している。喜んでくれたならよかった。大分快適になったからよかったよ。
精霊ってやっぱり便利だよな。宝玉を使って一応覚えられるけど、なんていうかエルフのイリアの専売特許だから、触れたくないんだよな。呼びだした精霊に魔力だけ渡して、魔法を使ってもらえるっていうのは便利だよな。一人で複数使う事も出来るけど、制御はかなり面倒になるからな。
「さぁ、準備も整ったし進んでいこう」
俺の宣言を皮切りに行動を開始する。今までのように対角線側にある、半円状の探索を行うため進んでいく。
溶岩地帯であるこの階層は壁は少なく、一部屋一部屋がかなり広い。そして地面をマグマが流れている…足場になる岩も地面もしっかりあるのだが、戦闘中に踏み外して大やけど、もしくは燃えて炭になる可能性は否めない。
このフロアはいい鉱石が取れるが、割に合わないという事で無視されている。他の冒険者がいないんだったら、やる事は決まってるよな。水魔法で、大量の水を作って押し流す!
もうダンジョン攻略といえない力技で、ドンドン進んでいく。マグマに水をぶっかけると水蒸気爆発を起こすから、注意しないといけないけど、それ以上の水で押し流してるから、今の所被害ゼロで進めている。
溶岩地帯の魔物は、熱を帯びた魔物が多かった。ファイアファング、マグマスライム、ラヴァーゴーレム、フレイムキャット、ファイアテイル等々。
一般的なランクとしては、特殊能力込みで同ステータスの魔物より、一ランク程上に位置付けられている。だけど弱点の攻撃の出来る魔物と相対すると、三ランク下の魔物でも倒すことが可能になる。属性持ちって良し悪しだな。
その弱点の魔法をぶっ放して進んでいく俺たちは、このフロアの魔物からしたら悪魔より、もっと悪魔に見えているかもしれないな。そこかしこにドロップ品があるので、回収するのが面倒だ。いけスライムたち! ダマお前は行くな! そしてソウとコウ、お前らは休んでないで仕事しろ!
予想していたダンジョン攻略とは違う形で、溶岩地帯の階層を進んでいく。
魔法を使用する時間だけで進むペースは上がっているし、一部屋がでかいので三日で七十階までの攻略が終了した。
ダンジョンアタックってこんな感じだったっけ? 簡単に進めるのはいい事だよね!
適正レベルといっても、十人パーティーの平均レベルが八十というだけであって、ソロで、もしこの階層を攻略していこうというなら、少なくとも三倍近くのレベルが必要ではないだろうか? 休憩も補給も自分一人となると、かなりのリスクが伴ってくるので、疲れ方がやばい気がする。
そもそもダンジョンは、複数人で潜る事が前提の場所なのだ。単独で潜るなど普通ある物ではないので、カウントにいれてはいけないだろう。
四十六から五十階も一日半で駆け抜けて、地上に戻り休んでいる。地図が無くなった五十一から五十五階は、一階を降りるのに一日かかっている。
敵自体は、レベル九十の冒険者が八人いれば、問題なく進んでいけるので、レベル三〇〇オーバーが三十以上(従魔含む)もいるので、苦戦する様子はない。
この階層では狩りをしている、高ランクの冒険者たちもいるので、範囲魔法で焼き尽くしながら進んでいくなどは出来ない。一日かかる大きな要因は、階段探しなので敵と戦っている時間など、微々たるものだろう。
直径十キロメートル程のエリアを、くまなく探すという行為は、予想以上に大変だった。ヴローツマインやメギドのダンジョンとはわけが違ったな。
大体ある方向が決まっているというのが救いだろうか。降りてきた場所から、対角線側にある半円状の方にあるので、探すエリアが約半分になるのは大助かりである。
それでも運が悪ければ最後までくまなく探して、運が良ければすぐ見つかる博打的な物なので、一階分を一日平均で探していることになる。まだまだ先は長いな。最低でも二ヶ月はかかる計算だったもんな。気を引き締めて頑張らないとな。
それから一日一階のペースでダンジョンを駆け下りている。順調に進み公表されている、シングル以外の冒険者の最高到達階層六十五階に到着している。魔物の強さが高くなっているだけで、特に変わり映えのしない進軍だったので、ダイジェストも無しだ!
今日は、六十六階。マグマ地帯の攻略を開始することになっている。魔道具屋で死蔵されている熱を防ぐ魔道具を人数分(従魔込み)で購入している。
マグマ地帯に挑むという事を口頭にするとちょっと問題があるので、商会で面白そうだから購入してみたという事にしている。ちなみに魔道具としては簡単に作れるため、思ってたより安く手に入れられている。
魔石だと魔力を食い尽くされたら終わりなので、魔核を準備して魔力を生み出し続けるように情報を書き込んでいく。それを人数分作って装着した。
風魔法と水魔法の魔道具で、装着者の周りに空気の結界を張り中を一定の温度に保つ、という魔導具なのだ。魔力を際限なく使用してしまうので、魔石をかなり食ってしまうので、わざわざお金をかけてまで進もうとしないとの事だ。
「ん~熱いな。遮断しているとはいえ、遠赤外線みたいな熱がじんわりと来る。これ解除したらサウナみたいなんだろうな。よしイリア、ちょっと精霊魔法を使ってもらっていいか? Aランクの魔核を補充用に作ったから、ちょっと精霊に渡してみて」
「ん、分かった。水の精霊さん! 出てきて。これあげるからちょっと何とかできないかな?」
水の精霊がイリアと会話をしている感じだ。俺の作ったAランクの魔核を大事そうに、精霊が抱きかかえて体の中に取り込んでいた。あれ? 体のサイズが二倍くらいに膨れたな。精霊って魔力で体のサイズが変わるのかな?
「ご主人様。あの魔核なら頑張ってくれるって! お礼言ってるよ」
よくわからないけど、俺の方に向かってお辞儀している。喜んでくれたならよかった。大分快適になったからよかったよ。
精霊ってやっぱり便利だよな。宝玉を使って一応覚えられるけど、なんていうかエルフのイリアの専売特許だから、触れたくないんだよな。呼びだした精霊に魔力だけ渡して、魔法を使ってもらえるっていうのは便利だよな。一人で複数使う事も出来るけど、制御はかなり面倒になるからな。
「さぁ、準備も整ったし進んでいこう」
俺の宣言を皮切りに行動を開始する。今までのように対角線側にある、半円状の探索を行うため進んでいく。
溶岩地帯であるこの階層は壁は少なく、一部屋一部屋がかなり広い。そして地面をマグマが流れている…足場になる岩も地面もしっかりあるのだが、戦闘中に踏み外して大やけど、もしくは燃えて炭になる可能性は否めない。
このフロアはいい鉱石が取れるが、割に合わないという事で無視されている。他の冒険者がいないんだったら、やる事は決まってるよな。水魔法で、大量の水を作って押し流す!
もうダンジョン攻略といえない力技で、ドンドン進んでいく。マグマに水をぶっかけると水蒸気爆発を起こすから、注意しないといけないけど、それ以上の水で押し流してるから、今の所被害ゼロで進めている。
溶岩地帯の魔物は、熱を帯びた魔物が多かった。ファイアファング、マグマスライム、ラヴァーゴーレム、フレイムキャット、ファイアテイル等々。
一般的なランクとしては、特殊能力込みで同ステータスの魔物より、一ランク程上に位置付けられている。だけど弱点の攻撃の出来る魔物と相対すると、三ランク下の魔物でも倒すことが可能になる。属性持ちって良し悪しだな。
その弱点の魔法をぶっ放して進んでいく俺たちは、このフロアの魔物からしたら悪魔より、もっと悪魔に見えているかもしれないな。そこかしこにドロップ品があるので、回収するのが面倒だ。いけスライムたち! ダマお前は行くな! そしてソウとコウ、お前らは休んでないで仕事しろ!
予想していたダンジョン攻略とは違う形で、溶岩地帯の階層を進んでいく。
魔法を使用する時間だけで進むペースは上がっているし、一部屋がでかいので三日で七十階までの攻略が終了した。
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