531 / 2,518
第531話 フレデリクの現状
しおりを挟む
日が明けて、フレデリクの街は俺たちがいなくても、問題になる魔物がいなくなったので、拠点にしていた建物を崩して、地下に入ってから入り口を潰して、ディストピアへの帰路につく。
三時間程馬車を走らせると、バザールから緊急連絡が入った。
『主殿! 主殿の言っていた通り、モンスターパレードが樹海で起きたでござる。マップ先生を見てわかると思うでござるが、外縁部に向かう魔物はほとんどいないでござる。
何か強い意志に操られてディストピアへ向かってきているような感じがするでござる! リビングアーマーと人造ゴーレムで様子を見るでござる』
「了解。一応、リビングアーマーや人造ゴーレムが倒されたら、その場所もメモしておいてくれ。今検索をかけてみたけど、いまいちどれが中心の魔物かよくわからないから、多くやられたところを中心に考えているからな。
それとカンだけど、嫌な予感がするから油断はするなよ。湖は俺の領域みたいだけど、ここから攻められないように、ダンジョンバトルで使った骨ゲーターを放っといてくれ」
チビ神から聞いた時に、何かモヤっとした感じがしたから、一応バザールに注意を促しておく。
「みんな、バザールからの情報で樹海でモンスターパレードが起きた。マップ先生の力で検索をかけてみたけど、フレデリクの時のオーガキングみたいなSランクになり切れない、Aランクの魔物がちらほらいるから、どれが目標か分からないんだわ。
一応湖は俺の領域だから暴走している魔物はいない。でも、そこから攻められないように、ダンジョンバトルに使った骨ゲーターを配置しておいてもらった。気になる事があったらドンドン俺に言ってくれ」
しばらく悩んでいると、土木組の子たちから意見が出た。
内容は、何かのマンガかアニメか忘れたけど、今回みたいなモンスターがあふれ出すお話があったらしい。
その時に今回と同じように、中心になるモンスターを倒したら逃げていく、という言葉を信じて倒したのに、中心になるモンスターが複数いたため、中心だと思っていたモンスターを倒した後に、違う中心のモンスターが群れを吸収して、ドンドンでかくなってしまい、大きな被害を出してしまった。
といった話があったそうだ。
「なるほど、モンスターパレードの中心が一匹だとしても、複数のモンスターパレードが同時に起きれば、それが一つなのか複数なのか分かるわけがないな。何柱かの馬鹿神共がかかわってるなら、複数のモンスターパレードが起こってもおかしくない。俺が感じていた違和感はこれかな?」
それからは、複数のモンスターパレードがあると仮定して、フレデリクのオーガキングクラスの魔物にマークをしていく。パッと見た感じ十五匹いた。さすがに多すぎる気がするけど、適度に距離を取って、ディストピアの山側でない方向から、同時に進軍してきている。
俺たちの作った壁はそう簡単に壊せるものではないが、樹海という土地柄なのか様々な種類の魔物が沸いている。この魔物たちってどうやって生まれたんだろうな?
簡単に会議をして、今回はダンマスの力もフルに使って対応することに決まった。神共が起こした面倒な事に巻き込まれた。いや、ターゲットにされたので、全力で対処することが決まった。
まず行ったのは、バザールと綾乃に連絡をとり、強い魔物が集まらないように大規模に溝と壁を作る事を伝えて、各個撃破をしてもらうように方針転換を行った。
各モンスターパレード(仮)を、分断するように全面を囲っているが、ダンマスのスキルで作っているので、壁を壊すことはかなり難しいだろう。
こちらの戦力を一ヵ所に集めても問題がなくなったので、端からちゃっちゃと倒していく。俺たちが帰るまでに、どれだけ減ってるかな? 人造ゴーレムは森の中での戦闘は、初めてだろうから苦戦するだろうか?
運動能力の高い個体は、壁を越えてディストピアに向かって進んできているが、少数なのでディストピアの兵士と冒険者によって、倒されている。何かしたくても今日は何もできないので、気分を入れ替えて本を読もうとしたら、みんなにどうしてそんなにくつろいでられるの?
と突っ込まれてしまったが、ディストピアに残っているみんなの事を信用しているから! と言い切って自分の世界に入っていく。
本読んでいるふりをして、色々考えているんだけどね。ダンマスのスキルで、タブレットを使わないマップ先生は、まわりの人間に見えなくすることができるので、何をしているかバレないのである。
何かの名言で、王はどっしりとかまえておくものだ! と書いてあった気がするので、見た目はどっしりと構えて、周りに不安を感じさせないように配慮してみた。
こんな事をしなくても、ダンマスの力をフルに使う事を考えれば、何の問題も無いんだけどね。
日が明けてお昼頃にディストピアに到着した。
まずは指令を出している、グリエルとバザールのいる庁舎へ向かい報告を受ける。前線では戦っていないが、綾乃が命令を出して各個撃破をしているようだ。
強い個体を倒したら、そのまま離脱して入って来た穴を閉じて、次の囲いへ行くのを繰り返している。ただいま四つ目の中心と思われる個体を倒したようだ。
わざわざ綾乃が前に出る必要はないと思っていたが、普段より強い魔物が多く人造ゴーレムが破損してしまうため、修理要員として前線に出て指揮をしているらしい。
綾乃の指揮は、人造ゴーレムを前に押し出して、リビングアーマーたちが後ろから数を減らしているようだ。使い捨てにできる人造ゴーレムを、前に押し出すのは正しいけど、綾乃の事だ全く違う理由で前に押し出してそうだけどな。
「報告ありがとう。俺も綾乃とは別の方向から囲いの中を殲滅してくる。嫌な感じが拭えないから、最後の囲いはゴーレムたちに任せて、後方に下がって様子を見守ろうか。何かあったら連絡してくれ、土木組のみんなは連れていけないから、ディストピアの壁の上から魔物が来たら対応してくれ」
不満を言う子もいたけど、自分たちが足手まといになる事をわかっているので、与えられた役割をしっかりとこなすようだ。
「シュウ様、気を付けてください。何があるか分かりませんので、注意だけは怠りませんように。奥方のみなさま、シュウ様をお願い致します」
俺は子供か? グリエルにまで心配されてるってどういうことなの? 信用がないの?
フレデリクでは、消化不良の妻も多かったみたいなので、ここらへんでスッキリしてもらおうとも考えている。
俺が前に行くと言っても文句を言う妻がいなかったのは、自分も暴れたいと思っているからだと、俺は思っている。おそらくそれは間違いじゃないが、何でこんなに戦闘狂になっちゃったんだろうな?
三時間程馬車を走らせると、バザールから緊急連絡が入った。
『主殿! 主殿の言っていた通り、モンスターパレードが樹海で起きたでござる。マップ先生を見てわかると思うでござるが、外縁部に向かう魔物はほとんどいないでござる。
何か強い意志に操られてディストピアへ向かってきているような感じがするでござる! リビングアーマーと人造ゴーレムで様子を見るでござる』
「了解。一応、リビングアーマーや人造ゴーレムが倒されたら、その場所もメモしておいてくれ。今検索をかけてみたけど、いまいちどれが中心の魔物かよくわからないから、多くやられたところを中心に考えているからな。
それとカンだけど、嫌な予感がするから油断はするなよ。湖は俺の領域みたいだけど、ここから攻められないように、ダンジョンバトルで使った骨ゲーターを放っといてくれ」
チビ神から聞いた時に、何かモヤっとした感じがしたから、一応バザールに注意を促しておく。
「みんな、バザールからの情報で樹海でモンスターパレードが起きた。マップ先生の力で検索をかけてみたけど、フレデリクの時のオーガキングみたいなSランクになり切れない、Aランクの魔物がちらほらいるから、どれが目標か分からないんだわ。
一応湖は俺の領域だから暴走している魔物はいない。でも、そこから攻められないように、ダンジョンバトルに使った骨ゲーターを配置しておいてもらった。気になる事があったらドンドン俺に言ってくれ」
しばらく悩んでいると、土木組の子たちから意見が出た。
内容は、何かのマンガかアニメか忘れたけど、今回みたいなモンスターがあふれ出すお話があったらしい。
その時に今回と同じように、中心になるモンスターを倒したら逃げていく、という言葉を信じて倒したのに、中心になるモンスターが複数いたため、中心だと思っていたモンスターを倒した後に、違う中心のモンスターが群れを吸収して、ドンドンでかくなってしまい、大きな被害を出してしまった。
といった話があったそうだ。
「なるほど、モンスターパレードの中心が一匹だとしても、複数のモンスターパレードが同時に起きれば、それが一つなのか複数なのか分かるわけがないな。何柱かの馬鹿神共がかかわってるなら、複数のモンスターパレードが起こってもおかしくない。俺が感じていた違和感はこれかな?」
それからは、複数のモンスターパレードがあると仮定して、フレデリクのオーガキングクラスの魔物にマークをしていく。パッと見た感じ十五匹いた。さすがに多すぎる気がするけど、適度に距離を取って、ディストピアの山側でない方向から、同時に進軍してきている。
俺たちの作った壁はそう簡単に壊せるものではないが、樹海という土地柄なのか様々な種類の魔物が沸いている。この魔物たちってどうやって生まれたんだろうな?
簡単に会議をして、今回はダンマスの力もフルに使って対応することに決まった。神共が起こした面倒な事に巻き込まれた。いや、ターゲットにされたので、全力で対処することが決まった。
まず行ったのは、バザールと綾乃に連絡をとり、強い魔物が集まらないように大規模に溝と壁を作る事を伝えて、各個撃破をしてもらうように方針転換を行った。
各モンスターパレード(仮)を、分断するように全面を囲っているが、ダンマスのスキルで作っているので、壁を壊すことはかなり難しいだろう。
こちらの戦力を一ヵ所に集めても問題がなくなったので、端からちゃっちゃと倒していく。俺たちが帰るまでに、どれだけ減ってるかな? 人造ゴーレムは森の中での戦闘は、初めてだろうから苦戦するだろうか?
運動能力の高い個体は、壁を越えてディストピアに向かって進んできているが、少数なのでディストピアの兵士と冒険者によって、倒されている。何かしたくても今日は何もできないので、気分を入れ替えて本を読もうとしたら、みんなにどうしてそんなにくつろいでられるの?
と突っ込まれてしまったが、ディストピアに残っているみんなの事を信用しているから! と言い切って自分の世界に入っていく。
本読んでいるふりをして、色々考えているんだけどね。ダンマスのスキルで、タブレットを使わないマップ先生は、まわりの人間に見えなくすることができるので、何をしているかバレないのである。
何かの名言で、王はどっしりとかまえておくものだ! と書いてあった気がするので、見た目はどっしりと構えて、周りに不安を感じさせないように配慮してみた。
こんな事をしなくても、ダンマスの力をフルに使う事を考えれば、何の問題も無いんだけどね。
日が明けてお昼頃にディストピアに到着した。
まずは指令を出している、グリエルとバザールのいる庁舎へ向かい報告を受ける。前線では戦っていないが、綾乃が命令を出して各個撃破をしているようだ。
強い個体を倒したら、そのまま離脱して入って来た穴を閉じて、次の囲いへ行くのを繰り返している。ただいま四つ目の中心と思われる個体を倒したようだ。
わざわざ綾乃が前に出る必要はないと思っていたが、普段より強い魔物が多く人造ゴーレムが破損してしまうため、修理要員として前線に出て指揮をしているらしい。
綾乃の指揮は、人造ゴーレムを前に押し出して、リビングアーマーたちが後ろから数を減らしているようだ。使い捨てにできる人造ゴーレムを、前に押し出すのは正しいけど、綾乃の事だ全く違う理由で前に押し出してそうだけどな。
「報告ありがとう。俺も綾乃とは別の方向から囲いの中を殲滅してくる。嫌な感じが拭えないから、最後の囲いはゴーレムたちに任せて、後方に下がって様子を見守ろうか。何かあったら連絡してくれ、土木組のみんなは連れていけないから、ディストピアの壁の上から魔物が来たら対応してくれ」
不満を言う子もいたけど、自分たちが足手まといになる事をわかっているので、与えられた役割をしっかりとこなすようだ。
「シュウ様、気を付けてください。何があるか分かりませんので、注意だけは怠りませんように。奥方のみなさま、シュウ様をお願い致します」
俺は子供か? グリエルにまで心配されてるってどういうことなの? 信用がないの?
フレデリクでは、消化不良の妻も多かったみたいなので、ここらへんでスッキリしてもらおうとも考えている。
俺が前に行くと言っても文句を言う妻がいなかったのは、自分も暴れたいと思っているからだと、俺は思っている。おそらくそれは間違いじゃないが、何でこんなに戦闘狂になっちゃったんだろうな?
0
お気に入りに追加
449
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい
一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。
しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。
家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。
そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。
そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。
……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──
勇者に幼馴染で婚約者の彼女を寝取られたら、勇者のパーティーが仲間になった。~ただの村人だった青年は、魔術師、聖女、剣聖を仲間にして旅に出る~
霜月雹花
ファンタジー
田舎で住む少年ロイドには、幼馴染で婚約者のルネが居た。しかし、いつもの様に農作業をしていると、ルネから呼び出しを受けて付いて行くとルネの両親と勇者が居て、ルネは勇者と一緒になると告げられた。村人達もルネが勇者と一緒になれば村が有名になると思い上がり、ロイドを村から追い出した。。
ロイドはそんなルネや村人達の行動に心が折れ、村から近い湖で一人泣いていると、勇者の仲間である3人の女性がロイドの所へとやって来て、ロイドに向かって「一緒に旅に出ないか」と持ち掛けられた。
これは、勇者に幼馴染で婚約者を寝取られた少年が、勇者の仲間から誘われ、時に人助けをしたり、時に冒険をする。そんなお話である
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
エラーから始まる異世界生活
KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。
本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。
高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。
冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。
その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。
某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。
実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。
勇者として活躍するのかしないのか?
能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。
多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。
初めての作品にお付き合い下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる