393 / 2,518
第393話 和三盆!
しおりを挟む
同行するメンバーは! 引き続き年少組の八人です! 『監視』といいながら、俺に群がって抱き着いてくるので、若干歩きにくいが三幼女以外が、こういった行動をとるのは珍しいな。
妻なのに、子供の引率している気分になるのは、なぜだろう? この世界の子たちは、日本に比べて年齢の割に大人びているんだけど、この娘たちは親から引き離されたのが早かったためか、こういった時は全力で甘えてくるんだよな。可愛いからどんとこい!
さてさて、ダンジョン農園の一角に到着!
「ほ~、ここが砂糖を作ってる場所か、甘いにおいがするな」
俺のセリフに合わせたように、みんなが『甘いにおいがする』と声をあげていた。
「長い間使っていたわけじゃないのに、こうなんていうか……風格があるのだが」
「それは私から説明させていただきます。砂糖の工房を作ろうとした時に見た映像資料が、和三盆のものでした。言葉は悪いですが、少し古ぼけたような建物でして、この世界ではあまり見ないタイプの建物だったのです。
ノーマン様に相談した所、建物を召喚するのに中古物件と呼ばれる、格安で作れる似たような建物がありまして、それをいくつか並べて召喚してもらった後に、ドワーフの方に頼んで壁を抜いて一つの建物にしてもらいました」
一緒についてきたブラウニーの一人が、俺の前に来てそう説明してくれた。
「まさかの中古物件? あぁ、本当にあるじゃん。元の世界のだけじゃなくて、この世界のものもあるな。どういうことだこれ? 昔見た時はこんな項目無かったのにな……えっ? アニメやゲームの中の建物まであるってどういう事? ここまでくるとさらに意味が分からん」
若干頭が痛くなってきた。
「いや、ダンマスのスキルを気にしてもしょうがない。考えたって分からない事なんだから考える意味がないな! 気持ちを入れ替えて、和三盆の体験をしよう!」
ブラウニーに連れられて砂糖工房の中に入っていく。見たことないような器具がいくつか並んでいた。長方形の箱があって、その中心に丸太が入るようになっているような器具だ。絞るという工程で梃子の原理を使って絞り出す道具だろう。
みんなも興味津々でキョロキョロしている。
あれ? 砂糖工房の中に入ったのに、そのまま工房を通り抜けてサトウキビ畑に来てしまった。
「ご主人様、変な顔をされてどうしましたか? まさか和三盆作りの体験というのに、サトウキビの収穫をしないつもりでしたか?」
おっと、これはテレビ番組でよくあるパターンの全工程体験型の感じだな。普通に考えて和三盆の要の研ぐ工程だけしてもつまらないよね? そこをしっかり考えてくれていたようだ。わざわざ工房を通り抜けたのだろうか? 謎は深まる。
色々考えている間に、サトウキビの収穫が始まった。あれ? サトウキビの収穫に使う道具ってハサミなのか? 枝切ばさみの様な、太い物でも切断できるタイプのハサミだ。この無駄に技術力の高いハサミは、おそらくだが老ドワーフたちの誰かの作品か?
ステータスが高くなっても、中腰や前かがみをすると腰が疲れるのは変わらんな。一〇〇本くらい切り取って運んで、サトウキビの収穫体験が終わった。ふと隣のサトウキビ畑を見ると、
「ゴーレムがおるやんけ! 手収穫は基本しないって事か!」
それを見たブラウニーはニヤニヤしていた。こいつらって基本的に、いたずら好きって事か! 貴重な体験ができたんだし良しとしよう!
収穫した大量のサトウキビを、今度は絞る作業をする場所へ運ぶことになった。リヤカーを使っての、物資輸送といっていいのだろうか?
リヤカー……小学生の時を思い出すな。学校の授業で作物を育てる授業があって、その時に土などを運ぶ際に使ったんだよな。
「サトウキビを絞る機械って、思ったよりゴッツくないんだな。そりゃ搾るだけだから、極端な話はさんで潰して、転がせれば搾りだせるんだもんな。ドンドン絞っていこうか」
年少組のみんなと協力して刈り取ったサトウキビを、機械に通して絞っていく。一度に搾れるのは、二本だけど、一本を絞るのにかかる時間は、およそ十秒なのでドンドン絞っていける。結構な量を刈り取ったので、四台の機械を使って三十分位同じ作業をした。
今度は絞った原液を煮詰める工程に入るのだが、ちょっと奥を見るとゴーレムがサトウキビを絞っていた。すかさずブラウニーを見ると、視線をそらして口笛を吹いているが、口元がにやけている。こいつめ!
気を取り直すか、煮詰める工程の場所は絞る機械のある隣の部屋だ。ここだけは熱くなるので風通りがよくなっているようだ。
部屋に入るとサウナのように熱い……その中で、塩を作る際に使われている窯がいくつも並んでいた。そこで原液が煮詰められながら灰汁取りをされている。
さすがにこの工程は、熟練の方が行った方が無駄がないとの事で、見学をするだけになった。
きちんと処理された液は瓶に入れられて冷やされていく。これが白下糖ってことか、白ってついてるけど本に書いてあった通り、これだと茶色いんだな。このまま砂糖に精製したら、茶色い三温糖ってことか? なんか違う気がするな。今度調べよ。
今度は冷えた白下糖を木綿の袋に詰めて、初めに見た木箱に重ねていきある高さまでいったら、板を置き丸太を上に乗せ、丸太の先に重石をいくつも重ねていく。岩を使ってるんだ、何か昔っぽいな。
「ご主人様、お待たせしました。これから研ぎの作業に入ります。お手本はここの主任のを見てください」
そういうと結構ごっついおばちゃんが出てきて、絞った白下糖を木綿の袋から取り出す。
ガコッ
「思ったより硬い音がするんだな」
ガンッガンッガンッ
木槌に持ち替えたおばちゃんが、絞った白下糖を力いっぱい叩いて砕いていた。
ボロボロになった絞った白下糖に少しずつ水を加えて、混ぜながら練っているような感じだ。この工程が研ぎと呼ばれるものらしい。
一見簡単にやっているように滑らかな動きだが、後でやらせてもらったところ、なんていえばいいんだろうな? 濡らした砂で遊んでいるような状態といえばいいのだろうか? そんな感じになってしまったのだ。おばちゃんも苦笑していたが、始めた頃は似たような状況だったよと慰めてくれた。
絞りと研ぎを何回か繰り返すことによって、砂糖が真っ白になりきちんと精製すると和三盆のようにフワフワな細かい粒子になるそうだ。
「思ってた以上に大変な作業があるんだな。みんな頑張ってくれ! 今日は体験させてくれてありがとね。後でシルキーたちに何か持ってこさせるから、みんなで楽しんでくれ。お酒が欲しかったら、その時に言ってくれれば、何か持ってこさせるから!」
職人さんたちに頭を下げられながら、工房を後にする。いい体験ができたので後でご褒美になるのだろうか、それをシルキーたちに届けてもらう事にした。
妻なのに、子供の引率している気分になるのは、なぜだろう? この世界の子たちは、日本に比べて年齢の割に大人びているんだけど、この娘たちは親から引き離されたのが早かったためか、こういった時は全力で甘えてくるんだよな。可愛いからどんとこい!
さてさて、ダンジョン農園の一角に到着!
「ほ~、ここが砂糖を作ってる場所か、甘いにおいがするな」
俺のセリフに合わせたように、みんなが『甘いにおいがする』と声をあげていた。
「長い間使っていたわけじゃないのに、こうなんていうか……風格があるのだが」
「それは私から説明させていただきます。砂糖の工房を作ろうとした時に見た映像資料が、和三盆のものでした。言葉は悪いですが、少し古ぼけたような建物でして、この世界ではあまり見ないタイプの建物だったのです。
ノーマン様に相談した所、建物を召喚するのに中古物件と呼ばれる、格安で作れる似たような建物がありまして、それをいくつか並べて召喚してもらった後に、ドワーフの方に頼んで壁を抜いて一つの建物にしてもらいました」
一緒についてきたブラウニーの一人が、俺の前に来てそう説明してくれた。
「まさかの中古物件? あぁ、本当にあるじゃん。元の世界のだけじゃなくて、この世界のものもあるな。どういうことだこれ? 昔見た時はこんな項目無かったのにな……えっ? アニメやゲームの中の建物まであるってどういう事? ここまでくるとさらに意味が分からん」
若干頭が痛くなってきた。
「いや、ダンマスのスキルを気にしてもしょうがない。考えたって分からない事なんだから考える意味がないな! 気持ちを入れ替えて、和三盆の体験をしよう!」
ブラウニーに連れられて砂糖工房の中に入っていく。見たことないような器具がいくつか並んでいた。長方形の箱があって、その中心に丸太が入るようになっているような器具だ。絞るという工程で梃子の原理を使って絞り出す道具だろう。
みんなも興味津々でキョロキョロしている。
あれ? 砂糖工房の中に入ったのに、そのまま工房を通り抜けてサトウキビ畑に来てしまった。
「ご主人様、変な顔をされてどうしましたか? まさか和三盆作りの体験というのに、サトウキビの収穫をしないつもりでしたか?」
おっと、これはテレビ番組でよくあるパターンの全工程体験型の感じだな。普通に考えて和三盆の要の研ぐ工程だけしてもつまらないよね? そこをしっかり考えてくれていたようだ。わざわざ工房を通り抜けたのだろうか? 謎は深まる。
色々考えている間に、サトウキビの収穫が始まった。あれ? サトウキビの収穫に使う道具ってハサミなのか? 枝切ばさみの様な、太い物でも切断できるタイプのハサミだ。この無駄に技術力の高いハサミは、おそらくだが老ドワーフたちの誰かの作品か?
ステータスが高くなっても、中腰や前かがみをすると腰が疲れるのは変わらんな。一〇〇本くらい切り取って運んで、サトウキビの収穫体験が終わった。ふと隣のサトウキビ畑を見ると、
「ゴーレムがおるやんけ! 手収穫は基本しないって事か!」
それを見たブラウニーはニヤニヤしていた。こいつらって基本的に、いたずら好きって事か! 貴重な体験ができたんだし良しとしよう!
収穫した大量のサトウキビを、今度は絞る作業をする場所へ運ぶことになった。リヤカーを使っての、物資輸送といっていいのだろうか?
リヤカー……小学生の時を思い出すな。学校の授業で作物を育てる授業があって、その時に土などを運ぶ際に使ったんだよな。
「サトウキビを絞る機械って、思ったよりゴッツくないんだな。そりゃ搾るだけだから、極端な話はさんで潰して、転がせれば搾りだせるんだもんな。ドンドン絞っていこうか」
年少組のみんなと協力して刈り取ったサトウキビを、機械に通して絞っていく。一度に搾れるのは、二本だけど、一本を絞るのにかかる時間は、およそ十秒なのでドンドン絞っていける。結構な量を刈り取ったので、四台の機械を使って三十分位同じ作業をした。
今度は絞った原液を煮詰める工程に入るのだが、ちょっと奥を見るとゴーレムがサトウキビを絞っていた。すかさずブラウニーを見ると、視線をそらして口笛を吹いているが、口元がにやけている。こいつめ!
気を取り直すか、煮詰める工程の場所は絞る機械のある隣の部屋だ。ここだけは熱くなるので風通りがよくなっているようだ。
部屋に入るとサウナのように熱い……その中で、塩を作る際に使われている窯がいくつも並んでいた。そこで原液が煮詰められながら灰汁取りをされている。
さすがにこの工程は、熟練の方が行った方が無駄がないとの事で、見学をするだけになった。
きちんと処理された液は瓶に入れられて冷やされていく。これが白下糖ってことか、白ってついてるけど本に書いてあった通り、これだと茶色いんだな。このまま砂糖に精製したら、茶色い三温糖ってことか? なんか違う気がするな。今度調べよ。
今度は冷えた白下糖を木綿の袋に詰めて、初めに見た木箱に重ねていきある高さまでいったら、板を置き丸太を上に乗せ、丸太の先に重石をいくつも重ねていく。岩を使ってるんだ、何か昔っぽいな。
「ご主人様、お待たせしました。これから研ぎの作業に入ります。お手本はここの主任のを見てください」
そういうと結構ごっついおばちゃんが出てきて、絞った白下糖を木綿の袋から取り出す。
ガコッ
「思ったより硬い音がするんだな」
ガンッガンッガンッ
木槌に持ち替えたおばちゃんが、絞った白下糖を力いっぱい叩いて砕いていた。
ボロボロになった絞った白下糖に少しずつ水を加えて、混ぜながら練っているような感じだ。この工程が研ぎと呼ばれるものらしい。
一見簡単にやっているように滑らかな動きだが、後でやらせてもらったところ、なんていえばいいんだろうな? 濡らした砂で遊んでいるような状態といえばいいのだろうか? そんな感じになってしまったのだ。おばちゃんも苦笑していたが、始めた頃は似たような状況だったよと慰めてくれた。
絞りと研ぎを何回か繰り返すことによって、砂糖が真っ白になりきちんと精製すると和三盆のようにフワフワな細かい粒子になるそうだ。
「思ってた以上に大変な作業があるんだな。みんな頑張ってくれ! 今日は体験させてくれてありがとね。後でシルキーたちに何か持ってこさせるから、みんなで楽しんでくれ。お酒が欲しかったら、その時に言ってくれれば、何か持ってこさせるから!」
職人さんたちに頭を下げられながら、工房を後にする。いい体験ができたので後でご褒美になるのだろうか、それをシルキーたちに届けてもらう事にした。
0
お気に入りに追加
449
あなたにおすすめの小説
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
召喚されたリビングメイルは女騎士のものでした
think
ファンタジー
ざっくり紹介
バトル!
いちゃいちゃラブコメ!
ちょっとむふふ!
真面目に紹介
召喚獣を繰り出し闘わせる闘技場が盛んな国。
そして召喚師を育てる学園に入学したカイ・グラン。
ある日念願の召喚の儀式をクラスですることになった。
皆が、高ランクの召喚獣を選択していくなか、カイの召喚から出て来たのは
リビングメイルだった。
薄汚れた女性用の鎧で、ランクもDという微妙なものだったので契約をせずに、聖霊界に戻そうとしたが
マモリタイ、コンドコソ、オネガイ
という言葉が聞こえた。
カイは迷ったが契約をする。
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
平凡すぎる、と追放された俺。実は大量スキル獲得可のチート能力『無限変化』の使い手でした。俺が抜けてパーティが瓦解したから今更戻れ?お断りです
たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
ファンタジー
★ファンタジーカップ参加作品です。
応援していただけたら執筆の励みになります。
《俺、貸します!》
これはパーティーを追放された男が、その実力で上り詰め、唯一無二の『レンタル冒険者』として無双を極める話である。(新形式のざまぁもあるよ)
ここから、直接ざまぁに入ります。スカッとしたい方は是非!
「君みたいな平均的な冒険者は不要だ」
この一言で、パーティーリーダーに追放を言い渡されたヨシュア。
しかしその実、彼は平均を装っていただけだった。
レベル35と見せかけているが、本当は350。
水属性魔法しか使えないと見せかけ、全属性魔法使い。
あまりに圧倒的な実力があったため、パーティーの中での力量バランスを考え、あえて影からのサポートに徹していたのだ。
それどころか攻撃力・防御力、メンバー関係の調整まで全て、彼が一手に担っていた。
リーダーのあまりに不足している実力を、ヨシュアのサポートにより埋めてきたのである。
その事実を伝えるも、リーダーには取り合ってもらえず。
あえなく、追放されてしまう。
しかし、それにより制限の消えたヨシュア。
一人で無双をしていたところ、その実力を美少女魔導士に見抜かれ、『レンタル冒険者』としてスカウトされる。
その内容は、パーティーや個人などに借りられていき、場面に応じた役割を果たすというものだった。
まさに、ヨシュアにとっての天職であった。
自分を正当に認めてくれ、力を発揮できる環境だ。
生まれつき与えられていたギフト【無限変化】による全武器、全スキルへの適性を活かして、様々な場所や状況に完璧な適応を見せるヨシュア。
目立ちたくないという思いとは裏腹に、引っ張りだこ。
元パーティーメンバーも彼のもとに帰ってきたいと言うなど、美少女たちに溺愛される。
そうしつつ、かつて前例のない、『レンタル』無双を開始するのであった。
一方、ヨシュアを追放したパーティーリーダーはと言えば、クエストの失敗、メンバーの離脱など、どんどん破滅へと追い込まれていく。
ヨシュアのスーパーサポートに頼りきっていたこと、その真の強さに気づき、戻ってこいと声をかけるが……。
そのときには、もう遅いのであった。
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる