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第426話 レッドドラゴンの悲劇
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俺の掛け声で、レッドドラゴンのいる部屋へ入っていく。
「やっぱり広い部屋だな。ブレスには注意するように。Sランクの魔物だから、結構な攻撃力があるはずだし、余裕をもって避けるように。バッファー陣、能力向上系と炎耐性のバフを全員にかけてくれ。タンクには、魔力多めで長く続くようにしてくれよ。自分でかけられるメンバーは、こまめに更新な」
全員が散っていく。俺はどうしようか悩んでいる。降りてくるまで近接武器は効果がないからな。武器スキルは全部取ってるから、弓でも撃ってみるか? 思い出したくない奴がもってた、国宝級の弓のシューティングスターを使ってみるか? 確か俺の収納カバンに入れておいたはず。
弓スキルも十であるため、初めて使うシューティングスターの扱い方が理解できる。でも、五〇〇メートル離れた人間を狙うのは無理だな。あいつはどうやって、正確に狙ったのやら?
俺は弓を構えて空を飛んでいるレッドドラゴンに向けて撃ってみる。一応偏差射撃のように届く位置と相手の位置を考えて撃ってみるが、全く当たる気配がなかった。十本位撃ってみたものの、俺には無理だと思いシューティングスターは、収納のカバンの中にそっと戻す。
ん~高い位置を飛ばれると、チェインで引き寄せる事も出来ないし、もしチェインが届いても引き寄せられるのだろうか? 自分が近付くのか? やっぱりここは魔法の出番かね。
周囲にアイスランスを作り、レッドドラゴンに向かて撃ち放つが、苦手属性のはずなのにダメージがほとんど通っていないようだ。どうした物やら? スナイパーを使うのは魔力の消耗上、あまり考えたくないんだよね、できる事はやってみるか。
次に取り出したのは、ロックオンだ。超長距離狙撃銃のこの武器なら、あてる事は問題ないだろう。銃だからダメージがどこまで通るか分からないけど、うざい事には変わりないだろう。
レッドドラゴンもずっと高速移動をしているわけではなく、ホバリングのようにその場にとどまるように飛ぶので、そのタイミングを狙って顔を重点的に撃ち抜いていく。ダメージは無いようだが、苛ついている様子がうかがえる。ってヤバ! 俺は慌てて自分の周囲にアクアヴェールを展開する。
次の瞬間
ゴオオオオオオオオ!!!
と大音量のブレスが襲ってきた。あっちいな、アクアヴェールで防いだのに、これだけ熱が貫通してくるのか。耐えられないわけじゃないけど、何回もくらいたいものじゃないな。
一応炎耐性のバフをかけているのにこれってことは、無かったら普通にダメージを受けるってことか。さすがSランクの魔物の龍なだけあるってところか?
それにしてもここまで強いと、龍が襲ってきた時ってどうやって倒してたんだ? 倒せる奴がいるのか? 上空からブレス撃ってるだけで、大半が死ぬのにな。お得意の勇者様が倒したりするのかな? 魔物に強くなる称号だしな。
今俺の手札で攻撃できるのは、ロックオンくらいしかないから、顔への狙撃はやめねえけどな! 戦闘が始まって、すでに二十分近くが経ってるけど、一向に降りてくる気配がないな。どうするべきか? ブレスも十回くらいもう吹いてるんだよな、吹く前に口の中に爆弾でも投げ込みたいわ~
持久戦になりそうだな、フェンリルの時も持久戦になったけど、あの時はまだ地面にいたからな。空飛ばれるとできる事が減っちまうんだよ!
フェンリルの時とは違い、消耗らしい消耗が見えてないことが幸いだな。従魔たちはどうしてんだ? 周りを見てみると、する事のない従魔たちは、扉の外から中をのぞいている感じだ。
そしてスライムたちよ、お前らの目がどこにあるか分からないが、人間みたいに顔だけ重ねて、部屋の中をのぞくようなしぐさをするな! あれ? ニコの姿がないな、ハクの姿も……ちょ!
周りを見渡すと、ニコを乗せたハクがレッドドラゴンの上まで上がっていた。嫌な予感しかしねえな。レッドドラゴンがホバリングを始めると、ハクが真上から直滑降で落ちてくる。そのままレッドドラゴンに突っ込むのではなく、背中に乗っているニコを落として方向転換をした。
ニコはそのまま落下を続け、見事にレッドドラゴンの背中に着地する。
レッドドラゴンは、何かが体にぶつかったことはわかったようだが、衝撃から問題ないと判断したのだろうか? 地上にいる俺たちにブレスを仕掛けてくる。あんな巨体でよくもまぁ、あれだけ長い時間空を飛んでられるな。
俺は相変わらずレッドドラゴンの顔に、執拗に銃弾を飛ばしている。レッドドラゴンの吐いているブレスの四割ほどは、俺に向かって吐かれている。熱いからやめてくれ、でも妻たちに向かうよりはまだましか。
ロックオンのスコープを覗いていると、ニコが一生懸命レッドドラゴンの背中を移動しているのが分かる。何をする気なのだろうか? おっ? 翼の付け根に到着したようだな。
翼膜でも攻撃するのかな、っておい! 付け根に巻き付いてるぞ。どうするつもりだ? 何か煙りを上げてるな。ニコの溶解液って、ドラゴンにも通用するのか?
レッドドラゴンが振り払おうと、体をねじっているけど、ニコはスライムで翼の付け根にまとわりついるので、外せるわけないよな。
次第にレッドドラゴンの飛んでいる位置が、下がってきている。最近出番の少なかった、ニコとハクがいい仕事をしてくれたな。
自分の身体に向かってブレスを吐くが、ニコは何ともないような感じで翼の付け根を溶かしている。
地上に降りてくるなら、後はこっちのもんだ!
「やっぱり広い部屋だな。ブレスには注意するように。Sランクの魔物だから、結構な攻撃力があるはずだし、余裕をもって避けるように。バッファー陣、能力向上系と炎耐性のバフを全員にかけてくれ。タンクには、魔力多めで長く続くようにしてくれよ。自分でかけられるメンバーは、こまめに更新な」
全員が散っていく。俺はどうしようか悩んでいる。降りてくるまで近接武器は効果がないからな。武器スキルは全部取ってるから、弓でも撃ってみるか? 思い出したくない奴がもってた、国宝級の弓のシューティングスターを使ってみるか? 確か俺の収納カバンに入れておいたはず。
弓スキルも十であるため、初めて使うシューティングスターの扱い方が理解できる。でも、五〇〇メートル離れた人間を狙うのは無理だな。あいつはどうやって、正確に狙ったのやら?
俺は弓を構えて空を飛んでいるレッドドラゴンに向けて撃ってみる。一応偏差射撃のように届く位置と相手の位置を考えて撃ってみるが、全く当たる気配がなかった。十本位撃ってみたものの、俺には無理だと思いシューティングスターは、収納のカバンの中にそっと戻す。
ん~高い位置を飛ばれると、チェインで引き寄せる事も出来ないし、もしチェインが届いても引き寄せられるのだろうか? 自分が近付くのか? やっぱりここは魔法の出番かね。
周囲にアイスランスを作り、レッドドラゴンに向かて撃ち放つが、苦手属性のはずなのにダメージがほとんど通っていないようだ。どうした物やら? スナイパーを使うのは魔力の消耗上、あまり考えたくないんだよね、できる事はやってみるか。
次に取り出したのは、ロックオンだ。超長距離狙撃銃のこの武器なら、あてる事は問題ないだろう。銃だからダメージがどこまで通るか分からないけど、うざい事には変わりないだろう。
レッドドラゴンもずっと高速移動をしているわけではなく、ホバリングのようにその場にとどまるように飛ぶので、そのタイミングを狙って顔を重点的に撃ち抜いていく。ダメージは無いようだが、苛ついている様子がうかがえる。ってヤバ! 俺は慌てて自分の周囲にアクアヴェールを展開する。
次の瞬間
ゴオオオオオオオオ!!!
と大音量のブレスが襲ってきた。あっちいな、アクアヴェールで防いだのに、これだけ熱が貫通してくるのか。耐えられないわけじゃないけど、何回もくらいたいものじゃないな。
一応炎耐性のバフをかけているのにこれってことは、無かったら普通にダメージを受けるってことか。さすがSランクの魔物の龍なだけあるってところか?
それにしてもここまで強いと、龍が襲ってきた時ってどうやって倒してたんだ? 倒せる奴がいるのか? 上空からブレス撃ってるだけで、大半が死ぬのにな。お得意の勇者様が倒したりするのかな? 魔物に強くなる称号だしな。
今俺の手札で攻撃できるのは、ロックオンくらいしかないから、顔への狙撃はやめねえけどな! 戦闘が始まって、すでに二十分近くが経ってるけど、一向に降りてくる気配がないな。どうするべきか? ブレスも十回くらいもう吹いてるんだよな、吹く前に口の中に爆弾でも投げ込みたいわ~
持久戦になりそうだな、フェンリルの時も持久戦になったけど、あの時はまだ地面にいたからな。空飛ばれるとできる事が減っちまうんだよ!
フェンリルの時とは違い、消耗らしい消耗が見えてないことが幸いだな。従魔たちはどうしてんだ? 周りを見てみると、する事のない従魔たちは、扉の外から中をのぞいている感じだ。
そしてスライムたちよ、お前らの目がどこにあるか分からないが、人間みたいに顔だけ重ねて、部屋の中をのぞくようなしぐさをするな! あれ? ニコの姿がないな、ハクの姿も……ちょ!
周りを見渡すと、ニコを乗せたハクがレッドドラゴンの上まで上がっていた。嫌な予感しかしねえな。レッドドラゴンがホバリングを始めると、ハクが真上から直滑降で落ちてくる。そのままレッドドラゴンに突っ込むのではなく、背中に乗っているニコを落として方向転換をした。
ニコはそのまま落下を続け、見事にレッドドラゴンの背中に着地する。
レッドドラゴンは、何かが体にぶつかったことはわかったようだが、衝撃から問題ないと判断したのだろうか? 地上にいる俺たちにブレスを仕掛けてくる。あんな巨体でよくもまぁ、あれだけ長い時間空を飛んでられるな。
俺は相変わらずレッドドラゴンの顔に、執拗に銃弾を飛ばしている。レッドドラゴンの吐いているブレスの四割ほどは、俺に向かって吐かれている。熱いからやめてくれ、でも妻たちに向かうよりはまだましか。
ロックオンのスコープを覗いていると、ニコが一生懸命レッドドラゴンの背中を移動しているのが分かる。何をする気なのだろうか? おっ? 翼の付け根に到着したようだな。
翼膜でも攻撃するのかな、っておい! 付け根に巻き付いてるぞ。どうするつもりだ? 何か煙りを上げてるな。ニコの溶解液って、ドラゴンにも通用するのか?
レッドドラゴンが振り払おうと、体をねじっているけど、ニコはスライムで翼の付け根にまとわりついるので、外せるわけないよな。
次第にレッドドラゴンの飛んでいる位置が、下がってきている。最近出番の少なかった、ニコとハクがいい仕事をしてくれたな。
自分の身体に向かってブレスを吐くが、ニコは何ともないような感じで翼の付け根を溶かしている。
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